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スーツで自転車通勤をしたい?自転車通勤の注意点と準備すべき通勤アイテムをご紹介!

近年、環境問題や健康を気にして自転車で通勤をする人が多くいます。
確かに自転車通勤をすると、二酸化炭素排出量の削減、朝の通勤時間の短縮、運動不足の解消による体重の減少、通勤ラッシュのストレス軽減など、多くのメリットがあります。さらに、自転車通勤が大きく注目されるようになったため、近年はスーツも変化してきました。ストレッチ性の高い生地で縫製したスーツも増加しており、自転車通勤の方に人気です。使用されるビジネスバッグもリュックサックなどの背負うタイプや、斜め掛けできるショルダーバッグなどの利用が増え、ビジネスシーンでも定番となりました。
このような自転車通勤用のスーツやビジネスアイテムが揃っていますが、実際に自転車通勤に切り替えようと考えると、休日に自転車に乗る時と違い、気を遣うことが多く、迷っている方も多いのではないでしょうか。スーツ着用の会社では特に、汗や着替えの問題があるため、自転車通勤を断念せざるを得ない方もいるでしょう。
本記事では、スーツで自転車に乗るときのポイントから注意点まで紹介します。

近年、様々な要因で自転車通勤する人が増えているのをご存じですか?

外的環境の面では、新型コロナウイルス感染防止のため政府が自転車通勤を推奨していることもあり、コロナ禍以降に自転車通勤を始める人も増えました。(※1)

しかし、自転車通勤について注意するべきポイントなどが気になっている人も多いと思います。そこで本記事では、自転車通勤をはじめたい方はもちろん、既にスーツで自転車通勤されている方にも役立つおすすめのアイテムなどの情報を紹介していくので、ぜひ最後までご覧ください。

(※1)国土交通省令和2年度第2回自転車の活用推進に向けた有識者会議自転車を巡る現状等【参考資料】より(https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/bicycle-up/07pdf/04.pdf

スーツで自転車に乗る人は要チェック!注意しておくべきポイントは?

スーツはそもそも運動をするために作られていません。この章ではスーツで自転車に乗る時の注意すべきポイントをご説明します。

スーツが受けるダメージが大きくなる

スーツで仕事をする場面を想像してみましょう。

例えば午前中はデスクで仕事をするとします。ずっと机に座ってパソコンに向かっていると思いきや、ちょっとした報告や会話のために上司や同僚の机まで歩いていきます。資料を印刷したりコピーしたりする時は複合機のある場所まで歩いていくことでしょう。

午後には取引先のオフィスに出向くかもしれません。駅まで歩いて行って電車に乗り、最寄り駅で電車を下りてからまたオフィスまで歩きます。

このようにスーツを着て仕事をする人は意外と体を動かしていることが分かります。これに加えてスーツを着て自転車通勤をすると、主に脚の動きが大きくなるので生地が受けるダメージが大きくなります。

体のケアが必要になる

今度はスーツを着て自転車通勤する場面を想像してみましょう。

季節は新緑の頃です。颯爽と家を出た頃は涼しかったものの、10分もしないうちに体が温かくなってきます。額はもちろんのこと、ウエストラインやリュックサックを背負った背中にもたくさんの汗をかくでしょう。そして会社に着く頃にはそのままシャワーを浴びたくなるような状況かもしれません。

そんな状態で仕事をしたいと思いますか?

ニオイや汗染みが気になって仕事に集中できないかもしれません。上司や同僚、それにお客様が自分の汗のニオイを気にしていないかと心配しすぎて、上手くできるはずのプレゼンや商談も失敗してしまうかもしれません。

このような心配には、体のケアが必要になります。

仕事に関係ないリスクが大きくなる

これはスーツとは関係ありませんが、自転車通勤そのもののリスクもあります。

まず、空気が入ったタイヤを使っている以上、パンクがいつ発生するかは分かりません。定期的に空気を入れて空気圧を管理することは当然ですが、運悪く尖ったものを踏むとすぐにパンクします。パンクすると、自転車からホイールを外してチューブを取り出し、パッチで補修するか新しいチューブと交換する必要があります。

朝の忙しい通勤時間に、落ち着いてこれらの作業を行う心理的余裕はあるでしょうか?

