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スーツの運び方で気をつけるポイントを解説!シワにならない畳み方や、おすすめのバッグ・ケースも紹介

「スーツを持ち運ぶとシワができてしまう」「そもそもスーツの畳み方がわからない」と悩んでいませんか?正しいスーツの畳み方を知れば、シワを防ぎ、いつでも美しい状態で着用できます。
この記事では、スーツの基本的な畳み方から持ち運び時の注意点、おすすめのバッグやケースまで詳しく解説。
大切なビジネスシーンや冠婚葬祭で、清潔感のある装いを保てるよう、畳み方のポイントをしっかり押さえておきましょう。

スーツジャケットの基本的な畳み方

スーツのジャケットは裏返して畳むと、シワや汚れの付着を軽減できます。具体的な手順を4ステップで紹介します。

1.ジャケットの片方の袖を裏返す
 型崩れ防止のため肩パッドまでしっかり裏返しましょう。

2.裏返した袖の中に反対側の袖を引き入れる
 肩が重なり、背中の真ん中で縦に2つ折りできます。型崩れを防ぐために襟は立てておきましょう。

3.袖の付け根から折り込み縦のラインと平行に沿わせる

4.シワを伸ばしながら、ジャケットを巻くまたは2つ折りにする

シワを防ぐコツは、折り畳む場所を最小限にすることです。この畳み方なら、背中の中心・袖の付け根・ウエスト部分の3か所を折るだけで済みます。

ジャケットを折り畳む前に下着やパンツなどを挟むと、折りジワを防ぐ効果も期待できます。肩とアームホールには、潰れないようにタオルなどを詰めるのもおすすめです。

シワが出ないワイシャツの畳み方

ワイシャツをきれいに畳むコツは「縫い目に沿って畳む」ことです。具体的な手順を6ステップで紹介します。

1.ワイシャツの全てのボタンを留め背中側を上に置く
 襟のボタンをきちんと留めると型崩れを防げます。

2.左袖を左肩の真ん中から、縦のラインと平行になるように折る
 シワを伸ばしながら畳みましょう。

3.左袖の付け根から折り返し、袖を縦のラインに沿わせる
 右袖も同様に畳み、左右が対称になるように整えます。

4.裾を10cmほど折り返し、袖と一緒にまとめる
 安定しやすくなります。

5.全体を2つ折りにする
 折った裾を両肩の中に巻き込めば、スーツケースで崩れにくくなります。

6.ワイシャツを表に返しにする

慣れるまでは、手順2のときにA4用紙などを置いて折るサイズを決めておくと、きれいに畳みやすくなります。

特に、複数のワイシャツを同じ大きさにそろえたいときに便利で、効率よく、スピーディーに畳むことができます。

なお、アイロン掛けの直後はシワになりやすいため、30分程度ハンガーにかけて湿気を抜いてから畳むようにしましょう。

かさばらないスーツのパンツの畳み方

かさばらないスーツのパンツの畳み方は、センターラインを崩さずに折ることがポイントです。

以下の手順で畳みましょう。

1.ボタンとファスナーを全て外す
 2つ折りしたときに、シワが入らないようにします。

2.パンツの裾を持って、センタープレスに合わせて重ねて置く

3.パンツの膝で2つ折りにし、もう1度半分に折る

間にワイシャツやタオルを挟むと、シワがつきにくくなります。

畳んだあとは、上からジャケットやタオルで包んで収納しましょう。スーツケースの中でほどけず、生地の摩擦防止になります。

リュックなど狭いスペースに入れて運ぶ場合は、手順3でパンツを巻くとシワがつきにくくなります。

スーツのスカートの畳み方

スーツスカートの畳み方は、形を長方形に整えるのがポイントです。

畳み方の手順は以下の通りです。

1.スカートを広げる

2.スカートの端からおよそ3分の1ずつ中央に重ね、長方形になるように形を整える

3.半分に折る

4.さらに半分に折る

3つ折りにすることで、畳んだジャケットの間にスカートを収納できます。

丸めて畳んでしまうと、生地のシワや傷みの原因となる恐れがあります。平らに畳んで収納しましょう。

スーツの運び方はどんな方法がある?

