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日本ではベルトは必須!?スーツにベルトについて解説

社会人になって、スーツを着用する機会が増えたという方は多いのではないでしょうか。実際、スーツには清潔感や信頼できる印象を与える効果があり、ビジネスはもちろんのこと色々なシーンで重宝されています。中でも、スーツにベルトという組み合わせは社会人のスーツスタイルとしては定番で、カジュアルなファッションでもベルトを取り入れていることが多いです。ベルトを装着することは当たり前となっていますが、スーツにベルトは必要なのか疑問に感じたことはありませんか。サラリーマンが社内で仕事をするときは、ベルトをするのが当然の風潮がありますが、慰労会や送別会、最近注目が集まっているリモートワークなどでは、普段のビジネスシーンよりもドレスコードが緩くなり、必ずしもベルトをしなくてもいいスタイルが受け入れられています。そこで今回は日本ではベルトは必須!?スーツにベルトなしとベルトありの状況や印象の違いについて解説します。なぜベルトを着用するようになったのか、そのルーツや海外のベルトに対する考え方なども紹介しているので、ぜひ最後まで読んでいただけると新しい気づきがあるかもしれません。ベルトをするかしないかの判断の仕方なども、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

スーツのスラックスを履くとベルトをするものだと思っていませんか?実はそうとも言い切れません。この記事ではスーツを着るときのベルトの必要性について解説しています。どうもベルトが好きになれない方や、ベルトの必要性について疑問を感じている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。ぜひ、あなたに合うスラックスの新しい履き方を探すことができるでしょう。なお、この記事ではメンズのスラックスを前提に執筆しています。レディースについては別途確認をお願いいたします。

日本でのベルト事情はどうなっている?

スーツにベルトは必要なのでしょうか?

日本のベルト事情と海外でのベルトの扱いについてそれぞれ紹介します。

日本のベルト事情

日本のベルト事情について実際にどんな状況なのか、いくつかの項目を取り上げて紹介します。

【社会に出たらベルトの装着は当たり前】

日本では、スーツにベルトを装着することは当たり前となっています。

カジュアルなファッションでもベルトを取り入れられていることからして、ベルトをすることが当たり前の風潮が強いです。

特にベルトループがパンツやスラックスに付くようになってからは、ベルトを装着するのが当然になっています。

この風潮はスーツだけではありません。カジュアルな普段着や学生服などあらゆるズボンにはベルトループがつき、子どものころから「ズボンを履くときはベルトをするものだ」と無意識のうちに刷り込まれてきました。そうした影響もあって日本ではサスペンダー(ブレイシーズ)があまり一般化せず、ベルト一辺倒の雰囲気になったとも考えられます。また、サスペンダーは小さな子どもが付けているイメージや、お金持ちの息子がつけているイメージなどがあります。

しかし、最近はニットを取り入れたオフィスカジュアルなど、比較的なカジュアルな装いも増えています。このような場合、ベルトをつけなくても不自然ではないかもしれません。

【特に社会での重要な場では必要不可欠】

社会に出てからは、スーツにベルトという組み合わせは社会人のマナーとして必要不可欠になっています。

例えば、面接を行った時に全体の印象を見られる際、ベルトをしているのかそうでないのかによって印象の良し悪しが変わってきます。

ベルトを装着して当たり前となっているので、面接を受けにいく会社のドレスコードや面接に着ていく服装にもよりますが、一般的にスーツで面接を受ける際は、ベルトをしないだけで身嗜みができない人と見られて不採用という可能性もゼロではありません。

また、重要な会議の場では座っていることが多いかもしれませんが、大事なプレゼンテーションの時にベルトをしていないだけで、だらしない印象を与えてしまい、大きな取引を逃すということもあり得ないわけではないのです。

