カフスとは?カフスボタンの種類や正しい付け方・マナーとは?オシャレに使いこなす方法も解説!-オーダースーツSADAのアイキャッチ画像
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カフスとは?カフスボタンの種類や正しい付け方・マナーとは?オシャレに使いこなす方法も解説!-オーダースーツSADA

スーツにカフスボタンを取り入れて、ワンランク上のオシャレを楽しみたい。でも「カフスってそもそも何?」「種類や付け方が分からない…」と悩む人は多いでしょう。本記事では、カフスの基本から種類、正しい付け方、TPOに合わせた選び方までをわかりやすく解説します。読み終えれば、自分に合ったカフスボタンを自信を持って選べるようになり、スーツスタイルをぐっと格上げできるようになるでしょう。

スーツスタイルを華やかに彩る「カフスボタン」とは?

スーツに合わせるカフスボタンは、袖口を留めるための装飾的な留め具で、スーツスタイルに華やかさを添える数少ないアクセサリーです。

17世紀のヨーロッパで誕生し、当初は紐やリボンで袖を結んでいたものが金属製の留め具へと進化しました。別名「カフリンクス」とも呼ばれ、これは「袖(カフ)と連結するもの(リンクス)」という言葉に由来しています。

かつては貴族や紳士の社交場で流行した歴史を持ちますが、現在では結婚式やビジネスシーンでも取り入れられ、スーツスタイルに個性や品格を与えるアイテムとして定着しています。

袖元を飾るアクセサリーとしての役割

スーツのカフスボタンは、袖口を留めるボタンの代わりとなる実用性と、装飾性を兼ね備えた袖元のアクセサリーです。取り入れるだけで袖元がぐっと華やぎ、個性や品格をさりげなく演出できます。

ビジネスシーンでは、ネックレスやファッションリングのような装飾は不適切とされる一方、腕時計・タイピン・カフスといった控えめな小物は推奨されるアイテムです。

シンプルなスーツスタイルでも、カフスボタンを加えることで洗練された印象が生まれ、自分らしさをスマートに表現できます。

ビジネス・フォーマルでの印象アップ効果

カフスボタンは、単なるおしゃれにとどまらず、ビジネスやフォーマルの場で第一印象を引き上げる袖元の小物です。洗練されたデザインを取り入れることで、さりげなく個性を表現しながら上品な雰囲気を演出できます。

また、袖元に視線が集まることで会話のきっかけになり、初対面の場でもアイスブレイクとして効果的です。品格や信頼感をさりげなく示す手段としても有効でしょう。

男性の装いで許されるアクセサリーは限られているからこそ、控えめでも格を感じさせるカフスボタンは大きな存在感を発揮するのです。

カフスボタンを付けると良いシーン

では、具体的にカフスボタンはどのようなシーンで装着するとよいのでしょうか。実はフォーマルからビジネス、さらにはスマートカジュアルまで、幅広い場面で活躍できるアイテムです。

結婚式やパーティー
フォーマルな場では、カフスボタンが袖元を華やかに彩り、品格を高めます。タキシードやブラックスーツに合わせれば、より格式ある装いを演出できます。

<重要な商談>
ビジネスにおける特別な場面でも、カフスボタンは信頼感や誠実さを印象づける効果があります。袖元にこだわることで、相手に「きちんとした人」という好印象を与えることができます。

<スマートカジュアル>
近年では、カジュアルなスタイルにも取り入れられています。色やデザインで遊び心を効かせれば、普段のスーツが一気に洗練された印象に変わります。

普通のシャツだとカフスボタンが付けられない

カフスボタンの魅力を知って「自分も取り入れてみたい」と思った方も多いでしょう。しかし、ここで注意が必要です。

実は、カフスボタンはすべてのシャツに使えるわけではありません。一般的なシャツの多くはボタンで袖口を留める仕様のため、カフスボタンを付けられない場合があります。

カフスボタンを着用するには、専用のデザインが施されたシャツを用意する必要があります。手持ちのシャツが対応しているか、あるいは購入予定のシャツが対応しているかを、必ず確認しておきましょう。