スーツを畳んで持ち運ぶ場面は、出張や就職活動といったビジネスシーンはもちろん、冠婚葬祭や帰省など、さまざまな場面で発生します。

ここでは4つの運び方とそれぞれの特徴を解説します。シワや型崩れを防ぎ、いつでも清潔感のある装いをキープできるように備えましょう。

運び方1:スーツケース

長期出張や連泊などで荷物が多くなる場合は「スーツケース」の利用がおすすめです。

荷物を1つにまとめられるほか、複数枚のスーツを収納することも可能です。ただし、荷物を詰め込みすぎると、スーツにシワや汚れがつく可能性があります。

反対に、荷物の詰め方がゆるいと中で動いてしまい、スーツが押し潰されてシワや型崩れの原因になることも。

「隙間をつくらずにしっかり詰める」のがポイントです。

スーツケースにある仕切りを利用すれば、荷物が少ない場合でも中で動きにくくなるため、シワや型崩れを防げます。

仕切りがない場合は、すべての荷物を詰め終えたあと、スーツを中央にかぶせるように置くとズレを防げます。

運び方2:ガーメントバッグ

「ガーメントバッグ」は、スーツやジャケットをハンガーにかけたまま持ち運べるバッグです。畳まずに収納できるため、シワにならず型崩れがしにくい状態で持ち運べます。

ネクタイ・ベルト専用の収納スペースが付いているため、取り出しにくい小物類の整理がしやすい点もうれしいポイントです。

種類は手提げ型・ボストンバッグ型・リュック型などがあり、機能面も耐久性・防水性・通気性など多岐にわたります。用途に合わせて選びましょう。
折りたたまずに持ち運べるため、特に型崩れを防ぎたい場合や、すぐに着替えたい場合に向いています。

運び方3:スーツカバー

近距離の外出であれば「スーツカバー」を使う運び方もあります。スーツカバーとは、スーツを購入した際に付いてくるカバーで、シワやホコリの付着を防ぐ効果があります。

中には、防水・撥水生地のスーツカバーもありますが、基本的に衝撃や汚れに弱いため、長時間運ぶ場合はスーツケースなどを使いましょう。

運び方4:一時的に手で持ち運ぶ

短時間の移動やスーツの着脱が多いなら手で持ち運ぶのも方法です。気温が不安定な時期など、スーツの着脱が多い場面に適しています。

しかし、バッグを使用しない分、シワや汚れがつきやすい点に注意しなければいけません。

スーツの表生地を汚さないように裏地を表に出して畳みましょう。ただし、手に持つことで動きが制限されるうえ、長時間の移動には不向きです。スーツの形崩れのリスクもあるため、あくまで一時的な対応策として活用しましょう。

スーツを運ぶ際に気を付けるポイント4選

スーツはウールや混紡などデリケートな素材で作られています。運び方を誤るとシワや汚れがつきやすくなるため注意が必要です。

ここでは、スーツを運ぶ際に気を付けるポイントを4つ紹介します

①長い時間畳んだ状態にしない

スーツを長時間畳んだ状態で放置すると、折り目が残ったりシワが深く刻まれたりしやすくなります。

スーツケースに収納する場合は、荷造りの最後に入れるのが鉄則。ホテルや滞在先に着いたら、できるだけ早く取り出してハンガーにかけて形を整えましょう。

このとき、ジャケットとパンツは必ず別々のハンガーにかけることが重要です。同じハンガーにかけてしまうと、バランスが崩れて型崩れの原因になります。

特にパンツは、センタープレス(前後の折り目)をそろえ、ズボン用ハンガーに裾から吊るすのがベスト。重力で自然とシワが伸び、すっきりとしたシルエットが保てます。

②湿気に注意

スーツの生地は湿気を吸いやすく、水分を含むと重くなって型崩れしやすくなります。さらに、湿った生地は乾いた状態よりもシワになりやすいため、湿気対策はとても重要です。

雨の日や湿度が高い時期には、撥水性・防水性のあるバッグを使用したり、乾燥剤の利用がおすすめです。

また、ペットボトルや化粧水など液体類はスーツとは別に収納することも大切です。万が一中身が漏れると、生地を傷める原因になります。

③におい移りを防ぐ

ビジネスやフォーマルな場で清潔感を保つためには、見た目だけでなくにおいへの配慮も欠かせません。

食べ物や汗のついた衣類と一緒に入れてしまうと、スーツににおいが移ってしまう可能性があります。特に長時間の移動では、密閉された空間の中でにおいがこもりやすくなるため要注意です。

