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スーツのベストにもダブルがあった!ベストを着ることの意味とは?

M 様

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最終更新日
この記事の内容は、
2022年4月3日当時のものです。
公開から2年以上経過しています。
(753日)

 

こんにちは! オーダースーツSADA新宿南口店の寺原です!

今回は、お客様スーツコレクションのご協力を頂いたので載せさせて頂きます!

3ピーススーツですが、ベストをダブルの仕立てにしました!

普通と少し違ったデザインがとても良いと思います!

私自身が好きでご提案させていただきましたが、とても綺麗に着こなせていると思います!

室内ではベストだけで着こなせるようにベストを襟付きにしているのもポイントです!

ご協力ありがとうございました。

今後ともよろしくお願いいたします。

ベストの役割

目的は3つ「ジャケットなしでも失礼のないようにする」「身体をがっちり魅せる」「温度調整」です。海外でドレスコードのスタンダードはスリーピースです。

フランスではジレ、アメリカではベスト、イギリスではウエストコート、イタリアではパンチオットと各国で呼び方が違います。

○ジャケットなしでも失礼のないようにする

シャツは元々下着の位置づけであったことから脱いでもシャツ一枚=下着一枚にならぬようベストを着用したのが始まりです。シャツを隠すためのものだったので最初は袖がありましたがスーツが細身になりだしたことにより袖がなくなりました。

本来はファッションではなくエチケットのためのベストでした。

ジャケットを脱いだとき、もしお腹が出ていたら…。ベストがあれば腹回りもスタイリッシュに魅せられる視覚効果もあります。

○身体をがっちり魅せる

ベストは生地の柔らかいシャツよりもピシッと感が強いため、上半身をホールドしてくれます。そのため、体格がよく見える、頼りがいがあるという印象を与えます。華奢な人でもがっちり魅せることができるのもベストの良さのひとつです。

そしてノーネクタイでも様になるのです!

○温度調整

寒暖差が激しい季節の変わり目にベストを活用することができます。

夏場はジャケットなしのベストスタイルで過ごしたり、冷房の効きすぎた部屋では身体を温めたりすることができ、冬場は胸から懐まで風や冷えから守ってくれます。

スーツのベストはいつから着用されるようになったのか

さかのぼること17世紀。イギリスのチャールズ2世がスリーピース姿をお披露目しました。全て同じ生地の共布(ともぎれ)で仕立てられている服装に大衆は驚いたことでしょう。これがラウンジスーツと呼ばれる現代スーツの原点とされています。英国紳士がスリーピースであるイメージが強いのもうなずけますね。実はこのときのベストは袖があるものでした。18世紀になって今の袖なし型のベストが生まれました。理由は冒頭で述べたとおりです。また、日本では西洋の文化が流入してきた幕末の頃からベストが着用されるようになりました。

ベストにもシングル/ダブルがある

スーツと同じようにボタンの配列数でシングルが1列、ダブルが2列で種類が分かれています。さらにお客様がお召しになっている襟付きについても解説します。したがって組み合わせは4パターンあります。

○シングル

スリーピースの基本と言えばシングルベストになります。ボタンの数がものによって異なり4~6個のものが多いです。ボタンの数が多ければVゾーンも狭くなります。よりシャツが隠れますので、フォーマル寄りになるわけです。

○ダブル

シングルのベストよりも重厚感が増し、大人っぽい印象を与えます。さらに前身頃の重なる部分が広くなるのでシングルよりも立体感が出るのが特徴です。

前身頃のお陰で防寒能力はシングルよりも上です。

○襟付き(ラペルド)

「クラシック感」「英国紳士感」を漂わせ、エレガントに着こなすことができます。襟の形はピークドラペル型に加え、ショール型もあります。

4パターンの組み合わせのうち、襟付きダブルベストが最も格式の高い、洗練された大人スタイルになります。

ベストの着こなしポイント

○基本の着こなし

相手がジャケットを脱いだときを想像してみてください。サイズの合わないベストを着ていたらどうでしょうか?歩くたびに胴回りをフカフカとベストが跳ねていたり、とてもきつそうなベストを着てベストとベルトの間からシャツが見えていたら、周りからどう見えるのでしょうか。