時間がかかるだけならまだ良いですが、もしパッチや予備のチューブを持っていなければ、その場所から歩くか別の交通手段を使って会社に行かなければなりません。

いずれにしても予定外の時間やお金がかかります。それにトラブルがあると会社に遅刻するか、間に合っても始業時間の直前となるかもしれません。そうなると、いつも通りの落ち着いた気持ちで仕事に取り掛かることはできなくなります。

自転車通勤のポイント

スーツで自転車に乗る時に押さえておきたいポイントは、スーツの選び方です。

スーツ着用で自転車通勤を行う際は、自転車通勤向けに作られたスーツ(セットアップ)を購入することがおすすめです。

特に、防しわ性や速乾性、ストレッチ性、さらにはウォッシャブルなど多機能なものを選ぶと良いでしょう。

スペア用のパンツの購入もおすすめします。

自転車に乗り続けると、摩擦によってスーツの股下が破れるリスクが高くなります。
パンツは歩くことでも摩擦が生じますが、自転車だとさらに大きな負荷がかかります。万が一に備えて生地の丈夫なパンツを複数購入しておけば、着回しができる上に、破けるリスクも軽減できるため安心です。

特にスペア用のパンツの購入では、ツーパンツスーツと呼ばれている、パンツが2本付いてくるタイプがおすすめです。スーツで自転車通勤を始める方は、ぜひ検討してみましょう。

スーツで自転車に乗るタイミングは「通勤」「外回り」

そもそもスーツで自転車に乗るタイミングとはいつでしょうか?

一つ目のタイミングは「通勤」です。
家から会社まで行く、あるいは家から最寄り駅まで行くときに自転車に乗る人が多いのではないでしょうか。

二つ目のタイミングは「外回り」です。
これは営業職など一部の職種の方だけですが、外回りをする時にもスーツで自転車に乗ることがあるかもしれません。

なぜスーツで自転車に乗るのはオススメしないか?

この章では、自転車通勤がスーツに与えるダメージやデメリットについて、詳しくご説明します。

①パンツの裾に付着する油汚れ

スーツで自転車に乗ると、パンツの裾が汚れやすくなります。

スポーツタイプの自転車はチェーンやスプロケット(ギア)が露出していることが多く、これらにパンツの裾が触れると油汚れが付きます。裾がタイトなスッキリしたシルエットのパンツもありますが、それでも多少は裾が広がっています。この広がった裾がペダルを漕ぐ度にチェーンやスプロケットに触れます。

このような油汚れはパンツに付くとなかなか落ちません。クリーニングに出せば落ちますが、油が付く度にクリーニングに出していてはお金と手間がかかりすぎます。

「チェーンに油を注さなければ良いのでは?」と思うかもしれませんが、それではチェーンやスプロケットの寿命を大幅に縮めてしまいます。

②パンツの裾の巻き込み

次に注意したいのはパンツの裾の巻き込みです。

チェーンとスプロケットは人間がペダルを漕ぐ力を推進力に変える部品です。チェーンのリンク(一つひとつのコマ)の中にスプロケットの突起が隙間なく入り込みます。

もし、回転中のチェーンとスプロケットに指を挟まれたら怪我をします。これほど強固に噛み合う部品どうしなので、パンツの裾が巻き込まれたら当然破れます。

スーツではありませんが、筆者も買って数時間しか経っていないパンツを履いて自転車に乗り、乗って数分で裾を破いてしまったという苦い経験があります。また、裾が巻き込まれるということは急にペダルが漕げなくなったり、パンツが引っ張られたりします。そうなると転倒のリスクもあるので、巻き込まれによる影響が大きいことが分かります。

