スーツのディテール ~ジャケット編~
皆さまこんにちは!
オーダースーツSADA丸井錦糸町店でございます。
冬らしく寒くなってきましたね。
これからスーツを準備する方も多いのではないでしょうか。
今回からは確認も含めて、弊社でオーダーできるスーツのディテールについてお話ししようと思います!
オーダースーツのご経験がある方にはなじみのある内容にはなりますが、お付き合いください。
まずはスーツの印象を大きく左右する打合のデザインから。
大きく分けて2種類、シングルとダブルです。
打合は釦の数によってジャケット自身の印象が変わります。
〈シングル〉
最近のスーツとして標準とされているものがシングルです。

Vゾーンが深く(ネクタイとシャツの見える範囲が広く)なるので、すっきりとした印象になります。
シングルジャケットのデザインは18世紀の外出着、フロックコートから来ていると言われています。
元々外出用ということで、膝上まで着丈があったらしく、ラウンジ(休憩室)や喫煙室などで座る際裾が長くて座りにくい、
ならば座りやすくカジュアルに着やすくしてしまおうと短くしたものが、現代のシングルブレスト(特に2つ釦)の発祥とされています。
前述で特に2つ釦は、、と書きましたが、釦の数によっても印象に違いがあります。
基本的なデザインとしては2つ釦、3つ釦とあります。


一見2つ釦ですが、

折り返し部分に釦が隠れています。
3つ釦段返りタイプですと、2つ釦と変わらない感覚で着用できますので、標準の形がいいけど既製品とは違う形にしたい!という方におすすめです。
ビジネスでも、カジュアルでも使いやすい形です。

3つ釦中掛け(2つ掛け)タイプです。
2つ釦が標準でVゾーンが深いからすっきり見えるのに対し、
3つ釦はVゾーンが浅く昔っぽい、クラシックな印象になります。
2000年代から2つ釦が主流になったことでひと昔前なイメージを持たれがちですが、
近年のクラシック回帰ブームにのっとって、周りと違う個性を装うことができるディテールになっています。
3つ釦を選ぶ際には今風なスタイリッシュなシルエットで、肩パットもあまり厚く入れないほうが現代の雰囲気とマッチします。
〈ダブル〉
シングルよりもフォーマルで重厚感のある印象になるのがダブル。

ビジネスシーンではあまりなじみのない形ではありますが、大人のがっちり感の演出ができ、広い前身をいかした体型カバーも叶う形です。
最近では、カジュアルジャケットとしてダブル見たことあるんじゃないでしょうか!
紺のブレザーによく使われているデザインで、4つ釦と6つ釦があります。
どっちかというと6つ釦のほうが多い印象ですが、ダブル自体少ないので既製品とは全く違った印象ですし、オーダー品の中でも特に目を引く印象になります。
また、シングルにはない貫禄がでますので、仕事もキャリアを積んできて上の立場に立つことが多い方には特におすすめです。
見た目から重みがでますよ!
長くなりそうなので、今回はここまでにします。
次回からは襟の形やポケットの角度など、細かい所の紹介もさせていただきます。
もちろんパンツの紹介もしますので、お待ちください!
それでは!
