

ノスタルジック名品図鑑18 デヴィッド・オースチン・ローゼス
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『デヴィッド・オースチン・ローゼス』は
1970年創業のイギリス、オルブライトンの
世界的なローズブリーダー会社で
デヴィッド・オースチンが作出したローズは、
『イングリッシュ・ローズ』の総称で呼ばれている,
農家であったデビッド・オースチンがローズに興味を持ち、
趣味で始めたローズブリーダーから始まった。
オールドローズの花形と芳香、美しい樹形などに、
モダンローズの四季咲き性と多様な色彩を掛け合わせていくという、
その当時ほとんど誰も行っていなかった育種を始める。
それまで剣弁高芯のエレガントな花形が全盛だった時代で
最初はフェイクオールドローズだとの批判を浴び、
良い意味で注目されることは少なかった。
1983年グラハムトーマスとメアリーローズ発表後大きな注目を集め、
カップ咲きやロゼット咲きのロマンチックな花形の
『イングリッシュローズ』を多数出し、ローズの世界を大きく変えた。
またローズ愛好家は男性中心だったが、
女性愛好家を増やし、男女比が逆転した点で多大な功績を残した。
2003年ロイヤルホーディカルチャーソサエティから
ヴィクトリア・メダルオブオナー授与。
2007年オーダーオブ・ブリティッシュエンパイアを授与。
2009年グラハム・トーマスが
ワールドローズコンベンション・バンクーバー大会にて
ローズ・ホール オブ フェイムに相応しいローズとして認定
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『イングリッシュローズ』は
カップ咲きやロゼット咲きの
ロマンチックなタイプの花がほとんどだが、
一重咲きや丸弁咲きのナチュラルな花形も少しある。
色彩はやや落ち着いて香りの良いバラが多く、
微香のバラはほとんどない。
ガーデンに草花等と混植するために生み出されたので
美しく調和する樹形のバラが多い。
耐病性は、時おり薬剤散布を行うと良く育つブランド。
またシュラブ系のバラがほとんどなので、秋の花数が少なく、
大きくなりすぎるバラもある。
代表作はグラハムトーマス、メアリーローズ、
レディエマハミルトン、ジュードジオブスキュア
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私が愛する『レディ・エマ・ハミルトン』は
色鮮やかな『イングリッシュローズ』で
ボーダーの中で、ひと際目を引きます。
しっかりとつぼんだつぼみは、オレンジの混じる深みのある赤で、
魅力的なダークの葉との間にコントラストが生まれます。
花が完全に開くと、花びらの内側はタンジェリン、
外側はイエローオレンジが混ざり合った色合いの花になります。
やや直立状に伸びますが中程度の育ち方でよく茂り、
花は驚くほど次から次へと咲き続け、
乾燥した地域で、よく育つ傾向があります。
洋ナシ、グレープ、シトラスの調べのフルーツ系の
濃厚かつさわやかな香りは、
フレグランスローズ・コンペティション・ナントで
トップ賞を受賞しました。
エマ・ハミルトンとはホレーショ・ネルソン提督の恋人の名前です。
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我流お薦めレシピ
イングリッシュローズ・ソウイング編
❶ローズヒップが熟成するのを待ち
『ケント&ストウ』のエバーシャープ・バイパス・セカターズで
切って開けてからローズシードを採取。
❷発芽率の高い茶褐色のシードを選別
お茶パックに入れ、ホチキスで留める。
❸バケツに水を張りよく振って発芽抑生物質を良く洗い流す。
水は何回も取り換え3日間洗い流す。
❹発芽を促す為にシードをシリカゲルと一緒に、
密閉容器に入れ冷蔵庫20℃以下で低温処理保管。
❺5月にコンサバトリーで
『ウィッチフォード』シードパンに
排水性が良く肥料分の少ない清潔な土を使用し、
等間隔に丁寧にソウイング。
軽く5ミリくらい覆土します。
❻初めにたっぷりと水をかけ、20℃の温度で発芽させます。
土が乾かないように適度な水やりが必要。
❼発芽後、油かすに骨粉入りの固形肥料を毎月与える。
❽4月中旬より週に2回、スミチオンを散布。
❾一ヶ所から複数の芽が出ている場合は不要な芽を間引きする。
➓本葉が4枚のころに
『ウィッチフォード』プレーンフラワーポットに移植。
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注:これらの作品は重田将秀店長の所有物であり
オーダースーツSADAでは販売しておりません。
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参考