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ノスタルジック名品図鑑44 クリームティー

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『クリームティー』とは、
イギリスのティードリンキング習慣である
アフタヌーンティーの様式の一種。

基本はブラックティーとスコーンのセットで、
クロテッドクリームとジャムが添えられる。

アフタヌーンティーとは
イギリス発祥のティードリンキング習慣で、
16 -〜17時頃にブラックティーと共に
サンドイッチやスコーンを食するティーパーティー。

1840年頃に第7代ベッドフォード公爵フランシス・ラッセルの夫人、
アンナ・マリア・ラッセルによって始められたと伝えられる。

当時はランプの普及や夜の社交によりディナーが遅くなる風潮にあり、
昼下がりの空腹に苦しめられたベッドフォード公爵夫人が
友人を招いてこれを供したものが、
貴婦人の間で社交文化として広まった。

19世紀後半には中産階級の間にも広まった。
伝統的には上流階級における社交行事であり、
ブラックティーと食事との取り合わせ、
給仕のそれを含めた礼儀作法、室内装飾、家具調度、
使用されている食器や飾られている花、美しい庭園など、
広範な分野の教養と社会的地位を表した
もてなしの場として催された。

またアフタヌーンティー用のティーカップや
ティーガウンといった物も作られた。

現代においてはこうした形で催されることは稀であり、
ホテルやカフェで提供されるようになり、
伝統的な作法を求めない形のアフタヌーンティーとなった。

客間のローテーブルで提供されたことから、
ローティーとも呼ばれる。

アフタヌーンティーでは
ブラックティーと共に、軽食や菓子が供される。
伝統的には軽食はキューカンバーやエッグサラダ、
スモークサーモン、チーズ、ローストビーフを用いた
小さな耳なしサンドイッチが用いられる。

また軽食を省いた様式があり
菓子は当初からケーキが用いられるが、
やがてスコーンを用いる習慣も広まり、
クロテッドクリームとジャムを添えた
スコーンを用いる様式が
『クリームティー』と呼ばれた。

伝統的なテーブルセッティングでは
3ティアケーキスタンドを用い、
下段にサンドイッチ、
中段にケーキ、
上段にクロッシュで保温された
スコーンが載せられる。

飲食の順序にも作法があり、
始めはブラックティーを口にし、
ミルクはその後に入れる。
サンドイッチは軽い具材から重い具材の順に食べ、
菓子などはその後にスタンドの順に従って食べる。
現代的な様式ではカナッペやシャンパン、マカロンなど
様々な飲食物が取り入れられる。


スコーンとは、
スコットランド発祥のクイックブレッドで
フラワー、あるいはオートミールに
ベーキングパウダーを加え、
ホールミルクでまとめてから軽く捏ね、
成形して焼き上げる。

フラワーにアンソルテッドバターを練り込んだり、
レーズンやデーツなどのドライフルーツを混ぜて
焼き上げられることも多い。

『クリームティー』には欠かせないもので
ジャムとクロテッドクリームを添えて食べる。

粗挽きの大麦粉を使って焼いた
スコットランドのバノックというお菓子がその起源とされ、
文献に初めて登場するのは1513年。

19世紀半ばに、
ベーキングパウダーやオーブンの普及によって現在の形になった。

基本のスコットランド生まれのトラディショナルスコーンは
労働者階級から英国全土に広まった。
粉の風味豊かでほろりとした食感が魅力。
ウルフズマウスと言われる腹割れが特徴。
直径は60mm。

ロンドンスコーンはロンドンのホテルやティールームで出される
小振りで丸みがあるタイプ。
腹割れがなくふっくらとした焼き上がり。
表面にグレイスを塗り美しい姿をしている。
直径50mm。

現在では発祥地のスコットランドのみならず
イギリス全土で食べられており、
また大西洋を渡ってアングロアメリカでもよく食べられている。

イギリスのプレーンスコーンは
アメリカでビスケットと呼ばれているものとほぼ同じであるが、
ビスケットにはバターの代わりにショートニングを使うことが多く、
ミルクの代わりにクリームを使うクリームビスケットもある。

食べ方は温めたスコーンを上下半分に割る。
割る時は、手でも良いが、ナイフで割る方がスマートとされる。
割った面に、クロテッドクリームとジャムを乗せて食べるが、
どちらを先に乗せるかで
ジャムファーストのコーニッシュスタイルと
クロテッドクリームファーストのデヴォンシャースタイルの派閥があり、
1500年代から何世紀も論争となっている。
グレートブリテン島ではコーンウォール式、
アイルランド島ではデヴォン式がそれぞれ優勢であるが、
2020年代にはグレートブリテン島に住む30歳未満の48%は
コーンウォール式ではないと回答している。


♦ イングリーディエント (2パーソン)

