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セットアップを着こなせていますか?スーツとの違いやオシャレな着こなし術、今すぐ使えるコーディネートをご紹介

近年様々なスーツスタイルが存在するなかで、上下同じ生地を使用したセットアップコーデが再度注目を集めています。スーツとセットアップでは、作り方や着用シーンが異なり、相手に与える印象も大きく異なりますが、この違いを意外と知らない方が多いです。セットアップコーデを着用する上でスーツとの違いを押さえていなかったり、最低限の着用マナーを守っていなければ、着こなしに違和感を感じられてしまい、だらしない印象を持たれてしまうかもしれません。ちなみに、セットアップコーデを取り入れるとメリットが多く、コーディネートの幅も広くなります。大人のおしゃれさを演出できるセットアップを着こなすことで、彼女との何気ないデートや、同僚と遊ぶ際など、ラフな格好でも問題ないシーンでカジュアルなスタイルを楽しむことができるのです。そこで今回は、スーツとセットアップの違いやセットアップコーデを取り入れるべきメリット、失敗しないコーディネートのポイントを細かくご紹介します。スーツとセットアップコーデの違いが気になっている方や、これからセットアップコーデに挑戦したいと考えている方は、本記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。セットアップコーデを抑えて、ワンランク上のおしゃれメンズを目指しましょう。

「スーツとセットアップの違いがわからない」と悩まれる人は多いでしょう。インターネットで調べても情報が多すぎてわからないのも仕方ありません。スーツとセットアップでは、生地の作り方から相手に与える印象も違います。

しかし、スーツとの違いはこれだけではありません。スーツとセットアップの違いを抑えておかなければ、場合によっては恥をかくかもしれません。

今回は、スーツとセットアップの違いや、失敗しないコーディネートの特徴をご紹介します。本記事を参考に、セットアップコーデを抑えて、ワンランク上のおしゃれメンズを目指しましょう。

セットアップとはどのようなスタイル?

セットアップとは、上下が同じ生地やデザインで作られたジャケットとズボンのこと。しかし、最近ではメンズスーツをファッションの一環として楽しむ人も増えたため、セットアップの種類も多くなりました。セットアップは、おしゃれなビジネスマンには欠かせないメンズファッションなのです。

スーツとセットアップの違いを解説!

スーツとセットアップの違いは、以下の4つです。

 ・作り方

 ・売り方

 ・印象

 ・着用シーン

スーツとセットアップでは、作り方や着用シーンも違います。適さないシーンでセットアップを着ると、失礼になる可能性があります。そのため、違いをおさえるのは社会人としてのビジネスマナーといえるでしょう。スーツとセットアップの違いを4つご紹介します。

スーツとセットアップの違い(1)作り方

スーツは基本的にウールやポリエステルで作られます。その一方で、セットアップはウールやポリエステルに加えて、ナイロンやコットンなどの素材で作られます。また、ほとんどのスーツには肩パッドが入っていますが、セットアップは肩パッドの入っていないデザインが多いのが特徴。

 肩パッドが入っていないデザインのセットアップは、着用した際に体のラインにシルエットが馴染むため、スタイル良く見せられるコーデを作りやすい特徴があります。スーツとセットアップでは、使われている素材から肩パッドの有無など作り方が異なります。

スーツとセットアップの違い(2)売り方

スーツとセットアップは売り方が違います。スーツは、ジャケットとズボンが上下セットで売られているケースがほとんどです。セットアップは基本的に、ジャケットとズボンで個別に売られています。

セットアップは、ジャケットとパンツを単品でチョイスして、コーディネートする前提で作られているからです。そのため、セットアップはおしゃれなメンズには欠かせないデザインといえるでしょう。 

スーツとセットアップの違い(3)印象

スーツとセットアップでは、相手に与える印象も違います。スーツは誠実な印象を与えますが、少し堅いイメージがあります。一方、セットアップは大人メンズのおしゃれさを演出できますが、カジュアルよりのコーデとなってしまいます。

たとえば、同僚との飲み会でスーツは堅苦しい印象になるでしょう。しかし、セットアップは商談や会議など重要なビジネスシーンでは、誠実さに欠けます。

スーツもセットアップも相手に与える印象が違うため、一長一短と言えるでしょう。スーツとセットアップそれぞれの特徴を理解して、スーツとは違うオシャレなメンズコーデを楽しみましょう。

