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礼服を着こなそう!選び方のポイントは?

礼服は、ビジネススーツと異なり、冠婚葬祭など必要に迫られたときに着るものです。そのため、礼服の着こなしに頭を悩ませる人も少なくありません。 礼服には着用シーンごとのマナーもあるため、着用には基本的な知識が必要になります。おしゃれであることよりもフォーマルであることが求められるので、知識に基づいた選び方、着こなし方が大切です。一方で、ビジネススーツと比較して、知識や選び方、着こなし方についての情報は少ないことも事実です。礼服についての正しい知識を深め、社会人として適切な着こなしを身につけましょう。

礼服の基礎知識をマスターしよう!

礼服は、冠婚葬祭全般に着用するフォーマルウエアです。格式により、正礼服、準礼服、略礼服、平服に区分されています。着用シーンとしては「慶事のシーン」と「弔事のシーン」に大分され、TPOに応じた礼服を着用することが求められます。

礼服の特徴

ビジネススーツと比較して、濃い黒色であることが特徴で、黒は濃い方が高級品とされています。ビジネススーツは、動きやすさや購入時の体型にフィットすることが選ぶ基準となりますが、礼服は5年以上先まで着用することが前提となっているため、ゆったりとしたゆとりのあるシルエットであることも特徴的です。 「礼服はダブルボタン」という認識を持っている人もいますが、シングルボタンでも問題ありません。年齢や嗜好、体型に合わせて、より自分がしっくり着こなせる方を選びましょう。

礼服を着用すべきシーン

礼服を着用する機会は、結婚式と葬儀などの仏事のみと考えられがちですが、ドレスコードが指定される公的なパーティでも着用することがあります。「冠婚葬祭では礼服を着ること」という認識も、広義ではドレスコードと捉えることもできるでしょう。 礼服には、このような礼節を重んじるシーンにおいて、相手に不快感や憤りを与えず、居心地のいい環境を造るという役割もあるのです。

礼服にはどんな種類があるの?

一言に「礼服」といっても、その種類はさまざまです。どの種類にも、着用に適しているシーンなど適切な用途があるため、購入時には「この礼服はどのようなシーンで着用するものなのか」を確認することが大切です。

男性用礼服の種類

男性の礼服には、モーニングコート、燕尾服、タキシード、ブラックスーツなどがあります。冠婚葬祭に列席者として参加する場合は、ブラックスーツの着用が基本です。モーニングコートは、男性の昼の最上級正装とされており、日本では主に結婚式の際に新郎新婦の父親が着用することが多くなっています。燕尾服は、男性の夜間の礼服で、燕の尾のような形をした裾が特徴です。タキシードは、男性用の礼服の一つであり、略式の礼装として着用されます。格式を重視するホテルなどでは、従業員がタキシードを制服として着用するケースもあります。 「礼服を購入する」といっても、これらすべてを購入することは現実的ではありません。そのため、使用頻度の高いブラックスーツ以外は、貸衣装での対応で問題ないでしょう。

女性用礼服の種類

女性の礼服には、ブラックフォーマル、セレモニースーツ、パーティードレスなどがあります。ブラックフォーマルは、主に弔事で着用しますが「ブラックフォーマルと喪服は別である」という考え方もあり、店舗によっては弔事用の礼服として販売しているケースもあります。セレモニースーツは、結婚式をはじめとする慶事や、入学式・卒業式など子供の学校行事に着用する色の制限がないスーツです。用途が幅広くデザインも豊富なので、シーンに加えて気分で着用するセレモニースーツを選ぶこともできます。昨今の結婚式では、新郎新婦の母親が着用するケースも増えてきています。パーティードレスは、宴席の場で着用するドレス全般を指します。「結婚披露宴にお呼ばれされた際に着用するドレス」と考えるとイメージしやすいでしょう。 女性の場合も、セレモニースーツやパーティードレスはレンタルで対応できますが、ブラックフォーマルは少なくとも一着、購入しておくことをおすすめします。弔事はいつ着用するときがやってくるかわかりません。いざというときに慌てないよう、前もって準備しておきましょう。