対応するシャツの種類や選び方については、この後の章で詳しく解説します。

カフスボタンの主な種類

カフスボタンにはいくつかの種類があり、選ぶタイプによって与える印象も変わります。ここでは代表的な6種類を紹介するので、それぞれの特徴と使い方を確認しておきましょう。

スウィヴル式(レバー式)

最もポピュラーで扱いやすいタイプです。T字型の留め具にバネが仕込まれており、レバー式とも呼ばれます。

使い方は、シャツの袖口に通した後、レバーを90度回転させて固定するだけ。ボタンホールの大きさに左右されず装着でき、抜け落ちにくいのもポイントです。初めてカフスボタンを試す人にもおすすめできる、万能タイプといえます。

チェーン式

2つのボタンをチェーンでつなげたタイプで、1920年ごろまで主流だったクラシックなカフスボタンです。

袖口を通す際にはやや手間がかかりますが、その分アンティークのような雰囲気があり、クラシックスタイルを好む人に人気があります。装着すると袖口にほどよい動きが出て、独特の存在感を楽しめるのも魅力。

ビジネスシーンにはあまり向いていませんが、フォーマルなシーンではまだまだ使用できるアイテムです。

スナップ式

2つのボタンをスナップで留めて固定するタイプです。1920年〜1940年ごろに流行し、チェーン式とスウィヴル式の中間的な存在とされます。

現在ではあまり見かけませんが、その分クラシックな雰囲気を楽しめ、周囲との差別化を図れるのが魅力です。

固定式

固定された留め具をそのまま袖口に通すタイプのカフスです。曲げたり回したりする仕組みがなく、非常にシンプルな構造をしています。

その分サイズが合わないとボタンホールに収まらず抜け落ちてしまうこともある、やや上級者向けのタイプといえます。

ラップアラウンド式

スウィヴル式と兼用で使われることが多いタイプで、鎖状やメッシュ状の金属ベルト、または革製ベルトを採用しています。袖口をしっかり留めながら、おしゃれなアクセントを加えられるのが特徴です。

通常のカフスはボタンホールに通した表面だけが見えますが、ラップアラウンド式はメインパーツとベルト部分が両方見えるため、より華やかに袖口を飾ります。デザインは華やかなものからシンプルなものまであるので、シーンに合わせて選ぶと良いでしょう。

紐式

ゴム素材やシルク糸で編まれたカフスボタンで、軽やかな見た目と豊富なカラーバリエーションが魅力です。フォーマルスーツよりもカジュアルスタイルにおすすめで、価格も比較的リーズナブルなため気軽に楽しめます。

ただし金属製に比べて耐久性が低く、使用頻度が多いと伸びたり傷みやすい点には注意が必要です。特にボタンホールが小さい場合は、力を入れて押し込まないよう気を付けましょう。

カフスボタンが付けられるシャツの種類

カフスボタンは、すべてのシャツに使えるわけではありません。カフスボタンを取り付けられるシャツは、以下の3種類です。

・コンバーチブルカフス
・テニスカフス
・ダブルカフス(フレンチカフス)

重要なポイントは袖口のボタンホールの数です。

一般的な「シングルカフス」はボタンと穴が1つずつしかないため、カフスボタンを付けられません。2つの穴がある「ダブルカフス」や「コンバーチブルカフス」ならカフスボタンを通せます。

カフスボタンを試してみる前に、カフスを通せるシャツを所持しているかチェックしておきましょう。

コンバーチブルカフス

袖口の片方にボタン、両方にボタンホールがあるタイプの袖口です。ボタンでもカフスでも留められるのが特徴で、状況に合わせて使い分けできます。

カフスボタンを試したいけど普段使いでも使用したい、といった汎用性の高いものを求める方におすすめです。

テニスカフス

袖口にボタンがなく、ボタンホールが2つあるタイプです。袖口にあるのがボタンホールのみなので、カフス専用となります。ボタンがないのでスッキリとしており、最もフォーマルなタイプですが、近年ではあまり見かけません。

ボタンとカフスで使い分けられるコンバーチブルカフスが普及しているからです。しかし、カフス専用として使うのであれば、余計なボタンがなくシンプルな見栄えとなるので、カフス専用の袖口を求めるなら検討の余地があります。