スーツとセットアップの違い(4)着用シーン

スーツとセットアップでは、適した着用シーンも違います。誠実な印象を与えられるスーツは、会議や取引先との商談など、ここ一番のシーンで着用しましょう。おしゃれさを演出できるセットアップは、恋人との何気ないデートや、同僚と遊ぶ際など、ラフなコーデでも問題ないシーンでの着用が好ましいのです。

スーツとセットアップは同じデザインに見えますが、適切なシーンで着用しなければ相手に不快感を与えかねません。 シーンをわきまえて両方着こなすのが、できるビジネスマンといえます。スーツとセットアップはスタイルこそ似ていますが、各々代用はできませんので注意が必要です。

セットアップを着用するメリット

セットアップを着用するメリットは以下の6つです。

 ・コーディネートの幅が広い

 ・コーディネートが簡単

 ・カジュアルシーンで活躍

 ・プライベートでも着用可能

 ・統一感が出る

 ・スタイリッシュに見せられる

セットアップを着用するメリットはさまざまなため、とくにおしゃれメンズに欠かせないコーディネートといえるでしょう。セットアップを着用するメリットをご紹介します。

コーディネートの幅が広い

セットアップの一番の魅力はコーディネートの幅です。セットアップは、ジャケットとズボンを別々で購入するケースが多いため、自由にコーデをカスタマイズできます。たとえば、ジャケットはダーク系でズボンはライト系など、上下で違った色やデザインを楽しむこともできます。

また、崩したセットアップスタイルにはなりますが、ジャケットとズボンで柄を変えて個性を表現できるのもおしゃれなコーデの一つといえるでしょう。セットアップでお気に入りコーデが見つかれば、活気あふれた毎日を送れるため、以前よりも仕事に対するやる気も上がるかもしれません。

コーディネートが簡単

セットアップはコーディネートの幅が広いため、組み合わせ方が難しいと思われがちですが意外に簡単です。セットアップは、上着とパンツを同じ生地でコーディネートする前提で作られています。セットアップのベースが決まればあとはインナーをチョイスするだけで、おしゃれコーディネートの完成です。

インナーの色やデザインでガラッと印象が変わります。着用シーンや、周囲の人に応じてインナーを変えて遊びを入れてみるのも、セットアップにおける楽しみの一つといえるでしょう。セットアップは、インナーをチョイスするだけで、おしゃれメンズに変身するため、コーディネートが簡単です。

カジュアルシーンで活躍

最近では、職場にカジュアルさを導入する企業が増えてきましたが、セットアップはカジュアルの代表といえるでしょう。季節に合わせて素材を変えれば、炎天下の夏や厳しい寒さの冬でも着用可能です。スーツのような誠実さはないものの、ラフすぎないため、ビジネスシーンで着用しても不快に感じられないでしょう。

とはいえ、仕事は遊びではありません。カジュアルさを追求してセットアップを選ぶのもありですが、気持ちを引き締めて仕事に励みましょう。セットアップのようなカジュアルな服装でも問題ない場合でも、場をわきまえた服装を心がけましょう。セットアップを着用して良いかわからない場合には、スーツを選ぶのが無難です。

プライベートでも着用可能

セットアップはカジュアルさを演出できるため、プライベートでも着用可能です。最近ではスーツをファッションとして楽しむ人も増えてきたため、おしゃれメンズにセットアップは欠かせないでしょう。ドレスコードのあるレストランや華やかなパーティーでもセットアップは活躍します。もちろん、友達と遊ぶ際の私服としても着用可能です。

しかし、プライベートでセットアップを着用する際は、シーンに適して服装を変えましょう。セットアップはカジュアルとはいえ、見た目はスーツです。周囲の人に合わせて服装をチョイスできるのが、おしゃれメンズといえるでしょう。セットアップは、ドレスコードや私服にも対応可能ですが、周囲の人に合わせてコーデするのが好ましいのです。

統一感が出る

セットアップは統一感があるため、落ち着いた大人メンズの雰囲気を演出できます。上下同じ生地や色でコーディネートするため、誰が見ても違和感がない統一感を演出できるのです。

統一感を出せる服装をチョイスするのは意外に難しいですが、セットアップなら簡単です。統一感を出して大人メンズの雰囲気を演出したい人は、一度セットアップを試してください。

スタイリッシュに見せられる

統一感のあるセットアップは、黒やグレーなどの落ち着いた色をチョイスすると、知的なスタイリッシュさを演出できます。スタイリッシュな見た目は相手に好印象を与えられるのです。