メンズの礼服は大きく分けて、「正礼装」「準礼装」「略礼装」の3つの種類があります。

1.正礼装 正礼装はもっとも格式が高い礼服です。モーニングコートは昼用の正礼装になります。主に結婚式の新郎新婦の父親や新郎、格式の高いセレモニーの主催者、叙勲、園遊会の参加者などが着用します。正礼装の特徴はジャケットの形にあります。前の裾が斜めにカットされたデザインで、黒い上着とベストを合わせて、グレーの縦じまのスラックスのセットが基本です。また、結婚式の新郎は華やかな明るめのグレーの上着を着用することもあります。 燕尾服は夜用の正礼装です。格式の高い結婚式、記念式典などでホワイトタイの指定がある時に着用します。燕尾服というのは、後ろの裾がつばめの尾のように長くなっています。そのため、テールコート、イブニングコートとも呼ばれます。主な着用シーンは、ノーベル賞の授賞式、晩餐会の出席者、オーケストラの指揮者などが着用しています。色は黒と白でまとめるのが基本となります。

正礼装であるタキシードは、夕方以降に行われる結婚式、記念式典でブラックタイの指定がある場合など、フォーマルなパーティーで着用します。燕尾服と同じく、色は黒と白でまとめるのが基本です。タキシードのデザインは、蝶ネクタイとカマーバンドが特徴的です。タキシードといえば、映画の「007」のジェームズ・ボンドのイメージがある方もいるのではないでしょうか。その他、アカデミー賞などの授賞式でレッドカーペットを歩く俳優がカッコ良く着こなしている姿もよく見かけます。「モーニングコート」「燕尾服」「タキシード」はどれも正礼装です。しかし、見た目は大きな違いがあります。はっきりと違いがあるため、夜用のタキシードや燕尾服を日中に着ると、恥ずかしい思いをしてしまうかもしれません。そのため、正礼装を着用する際は、着用する時間帯を確認することが大切です。

2.準礼装 準礼装は、結婚式、記念式典、パーティーなどで昼間の改まった席に着用します。ディレクターズスーツはブラックスーツより格上になり、結婚式では新郎、新婦の父がモーニングの代わりとして着用する場合もあります。コーディネートは、黒のジャケットにベストを合わせ、グレーの縦じまのスラックスをセットで着用します。 ブラックスーツは、ジャケットとシングル裾のスラックスで昼夜とともに着用できます。ブラックスーツは最も応用が効くため、広く一般的な礼服です。かつては略式とされていましたが、現在では、結婚式、セレモニー、葬式、告別式まであらゆる冠婚葬祭に着用できます。一般的に礼服といえばブラックスーツをイメージする人が多いと思います。また、慶事、弔事にも着用できます。しかし、生地に光沢があると喪服としてはふさわしくないので、注意しましょう。

ブラックスーツとディレクターズスーツは、ズボンに違いがあります。ジャケットはどちらも黒になりますが、ディレクターズスーツのズボンは縦じまで、ブラックスーツは黒無地になるので簡単に見分けられます。どちらも準礼装として着られますが、ディレクターズスーツとブラックスーツを選ぶ時は、格の違いがあることを意識しましょう。

3.略礼装 濃紺、ダークグレーなどダークカラーの無地のスーツが略礼装になります。略礼装は、礼服の中で最も低い装いとなります。披露宴の二次会やカジュアルな結婚式、音楽会、ディナーショーなどの公式なセレモニーへの出席など改まった席で着用します。また、結婚式だけでなく葬儀の時にも着用できるので、礼服の中でも着用されること多い装いです。また、昼間と夜間の区別がなく時間帯を問わずに着用できます。しかし、ネクタイやシャツなどの小物の合わせ方は、葬儀や結婚式などシーンに合わせて使い分ける必要があります。ビジネススーツの黒いスーツとは生地もデザインも異なるため、注意が必要です。

礼服と喪服は違うの?

ここまで見てきて「礼服は弔事でも着用するのに、喪服とは何が違うの?」という疑問を持った人もいるかもしれません。

喪服は礼服のなかのひとつであるため、まったくの別物というわけではありません。礼服という大きな丸の中に喪服という小さな丸があると考えるとわかりやすいでしょう。両者の違いは、その用途です。喪服以外の礼服は、慶事などでも着用することができますが、喪服の着用シーンは、葬式や通夜に限られています。一方、ブラックスーツを喪服と認識しているケースも多くありますが、本来喪服は遺族が「喪に服している」ことを意味するものです。喪服には正喪服、準喪服、略喪服があり、ブラックスーツや黒のワンピース、アンサンブルなどは、遺族や親族が正喪服として着用します。一般弔問客として参列する場合は、準喪服や黒色寄りの服である略喪服でよいとされています。一方で、このような使い分けは意外に難しいことから「仏事は礼服で」という認識が広まっていることも否めません。時代の流れによって、人々の喪服に対する認識も変化してきているといえるでしょう。

ビジネススーツとの違いは?