③ジャケットやパンツにできるシワ

次に注意したいのはジャケットやパンツにできるシワです。

自転車に乗る時の姿勢を想像してみましょう。サドルに座り、腕をやや伸ばして前傾姿勢になり、股関節と膝関節を曲げて脚を上下に動かします。腕を前に伸ばすため、肩周りの生地が引っ張られてシワができます。

また、パンツに関しても股関節付近、太もも周り、膝関節付近と多くの場所にシワができます。

④パンツの股付近の擦れ

次に注意したいのはパンツの股付近の擦れです。

人間がペダルを漕ぐ度にパンツの生地はサドルと擦れます。パンツの股付近はちょうど縫い目がある部分のため、そもそもあまり強くない部分です。そんな場所が擦れるので、最悪の場合穴が開きます。糸がほつれる程度なら補修できることもありますが、生地が擦り切れて穴が空いた場合は補修することはできません。

体格の良い人や、スポーツをしていて太ももが太い人はさらに注意が必要です。それは内ももどうしが擦れることです。この部分もペダルを漕ぐ度に擦れるので、生地に与えるダメージは大きいです。

また、自転車に乗っていると、摩擦でお尻の部分がテカテカした見た目になってしまいます。営業職など、社外での商談や打ち合わせが多い職業において、このようなスーツの状態は相手へ悪印象を与える恐れがあります。気になる方は、サドルカバーを付けるなどの対策を事前に行いましょう。

テカリが出たパンツは、摩擦によって生地の表面が潰れて平面になっています。
ウールが含まれているスーツであれば、お尻のテカリがある部分へスチームをあてて、洋服ブラシでブラッシングすることで、表面がふっくらと回復します。
テカリ防止のために、毎日ブラッシングすることも大切です。

ストレッチ性の高いポリエステル100%のスーツは、テカリやすく回復力もあまりありません。

テカリが気になる方は、ウールが50%前後含まれた回復力のある生地のスーツがおすすめです。

⑤汗による汚れ

最後に注意したいのは汗による汚れです。

季節や通勤にかかる時間にもよりますが、スーツを着て自転車に乗ると多かれ少なかれ汗をかきます。人間の体はタオルや制汗シートでケアすることができます。しかし、スーツの場合取り急ぎ消臭スプレーをかけることはできますが、汗そのものが落ちる訳ではありません。

汗の汚れが蓄積されるといずれ汗染みになります。もちろん、クリーニングに出せば汗は落ちますが、通常の使い方をしていても夏は二週間に一回程度はクリーニングに出します。スーツで自転車に乗るとさらにクリーニングの頻度が増し、お金がかかる上に生地へ与えるダメージが大きくなります。

ワイシャツの襟や袖口まわりも汗ジミが目立ちます。

首まわりはノーネクタイでボタンを外し、タオルを巻けば、汚れ対策だけでなく日焼け対策の効果も期待できます。
袖まわりは腕まくりをして、アームカバーやリストバンドを付けるのがおすすめです。

また、襟まわり・袖口が気になる方は、日頃から袖襟汚れ用の専用洗剤を使ってください。

⑥天候の影響を受けやすい

朝は晴れでも帰りは雨が降っているという日も珍しくありません。また、最近ではゲリラ豪雨などの天気が急変するケースも多くなっています。従って、自転車通勤では、帰りに職場に置いていかなければならないリスクも存在するのです。

雨の日でも自転車通勤をしたい場合は、カッパなどのレイングッズも充実させておきましょう。

⑦荷物を軽量化する必要がある

テレワークを推奨する企業も増えたことから、通勤時にPCを持ち運ぶ必要のある方もいるはずです。また、着替えや雨具なども持ってくる場合は、荷物量が必然的に多くなってしまいます。

