ベストの向き、不向き。
おはようございます。
オーダースーツSADA 吉祥寺店です。
今朝はいわゆる三つ揃い、スリーピースと呼ばれるベスト付きのスーツの話を。
スーツの本来の在り方からすると、現在支配的なツーピースと呼ばれるジャケットとパンツだけの組み合わせは簡略化されたものであり、紳士のクラシックな装いからは遠ざかっています。
とは言うものの、これは正解不正解という話では決してありませんので、個々人が好きなように装うのが一番だと思います。
さて。少し話が逸れましたが、表題に掲げた「ベストの向き、不向き」について。詳しく説明させていただくと、ベストを着用するにあたって向いている人と、そうでない人がいるわけです。
プロポーションが良いとか悪いとか、痩せているとか太っているとか、関係ありません。ここで重要なのは、体型変化です。年々に肥満傾向にあったり、太ったり痩せたりを繰り返したり、とにかく体重の変動がある方はベストの着用には不向きだと言わなければなりません。
ジャケットの下に着用するベストはサイズ感がとても大事で、どなた様であっても基本的にはスリムフィットで作ります。何故なら、ゆるめで作ってしまうと、ジャケットの下で「泳ぐ」(余る)という状態になり、せっかくご注文のベストが台無しになるからです。
もはや言うまでもありませんが、スリムフィットで作るベストというアイテムは、体重の変動=体型の変化に対応できる余地がほとんど無いわけです。太ればすぐキツくなり、痩せればすぐに余りジワが出来てしまい、どっちに転んでも良いことがありません。
逆から言えば、意識的に体型を維持したり、体質的に体重の変動がほとんど無い人がベストの着用に向いている・・・という身も蓋もないような結論になってしまいますが、こればかりは覆しようのない真実だとも思います。
最後に。型紙の構造上、ベストはサイズダウンする修理は比較的に容易に出来ますが、サイズアップする修理は費用が大きく効果は弱いです。このあたりについては、文章が長くなってしまうので、いつか機会を改めて書きたいと思います!
オーダースーツSADA 吉祥寺店
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