スーツのジレって何?特徴や着こなし方を徹底解説!

スーツのジレって何?特徴や着こなし方を徹底解説!

スーツの着こなしといえば、ジャケットとパンツ、シャツの組み合わせを考える人が多いことでしょう。それに加えて、スーツにはもう1つジレというアイテムが存在します。ジレとはどのようなアイテムなのか、どのように着こなすのかを、これからわかりやすく紹介します。ジレを取り入れたスーツスタイルでコーディネートの幅を広げて、周りに差を付けましょう。

スーツで着るジレって何?

そもそもジレが何かというと、スーツベストのことです。インナーシャツとジャケットの間に着る中衣のことを、フランス語でジレ(Gilet)と呼びます。イギリスだとウェストコート、アメリカだとベスト、日本ではチョッキなどと呼ばれます。

#一般的なジレ
スーツの元祖はイギリスで生まれたスリーピーススーツです。そのため、ジレはスーツと同生地で作られることが基本です。今ではツーピーススーツが一般的なため、ジレを持っていないという人も多いことでしょう。ジレはジャケットの下に着る中衣なので、着用時に背面が見えることが少なくなります。そのため、前面のみスーツ地を使用し、背面は裏地に似た生地を使用することが一般的です。

#ベストとジレの違い
ベストとジレはほぼ同じような意味合いですが、ベストにはダウンベストなどアウター代わりに着用するものもあります。袖のない胴衣という点では同じですが、前後で生地の差がないなど、ベストはアウターとしての位置付けであることが多いでしょう。前述のように、ジレにはジャケット着用が前提のため、背面に対するこだわりはありません。スーツベストは、インナーシャツとジャケットの間に着る中衣で、ジレと同じ意味合いで考えて問題ありません。

ジレを着用するメリット

ジャケットとシャツのスーツスタイルにジレをプラスするメリットとは何でしょうか。ジレ着用のメリットは大きく分けると2つあります。まずは、スタイリッシュに見えるという見た目の効果。そして、温度調整ができるというメリットもあります。

#スタイリッシュに見せる
スーツスタイルにジレをプラスすると、全体的に統一感が出てスタイルが良く見えます。それは、ジレを着用することで着こなしに立体感が出るからです。ジレがあることで、ジャケットから見えるシャツの面積が減り、胸元に奥行きが生まれます。また、腹回りをすっきりと引き締めて見せる効果も見逃せません。着るだけでスタイリッシュに見せてくれるジレですが、ビジネスシーンできちんとした印象を与えるのにも役立ちます。ジャケットを脱いでも、シャツ1枚にならないため、フォーマルな印象をキープできます。

#温度調整ができる
夏の暑いときや身体を動かして仕事をするときに、どうしてもジャケットを脱ぎたくなることがあるでしょう。ジレを着ていればきちんとした印象を保てるため、暑いと思ったときには躊躇なくジャケットを脱げるでしょう。また、ジレを1枚プラスするだけで、寒い季節でも暖かく過ごすことができます。寒さ対策にはニットも有効かもしれませんが、ビジネスシーンではフォーマルな印象のジレに軍配が上がることでしょう。冷房や暖房の効果でオフィス内と室外の温度差が激しいときにも、ジレがあれば容易に温度調節ができます。

【ジレ選びのポイント1】色

実際にジレを着用する際に、どのようなジレを選べばよいのかを紹介します。まずは、使い勝手の良い色について見てみましょう。

#ネイビーかグレーが基本
ジャケットの下に着ることを考えると、スーツの定番であるブラック、ネイビー、グレーに合わせやすいカラーを選べば失敗しません。ネイビーかグレーという基本カラーであれば、定番のスーツに取り入れやすく着回しもしやすいでしょう。スーツと同系色のカラーで合わせると、着こなしに統一感を出すことができます。スーツよりもほんの少し濃い色や淡い色を選んで、コントラストを効かせるとよりおしゃれな印象が際立ちます。靴やネクタイといった小物類も含めて、同系色のグラデーションでコーディネートするのがおすすめです。

