オーダースーツの3大ネガティブイメージ その③
オーダースーツの3大ネガティブイメージ その③

オーダースーツの3大ネガティブイメージ その③

弊社のオーダースーツを、交流会などで広める活動を、積極的に行い始めて2年が経ちます。最近気づくのは、「オーダースーツ」には3つの大きなネガティブイメージが、こびり付いてしまっているということです。これを打破しない限り、オーダースーツに未来は無いと考え、お会いするお一人お一人に、粘り強く説明をしています。

【オーダースーツの3大ネガティブイメージ】
?「オーダースーツは高い」 
  ⇒ お値頃オーダースーツは販促の罠か、オーダーとは名ばかりの偽物。
?「オーダースーツを仕立てるのは難しい」 
  ⇒ 知識や経験が無いと仕立てるのが難しい、もしくは来店しても恥をかいてしまう。
?「オーダースーツはおじいちゃんのスーツ」 
  ⇒ おじいちゃんがおじいちゃん向けに仕立てるもので、タイトなスリムスーツ等は出来ない。

今回は、この3番目「オーダースーツはおじいちゃんのスーツ」というネガティブイメージについて、私の考えを書きたいと思います。

私が弊社オーダースーツを薦め、興味を持って貰いながらも、来店を渋る人の中に、過去に一度だけお仕立てをした事があり、そのスーツが気に入らなかったという人が居ます。パターンとして多いのが、リクルートスーツや就職祝いのスーツを、お父様が懇意にしているテーラーさんで作ってもらったが、これが満足いかなかったというケースです。

この原因は、団塊の世代に大流行した「イタリアンソフト」というモデルの影響が大きいと、私は考えています。あの映画「ゴッドファーザー」に出ていたアルパチーノが来ていた様な、ダボっとしたスーツです。この「イタリアンソフト」というモデルは、カチッとした英国調のスーツに対する、ラテンらしい反骨精神から生まれた特殊なモデルだと思われます。学生服全盛の時代に、不良が来ていた「ボンタン」などと同じです。ところがこれが日本で大流行してしまい、既成スーツの隆盛と重なって、イタリアンソフトの様な「ダボっとしたスーツが普通のスーツ」という意識が定着してしまったのです。既成スーツはタイトに体にフィットしたスーツは売り難い側面を持っています。ダボっとして体に合わないスーツならば、サイズが多少違っても問題なく販売できるからです。そして、テーラー達も、このダボっとしたスーツを仕立てるようになってしまったのです。テーラーとしても、タイトにフィットさせるスーツを仕立てるのは、修正のリスクを負ってしまうので、この方が都合が良かったのかもしれません。

ところが時代は、本来あるべき、体にフィットしたスーツがスタンダードという流れに戻りました。ここに追いて行けていない高齢のテーラーが居ることが、3番の様なネガティブイメージを作り出してしまっているというのが私の仮説です。

更に言うと、どうも団塊あたりの方々のスーツ姿が、ダボっとしてカッコ悪く見えるのは、「イタリアンソフト」時代の着用感が普通だと思い、既成スーツ屋でもサイズの合っていないものを購入してしまっているのです。売る側から見ると、サイズの合っていないものでも喜んで持って帰ってくれるのですから、素晴らしい在庫処分のターゲットとなるわけです。

私はこの様な、ダボっとしたスーツを着て、残念な印象になってしまっている方々には、是非とも一度、ちゃんと体にフィットしたスーツを仕立てられるオーダースーツ店で、仕立ててみて欲しいと思っています。おそらく、今まで自分が体に合っていないスーツを着ていたという事に、気づいて頂けるはずだからです。そして、3番の様なネガティブイメージをお持ちの方々には、一度、工場直販オーダースーツSADAにて、お仕立てをしてみて頂きたいと思います。体にフィットしたスーツの着心地の良さ、選ぶ楽しみに気付き、オーダースーツに対して持っていた悪いイメージを払拭して頂けるはずですので!

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