恋人と夜景の見えるレストランやおしゃれなBARに行った際には、大人の色気を演出できます。私服に自信がない人でも、セットアップだとおしゃれメンズに変身するのも夢ではありません。

セットアップを着こなすポイント

セットアップを着こなすポイントは以下の4つです。

 ・サイズに少し余裕を持たせる

 ・セットアップ初心者はネイビーかグレーがおすすめ

 ・シーンに応じてインナーを変える

 ・着回しするならブラック以外

セットアップは誰がコーディネートしてもおしゃれに見える一方、着こなし方を間違えると見栄えがよくないため、恥をかく可能性があります。誤ったコーディネートをして恥をかかないためにも、着こなし方を抑えましょう。セットアップを着こなすポイントを4つご紹介します。

サイズに少し余裕を持たせる

セットアップを着こなす上で1番重要なポイントは、体型にあったサイズを選ぶことです。ピッタリすぎると重ね着ができなくなるため、コーディネートの幅が狭まります。ルーズすぎてもスマートさが損なわれてしまい、だらしない印象になりかねません。 セットアップはデザイン選びも大切ですが、何よりも自分の体型にあったサイズを選びましょう。

セットアップ初心者はネイビーかグレーがおすすめ

セットアップ初心者の人は、ネイビーかグレーがおすすめです。両方落ち着いた色であるため、コーディネートしやすく、ジャケットやパンツ単体でも何なくおしゃれに着用できます。

ネイビーやグレーと一言にいっても、濃淡により与える印象は異なります。爽やかさを演出するならライト系で組み合わせたり、シックさを演出するならダーク系で組み合わせたりすると良いでしょう。セットアップ初心者の人は、色の濃さや明るさ関係なくおしゃれに決まる、ネイビーやグレーベースの色がおすすめです。

シーンに応じてインナーを変える

セットアップのインナーは、シーンに応じてデザインや色を変えましょう。清潔で仕事ができるおしゃれメンズという印象を与えたいときは、襟付きの白シャツがおすすめです。

南国をイメージさせる爽やかさを演出したいときは、明るめのブルーを選びましょう。カジュアルさが求められるシーンでは縫い目が細かいニットや、お気に入りのTシャツと組み合わせるなど、遊びを入れても良いでしょう。

セットアップのインナーによっては、相手に与える印象が異なるため、シーンに応じてシャツの色やデザインを変えるのが好ましいのです。

着回しするならブラック以外

ビジネスシーンから恋人とのデートなどでセットアップの着回しを考えているなら、ブラック以外を選びましょう。グレーやネイビーなどの定番色であれば、インナー次第でシックにもカジュアルにも決められるからです。

とはいえ、ブラックでもインナーによって雰囲気がガラッと変わるため、着回しできないわけではありません。定番色はコーディネートが比較的簡単なため、着回しする前提ならブラック以外のセットアップがおすすめです。

初めてのセットアップにおすすめのコーデ

セットアップはコーディネートが簡単なため、初心者におすすめできるスタイルは星の数ほどあります。インナーを変えて遊びを入れるのもよし、足元からおしゃれさを演出するもよしです。

今回はたくさんあるセットアップコーデの中でも、とくに初心者におすすめなコーデをご紹介します。セットアップコーデに迷ったら、ぜひ参考にしてください。

セットアップ編

まずは、セットアップ編からご紹介します。セットアップはコーディネートのベースを作るため、一番大切なポイントといっても過言ではありません。初心者におすすめのセットアップをご紹介します。

ネイビーセットアップ

ネイビーセットアップは、初心者におすすめの一着です。カジュアルさはあるものの、見た目はビジネスに適したスーツっぽさが残っているため、ネクタイと組み合わせると、フォーマルな印象も与えられます。

カジュアルに加えてフォーマルさも与えられるネイビーセットアップは、初心者におすすめの一着です。

ブラックセットアップ

セットアップの定番色であるブラックは、コーディネートの融通がきくのに加えて、落ち着いた大人な印象を与えます。白のインナーと組み合わせると、王道なビジネススタイルの完成です。セットアップが一着でもあれば、ビジネスカジュアルやプライベート問わず活躍するでしょう。