荷物量が多い場合は、軽量化するか、容量の大きいカバンを使用すると良いでしょう。自転車通勤におすすめのカバンについては後述します。

⑧女性特有のデメリットも

特にタイトスカートをはく場合だと、運転中に上まで上がってきて下着が見えそうになったり、登坂で裏地が破けそうになったりするリスクがあります。

対策としては「レギンスを履く」「サドルを都度調整する」などが挙げられるでしょう。また、巻きスカートを持参するのも有効といえます。

夏にスーツで自転車に乗るときは汗に注意

日本の夏は、暑さだけでなく湿気も伴います。従って、自転車通勤する方にとっては、汗をかきやすい時期となるのです。汗をかいたまま衣類を放置すると、シミの原因になりやすいので注意しましょう。

夏場もスーツで自転車通勤をする方には、替えのジャケットが必須といえます。
特に速乾性の高いジャケットやウォッシャブルタイプは、1着持っていると便利です。

汗をかいたままだと不快感が残り、業務に集中できない場合もあるでしょう。また、汗臭いまま出社するのは、社会人として周囲への配慮に欠ける行いといえます。

従って、夏場にスーツで自転車通勤する場合は、汗や臭いのない清潔な状態にする必要があるのです。
具体的には、職場の更衣室やトイレで出社前にボディシートで汗を拭いたり、上着を着替えたりしてから出社することを意識してみると良いでしょう。

他にも、夏にスーツで自転車に乗る時は、日焼け・熱中症への対策も欠かせません。

スーツは一見すると肌の露出も少ない服装なので、日焼け対策を怠ってしまう方も多いでしょう。しかし、顔・首・手は日焼けしやすく、特に長時間運転する場合は注意が必要です。
日焼けが気になる箇所については、あらかじめ日焼け止めを塗ったり、サングラスを着用したりするなどの対策を講じてみてください。

熱中症は「環境・からだ・行動」の3要素が引き起こすとされています。

外の気温が高い夏場にスーツを着て自転車に乗れば、熱中症のリスクは高まるため、熱中症予防が必須となります。

特に大切なのは「水分補給」です。
水分補給する際は、喉が渇く前にこまめに行うのが基本といえます。なるべく塩分も摂取できるスポーツドリンクなどを用意するのが好ましいでしょう。信号待ちで素早く飲めるように、ボトルケージを取り付ける工夫もしてみてください。

どうしても自転車に乗る必要がある人は靴・パンツを着替える&ジャケットは脱ぐ

スーツで自転車に乗ると生地に与えるダメージが大きくなったり、お手入れの手間が増えたりします。ですので、自転車に乗る時はスーツで乗らずに、会社など自転車で着いた先でスーツに着替えることをおすすめします。

靴も汚れたり、つま先が傷んだりします。また、靴底がレザータイプだと滑りやすいので、靴底がラバータイプの靴に履き替えることをおすすめします。しかし、そのためにはスーツや靴を置いておくロッカーが必要です。会社のロッカーを使用するか、スポーツジムに通っている人であればジムのロッカーを利用することも可能です。

着替えられないなら二着持っておくか生地を選ぶ

スーツを二着持っておくメリット

スーツで自転車に乗ると生地の寿命を短くします。そのため同じスーツを二着持っておくことをおすすめします。

自転車に乗らない場合もそうですが、生地はパンツから傷んでいきます。そのためまったく同じスーツを二着持っておくことをおすすめします。同じスーツを二着持っておけば、どのパンツが先に傷んでもトータルで寿命を長くすることができます。もちろんパンツは二着ずつ作り、ジャケット二着に対してパンツ四着という体制であれば安心でしょう。

しかし、これには懸念点があります。もし体型が合わなくなった場合はすべてのスーツを買い換える必要があります。自転車に乗るので太ることは少ないと思いますが、スリムになりすぎてスーツがブカブカになることはあるかもしれません。この場合はスーツ二着分が買い替えとなります。

ただし、多少の寸法変更であれば対応できることもあるので、まずは購入した店舗に相談するようにしましょう。

自転車通勤に向いている生地とは?