つまり、スーツにベルトを装着することは重要な場面では最低限の「常識」となっています。

【女性よりも男性はベルトの装着が「義務化」の風潮がある】

男女別で考えると、女性より男性の方がベルトの装着率が高いです。

男性の場合は、スラックスにベルトループがあれば、サラリーマンだとベルトを装着しなければ、だらしない印象を与えてしまう可能性が大いにあります。

まわりの目のことを考えると、実質的にベルトを装着することは義務と言えるでしょう。

一方、女性の場合は、スカートだと必要ありませんが、パンツだとベルトループが付いているものであれば、装着が推奨されます。

ベルトループが付いていなければ、無理にベルトをする必要はありません。

海外におけるベルトの扱い

海外ではベルトの扱いは、実際どのような状況なのか紹介します。

【欧米ではベルトレスが主流】

スーツ発祥の地であるイギリスではベルトが必要とされるベルトループ付きのパンツより、ベルトレスのパンツの方が浸透しています。

「スーツ先進国」のイギリスに続き、アメリカやイタリアなどもベルトレスパンツの方が主流です。

日本とは違い、ベルトをしなければならないという固定概念もないので、ファッションの移り変わりで自然とパンツにベルトを装着しなくなったと考えられます。

【ベルトはアクセサリー扱い】

仮にベルトを装着するとしても、欧米ではファッションの小道具という扱いでベルトが取り入れられています。

カジュアルさを演出するためにベルトは装着されますが、スーツにベルトを装着したファッションは日本とは違い、減少傾向にあります。

ベルトの種類をチェック

スーツを着用する際のベルトの種類は次の5つです。

・ピンバックルベルト

・メッシュベルト

・ガチャベルト

・リングベルト

・サスペンダー

それぞれのベルトの特徴をおさえるのは大切です。特徴をおさえることで、普段着用しているスーツにピッタリなベルトを選べます。それぞれの特徴を見ていきましょう。

ピンバックルベルト

ピンバックルベルトとは、留め針で穴を通してベルトを固定するベルトです。オーソドックスなベルトの一つで、ドレスベルトとも呼ばれています。ピンバックルベルトは、ビジネスシーンで着用するスーツに合わせるのが定番です。

種類がさまざまで、ピンが一つのシングルピンバックルと、ピンが二つのダブルピンバックルがあります。シングルピンバックルは幅が細いベルトに使われるので、ビジネススーツを着用する際にマッチするベルトです。

ダブルピンバックルは、ピンが二つあるためベルトの幅が太く、ジーンズやチノパンなどのカジュアルなシーンで使用されます。

また、ピンバックルベルトの中でも、繊細で美しいカーフレザーや強度に優れ川の風合いを感じらるコードバンのような上質な本革を使用しているものや、スエードなどを使用したカジュアルなベルトまでさまざまな種類があります。

このように、ベルトの幅やカラーによってフォーマルな場やカジュアルシーンとの使い分けができるのも、ダブルピンバックルの特徴です。

ダブルピンベルトの場合コーディネートとアンバランスな付け方をすると、かえってダサい雰囲気になってしまうため、取り入れ方をきちんと考える必要があります。

メッシュベルト

メッシュベルトとは、革や布を編んで作られているベルトです。編みこまれていることで、清涼感やスマートさを印象付けることができます。種類はさまざまで、レザーを編みこんで作られるメッシュベルトが定番です。

しかし最近では、コットンやウールを使った布のメッシュベルトなども増えてきました。

またベルト自体に穴がないため、体型に合わせて好きなところでベルトの調整ができるのが特徴です。カジュアル度が高いため、ビジネススーツを着用する時ではなく、オフィスカジュアルの際に取り入れるようにしましょう。

近年では制服や作業服を着用しない職種で、必ずしもスーツを着る訳ではありません。ビジネススーツをややカジュアルにしたビジネスカジュアルや、さらにカジュアルにしたオフィスカジュアルがあります。細かくは個々の判断になりますが、メッシュベルトをつけるならビジネスカジュアルよりオフィスカジュアルの方がよいでしょう。

ガチャベルト

ガチャベルトとは、ベルトに穴がついておらず、布製の長く作られたデザインのベルトです。正式には、「GIベルト」といいます。ガチャベルトも同様に、体型に合わせて好きなところで自由に調整できるのが特徴です。

