スーツハンカチ(ポケットチーフ)はどう選ぶ?基礎知識や選び方、折り方などを徹底解説!のアイキャッチ画像
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スーツハンカチ(ポケットチーフ)はどう選ぶ?基礎知識や選び方、折り方などを徹底解説!

私たちが普段汗を拭うなどの用途で用いているハンカチですが、ハンカチのようなものをスーツの胸ポケットに挿しているのを見たことがある方もいるでしょう。それは、スーツ用のハンカチともいうべき「ポケットチーフ」というアイテムです。ポケットチーフは、ハンカチと同様のルーツを持ちながら、ハンカチとは全く違う使われ方をすることが特徴といえます。

この記事では、ポケットチーフについて、その基礎知識や折り方の種類、選び方のポイントなどをご紹介します。

スーツを着用するときにハンカチはどこに入れるか

スーツを着用している人の胸ポケットに、ハンカチのようなものが差し込んであることがあります。それは「ポケットチーフ」といい、スーツを着用する際に胸元を華やかに見せるためにアクセサリーのような感覚で用いるハンカチの一種です。

手を拭うためのハンカチは、どこに入れるのが適切なのでしょうか。スーツの腰の部分のポケットや、パンツの前側のポケットに入れるのは不適切といえます。特に、パンツの前側のポケットにハンカチを入れてしまうと、そこだけポコっと膨らんでしまって、せっかくのスーツスタイルが台無しになってしまいます。

手を拭うハンカチはバッグに入れて必要なときに取り出すか、スーツのパンツのお尻部分についているヒップポケットに入れるようにしましょう。

胸ポケットのハンカチは手を拭く用ではない?

先ほども少しご紹介しましたが、ポケットチーフは手を拭くために使うものではありません。あくまで飾りとして、胸元を華やかに見せることを目的として使われます。

ポケットチーフに用いられる素材の多くは「リネン」や「シルク」です。これらの素材は水に弱く、特にシルクは毛羽立って光沢が失われたり、シミになってしまったりする恐れがあるため、手を拭く用途には使うことができません。

ポケットチーフの基礎知識

ポケットチーフとは、いったいどのようなハンカチなのでしょうか。以下でポケットチーフの歴史やハンカチとの違いといった基礎知識をご紹介します。

ポケットチーフの歴史

ポケットチーフは、中世ヨーロッパで誕生した正方形のハンカチと同じルーツを持っているといわれています。元々は競技を始める際に旗のように降ったり、顔を拭いたりといった目的で使われていました。

中世のハンカチは、楕円形であったり三角形であったりとさまざまな形がありましたが、1785年にフランスの国王ルイ16世が国内のハンカチの形状を正方形に統一しました。これが現在のハンカチの形状のルーツであり、同じルーツを持つポケットチーフも正方形です。

スーツの胸ポケットが一般的になったのは20世紀になってからのことです。それまで胸ポケットはコートについており、コートの胸ポケットにはグローブを挿し込んでいました。

初めの頃は実用的なハンカチを差し入れる人も多かったのですが、徐々に現代のようなスタイルへと変化してきました。

ハンカチとはどのように違うのか

スーツ用のポケットチーフは、ハンカチをルーツとするものですが、ハンカチとは別物であるといえます。一番分かりやすい違いが「素材」です。

ハンカチは濡れた手を拭いたり、汗を拭ったりするのが主な用途であるため、素材は吸水性にすぐれている「コットン」です。それに対し、アクセサリーとしての用途であるポケットチーフは、質感の高い「リネン」「シルク」といった素材が使われるのが一般的とされています。

ポケットチーフが活躍するシーン

ポケットチーフはどのようなシーンで着用することができるのでしょうか。以下でポケットチーフが活躍するシーンについてご紹介します。

結婚式などのフォーマルなシーン

ポケットチーフを挿すことには意味があり、結婚式などのフォーマルなシーンで挿すことによって、招待していただいたことへの感謝の気持ちや、新郎新婦への祝福の気持ちを表すことが目的となっています。

胸元を華やかに見せることができるアイテムで、女性と比べてつけられるアクセサリーが限られる男性にとっては非常に重要なアイテムになります。結婚式などのフォーマルなシーンにおいては、ポケットチーフを挿すことは必須といえるでしょう。

ビジネスシーンにもおすすめ

日本においては「ポケットチーフは結婚式などの席でつけるもの」という認識を持っている人も少なくないかもしれません。しかし海外では、日常的なビジネスシーンにおいても、ポケットチーフを着用している人がほとんどです。

そのため、ビジネスシーンでもポケットチーフをつけても問題ないといえます。しかし、就職活動などの着飾る必要がない場面ではポケットチーフはつけないようにしましょう。

素材次第ではカジュアルにも

カジュアルなスタイルにもポケットチーフは合います。オフの日のジャケットスタイルには、気負わずに取り入れることのできるコットン素材のポケットチーフをおすすめします。