ブラックセットアップはコーディネートの融通がきくため、初心者には外せないスタイルといえます。

グレージュセットアップ

グレーとベージュで組み合わせた「グレージュセットアップ」は、穏やかで優しい印象で、ビジネスカジュアルに取り入れたいコーディネートです。チェックのインナーと組み合わせると、知的な個性さも演出できます。ラフさが求められるシーンでは、スニーカーをブラウンにして統一感を出すのもいいでしょう。

ブラウンセットアップ

ブラウンセットアップは季節によって組み合わせ方が異なります。秋冬は、紅葉にピッタリなトーンの低いブラウン、春夏は、涼しさを感じさせる明るめのブラウンが人気です。セットアップ初心者でも季節に応じたコーデを着用すると、洗練された上品な着こなしができるでしょう。

ブラウンセットアップは、季節に応じて濃淡を変えて着用しましょう。

素材編

セットアップは、素材一つとっても相手に与える印象は違います。セットアップの色を抑えたら、次は好みの素材を見つけましょう。素材によって肌触りや雰囲気が異なるため、慎重に選びたいポイントです。初心者におすすめのセットアップの素材を4つご紹介します。

リネン

夏素材の定番であるリネンは吸水性・撥水性に優れ通気性も高い夏にぴったりの素材になります。暑くて軽装になりがちな夏だからこそ、リネン素材のセットアップを着て、大人メンズらしく上品なコーディネートをしましょう。

シアサッカー

しじら織りとも言われる夏向けの生地になります。経糸に伸縮率の違う糸を織り混ぜることにより表面がボコボコして肌との接地面積が少なく夏のでベタつかず汗をかきやすい夏に最適です。

コーデュロイ

コーデュロイはラフ感が強いため、セットアップ初心者でも気軽に着用できます。コーデュロイとはタオルと同じ織り方をして作られた生地です。とくに若年層で着用している人が多いですが、30代や40代など大人の雰囲気がある男性が着用しても、違和感なくしっくり馴染みます。

コーデュロイは若年層から、30代や40代などの男性にもおすすめできるコーデです。

ツイード

ツイード生地のセットアップは、秋冬に人気でクラシカルな印象を与えます。ツイード生地とは、ウールを使って織られているため、防寒性が高いのが特徴。冬場でも、カッコよくセットアップを着用したいおしゃれメンズにツイード生地はおすすめです。ウールで織られたツイードは体の芯から温めてくれるでしょう。

インナー編

インナーでジャケットやズボンの印象が左右されます。ジャケットやズボンに合っていないインナーを選んでしまうと、おしゃれ度が下がってしまうでしょう。初心者におすすめできるセットアップのインナーのコーデを3つご紹介します。

ロゴTシャツ×ブラックセットアップ

ブラックセットアップはビジネス色が強くなりがちですが、ロゴTシャツとコーディネートするとカジュアルさが増します。可愛らしいロゴだとラフに、黒単色だとクラシカルに決まります。

ブラックセットアップはダークなイメージが強いため、白のシューズで印象を和らげてコーディネートしてもいいでしょう。

黒の無地シャツ×ライトベージュセットアップ

黒の無地シャツ×ライトベージュセットアップは、肌寒さを感じる秋冬におすすめです。ライトベージュに重厚感のある黒シャツは、上品な大人さを演出できます。シューズも黒でコーディネートすると統一感がでるため、まとまりのあるファッションを楽しめるでしょう。

黒の無地シャツにライトベージュセットアップは、初心者が着用しても大人の上品さを演出できます。

白のタートルネック×ブラックセットアップ

白のタートルネック×ブラックセットアップは、互いの色を強調するためスタイリッシュに決まります。首周りの露出が少ないタートルネックは、体や顔など全体を含めたシルエットがはっきりするため、スタイルアップ効果もあります。

ふくよかな人は胸あたりまであるネックレスと組み合わせると、横のラインが抑えられるため着痩せ効果も得られるしょう。

小物編

小物を軽視しがちな方もいますが、おしゃれメンズを目指すなら外せないポイントといえるでしょう。おしゃれメンズほど小物を見るからです。セットアップ初心者でも組み合わせやすい小物を3つご紹介します。

スニーカー

誠実さのある革靴もおすすめですが、カジュアルさを求めるならスニーカーがおすすめです。さまざまなメーカーから販売されている定番のスニーカーならコーデに馴染みやすく、サイズが大きめのハイテクスニーカーならスタイリッシュに決まります。