スーツは専用のカバーや袋に入れて、ほかの荷物と分けて収納し、におい移りを軽減しましょう。

④詰め込みすぎない

スーツケースに荷物を詰め込み過ぎると、スーツが押しつぶされてシワや型崩れの原因となります。さらに、ほかの荷物と接触することで摩擦が起こり、生地が傷む原因になります。

スーツをきれいな状態で持ち運ぶには、荷物の詰め込みすぎに注意しながら、すき間を埋めて荷物が動かないような工夫が必要です。

スーツを荷物の間に挟んで固定すると、常に整った状態で持ち運べます。

滞在先に着いたら適したハンガーにかける


滞在先に着いたら、スーツをすぐに取り出してハンガーにかけ、移動中にできたシワや立体感の崩れを最小限に抑えましょう。

・ジャケット:肩のラインを保てる厚みのあるハンガーにかける
・パンツ:センタープレスを整えやすいズボンハンガーで裾から吊るす
・スカート:クリップ付きハンガーやハンガーループにかけて吊るす

それぞれの素材や形に合ったハンガーを選ぶことで、滞在先でもスーツの美しさをしっかり保てます。

滞在先に持っていくと便利なアイテム


滞在先でもスーツを美しく保つには、簡単なケアアイテムを準備しておくのがおすすめです。移動や宿泊に合わせて、以下のようなアイテムを持参しましょう。

・スーツブラシ
 長時間の移動で付いたホコリや汚れをサッと落とせます。清潔感を保つのに便利です。

・携帯用スチームアイロン
 シワをしっかり伸ばしたいときに。短時間で全体を整えられます。

・シワ取りスプレー
 吹きかけて手でなじませるだけでシワを伸ばせます。

・霧吹きスプレー
 軽いシワには霧吹きも効果的です。

移動時間や滞在期間などを考慮して選びましょう。

移動中にシワがついてしまったときの対処法

長時間スーツを畳んだままにしていると、シワが取れにくくなることがあります。ここでは、移動中にシワがついてしまったときの対処法を4つご紹介します。

放置すると見た目が悪くなるだけでなく、生地が傷む恐れもあるため早めに対処しましょう。

浴室の湿気を利用する

シワを取るアイテムを持っていない場合は、滞在先の浴室の湿気を利用しましょう。ウールが混紡されているスーツに有効です。

浴槽にお湯を張って蒸気を充満させた浴室に、スーツを30分ほど吊るします。蒸気が繊維をほぐし、自然にシワを伸ばすことが可能です。使用後は形を整えて風通しの良い場所で乾かしましょう。

ウール100%のスーツであれば、雨や湿気の高い日などに、ハンガーに掛けておくだけでもある程度シワが取れます。

ドライヤーを活用する

ドライヤーを使ったシワの対処法は、即効性があり、外出先でも手軽にできます。シワが気になる部分を軽く水で湿らせて、生地から5cm程度離してドライヤーを当てましょう。

仕上げに冷風を当てると、繊維が再び縮むのを抑え、シワ戻りを防げます。

ただし、ドライヤーは使い方を誤ると生地を傷める可能性もあります。生地に近づけすぎたり、同じ箇所に長時間当てたりすると、変色や劣化の原因になるため、短時間で手早く行うのがポイントです。

シワ取りスプレーを使う

シワ取りスプレーとは、ウールが水分で回復する性質を利用したものです。

使用方法は、スプレーをスーツに吹きかけて軽くシワを伸ばした後、一晩風通しの良い場所で陰干しするだけです。携帯しておけば、滞在先で気軽にケアできます。

ただし、シルクやレーヨンには使用できないもの多いほか、ポリエステル100%や一部の合成繊維は水分を吸収しにくいため、効果が出にくいことがあります。

ウールが30%以上混紡されていれば、ある程度の効果が期待できます。使用前に衣類表示を確認するようにしましょう。

スチームアイロンやズボンプレッサーを借りる

頑固なシワには、スチームアイロンやズボンプレッサーが効果的です。滞在先で借りられる場合はぜひ活用しましょう。

スチームアイロンやズボンプレッサーを活用すると、しわを取るだけでなくスーツに立体感とハリを与えられます。

スチームアイロンは生地へのダメージを抑えながら、繊維をふんわりとほぐしてシワを効果的に伸ばせます。一方、ズボンプレッサーは、挟むだけでセンタープレスの形をしっかり整えられます。