礼服とビジネススーツは、形こそ似ていますが細かく見ていくと多くの違いがあります。

礼服の生地は黒くてテカリがない

まずは、生地の違いです。礼服の生地は、とても深い黒色です。ブラックという表記のビジネススーツでも礼服と比較すると黒の度合いが淡く感じられるでしょう。暗い場所ではわかりにくくても、明るいところに出ると見た目の印象もまったく違うものになります。礼服は黒が濃いほど高級品とされ、価格も高価になります。生地の光沢にも注目してみましょう。ビジネススーツが光を反射するのに対して、礼服はたとえ太陽の下であっても反射によるテカリがありません。これは生地の織り方によるもので、礼服特有の重厚感をもたらします。弔事で着用する服は光沢のないものが望ましいので、光沢のあるビジネススーツは適していません。

ビジネススーツは動きやすさを重視

見た目に違いがある理由は、デザインにもあります。フィット感など実用性を重視するビジネススーツは、その名のとおり働くためのスーツです。生地に関しても、ビジネスシーンの動きに耐えうる耐久性を重視したものになっています。ビジネスシーンでは、自分自身を売り込むことも必要になるので、スタイルをよりよく見せるデザインが多く、襟のふちに沿って入れられるステッチ(ラペル)や着丈もトレンド感を意識したものになっているでしょう。一方、礼服は着用シーンがフォーマルな場に限られており、長期間保持する人が多いため、長く着用できる工夫がなされています。そのため、シルエットもビジネススーツと比較すると大きめでゆとりがあり、購入時から年齢を重ねても対応できるようになっています。もう1点、大きな違いとして挙げられるのが、ベントの有無です。動きやすさを重視するビジネススーツには、ジャケットの裾に切り込み(ベント)が入っています。よりフォーマルな雰囲気を望むのなら、ベントが入っていない礼服を選ぶといいでしょう。 いつも着ているビジネススーツを礼服として着ることができないのは、これらの違いがあるからです。礼服を着用すべきシーンでビジネススーツを着まわすと、マナー違反ととらえられることもあります。気を付けましょう。

一般的なビジネススーツと喪服には、黒色の違いや生地に違いがあります。そのため、お葬式では一般的なビジネススーツはNGとなり、セレモニーなどでは濃い黒色のスーツはNGとなります。実際に着る機会が多い葬儀に出席する時に多くの方が悩まれるのではないでしょうか。葬儀とは、故人を偲んで成仏を祈願する行いの事をいいます。僧侶を招き遺族、親族などの近親者で行われます。現在では、お通夜、葬式、火葬をまとめて葬儀と呼ぶこともあります。葬儀に出席する時のマナーは、一般的に喪服を選びましょう。本来、喪服とは遺族と近親者が喪に服していることを表しています。喪服は、葬儀、告別式に出席する時に着用するものとなります。具体的には、スーツは無地のブラックスーツを着用します。パンツの裾はシングルとなります。上下が異なる服装はマナー違反のため避けましょう。ワイシャツは無地のシャツを着用します。リラックス感のある開襟シャツ、白以外のカラーシャツはNGなので注意しましょう。ネクタイも無地の黒ネクタイを選びます。ネクタイも無地の黒ネクタイを着用し、派手なネクタイ、ネクタイピンは付けないようにします。靴は光沢のない黒の革靴にし、金具など飾りが目立たない革靴にします。靴下は黒で揃えます。 お通夜に参列時のスーツは、濃紺や濃いグレーのダークスーツを着用しましょう。柄は無地または目立たないストライプがいいでしょう。ワイシャツ、ネクタイ、靴は葬儀と同じものを着用します。原則、地味な色を選び、光沢のあるもの、派手なデザインの物は避けましょう。また、会社から真っすぐ葬式の会場に行くこともあると思います。しかし、仕事の後であっても喪服の着用が基本となります。ビジネススーツと礼服は、見る人によっては違いがわかるので、マナーがないと思われてしまう可能性があります。そのため、ネイビーやグレーなどのビジネススーツはもちろん避けるべきですし、濃い色のビジネススーツに黒いネクタイでも避けましょう。 その他、まだ社会人ではない若い方はビジネススーツを持っていないため、礼服である真っ黒のスーツを成人式や入学式に着用することもあるでしょう。ただ、基本的に成人式などの場では、礼服ではないダーク系のスーツや柄の入ったおしゃれなスーツを選びましょう。