セットアップが同じでもスニーカーの種類によって仕上がりが異なるため、気分に応じてコーデを楽しめるでしょう。

サンダル

蒸し暑さを感じる夏には、セットアップにサンダルを組み合わせるのもありです。裾が長いパンツでも、サンダルで足元の素肌が見えるだけで涼しげな印象にガラッと変わります。とはいえ、セットアップ初心者からするとサンダルとコーディネートするのはハードルが高いでしょう。

しかし、カジュアルさが求められるシーンでは、個性を表現するために服装の規定も緩くなってきました。そのため、セットアップにサンダルは初心者でも違和感なくコーディネートできるスタイルかもしれません。

帽子

セットアップにキャップを組み合わせると、カジュアルさが高まるため、オフなシーンではおしゃれに決まります。英国紳士をイメージさせるコーデにしたい場合は、ハットと組み合わせるのもありです。デザインによって雰囲気がガラッと変わるため、遊びを入れるために帽子を採用するとたのしいコーデになります。

セットアップよりスーツを選ぶ方が良い?

セットアップは、シーンをわきまえて着用しましょう。シーンをわきまえずに着用すると、失礼になりかねません。場合によっては、相手からの評価も下がってしまう可能性があるでしょう。セットアップよりもスーツを選ぶ方がいいシーンを2つご紹介します。

冠婚葬祭

冠婚葬祭では、セットアップよりもスーツの着用が好ましいでしょう。カジュアルさよりも誠実さが求められるケースが多いからです。とくに、お葬式は故人を哀れむ場のため、上着から足元まで一貫したブラックスーツが基本です。

結婚式では、新郎新婦やゲストの年齢層に合わせてコーディネートしましょう。新郎新婦が20代であれば、カジュアルさを求めているかもしれません。年配の方の結婚式であれば、カジュアルさよりフォーマルさが求められるでしょう。

冠婚葬祭はシーンや周囲の年齢層などに合わせてスーツを着用しましょう。

商談や会議などの重要なビジネスシーン

商談や会議など、ここ一番のシーンではセットアップよりもスーツが好ましいのです。セットアップはカジュアルさを演出してしまうため、目上の人との対談では失礼にあたる可能性があります。

とくに取引先との商談では、見た目の印象で契約の有無も左右されるでしょう。相手に「この人はやや失礼だな」と思われた瞬間に、取引先との契約は難しくなるかもしれません。失敗できないビジネスシーンでは、セットアップよりもスーツが好ましいです。

ズボンだけだめになったらどうする?

スーツのズボンだけがだめになってしまうと、ジャケットも処分する人はいるでしょう。しかし、いきなり処分するのはおすすめしません。スーツのジャケットだけでも、コーディネートによっては着用できるからです。

スーツの上着だけで組み合わせたコーディネートは、周囲から「おしゃれな人だな」と思ってもらえるでしょう。スーツのズボンだけがだめになる理由と、だめになってしまったときの対処法をご紹介します。

ズボンだけがだめになる理由とは?

ジャケットとセットになったスーツのズボン。はじめにだめになるのはほぼズボン。なぜズボンは傷むのが早いのでしょうか?

ズボンが早く傷む理由は以下の5つです。

 ・ズボンのサイズがあっていない

 ・上半身に比べて下半身の動作が多い

 ・クリーニングに出す頻度が高い

 ・着る(履く)頻度が高い

 ・スーツに適さない動きをしている

ズボンのサイズがあっていない

ズボンのサイズ感は時代によって変わるもの。近年では細身のスーツが人気で体にピッタリ合ったズボンを履く方が多いように思います。

スーツはサイズ感がいのち。そのため、カジュアルな服のように大きめのゆったりしたサイズのズボンを履くと、ダボっとして野暮ったい印象になってしまいます。しかし、タイト過ぎるのも問題。タイト過ぎると生地が引っ張られるような状態になり、傷みやすくなるのです。

変なシワも入るため、サイズが合っていないとカッコよくスーツを着こなせません。

上半身に比べて下半身の動作が多い

スーツを着て毎日歩くあなた。電車に遅れそうになったら走ることもありますよね?このような動作をしたときにズボンの股の部分は内ももに挟まれて常に擦れているような状態になるのです。

また、駅やオフィスまで自転車で行く方もいることでしょう。スーツを着て自転車に乗ると股に加えておしりの部分も擦れることになります。

このような動作だけでもズボンにはダメージがありますが、サイズがタイトだとなおのことです。購入時はちょうどよくてもその後体型が変わってしまい、購入時よりタイトになることもあるでしょう。

頻繁にクリーニングに出す

あなたはどの程度の頻度でスーツをクリーニングに出していますか?まさか着る度にクリーニングに出す方はいないでしょう。しかし、汗をかきやすい夏は頻繁にクリーニングに出したくなるもの。どの程度の頻度ならクリーニングに出してもいいのでしょうか?