自転車でスーツに乗るとシワができやすくなったり、洗濯の機会が増えたり、股付近の生地が擦れてダメージを受けやすくなったりします。そのため、防シワ性に優れていてウォッシャブル機能があり、股部分が強い生地が自転車通勤に向いていると言えるでしょう。

生地にこだわって選ぶと、スーツを長持ちさせやすくなります。
特に耐久性・耐摩耗性の高い素材は、自転車通勤でも長く着用できます。

実際の生地選びでは、表地・裏地の両方を確認するようにしましょう。

特に表地は、ストレッチ性もポイントとなります。ポリエステル混、ポリウレタン混、ジャージー(編み物)は伸縮性に優れているため、生地選びでおすすめです。

また、裏地もストレッチ性の高い生地にすれば、より着心地が良くなります。夏場に着用するスーツであれば、裏地なしを選択するのも良いでしょう。

自転車通勤でスーツの股下部分が破けるリスクを軽減したい方は、オプションで「尻シック」を付けてみましょう。尻シックとは、パンツの左右モモ内側をあて布で補強することです。股ずれ防止布とも呼ばれています。尻シックを付ければ、股関節まわりの摩擦を軽減できるので、生地が傷んだり、破けたりするリスクを減らせます。吸水性の高さも魅力です。

持っておくべきアイテムは何?

スーツで自転車通勤をするためには意外と多くのアイテムが必要になります。この章では必要なアイテムを整理してご説明します。

スーツの寿命が短くなることを防ぐアイテム

●アンクルバンド

スーツで自転車に乗る時に絶対忘れてはいけないのがアンクルバンドです。アンクルバンドはパンツの裾に巻くバンドであり、裾がチェーンに触れて汚れたり、チェーンとスプロケットに巻き込まれることを防ぐために使用します。

「せっかくカッコいいスーツなのに、そんなバンドを巻いたらダサい。」

…と思う人も安心してください。中にはレザーでオシャレに作ってあるアンクルバンドもあります。スーツに似合うアイテムを選ぶつもりでアンクルバンドを探すのも楽しいかもしれません。

レザーではありませんが、夜間はリフレクター(反射材)付きのアンクルバンドがおすすめです。自転車は車から意外と気付かれにくいものです。しかし、リフレクター付きのアンクルバンドがあれば夜間の視認性も高くなります。オシャレにこだわる人は昼間はレザー、夜はリフレクター付きとアンクルバンドを使い分けるのも良いでしょう。

中にはアンクルバンドのお金がもったいないという人もいるかもしれません。しかし、よく考えてください。アンクルバンドを使わないで自転車に乗っていて、パンツの裾が汚れてクリーニングに出す、最悪の場合は裾が破れてパンツを買い直す、といったことになるとアンクルバンド以上の出費となります。アンクルバンドは安いもので1,000円以下、レザー製でも数千円もあれば買えます。

安全を確保するためのマストアイテム

●ヘルメット

休日に自転車に乗る時とは違い、通勤で乗る時は時間に制約があります。時間に余裕を持って家を出ても思わぬトラブルで遅刻しそうになることもあります。また、仮に在宅勤務がないと仮定すると、月20日x2回(行きと帰り)×12ヶ月で年間480回は自転車に乗ることになります。これだけ自転車に乗れば転倒のリスクは高くなります。

転倒は自ら気をつけるだけでは防げない場合があります。それは車の幅寄せや歩行者の飛び出しなど他者が原因で転倒することがあるからです。このような時にヘルメットをしているかどうかで、頭の怪我の度合いは大きく変わります。

警視庁の調査によると自転車で死亡した人の約6割が頭部に致命傷を負っていたそうです。また、令和5年4月1日からは、ヘルメットの着用が努力義務(任意の協力)となっています。(※2)