主な素材は、ナイロンやポリエステルですが、プラスチック製やレザーで作られたガチャベルトもあります。

また、ファッション以外にも、作業着として使われることがあります。そんなガチャベルトですが、バックルを付けたり外したりする際に、ガチャガチャ音がするためガチャベルトと呼ばれるようになりました。

このベルトは非常にカジュアルなため、作業着に使ったり普段着に使ったりするのは問題ありません。しかし、スーツにはあまりに不釣り合いなベルトです。もし、スーツを着るとき、手元にこの種類のベルトしかないとうような状況に遭遇したときは、ベルトをしないほうがまだましかもしれません。

リングベルト

リングベルトとは、二つの輪っかで固定するタイプのベルトです。2つの輪っかはベルトに固定されているため、なくす心配はありません、

また、バックルの厚みがないためすっきりした印象を与えることができます。またガチャベルト同様に、穴がついていないので体型に合わせて自由に調整できます。

素材は布製のベルトが多くを占めていますが、最近ではスムースレザーを使用しているベルトも増えてきました。

布製のものが多いため、ビジネスシーンよりはカジュアルシーンで使用されることが多いベルトです。

サスペンダー

サスペンダーとは、ウエストで固定せず肩から吊り下げるタイプのベルトです。腰の高い位置でズボンを固定して着用するので、脚を長く見せられスタイルアップ効果があります。また、シャツ一枚にネクタイだけでもエレガントな雰囲気を醸し出せます。

そんなサスペンダーは、一見カジュアルに見えるものの正装の場でも着用可能です。ファッションに合わせてコーディネートできるため、男女問わず大人から子供まで使えるのが魅力です。

サスペンダーはスリーピーススーツを着るときに役立ちます。スリーピーススーツでは、胸から腰にかけてのくびれ、そして腰から脚にかけての広がりがつくる砂時計のような形がキレイな形といわれています。しかし、ベルトをつけるとその形が崩れてしまうのです。そのため、スリーピーススーツを着るときはサスペンダーの方がよいでしょう。

サスペンダーは構造の違いから、他のベルトのように腰を締め上げる必要がありません。そのため、ウエストに余裕を持ってゆったり履けるという特徴もあるのです。

ビジネスシーンではスーツのカラーに合ったものを使用し、カジュアルなシーンではデニムやチノパンに合わせたデザインのものを使用するなど、シーンに合わせた着こなしが求められます。

また女性の場合はスカートにも合わせることができ、決まりがないため自由度の高いファッションを楽しめるでしょう。

ベルトを選ぶ時のポイント

スーツに合うベルトを選ぶ際のポイントは、次の5つです。

・靴と同じカラーにする

・素材は革にする

・シンプルなデザインにする

・幅が広すぎないものにする

・長さを調節できるものにする

日本のビジネスマンのマナーとして、上記のポイントをすベておさえる必要があります。一つでも欠けていると、社会人としてのマナーが抜けていると判断されかねません。スーツに合うベルトを選ぶ際のポイントを見ていきましょう。

靴と同じカラーにする

ベルトのカラーは、靴のカラーと合わせるのが一般的です。靴のカラーに合わせるとなると、多くはブラックか茶色のベルトになるでしょう。

茶色のベルトの中でも、カジュアル感をおさえるのであれば、ダークブラウンを選びましょう。

素材は革にする

カジュアルな服装の際にはナイロンなどの素材を用いても良いですが、スーツを着用する際には革の素材を選びましょう。

革の素材が醸し出す雰囲気は、フォーマルな場に相応しいです。また、合皮のベルトはおすすめしません。本革に比べてリーズナブルで購入できますが、傷などが目立ちやすいため寿命が長くないのです。

以上のことからベルトの素材は、本革をおすすめします。

シンプルなデザインにする

スーツのベルトはシンプルなデザインのものを選びましょう。ベルトに限らず、ファッションアイテムは装飾が多いとカジュアルな印象を与えます。ビジネスシーンでは基本的にフォーマルな装いが求められますから、身なりをわきまえましょう。