ダブルカフス(フレンチカフス)

袖口を折り返し2重にして、カフスで留めるタイプです。2重にすることでボリューム感が出て、重厚な雰囲気を出せるのが特徴です。

テニスカフスと同様、こちらにもボタンがないので、カフス専用として使うのが良いでしょう。

ビジネスシーンでエレガントさを出せるので、大人の魅力を出したい人におすすめです。

カフスボタンの付け方

カフスボタンは、正しい付け方を知らないと不格好に見えてしまいます。

カフスボタンを装着する際の向きや袖口の重ね方など、カフスボタンをより美しく見せるための、知っておきたい正しい付け方を解説します。

カフスボタンを付ける際は向きに注意する

カフスボタンを装着するときに迷いやすいのが「向き」です。特にモチーフ付きのタイプは、どちら側に正面を向けるべきか悩む人が多いでしょう。

基本のルールは、袖口を重ねたときに カフスボタンのメインパーツが手の甲側にくるようにする こと。留め具が手の甲側にあるとデザインが隠れてしまい、せっかくの魅力が半減してしまいます。

自分で腕を曲げて見ると上下が逆に感じるかもしれませんが、他人から見たときにモチーフが正しく見える配置が正解です。このちょっとした工夫で、袖元がより洗練され、フォーマルな場でも好印象を与えることができます。

袖口の重ね方に注意する

カフスボタンを正しく付けるには、袖口の重ね方を理解しておくことが大切です。

一般的なシャツのボタンのように袖を丸めて重ねるのではなく、生地の裏面同士を重ねてボタンホールを揃え、そこにカフスボタンを差し込んで固定します。袖を丸めたまま装着すると見栄えが悪くなるため注意しましょう。

また、カフスの種類によって付け方も異なります。コンバーチブルカフスやテニスカフスでは裏同士を重ねるのが基本ですが、ダブルカフスの場合は袖口を折り返し、4つのボタンホールを重ね合わせてからカフスボタンを通します。

袖口の仕様に合わせて正しく装着することで、スマートで洗練された印象を与えられます。

シーン別におすすめのカフスボタン

カフスボタンは、シーンによって使い分けるのがおしゃれの基本です。適切な使い分けによって、スーツスタイルの印象を大きく変えられます。

ビジネスシーンでは控えめなデザインを、結婚式やパーティーでは華やかなデザインを選ぶなど、TPOに合わせたカフスボタンの選び方を解説します。

ビジネスシーン

ビジネスシーンでのカフスボタンは、落ち着いた色やデザインを選ぶのがおすすめです。

色は、シルバーや黒系など、スーツの色と調和する色を選ぶことで統一感を演出できます。外観は、派手な装飾や宝石入りのカフスは避け、シンプルなデザインが基本です。

ファッション業界やクリエイティブな職種の方、個人営業の方などは、派手すぎない範囲で個性を演出するカフスボタンを検討してみてもよいでしょう。

結婚式・パーティー

結婚式やパーティーでは、カフスボタンで華やかさを演出するのがポイントです。

特に結婚式では、時間帯によってカフスボタンを使い分けるのがおしゃれ。昼の式では、真珠や白蝶貝を使った白系の石とシルバーやゴールドの台座の組み合わせが最適です。夜のパーティでは、オニキスや黒蝶貝などの黒系の石をあしらったカフスボタンを合わせると、より洗練された印象になります。

パーティーでは、ゴールドやパールなど、華やかな席にふさわしい明るい色や光沢のある素材のカフスボタンがおすすめです。特に夜のパーティーでは、きらびやかなデザインを取り入れることで、ドレッシーな雰囲気を演出できます。

自分のスーツスタイルに合うカフスボタンの選び方

カフスボタンはデザイン次第でスーツ全体の印象を大きく左右します。仕事内容や趣味に合わせて個性を出す方法や、どんな場面でも使いやすいシンプルなタイプの選び方を押さえておくと安心です。