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スーツ小物も忘れずに



清潔感を与えるには、ネクタイやベルトなどの小物のケアも欠かせません。

スーツをきれいに持ち運ぶ際は、ネクタイとベルトそれぞれの畳み方・持ち運び方にも気を配りましょう。

ネクタイの畳み方・持ち運び方

ネクタイの畳み方は、四つ折りにする「折り畳み式」とネクタイの先端が外側になるように巻く「ロール式」の2つがあります。

折り畳み式はコンパクトに収納しやすいのが特徴です。一方、ロール式は繊維への負担が少なく、シワになりにくいメリットがあります。

そのため、ガーメントバッグやネクタイケースに入れる場合は折り畳み式、スペースに余裕がある場合はロール式の持ち運び方が向いています。素材や本数も考慮して使い分けましょう。

ベルトの畳み方・持ち運び方

ベルトの畳み方は、バックルを内側に折り込んでベルト全体をゆるく丸めるのが基本です。きつく巻くと型崩れの原因になるため注意しましょう。

持ち運ぶ際は、専用ケースに入れると型崩れを防げます。専用ケースがない場合は、スーツケースの中でほかの荷物と擦れないように、柔らかい布や衣類で包んで保護すると傷がつくことなく光沢や形状をキープできます。

スーツの持ち運びに向いているバッグやケース


スーツを運ぶのに使うバッグには、ボストンバッグやブリーフケース、スーツケースなどさまざまな種類があります。

ここでは、スーツの持ち運びに向いているバッグやケースを7点紹介します。滞在日数や持ち運びやすさ、価格などを考慮して選びましょう。

1.滞在数が多いならボストンバッグ

長期滞在でスーツや荷物が多い場合は、「ボストンバッグタイプ」のガーメントバッグがおすすめです。
一見すると旅行用の大きめバッグ=ボストンバッグのように見えますが、スーツを折りたたまずに収納できる構造を備えているのが特徴です。

ガーメントバッグの中でも収納力に優れており、スーツに加えて革靴やパソコンなどの仕事道具もまとめて持ち運べます。スーツは緩やかに巻かれて収納されるため、畳む必要がなく、シワや型崩れが起きにくいのもメリットです。

このバッグひとつでも十分対応できますが、移動中の負担が気になる場合は、スーツケースの持ち手に固定できるキャリーオンタイプを選ぶと便利です。

スーツケースに比べて中の荷物を取り出しやすい点も魅力ですが、バッグ自体が大きめなので、日帰りや1〜2泊程度の短期外出には不向きです。用途に応じて使い分けましょう。

2.収納力を重視するならブリーフケース

スーツ用ガーメントバッグの中でも、スマートに持ち運びたい人に人気なのが「ブリーフケースタイプ」のガーメントバッグです。

見た目は通常のブリーフケースのようにスマートですが、スーツを折り畳んで収納できる構造になっています。

ボストンバッグタイプよりもスリムで見た目がすっきりしており、スーツに加え、ネクタイや財布・書類などの小物も収納可能です。

製品によってはパソコンが入る収納スペースを備えたタイプもあり、荷物をコンパクトにまとめたいビジネスパーソンにぴったりです。

また、ショルダーベルト付きの2WAY仕様であれば、肩掛けできて移動中も両手が空き、地面にバッグが触れにくいため便利です。

ただし、革靴などのかさばる荷物は入らないため、必要に応じてスーツケースと併用すると安心です。

3.スリムに持ち運びたいなら薄型ガーメントバッグ

軽さとコンパクト性を重視するなら「薄型ガーメントバッグ」がおすすめです。

スリムな設計で幅を取らないため、混雑した電車での移動や短時間の外出などに適しています。価格も比較的リーズナブルなので、冠婚葬祭など限られた場面での使用を想定している方にもぴったりです。

