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ウィンター・コットン

読み方
ウィンター・コットン

冬用のコットンのこと。綿は夏向きの素材とされているが、綿繊維の中心は中空になっていて、熱伝導率が低く、熱が放出されにくい特徴がある。この特性を活かした代表的な2つの例がある。1つ目はパイルにすること。パイルとは、織物の表面をおおう柔らかいループや毛羽のこと。パイル織物の身近で代表的なものに「タオル」がある。タオルの表面には細かいループが無数に成されている。このループ(パイル)が特徴。2つ目は起毛。毛羽立てている分、繊維繊維の間に空気がたまる層ができるため生地表面の容積が増える。毛足が長くなればなるほど空気をため込みやすい。織物ではピーチ起毛素材、ニットでは裏毛や裏起毛素材が代表的である。衣服の保温性の高さは、その繊維内にどれだけ多くの空気を含みやすいか、取り込んだのち体温であたたまった空気を外に逃さないかで決まるため、いずれの手法も条件を満たしている。織り方や構成方法を工夫することで冬向けの温かいコットン素材をつくることが可能になる。