『マクダガルズ』セルフレイジングフラワー……230g
『カロンウェン』オーガニックアンソルテッドバター………50g
エッグ………1個
カスターシュガー………40g

A2ホールミルク……70ml
プレーンヨーグルト……10g
エッグヨーク……1個分
スプリンクル用『マクダガルズ』セルフレイジングフラワー…taste


♦ プレパレーション

『カロンウェン』オーガニックアンソルテッドバターを
20mm角のサイコロ状にカット、
室温でやわらかくする。


♦ ディレクションズ

『マクダガルズ』セルフレイジングフラワーを
ボウルに『タラ』フラワーシフターカンでシーヴ。


ボウルに
『カロンウェン』オーガニックアンソルテッドバターを加え


別のボウルにエッグを入れ泡立て器で溶きほぐし、
カスターシュガーを加えて混ぜ
更にA2ホールミルクとプレーンヨーグルトも加えて
滑らかになるまで混ぜる。


フラワーのボウルに混ぜたエッグを一度に加え
手で粉気が無くなるまで混ぜ、
ひとまとめにする。



『マクダガルズ』セルフレイジングフラワーを打ち粉にした台に
生地をのせて軽くこねる。


生地をメン棒で厚さ20mmにのばす。
生地をラップに包み冷蔵庫で1時間休ませる。


天板にオーブンシートを敷き190℃に予熱。
『フォートナム&メイソン』ロイヤルブレンドのブラックティー用と
『ウェッジウッド』ティーポットとティーカップのウォーム用に
『ティーサイド』ナチュラルミネラルウォーターで
ボイリング。


冷蔵庫から生地を取り出しラップをはずし、
打ち粉をつけた型で
上を手で塞いで圧をかけないように抜く。


抜いた生地の側面を触らないようにしながら
天板に生地の天地をひっくり返して置く。
余った二番生地も
大きさを合わせて手でまとめて一緒に並べる。
生地の表面に溶いた卵黄をハケで塗り
オーブンの温度を180℃に下げて14分焼く。


『ウェッジウッド』カントリーウェアのティーポットに
『フォートナム&メイソン』ロイヤルブレンドのリーフを2tsp、
『ティーサイド』ボイリングウォーター300mlを
高い位置から手早く勢いよく注ぎジャンピング。
(スティープ5min)


♦ プレイティング

『ローラ・アシュレイ』ノッティンガムのテーブルクロスと、
『ローラ・アシュレイ』ノッティンガムのティーナプキンを使用。

『ウェッジウッド』カントリーウェアの
スリーティアケーキスタンドに
・下段キューカンバーサンドイッチ
・中断フェアリーケーキ
上段はクロッシェで保温している
ロンドンスコーンを食前にセット。

『ウェッジウッド』カントリーウェアの
ケーキプレートとケーキサーバーは
取り分け用として

『ウェッジウッド』カントリーウェアの
クロテッドクリームスプレッダーを付けて
『ウェッジウッド』カントリーウェアクリームジャーには
・『ロダス』クロテッドクリーム

『ウェッジウッド』カントリーウェアのクロッシュで
・ロンドンスコーンを保温。

『ウェッジウッド』カントリーウェアの
ジャム用スプーンを付けて
『ウェッジウッド』カントリーウェアジャムジャーには
・『ティップトリー』リトルスカーレットジャム

『ウェッジウッド』カントリーウェアティーセットには
・『フォートナム&メイソン』ロイヤルブレンド
・A2コールドホールミルク


『コールポート』カントリーウェアのベルで
ファミリーを呼ぶ。


アフタヌーンティーの順序の作法に従い
『ウエッジウッド』カントリーウェアのクロッシュで
保温していたロンドンスコーンを
『ウェッジウッド』カントリーウェアの
スリーティアケーキスタンド上段にセット。

ステープされたティーポットの中の
『フォートナム&メイソン』ロイヤルブレンド・リーフを
『コールポート』カントリーウェア・ティースプーンで
軽くかき混ぜてから
『コールポート』カントリーウェア・ティーストレーナーで
漉しながら温めていたティーカップにゴールデンドロップ。
始めはブラックティーで口にし、

その後に『コールポート』カントリーウェア・ミルクピッチャーの
A2コールドホールミルクをミルクインアフター。

次にキューカンバーサンドイッチを食べ

その後にスタンドの順に従って
フェアリーケーキをたべる。

最後に『ウエッジウッド』カントリーウェアのクロッシュで
保温されたロンドンスコーンをナイフで上下半分に割る。
割った面に、
クロテッドクリームファーストのデヴォンシャースタイルで
『ロダス』クロテッドクリームをクラストごと盛り
その後『ティップトリー』リトルスカーレット・ジャムを
乗せて食べる。


注: これらの作品は重田将秀店長の所有物であり
オーダースーツSADAでは展開しておりません。