スーツをクリーニングに出すのは基本的にシーズンに1回程度。汗をかきやすい夏でも2週間に1回までにしておきましょう。その理由はクリーニングに使う洗剤にあります。

スーツの生地には基本的にウールが含まれています。ウールは水に濡れると縮んで硬くなる性質があるため、ウェットクリーニングにはなかなか出せないもの。スーツをクリーニングに出すときは基本的にドライクリーニング、と覚えておきましょう。

ところでドライクリーニングとは何なのでしょうか?ドライクリーニングは石油などを原料にした有機溶剤によって洗うクリーニングであり、水をいっさい使いません。ドライクリーニングはウールやシルクなど、通常なら水洗いができない生地を洗うために開発された方法。そのため、基本的にはウールなどの生地にやさしいのです。

しかし、あまりにもクリーニングに出す頻度が高いと有機溶剤がウールの毛の繊維に含まれる油分まで落としてしまいます。そのため、クリーニングに出す頻度が高いと生地の傷みが早くなってしまうのです。

着る(履く)頻度が高い

あなたはスーツを何着持っていますか?週5日スーツを着るときして、必要なスーツは何着だと思いますか?この条件でスーツを着る場合、最低3着のスーツが必要となります。

1日着たスーツ。仕事をがんばったあなたは、汗をたくさんかいたことでしょう。歩くことが多かった日はシワがいつもより強くついているかもしれません。ジャケットをハンガーにかけてズボンも専用のハンガーにかける。それからブラッシングして消臭スプレーをかける方もいるかもしれませんね。

さて、次の日の朝になるとこのスーツを着てもいいのでしょうか?答えはNGです。

スーツを着たあとは休ませる必要があります。その時間は約2日。1日着たスーツを2日休ませることで水分(かいた汗)が飛んで乾燥したり、ついたシワが取れたりするのです。そのため週5日スーツを着るとすると、最低3着のスーツが必要になります。

ズボンは履く頻度が高いと股やおしりの生地が擦れる頻度も高くなるもの。そのため、適切な頻度で履くことが大切なのです。

スーツに適さない動きをしている

スーツを着たらどのような動作をしますか?通勤時や営業の外回りをする方は歩くことが多いと思います。しかし、スーツを着て運動する人はまさかいないでしょう。スーツを着て運動すると、想定外の大きな動きとなり生地が引っ張られます。

しかし、次のようなことをしていませんか?

 ・重い荷物を持ち上げるために大股を開いて腰を深く落とす

 ・会社帰りにスーツのままボーリングにいって大きく足を踏み出す

 ・飲み会のあとにカラオケで盛り上がって飛んだり跳ねたりする

これらはすべてスーツがあまり想定していない動きです。歩いたり自転車に乗るだけでも傷みやすいズボンの生地。上記のような動作をするとなおさら生地を早く傷めることになります。

破れただけですぐにダメとあきらめない

ズボンに穴が空いてしまった!

これだけでズボンがだめになったと諦めていませんか?ズボンは穴が空いても、程度によってはお直しできます。ズボンのお直しには次の2つがあります。

かけはぎ

かけはぎとはズボンに付いているスペアの布(共布といいます)を使ってお直しする方法です。破れた箇所に共布をあてて、糸を使って手作業で縫っていきます。非常に手間のかかる作業のため、費用も比較的高めとなってしまう特徴があります。

ミシンタタキ(ミシン刺し)

ミシンタタキとは共布を破れた箇所にあてて、叩くようにミシンで縫ってお直しする方法です。手縫いではないため比較的価格が安いことが特徴。生地が薄くなっていたり、かけはぎでは対応できないような大きな破れになっていたりする場合に対応できる便利な方法なのです。

しかし、デメリットもあります。ミシンで縫ったあとが残ったり、生地が硬くなったりすることがあります。また、チェックなど柄物や色合いが似ている複数の糸を使った生地の場合、お直しをしていない従来の部分と比べて、仕上がり品質が劣っていると感じることもあるのです。

