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強撚糸(きょうねんし)

読み方
きょうねんし

撚りの強度を高めた糸のこと。繊維製品は糸を撚ってつくられており強度を保っている。糸を1mあたり何回転(ターン)したかで強度が決まるので単位はT/m。甘撚:500T/m以下、中撚:500~1000T/m、強撚:1000~2500T/m、極強撚:2500T/m以上である。撚りの回転方向は生地への光の当て方によって光沢の出方が違ってくる。強撚の生地は耐久性が高いだけでなく吸湿性と速乾性に優れている特徴も併せ持つ。また夏用の生地(綿素材)に多いシャリ感を出すことができる。逆に中撚より弱い糸の場合は生地がゴワつかず、ソフトでやわらかい肌触りになり、主に起毛ニット素材に使われる。夏用のウールはこの特徴を活かし、細めの糸を使って強撚にすることで生地は薄めにかつ吸湿性と速乾性に優れたスーツを提供することができる。ただし、ウールの場合は水洗いをすると縮むためドライクリーニングのみでの手入れになるのは注意すべき点。