#慣れたら柄に挑戦
定番カラーと同系色での着こなしに慣れたら、次はチェックやストライプといった柄に挑戦してみるのも良いかもしれません。柄物であっても、スーツと同系色であれば程よいアクセントになってくれます。ジャケットを着用しているとき、ジレが見える面積はそんなに広くありません。ワンポイントとして柄を挟むことで、ワンランク上のおしゃれを実現できます。また、小さめの細かい柄であれば、スーツが柄ものであってもケンカせずに合わせることができます。

【ジレ選びのポイント2】素材

スーツと同系統のものが合わせやすいのは素材も同じです。スーツスタイルにジレを取り入れる際におすすめの素材を紹介します。

#スーツの基本素材を選ぶ
ビジネスシーンでジレを着用するのであれば、スーツと同系統の素材から選ぶ方が良いでしょう。スーツの基本素材である、ウール、ナイロン、ポリエステルがおすすめです。同系統の素材であれば、着こなしにまとまりが出るのできちんとした印象で着こなすことができます。素材のテイストが異なると、どうしてもカジュアルな印象になってしまうためビジネスシーンには向いていません。

#素材の特徴を知る
ナイロンやポリエステルなどの化学繊維は、比較的扱いやすく手入れも容易です。家庭用の洗濯機で洗える場合もあります。価格帯も安価なことが多いので、最初にジレを購入するなら化学繊維が良いのかもしれません。ウールは保湿性と保温性に優れており通年で使うことができます。上質な印象で着こなすことができますが、天然素材である分、虫の被害を受けやすい側面もあります。保管の際には注意するようにしましょう。

【ジレ選びのポイント3】サイズ

ジレのサイズ選びのポイントはジャストサイズであることです。スーツと同じでジレもジャストサイズでないとかっこよく着こなすことができません。

#スーツスタイルの印象が決まる
ジレのサイズがぶかぶかだったり、きつかったりすると、スーツスタイル全体の印象が損なわれることになります。スーツのサイズが合っていても、ジレのサイズが合っていないと台無し。ジレの印象が全体の印象を決めるため、サイズ選びは疎かにはできません。大きすぎるともたついてスマートには見えません。小さすぎる場合には、ウエスト辺りからシャツが見えてしまってしまりのない印象になってしまいます。腕回りや胴回りがしっかり合っていることを確認しましょう。サイズ調整可能なアジャスターがついているジレもあるので参考にしてみてください。

#丈の長さをチェック
ジレの丈の長さはベルトが隠れるくらいが目安です。パンツのバックポケットとベルトの中間あたりが、ジレのちょうどいい丈となります。長すぎても短すぎてもどこか不自然な印象となり、スーツスタイルがかっこよく見えません。特に、ジレの下からシャツが覗くなんていうことは、1番避けたい事態です。

【ジレ選びのポイント4】背面

ジレはジャケットの下に着ることが前提のため、背面には裏地のような生地を使うことが一般的です。その背面の生地が切り替わっているメリットについて紹介します。

#ドレッシーな印象
ジレの背面が裏地のような生地になっているのは、ジャケットの下に着た際に摩擦が生じないようにするためです。ダウンベストやニットベストなど、アウター感覚で着ることのできるベストの場合は前面も背面も同素材です。つまり、スーツスタイルのインナーとして作られているジレは、アウター感覚のベストよりもドレッシーなアイテムだということです。裏地生地は光沢があることがほとんどのため、ジャケットを脱いだ際にもドレス感を演出してくれます。また、背面に裏地生地を使用することで、スーツのインナーとしても着膨れすることがありません。ジレがかさばらずにスマートに着こなせるのは、その背面に理由があるのです。

#背中が蒸れにくい
背面に裏地生地を使用するメリットとして、ドレッシーな印象を与える他、暖かい時期でも背中が蒸れにくいことが挙げられます。裏地は表地への汗の影響を防ぐという役割があるため、裏地生地自体が吸水性などに優れていることが多くあります。そのため、背面に裏地生地を使用しているジレを着ているだけで、背中の不快な蒸れを軽減することができます。