礼服の着こなし方!シーンに合わせよう

礼服は一般的に、個性を主張するものではありません。そのため、着用シーンに応じて一定のルールを守った着こなし方が求められます。ここでは、礼服を着用するシーンとして結婚式と葬式を例に挙げ、着こなし方を紹介します。

結婚式では華やかさをプラスする

結婚式での礼服は、参列者は2つボタンフォーマルやダブルフォーマル、ブラックスーツの着用が一般的です。より格式高い結婚式では、参列者であってもモーニングコートを着用することもあります。ネクタイは白地に柄が入ったものか、シルバーグレイが基本です。胸ポケットには、ネクタイと色を合わせたポケットチーフを挿しましょう。タキシードを着用する場合は、ウィングカラーシャツや黒の蝶ネクタイもおすすめです。シャツは白が基本ですが、アクセントで襟元などにモノクロ系の色が入っていても問題ありません。その場合は、礼服の品格を損ねないデザインのものを選びましょう。昨今の結婚式では、招待状に「平服でお越しください」と記載されていることもありますが、普段着で列席していいというわけではありません。ビジネススーツでも問題はありませんが、礼服を着用したい場合は過度にフォーマルな雰囲気にならないよう、ブラックスーツに差し色となるチーフを合わせるなど工夫しましょう。

弔事では黒で統一する

葬式などの弔事での礼服は、黒いネクタイを着用しましょう。全身を黒で統一することが望ましく、シャツはレギュラーカラーの白無地にします。腕時計やアクセサリーなど、光る素材の小物は外し、タイピンやカフスリンクも黒い石を使ったものを使用します。気を付けなければならないのは、弔事での礼服着用は1周忌までということです。3周忌以降はダークスーツに地味な色の小物を合わせることが原則です。地域性などで、そのような使い分けをせずに仏事はすべて礼服で参加する場合もありますので、一般的なマナーやルールにとらわれず、周囲をよく見ておくといいでしょう。 このように、礼服にはシーンに応じたルールがありますが、それは「絶対」ではありません。マナーブックに記載されている通りに着用していったら周囲から浮いてしまったという事態になってしまうこともあります。大切なのは、そのシーンに礼服を着て参加する目的です。結婚式であれば新郎新婦を、弔事であれば故人を、心から思うことが、シーンに合わせて礼服を着こなすコツといえるでしょう。

礼服の選び方をご紹介!

礼服を購入することを決めたら、次は選び方を確認しましょう。礼服は、数日後の必要に迫られ、慌てて量販店で購入することはおすすめできません。礼服はビジネススーツよりも価格も高価なものが多く、ある程度の高級感も求められます。そして、意外にも着用時間が長く、結婚式であれば丸一日、弔事であれば2度、3度と足を運ぶ必要がある場合もあります。そのため、着用感も譲れない要素です。これらの要素を踏まえて、礼服は「黒の色が濃い」「値段が高すぎない」「流行に左右されないデザインで5年後も着られるようなものにする」ことをポイントとして選びましょう。

品質と価格のバランスがとれているものを選ぶ

黒の色の深さは、そのまま見た目の高級感に影響します。一方、黒ければ黒いほど高級であることは事実ですが、必ずしもそれが価格と比例するとは限りません。品質と価格のバランスを見極めることが大切です。礼服は、長く着続けるものではありますが、生涯着続けるわけではありません。着用年数を10年と仮定しても、その間に着る回数は限られるでしょう。また、昨今の冠婚葬祭事情は、ルールや慣習以上に新郎新婦や故人の意向が反映された自由なスタイルで行われるケースが多くなっています。それは、今までであれば当たり前のように礼服を着るシーンで、礼服を着られないかもしれないことを意味します。今後の着用シーンを予測し、自分にとって高すぎないものを選びましょう。

長く着られるデザインのものを選ぶ

店頭へ行き、ずらりと並んだ礼服を見ると、少しでも流行りのデザインのものを、と思うかもしれません。そもそも礼服は、際立ったデザインのものは少ないのですが、5年後以降の自分が同じ礼服を着用することを考えると、流行に左右されないデザインのものを選ぶのが賢明です。購入時の流行が5年後も続いているとは考え難いですし、自分の体型が変化している可能性も否めません。時間の流れにある程度対応できるデザインのものを選ぶことが、上手な礼服選びのコツです。 これらのポイントを押さえて礼服を選ぶには、余裕を持った購入が何よりも大切になります。社会人として働き始めるときや20歳の誕生日など、自分にとっての節目の時期に合わせて購入すれば、いざというときに慌てることもないでしょう。