メリットでデメリットをよく理解してズボンのお直しをするようにしましょう。

おしゃれな普段着として使用する

スーツのズボンだけだめになってしまったときは、普段着のジャケットに採用するのがいいでしょう。だめになったズボンを履くのはビジネスシーンにおいて失礼にあたるからです。

とはいえ、スーツの上着だけを日常のコーディネートで採用するのは少しハードルが高いでしょう。スーツのジャケットにラフなズボンを合わせるのは、まとまり感がないため上手くフィットしません。

たとえば、ブラックのパンツ、インナーに白のTシャツという、コーディネートしやすい組み合わせをしてもジャケットだけが浮いてしまうでしょう。そのため、スーツと同じような生地、色合いのアイテムでコーディネートするのがおすすめです。

ジャケパンスタイルとして使用する

普段着としてスーツを着用するなら、ジャケパンスタイルで組み合わせるのがおすすめです。ジャケパンスタイルのジャケットはスーツと似たデザインですが、両者には明確な違いがあります。

スーツの生地は綿密に織られているためツヤ感があります。着丈はスーツのほうが長めに作られていて、ポケットにはフラップが付いており肩パッドを採用しているのが一般的です。そのため、スーツのジャケットをジャケパンスタイルとしてコーディネートするなら、ツヤ感がなく肩パッドも入っていないものを選ぶのが無難です。

思い切って買い替える

パンツがだめになった場合は、思い切ってスーツの上下を処分してから買い替えるのも一つの手でしょう。処分するのは勿体無いと思ってタンスに眠らせている人もいるかもしれません。

ジャケパンスタイルとして着用するなら問題ありませんが、この先使用する予定がない場合は、買い替えたほうが良いでしょう。その場合はオーダースーツ専門店で新しいスーツを購入するのがおすすめです。

ジャケットだけだめになったらどうする?

通常の使用範囲であればジャケットが先にだめになることはほぼありません。しかし、例外があります。それはジャケットを突起物などに引っ掛けて裂けたり破れたりしてしまったときです。

ジャケットが先にだめになりズボンだけが残ってしまった場合は、同じスーツをもう1着買ってツーパンツスーツにできます。しかし、同じスーツでもロットや制作時期によって若干色味が変わることも。スーツを買い足してツーパンツスーツにするときは、まったく同じ色味にならないことを覚悟しておきましょう。

ジャケパンスタイルとして使用するなら色味の違いは気になりません。ズボンがだめになり残ったジャケットを使ってジャケパンスタイルにするときは、ジャケットのデザイン(肩パッド、フラップポケット)の制約がありました。しかし、ズボンが残った場合はお好みのカジュアルジャケットやテーラードジャケットとあわられます。

「ジャケットが先にだめになる」という不運にめげず、あなただけのジャケパンスタイルを作ってみてください。

「オーダースーツSADA」とは?

2023年に創業100周年をむかえる「オーダースーツSADA」は、これまで数多くのオーダースーツを取り扱ってきた実績があります。オーダースーツを作る際にはお客様に満足していただけるよう丁寧に採寸すること、そして丁寧にご要望を伺うことを心がけています。

「セットアップを着用したい」「スーツのズボンだけがだめになってしまった」という方も、お気軽にご相談ください。オーダースーツのプロであるスタイリストが、あなたのお悩みを解決するお手伝いをいたします。

これまでオーダースーツを作ったことがないお客様に、オーダースーツの魅力を知っていただくのも私たちの仕事だと思っています。些細なことでもかまいません。店舗にお越しいただいて、あなたのスーツのお悩みをスタイリストに話しませんか?

「オーダースーツSADA」はお客様のことを第一に考えています。きっとあなたが満足できるオーダースーツを用意できると自負しています。

セットアップとは、上下が同じ生地・色・デザインで作られたジャケットとズボンのことです。スーツとセットアップでは着用シーンが違うため、場をわきまえて使い分けるのがいいでしょう。 セットアップはコーディネートの幅が広いため、初心者の方は本記事でご紹介したスタイルを取り入れるのがおすすめです。セットアップを着るシーンをわきまえていれば、誰が見ても不快に感じることは少ないでしょう。ぜひ本記事を参考に、おしゃれなビジネスマンを目指してください。これであなたのコーディネートの幅も、大きく広がることでしょう。

大久保 一雄
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最終更新日

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