【ジレ選びのポイント5】ボタン

スーツと同様に、ジレにもシングルとダブルの2種類があります。それぞれ雰囲気が異なりますが、ビジネスシーンであればシングルボタンを選ぶ方が良いでしょう。

#シングルボタン
ジレとしてオーソドックスなのはシングルボタンです。縦一列にボタンが並んでいるデザインのことをシングルボタンと呼びます。5つボタンのことが多いシングルボタンですが、Vゾーンが深くなる4つボタンデザインもあります。シングルボタンは、そのオーソドックスさから、着こなしに取り入れやすく失敗のないデザインです。ジレ初心者でも間違いなく着こなせるため、まずはシングルボタンジレからコーディネートに取り入れてみましょう。スーツではジャケットの1番下のボタンは留めませんが、それはジレも同じです。シルエットが崩れることもあるので、1番下のボタンは外しておきましょう。

#ダブルボタン
縦一列にボタンが並ぶシングルボタンに対して、縦二列にボタンが並んでいるのがダブルボタンです。ダブルボタンの場合は、左右3~4個のボタンがついているのが基本です。ダブルボタンはシャツやネクタイの組み合わせの難易度が上がるため、ジレの着こなしに慣れない内は避けた方が良いでしょう。また、ジレとしての主流はシングルボタンのため、あまり一般的ではないダブルボタンはビジネスシーンでは避ける方が無難です。ダブルボタンでも、シングルボタンと同様に1番下のボタンは留めません。

ジレのコーデのコツは?

ここまででジレの基本はわかったかと思いますが、実際に着る際にはどう着こなしたら良いか迷うこともあるでしょう。コーディネートにジレを取り入れる際のコツを紹介します。

#ワントーンでまとめる
スリーピーススーツがあればジレの着こなしに迷うことはありません。揃えて着ることが前提のスリーピーススーツは、着こなしにまとまりが出ておしゃれでスタイリッシュな印象に仕上がります。同生地で作られたスリーピーススーツなら、柄ものであっても楽に着こなせるでしょう。後からジレを買い足す場合も、迷った場合は持っているスーツと同色を選んでワントーンでコーディネートするのをおすすめします。多色使いしないワントーンコーディネートは、ビジネスシーンで信頼性をアピールできる装いです。

#ジレでバランスを取る
ジャケット、パンツ、ジレと全ての色が違ったり、ジャケット、ジレ、ネクタイなどで柄が違ったりする場合は、ジレの柄と色がポイントになります。まず、ジャケット、ジレ、ネクタイが全て柄ものの場合、ベストには中間色を選びましょう。さらに、柄も他の2柄よりも主張の少ない柄だと、柄同士をケンカさせずにクッション材としてうまくまとめてくれます。アイテムのカラーが違う場合もジレの色がポイントになります。同系色の場合は、ジレでコントラストを付けてみましょう。系統の違う色なのであれば、小物とジレの色合いを揃えると、全体的にまとまりが出ておしゃれに見えます。コーディネートの中心となるジレでバランスを取ることを意識してみましょう。

#カジュアルスタイル
ジレはビジネスシーンだけでなくカジュアルシーンでも活躍してくれます。休日など、カジュアルに着こなす場合は、シャツでなくカットソーなどと合わせてみましょう。タートルネックであれば、ビジネスシーンのシャツスタイルとはまた違った印象で着こなせます。意外となんにでも合わせやすいジレは、コーディネートに1点取り入れるだけでドレス感が増します。おしゃれに見せたいときに最適なアイテムです。

スーツにジレを取り入れてみよう!

スタイリッシュに見える、温度調節ができるなど、着用することで嬉しいメリットのあるジレ。スリーピーススーツの基本のアイテムであることからしても、スーツスタイルに取り入れるのはそう難しいことではありません。基本のカラーと素材、デザインを押さえておけば、ジレ初心者でも間違いのないコーディネートができます。ジレを1着取り入れるだけで、ジャケットを脱いだ姿もきちんと見せることができ、おしゃれな印象を周りに抱かせることができます。その内にジレを着用することに慣れてくれば、色や柄で遊びたくなることもあるでしょう。スーツの柄だと面積が広すぎて挑戦することにためらってしまいますが、ポイント使いとなるジレなら挑戦しやすいと言えるでしょう。これまでに紹介したポイントを押さえて、自分にピッタリ合うジレを選んでみましょう。