ただし、耐久性や収納力はほかのバッグに劣るため、荷物が多い出張や長期の移動には向きません。用途を限定すれば使いやすい選択肢といえるでしょう。

スーツを購入すると付いてくる「スーツカバー」でも、多少のほこりや水分を防ぐことができます。

一部の商品にはネクタイやベルトが収納できるポケット付きもありますが、スーツ以外の収納はほぼないため注意が必要です。

また、2つ折りで持ち運ぶ構造のため、折りジワがつきやすい点もデメリットです。ケア用にシワ取りスプレーなどをセットで備えておきましょう。

4.価格を重視するならスーツカバー

スーツを購入すると付いてくる「スーツカバー」でも、多少のほこりや水分を防ぐことができます。

一部の商品にはネクタイやベルトが収納できるポケット付きもありますが、スーツ以外の収納はほぼないため注意が必要です。

また、2つ折りで持ち運ぶ構造のため、折りジワがつきやすい点もデメリットです。ケア用にシワ取りスプレーなどをセットで備えておきましょう。

5.脱ぎ着が多いならポータブルハンガー

少しの持ち運びや脱いだジャケットには、ビジネスバッグの持ち手に引っ掛けて使える「ポータブルハンガー」がおすすめです。暑い時期に脱いだジャケットを手に持つのは面倒なときに重宝します。

無駄のないスマートな形状で、ほかの荷物と一緒に入れても違和感なく持ち運びやすい点が魅力です。カバンに入るサイズのハンガーなので携帯にも優れています。

ほかのケースやバッグに比べるとスーツは保護できませんが、一時的な持ち運びには十分に対応できる実用的なアイテムです。

6.荷物をひとまとめにしたいならスーツケース

荷物をひとまとめにして持ち運びたい場合には「スーツケース」が便利です。衣類やシューズ、仕事道具などを一つにまとめて運べるため、長期出張や旅行にも向いています。

ただし、移動中に荷物を取り出しづらいデメリットがあります。また、スーツを折り畳む
必要があるため、ガーメントバッグに比べシワがつきやすいのが欠点です。

ほかの荷物を一緒に詰めるため、スーツが型崩れしてしまう可能性もあります。

荷物が多い外出時やかさばりやすい荷物がある場合は、収納力と移動時の安定性に優れているスーツケースを選びましょう。。

7.専用品も販売しているリュック

スーツを折り畳まずに収納できる構造が魅力の「リュック型ガーメントバッグ」も登場しています。機能性と持ち運びやすさを兼ね備えたスタイルで、注目が集まっています。

例えば、筒型の本体にスーツ用のガーメントケースを巻き付けて収納する構造のリュックや、小物整理に役立つフックや小さなポケットが付属しているものなど、バリエーション豊富です。

両手が空いて体へのフィット感も高いため、徒歩移動や自転車通勤などのアクティブな場面で活躍します。

日頃からスーツにシワがつかないためにするべきこと


スーツはデリケートな素材のため、外出時だけでなく普段の生活でもシワができないように注意しましょう。ここでは、スーツにシワがつかないために日頃からするべきことを3つ紹介します。

スーツ専用ハンガーにかける

スーツは専用のハンガーにかけて保管しましょう。スーツに対応していないハンガーを使うと、型崩れやシワの原因になります。

ジャケットは、木製で厚みが3〜5cmあるハンガーを使います。木製は湿気を吸い取る効果もあるため、仕事でスーツを着る機会が多い方にも向いています。

パンツは、逆さ吊りのハンガーを使用し、重みでシワを伸ばします。

ポケットの中身はすべて出してからハンガーにかけましょう。ポケットの中にものが入っていると、重みでスーツが型崩れしてしまう可能性があります。

ハンガーにかけた後はブラッシングをして、ほこりや汚れを落とすとスーツが長持ちしやすくなります。

深いシワができたらスチームアイロンで伸ばす

スーツに深いシワがついてしまった場合は、スチームアイロンを使うとある程度解消できます。
高温の蒸気をあてることで、ウール本来の復元力が働いてシワが自然と伸びます。見た目がパリッとした印象になり、型崩れ防止にも効果的です。

さらに、スチームの熱で殺菌できるため、におい対策にも効果を発揮します。毎日でなくてもシワが気になったタイミングでアイロン掛けを行いましょう。直接アイロンを当てると生地を傷めてしまうため、浮かせて蒸気を当てるように使います。