またベルト本体と異なるカラーの柄やステッチが入っていたり、バックルが大きすぎたりするベルトは、スーツ着用の際には避けましょう。派手な装いは、周囲から悪目立ちしかねません。尚、バックルのカラーに関してもシンプルなシルバーが一般的で、どんなスーツとも相性が良くまとまりのあるコーディネートとなります。

ブランドで言うと洗練された大人のためのコーディネートがコンセプトとなったアッシュエルなどがおすすめです。

スリーピーススーツにサスペンダー以外のベルトを合わせる場合、正面からバックルが見えるのは、あまりキレイな装いではありません。そのため、サスペンダーを使うのが望ましいということもありますが、手元にサスペンダーがない場合や会社の雰囲気でどうしてもベルトをしなくてはいけない場合もあるでしょう。そのときは、バックルがベストの裾に隠れる位置まで左右どちらかにずらしましょう。その方がジャケット・ベスト・スラックスの一体感がより生まれるでしょう。

幅が広すぎないものにする

スーツ着用の際には、ベルトの幅にも気を付けましょう。ビジネスシーンに相応しいベルトの幅は、約2.5cm~3.5cmといわれています。幅がこれより小さかったり大きかったりするとカジュアルさが増すため、ビジネスシーンにはNGです。

長さを調節できるものにする

ベルトにはサイズが明記されているものもありますが、使いやすいのは自分の体型にぴったり合わせることができる長さが調整可能なフリーサイズのものです。

ベルトの穴は必ず奇数個になっています。ベルトの穴が5つ開いていたら真ん中の穴を使い、最初のベルトの通しに通してから少し余る程度の長さにしてください。

ベルトマナーをおさえ方

日本ではビジネスマンがスーツを正しく着こなすことは、他者からの信頼を得るために重要となっています。「ベルトはジャケットを着用していれば、あまり見えることがないからなんでもいい」ということはありません。

しっかりと着用時のマナーをおさえて選びましょう。

まずはじめに、ビジネスシーンにおいて人目を引きつけるような派手なデザイン、カラーのベルトは避けましょう

ビジネスシーンで一般的なのは、ブラックか茶色のベルトです。ブラックや、ネイビー、グレードのスーツにも合わせやすい色味です。次点でネイビーのベルトもスーツと合わせるのに問題ありませんが、そもそもネイビーのベルトの種類はブラックや茶色に比べて少なくなっています。

素材は革がおすすめです。ベルトの幅は、約2.5cm~3.5cmにしてください。細すぎても太すぎてもバランスが悪くなってしまいます。

また、着用の仕方にも注意しましょう。ピンバックルのベルトの場合には、真ん中の穴でベルトをとめるのが一般的です。

ベルトは5つの穴が開いているものが多いため、3つ目の穴でとめるとバランス良く着こなせます。体型によって長さが余ってしまうものもあるため、購入後に3つ目の穴でとめられるように長さを調整しましょう。

しかし、せっかく長さを調整しても、月日が流れて体型が変化してしまうこともあります。

一つのベルトを長く使用するのであれば、後から長さの調整ができるものを選ぶと買い替える必要がないため安心です。

また、ベルトを長く使用するためには、最低でも2本、出来れば複数本持っておきたいものです。毎日同じベルトをしていると、どうしても劣化が早いため、ローテーションで使用していくことで、お気に入りのベルトを長く使い続けることができます。