(※2)警視庁「頭部の保護が重要です~自転車用ヘルメットと頭部保護帽~」より(https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/toubuhogo.html


いくら環境問題や健康に役立つ自転車通勤でも、自らの命をリスクにさらしてまで行うものではありません。自分の身は自分で守りましょう。髪型の崩れが気になる人はワックスなどを使って崩れにくくするか、崩れても直せるようにしておきましょう。

●レインコート

雨の日は路面が濡れたり視界が悪くなったりすることにより、転倒のリスクがさらに高まります。ですので雨の日の自転車通勤はおすすめしませんが、止むを得ない事情もあるでしょう。

そんな時は必ずレインコートを使用するようにしましょう。スーツや体、それに大切な荷物が雨で濡れるのを防ぐことができます。傘さし運転は危険なので、絶対にしないでください。風に煽られると転倒の危険が高まります。また、傘差し運転は道路交通法や都道府県公安委員会規則で禁止されています。(※3)

(※3)警視庁 自転車に関する主な交通ルールより  (https://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/bicycle/pdf/4_rule.pdf

あると便利なその他のアイテム

●周囲への配慮のために必要なアイテム

消臭対策がされた靴下や速乾性のあるアンダーウェアは周囲への配慮という意味で必要なアイテムです。

●靴底がラバーの靴

スーツで自転車通勤する場合は、靴選びも重要です。自転車に乗るときはスニーカーで、社内では革靴に履き替えられれば理想といえるでしょう。

靴の履き替えを想定しないなら、革靴選びに注力してください。特にソール(靴底)は、レザータイプではなく、グリップ性が高いラバータイプのものがおすすめです。また夏場は、消臭効果・通気性がある靴の方が快適に過ごせます。

また、スニーカーや革靴などの紐靴は、紐がチェーンとスプロケットに巻き込まれる恐れがあり大変危険です。
結ぶタイプの紐靴で自転車に乗る際には、紐がゆるんでいないか必ずチェックしておくことがポイントです。

●泥除け

泥除けを自転車に付けるとスーツが汚れるのを防ぐことができます。雨の日はレインコートを着るので良いですが、雨上がりならスーツのまま乗るでしょう。

雨上がりの濡れた路面を泥除けのない自転車で走ると、後輪が跳ね上げた泥水により背中に筋ができます。スポーツタイプの自転車に付けられる泥除けもありますので、検討してみてください。

●リュックサック・ショルダーバッグ

スーツで自転車通勤する際のカバンは、リュックサックやショルダーバッグが適しています。安全面を考慮すれば、基本的には両手が空く方が良いからです。なるべく背負ったり、肩にかけられたりするタイプのカバンを選ぶようにしましょう。

また、PCやスーツの替え、着替えなど荷物量が多い方は、カバンの容量にも注目しましょう。

ビジネスシーンでもカバンを活用する方は、3WAYバッグを選ぶのをおすすめします。

3WAYバッグなら、「ブリーフケース型」「ショルダー型」「リュック型」で、用途別に使い分け可能です。特に営業などの外回りが多い方は、持っておくと便利でしょう。ビジネスでもプライベートでも使えるアイテムなので、自転車乗りの心強い味方です。

ショルダーバッグは滑りやすい素材の場合、自転車に乗っている時に左右どちらかに移動してしまう可能性があります。運転の邪魔になり危険なため避けましょう。

また、ハンドルに鞄をかけることも重心が乱れやすいため避けた方が無難です。

●自転車にリュックサックや鞄を積むアイテム

リュックサックを背負うのが嫌であれば自転車に積むこともできます。そもそも、自転車に積むことを考えて作られた鞄や、自転車に荷物を積むためのサイドバッグホルダーというアイテムもあるので、検討してみてください。自転車に積めば背中にかく汗の量を減らすことができます。