コットンは、素材がコットンということだけでこなれ感を演出できるアイテムです。ジャケットスタイルをおしゃれに仕上げることができます。オフの日であれば、柄物のポケットチーフをチョイスするのもいいでしょう。

ポケットチーフ選びのポイント

ポケットチーフ選びのポイントは、主に「素材」と「色」になります。つけていく場面に応じて、ポケットチーフの素材や色を工夫しましょう。

もっともフォーマルな印象を与える素材がリネンです。シルクに比べて光沢が抑えられており、通常のビジネスシーンにおいても使いやすいといえます。シルクは光沢感が多い素材で、結婚式やパーティーの席などに挿していくことで華やかな印象を与えることができます。

カジュアルな場で使いたい場合は、コットン素材のポケットチーフを選びましょう。海外ではカジュアルなコーディネートとして扱われます。カジュアルな場面でポケットチーフを挿せばおしゃれな印象を与えられるでしょう。

ポケットチーフの色は、白無地がおすすめです。フォーマルなシーンでは、特に白無地のポケットチーフが好まれます。白はあらゆるスーツの色に合う色といえるでしょう。そのためビジネスシーンやカジュアルな場面にも流用がききやすく、おすすめです。

ポケットチーフの折り方

ポケットチーフにはさまざまな折り方があり、着用するシーンに応じて折り方を使い分けることができます。以下で代表的な折り方を5つご紹介します。

スクエア(TVホールド)

スクエアはテレビキャスターが好んで使った折り方であることからTVホールド(TVフォールド)とも呼ばれ、もっともシンプルでどのようなシーンにも合う折り方です。

スクエアの折り方
1.ポケットチーフを縦に2つ折りする。
2.胸ポケットの深さに合わせ、下の部分を折り上げる。ポケットに入れたとき、上の部分が1~2cm程度出るように調節しましょう。
3.サイズのバランスなどを微調整して完成。

ポケットチーフのサイズが大きく、1.の工程でポケットに収まらない場合は、横にも2つ折りして全体の4分の1程度の大きさにするといいでしょう。縦には3分の1ずつ折りたたんで、長方形の形にするのがおすすめです。

トライアングラー

胸ポケットから三角形(トライアングル)の形にポケットチーフをのぞかせる折り方をトライアングラーといいます。スクエアと同様にあらゆる場面でオールマイティーに使うことができる折り方として定評です。

トライアングラーの折り方
1.広げたポケットチーフを縦半分に降り、さらに半分に折って4分の1のサイズにします。
2.折ったポケットチーフをひし形の状態に置いたら、胸ポケットの幅に合わせて左右の角を折ります。
3.胸ポケットの深さに合わせて下部分を折り上げて、胸ポケットに挿し込みます。
4.バランスを微調整して完成です。ぴしっときれいに折るより、多少曲がっているくらいが自然な雰囲気を出せます。

パフドスタイル

胸ポケットからふんわりとポケットチーフが出ているように見せる折り方を「パフドスタイル」または「パフ」といいます。柔らかな印象を与えることができるため、華やかなシーンに向いている折り方といえるでしょう。

パフドスタイルの折り方
1.ポケットチーフを広げて、中心あたりをつまみ上げます。
2.つまみ上げたまま、もう片方の手で下部分を絞るように握ります。
3.胸ポケットの深さに合わせて、下部分を折り込みます。
4.胸ポケットに挿し込み、ふんわりとした膨らみになるように調節して完成です。

クラッシュドスタイル

クラッシュドスタイル、またはクラッシュとは、パフドスタイルと似たスタイルの折り方で、エレガントでありながらカジュアル感も強い、遊び心にあふれた折り方です。

クラッシュドスタイルの折り方
1.パフドスタイルと同じようにポケットチーフを広げて、中心あたりをつまみ上げる。
2.つまみ上げた後、そのまま絞るようにして握る。
3.握った方を下にし、胸ポケットの深さに合わせて下部分を折り上げる。
4.縁の部分のみが見えるようにしてポケットに挿し込み、形を微調整して完成。

スリーピークス

3つの山がポケットから見えるような折り方をスリーピークスといいます。華やかな印象を与える折り方で、パーティーなどの場面におすすめの折り方です。

スリーピークスの折り方
1.ポケットチーフを広げ、三角形になるように対角線上で折ります。
2.さらに真ん中で半分に、角が少しずれるようにして折ります。
3.もう一度半分に、また少し角をずらして折ります。3つの山が並ぶようにバランスを整えましょう。
4.ポケットの深さに合わせて下部分を折ります。
5.山の部分のみが見えるようにバランスを整えて、ポケットに差し込んで完成です。

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小笠原 蓮奈