ベルトをするかしないかの判断

ベルトをするのかしないのかについては、スラックスやパンツのデザインやシーン(その場の状況)によって変わってきます。

それぞれについて少し掘り下げて紹介します。

パンツのデザイン

ベルトの装着の有無についてパンツのデザインという視点から紹介していきます。

①サスペンダー

先にベルトの種類の一つとしてご紹介したサスペンダーは、基本的にパンツのタック部分2か所に留め具を合わせて付けます。

クリップ型とボタン型がありますが、どちらを利用しても問題ありません。

ただ、サスペンダーを利用すると、ベルトでウエストを引き締めることができません。

利用する際は、スーツのサイズが体型に合っていることを確認することが大事です。

サスペンダーはスーツ全体のシルエットをきれいに見せてくれやすいので、とても便利です。

ベルトでウエスト部分が締め付けられることもないので、食事をしてお腹が膨らんでも苦しくなりにくいのもおすすめです。

ちなみに、スーツ発祥の地であるイギリスでは「ブレイシーズ」と呼ばれています。

②ドローコード

最近は楽に捌けるように紐とゴムでウエスト部分を調整できる「ドローコードパンツ」というアイテムもあります。

ベルトループがあって、一見、ベルトを通すデザインに見えますが、実はパンツのウエスト部分にゴムが通っているのです。

ベルトをしなくても、ゴムの部分でウエスト調節ができます。

多くは前の部分にゴム紐が付いていて、それをリボン結びなどで適切なバランスを保つ形で調節します。

カジュアルな印象を与えますが、ドローコードは紐を緩めるだけなので、スラックスを脱いだり、着たりする時も楽にすることができます。

③ベルトレスアジャスター

ベルトループが一切ないデザインのパンツです。

両脇に尾錠付きのアジャスターがついていることが多いです。

両脇のアジャスターでサイズ調整が可能ですが、ジャストフィットなウエストのサイズ感が重要となります。

アジャスターで調整できるのは範囲は、種類にもよりますが数センチほどですのであまりにパンツのウエストが大きすぎると、パンツがずり落ちてしまいます。

サイズがちょうど良いスーツのスラックスがあるとしたら、ベルトレスアジャスターを利用すると、着脱がすんなりとできます。

どんな時にベルトはしないのか

ベルトの装着の有無について外出先のシーンという視点から紹介していきます。

【社外での慰労会や送別会など】

サラリーマンが社内で仕事をするときは、ベルトをするのが当然になっています。

ただ、会社から外に出て行う慰労会や送別会などの場では、無礼講の風潮が多いので、普段のビジネスシーンよりもドレスコードが緩くなります。

なので、必ずしもベルトをしなくても、ドローコードやアジャスターなどのパンツで参加しても問題ありません。

【リモートで会議中】

コロナ禍で人と直接会って商談を行う機会が減ったり、社内でも複数人が密室で会議を開く機会が減っています。

パソコンを通して会議を行うリモート会議も社会的に増えています。

それに伴って、オフィスの服装もカジュアル化が進み、以前より社内のドレスコードがゆるくなっている会社も増えています。

リモート会議だと、基本的に相手の顔と上半身しか見えないので、パンツの部分にベルトをする必要性はありません。

つまり、リモートで仕事をする場合は、ジャケットだけ着て参加しても、見た目上は問題ないのです。

ただし、リモートの会議の途中にカメラやPCが倒れたり、何らかの理由で立ち上がることがあるかもしれません。このときにベルトをしていないのが見えて相手の画面に表示されてしまい変な風に思われても、それは自己責任となります。仕事をするならリモートであろうとなかろうと、中途半端なことはせずきちんと仕事の格好をするのが筋でしょう。

【親しい人たちと行うパーティー】

結婚式や同窓会などではなく、本当に親しい人たちだけで集まるパーティーでは、必ずしもベルトが必要とは言えないでしょう。

仕事場の上司や部下が参加するわけではありませんので、他人の目を気にする必要がないのです。

親しき中にも礼儀ありと言いますが、スーツを着て参加するのであれば、サスペンダーやドローコードなどベルトなしのデザインのパンツでも問題ありません。

ベルトのサイズが合わない時は?

日本のビジネスシーンにおいて不可欠となっているベルトですが、複数本持っている方も多く、デザインや付け心地によって長期間使用していないベルトがクローゼットの奥にしまわれているという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

気分を変えて久々に付けてみようすると、お腹周りがきつくなっていてサイズが合わない!なんて経験をされたことのある方はどれくらいいるでしょう?