●スポーツタイプの自転車に乗る場合持っておきたい裾バンド

スポーツタイプの自転車で通勤する際に持っておきたいアイテムが「裾バンド(レックバンド)」です。

スポーツタイプの自転車は、ズボンが剥き出しのチェーンに触れることで汚れてしまう恐れがあります。それだけではなく、ズボンがチェーンに巻き込まれてしまう危険性が高くなります。

そのため、裾バンドを足首に巻いて裾の拡がりを押さえることで、自転車のチェーンに巻き込まれないよう対策することができます。

また、夜間を走行する際にリフレクターを取り入れる事で、自動車の運転者からの視認性も上げることができるので、合わせてご検討してみてはいかがでしょうか。

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オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?

オーダーすれば体にフィットしたスーツを作れます

スーツで自転車に乗るなら、適度に体に合っていて動きやすく、仕事中にも違和感なく使えるスーツが良いですよね?「オーダースーツSADA」ならあなたの体に適度にフィットした世界中で一着のあなただけのスーツを作ることができます。

防シワ性、ストレッチ性があり、オプションで股部分の生地を補強するシック加工もできます。もちろんパンツをもう一着追加で作ることもできます。ただし、店舗によっては生地の都合でツーパンツにできない場合もあるので、必ず事前にお近くの店舗に問い合わせるようにしてください。

「オーダースーツSADA」のスーツの丈夫さは社長を見れば分かります

「そもそも「オーダースーツSADA」のスーツは丈夫なの?」

そんな疑問を持った人はホームページトップの「SADAについて」の中にある「社長がやってみた」シリーズの動画を見てください。

「オーダースーツSADA」の社長が自社のスーツを着て登山をしたり、スキージャンプをする動画があります。急な石の階段でも生地が引っ張られて登りにくい様子もなく、スキージャンプで転倒しても生地が破れることはありませんでした。

これらの様子は、公式YouTubeチャンネルや社長の公式X(旧Twitter)でご確認できます。

▼オーダースーツSADA 公式YouTubeチャンネル▼
http://www.youtube.com/@SADA-ji2uc

▼オーダースーツSADA 公式X(旧Twitter)アカウント▼
https://x.com/sandarsn?s=20

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ポイントを押さえて快適な自転車通勤ライフを

スーツは本来であれば自転車に乗ることを想定して作られた服ではありません。そのため、スーツで自転車に乗ると生地へのダメージが大きかったり、お手入れに余計に手間がかかったりします。

それでもスーツで自転車通勤をしたい人がいたり、会社のルールなどで乗らなければいけない人もいるかもしれません。そんな時は必要なアイテムを揃えて少しでも快適な自転車通勤をすることをおすすめします。

これからカッコよく自転車通勤をしバリバリ働こうと考えているあなたにとって、この記事がご参考になれば幸いです。

今回は、自転車通勤をする際に、注意すべきポイントやおすすめのアイテムについてご紹介しました。自転車通勤はパンツのダメージが大きいため、スペアパンツを用意することがおすすめです。
近年は、ビジネススタイルも大幅にカジュアル化しており、自転車通勤やスーツにリュックを背負う姿も一般的になりました。あらゆるビジネスシーンで、実用性や着心地の快適さが求められており、通勤スタイルにもその傾向が顕著になっています。オフィスではカジュアルウェアに近い着こなしが許容されるようになり、着こなしの選択肢も増えました。毎日の仕事が快適になる、便利なアイテムはぜひ取り入れてみてください。
今回ご紹介した自転車通勤も、ストレッチ性の高いジャージー素材のスーツや、リュックサックやショルダーバッグとして使える3WAYバッグが登場することで実現された通勤スタイルです。自転車通勤にメリットを感じる人が増え、要望が増加したことで、選べるアイテムも年々増加傾向です。会社までの通勤が、電車から自転車に変更しても問題ない距離やルートである場合は、ぜひ自転車通勤を検討してみてください。その際には、裾の巻き込み防止やヘルメットの着用で、安全対策を万全にすることもおすすめです。