秋田出身の祖父の教え。「犬を飼うなら絶対に秋田犬にしろ」。
秋田出身の祖父の教え。「犬を飼うなら絶対に秋田犬にしろ」。

秋田出身の祖父の教え。「犬を飼うなら絶対に秋田犬にしろ」。

うちは室内犬で秋田犬を2頭飼っております。2頭ともメスなのでオスほど大きくなく、だいたい27㎏、ゴールデン・レトリーバーなどと同じくらいのサイズです。もともと1頭だったのですが、子供を産ませたらかわい過ぎて、もう1頭家に残すことになりました。その母犬が先日、5歳の誕生日を迎えました(^^)

うちが秋田犬を飼っているのは、戦後、家業を再興した秋田出身の祖父の強い言いつけがあるからです。

祖父は戦地では満州の通信隊におり、隊では様々な犬種の連絡用の犬を何頭も飼っていたそうです。しかしながら敗色が濃厚になるにつれ、犬にまで餌を与えられなくなったそうです。ほとんど「かわいそうな像」の物語です。次々に犬たちは飢え死にして行ってしまったんだそうです。

軍用犬としてはシェパードの方が秋田犬より賢かったそうですが、本当に飢えると人に噛みついたとのこと。ただ秋田犬だけが、一切人に逆らわず、静かに飢え死にしていったそうです。「あんなに人に忠実な犬種はない。犬を飼うなら絶対に秋田犬にしろ」。忠犬ハチ公の物語を聞くまでもなく、恐ろしく説得力のある祖父の言葉でした。

末期のがんで倒れるまで毎日早朝に寒風摩擦を続けた祖父も、15年前にこの世を去りました。壮年で戦争を戦った方々の生の言葉を聞けたのは、我々団塊ジュニアの世代が最後になってしまうのかもしれません。その言葉を、後世にも伝えていかなければならないと、ふと思った愛犬の誕生日でした。

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