仕事内容や趣味で選ぶ

カフスボタンは、あなたの個性や趣味をさりげなく表現するのに最適なアイテムです。仕事内容や趣味に合わせて選ぶことで、相手に強い印象を与えられます。

例えば文筆業やクリエイティブ職の方は、万年筆モチーフのカフスを用いることで印象付けやブランディングに役立ちます。動物や趣味に関連する上品なデザインも、ビジネスの場でも許容されることが多く、会話のきっかけになるかもしれません。

自分の仕事やライフスタイルに合ったデザインを選ぶことで、自然に個性をアピールできます。

汎用性の高いシンプルなもの

ビジネスシーンでカフスボタンを選ぶ際は、シンプルで汎用性の高いデザインが最適です。装飾が少なく、スクエア型や丸型のシルバー素材を選ぶことで、どんなスーツにも合わせやすく、上品さを損なわずに使用できます。

色や装飾だけでなくサイズ感も重要で、大きすぎるカフスはデスク作業やPC操作時に手に当たりやすいため、適度な大きさを選びましょう。

カフスボタンの保管方法

カフスボタンを長く美しく保つには、傷を防ぐ工夫と湿気・酸化対策が欠かせません。正しい保管方法を知って、大切なアイテムを守りましょう。

素材を傷つけないための保管環境

カフスボタンは傷つきやすい素材で作られているため、専用のジュエリーケースや小さな袋に入れて保管するのがおすすめです。他のアクセサリーや硬い素材との接触を防ぎ、傷や変形を防止します。

特に、個別の仕切りや柔らかな内張りのあるケースに収納することで、効果が高まります。素材を守るための環境を整えることが、美しさを保つ秘訣です。

湿気・酸化対策(シリカゲル、ケース使用など)

カフスボタンは素材によって湿気や酸化に弱いため、保管環境に注意が必要です。シルバー製は酸化しやすいため、密閉できる袋や専用ケースに入れ、酸化防止紙を併用すると効果的です。

パールやオパールなど有機素材は乾燥に弱く、ひび割れを防ぐため適度な湿度を保った場所で柔らかい布やケースに収納します。湿度調整機能付きケースやシリカゲルを活用すると、長期間美しさを維持できます。

カフスボタンに関するQ&A

カフスボタン初心者から愛用者まで押さえておきたい疑問をQ&Aでご紹介します。着用していい場面やNGシーン、女性の使用可否、片方をなくしたときの対処法まで、実用的にチェックできます。

カフスボタンを避けたほうがいい場面

就職活動やリクルート面接、葬儀や弔事では控えましょう。

これらの場ではシンプルさと清潔感が最優先されるため、カフスボタンは不適切です。日常のビジネスシーンでも、派手なデザインは避け、必要に応じてシンプルなものを選ぶのが安心です。

女性でもカフスボタンを付けていいの?

カフスボタンは性別を問わず使用できます。メンズ用や女性用に区別はなく、自分の好みに合ったデザインを自由に選べます。気になる場合は実店舗でメンズスーツやシャツコーナーをチェックすると、多様な種類を比較できます。おしゃれのアクセントとして、さまざまなコーディネートで試してみるのもおすすめです。

カフスボタンを片方なくしてしまった

カフスボタンの片方をなくした場合は、同じデザインのペアを追加で購入してスペアとして保管すると安心です。

同じデザインが手に入らない場合は、素材やカラーを揃え、別デザインのカフリンクスと組み合わせてもおしゃれに使えます。左右で異なるデザインでも統一感を意識すると、独自のコーディネートを楽しめます。

スーツスタイルに深みを加えるカフスボタン

カフスボタンはスーツスタイルに華やかさを添える貴重なアクセサリーです。ビジネスやフォーマルシーンでも、上品に印象を格上げしてくれます。

ただし、すべてのシャツに付けられるわけではないため、カフス対応シャツかどうかを事前に確認しましょう。また、ボタンの向きや袖の重ね方など、正しい付け方を押さえることも大切です。

シーンを選ばず使えるシンプルなデザインを基本にしつつ、自分の仕事内容や趣味に合ったモチーフを選べば、さりげない個性も演出できます。

自分らしい一組を見つけて、スーツスタイルをより洗練されたものに仕上げてみてはいかがでしょうか。

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(構成・編集/yoko)