黒色の濃さとサイズ感で選ぶ

礼服を選ぶ時のポイントは、一番分かりやすいのが黒色の濃さにあります。礼服は濃い色ほどフォーマルな印象になり、品格が漂うでしょう。喪服の黒は漆黒いわれるほど濃い色が基本となります。また、礼服のサイズについては、印象が大きく変わるため大切なポイントです。最近のスーツは、スリムな形を好む傾向にあります。しかし、礼服は少しゆったりとしたサイズが良いでしょう。ゆったりしたサイズだと、急な体型の変化にも対応できるので長く着られます。スーツによっては、アジャスターが付いていてウエストのサイズを調整できる物もあります。礼服は、一年に数回着る機会があるかどうかだと思います。しかし、一回着れば終わりではなく数年は着られる礼服を選びましょう。長く着るうえで大切なのは、生地の丈夫さになります。あまり気にする必要はありませんが、スーツには「クラシック」「細身」「ゆったり」など流行のシルエットがあります。礼服を選ぶ時は、その時の流行のシルエットではなく、正統派で標準的なシルエットの礼服を選ぶことをおすすめします。

また、礼服にはビジネススーツと同じく、春夏、秋冬など季節モノがあります。長く着る礼服は、オールシーズン着られる物を選びましょう。一年を通して装いが変らない物で取り扱いの多くがオールシーズン着用できるようになっています。夏場の暑さが気になる場合は、サマーフォーマルスーツを揃えておくと安心です。

オーダースーツで決めよう!おすすめの礼服

社会人として1着は必要な礼服ですが、これらのポイントをすべて押さえたものを市販品の中から選び、購入することは簡単ではありません。「このポイントはクリアできても、ここがいまいち」ということもあるでしょう。そんな問題を解決するのが、オーダースーツ作成サービスです。

オーダースーツはSADAがおすすめ

SADAは、気軽にオーダースーツを仕立てられると若者から高い人気を得ており、店舗数は日本一を誇ります。人気の秘密は手ごろな価格帯にあります。礼服は35,800円(税別)、44,800円(税別)の2種類があり、予算に合わせて選ぶことができます。生地の色合いも深く、価格の手ごろさを感じさせません。また、撥水・静電防止加工も施されているので、天候に左右されず着用することができます。商品によっては、春夏用の生地も用意されており、季節を問わず快適に着用できるでしょう。全国に46店舗(2018年6月現在)に展開しているため、最寄りの店舗でオーダーが可能です。サイトに記載はありませんが、さらに上質なものを希望する場合は店舗に用意があるので問い合わせてみましょう。

心地よくフィットするSADAのスーツ

ゆったりとしたデザインのものが多いとされる礼服であっても、あまりにサイズが合っていないものや対象となる年齢層が高すぎるものは、着用時に違和感があるものです。SADAのスーツは、体の20数ヶ所を採寸し、コンピュータでパターンを起こして仕立てるため、既製品にありがちな「サイズ感が合っていない」という問題を回避できます。もし、最初から礼服をオーダーすることに不安を感じる場合は、より手ごろなビジネススーツをまずは1着、オーダーしてみるのもおすすめです。オーダースーツは既製品のように、着てみて選ぶことはできません。礼服は長きにわたって着用するものなので、着用感を確認して購入すると安心です。

礼服はマナーを守って着よう!

礼服は、単に全身黒づくめにすればいいというものではありません。そこには、しっかりとした由来があり、意味があり、理由もあります。礼服を着用する際には、社会人として着用シーンごとのマナーを守ることが求められます。一方で、どんなにマナーブックを読んでも、ネットで調べてみても、そのすべてを吸収して自分のものにすることは難しいことも事実です。また、何度も礼服を着ているはずの家族や親族でも、正しい知識を持ち合わせていないことも少なくありません。そんなときも、オーダースーツの専門店はとても役に立ちます。専門店ならではの豊富な知識で、礼服のオーダーのみならず、シャツや小物などのアイテム選びなど、トータルのアドバイスを望めます。 

礼服はその性質上、何度も買い替えられるものではありません。失敗できないないからこそ、専門店でのオーダーが安心です。敷居が高いと感じる人も多いオーダースーツですが、まずは店舗へ足を運んでみましょう。きっと、いつ着用するときが来ても問題ないと思えるような、自分にぴったりの1着が手元に届くはずです。