ポイントは「ベストだけではなく全体のコーディネートやスタイルとして考える」ことです。

・ベストの丈はベルトが隠れる程度

・袖口(アームホール)=シャツの袖の太さ

・ワイシャツの襟がベストの上に乗らないようにする

・一番下のボタンを留めないアンボタンマナーに気をつける

・ベストがフィットしていてもパンツがフィットしていなければ意味がない

・ポケットにはなるべく物を入れない、凹凸のあるものを入れない

そもそもスーツ自体もそうですがサイズが合っていないことでおじさんくささを漂わせてしまいます。ベストに限らず言えることですが、袖回りがぶかぶかだったり、胸囲にフィットしていなかったりすることが主な原因です。

○ダブルベストでは

注意が必要なのはダブルの丈です。シングルよりも短く、水平にカットされています。股上が浅いパンツですとベルトないしはシャツが見えてしまいます。ダブルも一緒に仕立てる場合はパンツの股上とのバランスをよく確認することがコツです。

そしてジャケットはシングルを選びましょう。ジャケットのボタンを開けてダブルベストをチラ見せさせるのもいいかもしれません。さらにネクタイにディンプルを作ってより立体感を出すこともできます。

冒頭に紹介させていただいたお客様は格式の高い襟付きのダブルベストを選択されています。とてもキレイに着こなせていますね!

○色・柄

始めはネイビーやグレーで非常に合わせやすいワントーンコーデがよいでしょう。柄を入れるならストライプ柄のスーツに無地のシャツ。英国紳士感をさらに出すには思い切ってグレンチェック柄のスーツにチャレンジしてみるのもいいかもしれません。

また、スーツと別生地で仕立てるオッドベストはかなり高等テクになりますので初めての人は無理せず共布でいきましょう!

ネクタイピンは付けるべき?

ダブルベストを着用するとき、迷うのがネクタイピン。Vゾーンがいつもより狭いためどこに付けるのがいいのでしょうか。目安としてシャツの第4、5ボタンの間を狙って付けましょう。ちょうどベストに隠れず付けることができます。

「いや、ベストがネクタイを抑えているからネクタイピンはいらないんじゃないの?」と聞こえてきそうですが、おっしゃるとおりです。無理に付ける必要はありません。アクセサリー要素が強いですから。ただし、温度調節でベストを脱ぐことになった場合に備えるなら内ポケットにネクタイピンを忍ばせておきましょう。

ジャケットは羽織らなくてもいいのか

今一度、ベストを着用する理由を確認します。万一ジャケットを脱ぐことになった場合に備えるエチケットであることは念頭に置いておきたいですね。今やクールビズでシャツ一枚、しいては半袖シャツでも日本の気候を考えれば許容範囲内となっていることが多いです。その点から考えればベストだけのスタイルでもよさそうですが、やはり外出時はジャケットを羽織るほうがベターです。ベストを着るシーンの例を挙げるなら

・社内業務中

・出張の移動中

・結婚式の二次会などのパーティ

などです。

たくましさ男らしさを手に入れることができるベスト。一方、「威厳」「偉そう」と受け取られる場合もあります。そのため相手より立場が高いという印象も与えやすいため、初対面の商談やリクルート面接、葬儀では避けたほうがよいとされています。

ダブルベストにジャケットを羽織ることでメリットもあります。例えば季節の変わり目などコートを着るまでもないけど肌寒いとき、ダブルベストのスリーピースでも充分しのげる場合もあります。前身頃が重なっているため、防寒機能という能力のひとつを有効活用することができます。

オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?

スーツもしかり、ベストもサイズ感が命です。「ベストはカッコイイけど合わなかったらどうしよう」「スリーピースは高そう」そんな気持ちも「オーダースーツSADA」が一気に不安を吹き飛ばしてくれます。

「オーダースーツSADA」の魅力

・身体全体20ヶ所を丁寧に採寸

・返金保証一ヶ月

・サイズ割り増しなし

・一貫体制&マシンの導入によるコスト削減

生地もボタンも色も柄もすべて自分の好みに仕立てることができます。普段の洋服のように簡単に買い換えられないものだからこそ、後悔したくないですよね。「オーダースーツSADA」はオーダースーツという高い壁を思いっきり低くしてみました。まずはご自身の目で確認をしてみてからでも手遅れにはなりません。お客様のベストな着こなしを一緒にじっくり考えていきませんか?

皆様のご来店心よりお待ちしております。

2ボタン シングルスーツ スリーピース

生地素材
  • グレー グレンチェック
裏地
ボタン
オプションその他
  • ベスト ダブル
担当スタイリスト