防シワスーツを選ぶ

シワがつきにくいスーツを使うと日頃のお手入れが簡単になります。防シワスーツは伸縮性に優れているため、頻繁に出張がある方は1着あるといざというときに安心です。

オーダースーツSADAでは、シワになりにくい「防しわナチュラルストレッチ」スーツをご用意しています。

ウール100%でありながら、防シワとストレッチ性を兼ね備えているため、スーツのケアが苦手な方にも最適です。機能性と着心地の良さをぜひ店頭で体感してみてください。

スーツを収納するときのポイント



スーツを収納するときのポイントは、以下の5つです。

・形崩れを起こさない
・シミ汚れをつけない
・カビを生やさない
・虫食いを起こさない
・ひどいシワをつけない

シーズンオフのスーツを収納する場合、収納期間や環境に合わせた配慮が必要です。

長く収納する場合は、シワだけでなく虫食いやカビが発生する恐れがあるため、防虫剤の使用や湿度管理を徹底しましょう。

上記のポイントを意識することで、スーツのシルエットや質感をきれいな状態で保てます。

クローゼットでのスーツの収納方法

クローゼットにスーツを収納する際、不適切な方法で保管すると、型崩れやカビ、虫食いの原因になりかねません。

クローゼットでのスーツの収納方法を3つ紹介します。

ポケットの中身は全て取り出す

スーツをハンガーに掛ける前には、すべてのポケットの中身を必ず取り出しましょう。

ポケットの中に物を入れたままだと、重みでシワや形崩れの原因になるほか、形状の変化や生地の痛みにもつながります。特に、ペンやクリップなど硬いものや尖ったものは、生地に穴を開けてしまう恐れもあるため注意が必要です。

ジャケットの内ポケットも確認を忘れないようにしましょう。名刺入れ領収書などの紙類は湿気を吸ってカビの原因になることも。収納する前にすべてのポケットを確認する習慣を付けましょう。

ハンガーはスーツに合わせたものを

スーツに合わせたハンガーを使うことも大切です。サイズが合っていないと、型崩れを起こしてしまいます。

例えば、スーツのジャケット用のハンガーは、肩のラインを崩さないように、ジャケットのラインに沿う厚く緩やかなカーブ状の作りになっています。

選ぶ際は、肩幅のサイズ感が極端に長い物や短いハンガーは避けましょう。短いハンガーは肩の端が袖の重みで歪み、反対に長すぎるとはみ出た部分に生地が引かれて型崩れします。

スラックスの収納も同様に、シワや折り目ができにくい専用ハンガーを選び、サイズを確認して使うことをおすすめします。

ブラッシングをしておく

スーツは見えない汚れでダメージを受けやすいため、収納前は必ずブラッシングで汗や皮脂、ゴミを落としておきましょう。

目安は3回の着用ごとに1回のブラッシングです。2着以上を着回して、週末など休みのタイミングでまとめてブラッシングをするのもよいでしょう。

ブラッシングには3つのコツがあります。

①横向きで広範囲にブラッシングする
 スーツに対して垂直向きにブラシを持ち、水平方向に動かして広範囲を一気にブラッシングします。これにより効率の良いブラッシングができます。

②あまり力を入れない
 力を入れずにやさしくブラッシングしましょう。力が入ると、ゴミやホコリを生地に埋め込んでしまう恐れがあり、結果的にスーツの生地を傷つけ、見た目を悪くしてしまいます。スーツの寿命を縮めないためにも、軽く払うようにブラッシングしましょう。

③下から上→上から下の順でブラッシング
 スーツをブラッシングする際は、下から上→上から下の順番を守ると効果的です。

最初に下から上にブラッシングをして、生地の織目や繊維の間に入り込んだ汚れを掻き出します。続いて上から下にブラッシングをして、スーツの表面に浮かせたゴミやホコリを落とします。この方法を使えば、効率的にスーツの汚れの原因を除去できます。

スーツを長期間収納する場合の方法


スーツを長期間収納する場合も正しい方法を意識すると、急な用事ができてもきれいな状態ですぐに着用できます。ここでは、スーツを長期間収納する場合の方法を5つ紹介します。

クリーニングしてから収納する

長期間着用の予定がないスーツは、クリーニングしてから収納しましょう。

カビやにおいは、付着した汚れが原因で発生します。長期間の収納時はこれらの原因となる雑菌が繁殖しやすいため、クリーニングして汚れを落としてから収納しましょう。

クリーニング時のビニールカバーのかけっぱなしはNG

クリーニングから返ってきたスーツにかかっているビニールカバーを、そのまま保管するのはNGです。

ビニールは風通しが悪く、湿気がこもりやすくなるため、スーツが傷んだりカビが発生したりする原因になります。

クリーニング後は早めにビニールカバーを外し、風通しのよい場所で陰干ししてから収納しましょう。ほこりが気になる場合は、不織布製の通気性のあるカバーで保護します。

湿気と虫食いの対策をする

スーツを長期間収納する際は、湿気がこもりやすく、虫食いが起こりやすいため、除湿剤・防虫剤を使って対策をしましょう。

それぞれ有効期限があるので、衣装ケースに期限を書いたシールを貼っておくなどしてきちんと交換することをおすすめします。

湿気のない日に衣装ケースを開けて風通しをよくするとより効果的です。湿気と虫食いは発生してからでは遅いので対策は必要不可欠です。

収納ケースに畳んでしまう場合

収納ケースに畳んでしまう場合は、スーツを平置きして襟を立てて全体的にシワを伸ばしてからしまいましょう。

パンツは二つ折りにして胸の上に乗せます。パンツの上に袖の先を持って袖を乗せ、袖の上にジャケットの裾を乗せます。スーツが二つ折りのサイズになるため、一着ずつ衣類専用の化粧箱に入れて保管すると、型崩れを防止できます。

箱がない場合は、収納ケースに入れます。収納ケースのサイズが小さい場合は、スーツをもう一度折り、4つ折りのサイズにします。潰れないよう詰めすぎに注意しましょう。

長期間であればそもそも収納しないサービスもある

クリーニング後に衣服をそのまま預かってくれる、衣類保管サービスを利用するのも一つの手です。

季節の変わり目、次のシーズンまで着ることのないスーツを適切な環境で管理してくれるので、シワ・シミ・カビの心配がありません。

宅配クリーニング+衣類保管サービスのパック料金は、店舗でのクリーニングより安く済む場合もあるため、管理が苦手な方や自宅の収納スペースが狭い方におすすめです。

スーツの収納に役立つグッズ


スーツの収納に役立つグッズを使うと状態を美しく保てるだけでなく、クローゼットの整理整頓にも役立ち、探す手間を省けるため積極的に活用しましょう。

ここでは、スーツの収納に役立つグッズを4つ紹介します。

圧縮袋

スーツの収納には、圧縮袋が便利です。収納する際は、あえて空気を完全には抜かずに使うのがポイントです。圧縮袋内の空気がクッションの役割を果たし、スーツにシワをつけずに保管できます。

収納ケースに複数のスーツをまとめて入れる場合でも、潰れるのを防ぎながらコンパクトに収納できます。

不織布製の洋服カバーや収納ケース

スーツの保管には、風通しがよく湿気やカビの対策に有効な不織布製のアイテムが欠かせません。通気性が高いため、密閉しすぎず適度に湿気を逃してくれるのが特徴です。

中には、防虫剤を入れるカバーが付いているものもあり、虫食い対策としても活用できます。さらに、軽量で場所を取らず、使わないときはコンパクトに折りたためるため、省スペースでの収納にも最適です。

防虫・防カビカバー

虫食いの被害を受けやすいスーツを守るには、防虫・防カビカバーが有効です。スーツは、虫が好むウールやカシミヤなどの天然素材が使用されているため、防虫成分が練り込まれたカバーを使用することで、繊維に虫が侵入するのを防げます。

また、クローゼットは湿気が溜まりやすくカビの温床になりやすい場所です。防カビ機能付きのカバーで通気性を確保しながら湿気を逃がしましょう。

除湿剤

湿気を含んだ生地は乾いた生地よりもシワになりやすいため、除湿剤で湿気対策をしましょう。

例えば、クローゼットには衣類のそばに直接吊せる「吊り下げ型」、密閉性が高い衣装ケースには「シートタイプ」がおすすめです。 ウォークインクローゼットなどの空間の除湿には、吸湿量が多い「置き型」を選びましょう。

季節の変わり目や梅雨だけでなく、冬場の暖房による結露対策にも活躍します。湿気がこもりやすい時期はこまめに取り替えましょう。

スーツの畳み方を抑えて移動中のシワを防ごう

スーツの正しい畳み方を知っておくと、長期保管や移動時のシワを防ぎ、美しい状態をキープすることが可能です。

しかし、場合によってはケアに手間がかかってしまうため、忙しい方こそ、シワ防止加工のスーツを備えてケアの負担を減らしましょう。

オーダースーツSADAでは、シワになりにくい「防しわナチュラルストレッチ」スーツのお作りが可能です。ウール100%ながら自然な伸縮性があり着心地も抜群です。まずは店頭でその機能性と着心地を確かめてみてください。

防しわナチュラルストレッチ素材 – 生地素材- オーダースーツSADA

(構成・編集/yoko)