また、反対にダイエットをして大幅に減量したという場合や、病気で大幅に体重が減ったという場合もあるでしょう。こういったときは、体重の減少に合わせてウエストのサイズも小さくなっているため、これまで履いていたスラックスではウエストに合わなくなっている可能性があります。

そこで、ここではベルトが合わなくなった時の対処法を次の3つ紹介します。

・ベルトカットをする

・ベルトの穴を増やす

・ベルトを作り替える

順番に解説していきます。

ベルトカットをする

一つ目の対処法は、ベルトカットをする方法です。ベルトカットをカットする方法は2つありますので、順番に紹介します。

①自分でベルトカットをする

自分でベルトカットをする際には以下4点を用意しましょう。

・はさみ

・マイナスドライバー

・ペン

・メジャーorものさし

まず、はさみやマイナスドライバーなど先が平らになっている道具を、バックルの隙間に入れて押し上げてからバックルを外します。

次に、斜めに切ってしまわないように、メジャーやものさしを使って切りたい箇所に直線で印をつけましょう。

つけた印に沿ってカットした後は、最初に外したバックルにベルトを再度取り付けて完了です。

②ベルト修理店に持っていく

安いベルトであれば自分でカットしても良いかもしれませんが、ハイブランドのベルトの場合はお店に持って行った方が安心です。

高級品であればブランド特有のロゴや柄が入っているため、途中で切れないように繊細なカットをする必要があります。

ベルトカットに失敗したくない方は、専門店に持っていきましょう。

ベルトの穴を増やす

二つ目の対処法は、ベルトの穴を増やす方法です。

ベルトのマナーの章で記述した通り、真ん中の穴でベルトをとめるためには穴の数は奇数にする必要があります。

最初に穴が5つ開いているベルトであれば、2つ穴を開けることでベルトの調整ができます。

自分で穴を増やしても問題はありませんが、穴の位置がずれてしまったり下手に穴を開けることでベルトが損傷してしまうこともあります。

ベルトの穴を開けるのに不安がある人は、ベルト修理店でプロの力を借りると安心です。ハイブランドや本革のベルトで長く使用するものであればなおさら、丁寧に採寸をして穴開けの作業をしてくれるお店に任せましょう。

奇数ある中央の穴を使うのはあくまで理想です。緊急でそのベルトをつけないといけないときなどは迷わず、バックルから遠い方の穴を使いましょう。取り急ぎその場をしのいだら、下手に穴を開けるより新品を買った方がキレイでしょう。そして、再び元のベルトをつけらえるように、体型を管理すればよいのです。

ベルトを作り替える

三つ目の対処法は、ベルトを作り替える方法です。前述の方法は体型変化によりベルトを短くしたいときの対処法ですが、長くしたい場合にはどのような方法があるのでしょうか。

ベルトを延長する方法もありますが、使い込んでいるベルトであれば延長部の革との境目に違和感が出ます。違和感がないように延長するには数cm程度が限界です。

しかし、これ以上ベルトを長くすると着用した際に違和感が出るため、ベルトの作り替えをおすすめします。

バックルは気に入っているけど、革が傷んでしまっている人や、大きなサイズ変更が必要な人は作り替えを検討しましょう。

そもそもベルトのサイズの調整が手間に感じる人には、スライドバックルベルトがおすすめです。細かくサイズが調整でき、またベルト本体の劣化も少ないために、手軽に長く使い続けることができます。

ウエストに対してスラックスが大きいとき、ベルトで締め上げるとどうなるのか?

ウエストに対してスラックスが小さいとき(太ってしまったとき)に無理してスラックスを履くと息苦しくなってしまいます。太りすぎてしまったときは、そもそもスラックスにウエストが入らないかもしれません。

しかし、反対にウエストに対してスラックスが大きいときは履けてしまいます。そこで、そのままベルトで締め上げればよいのでは?と考える方もいるでしょう。

結論からいうと、ウエストに対して大きいスラックスをベルトで締め上げて履くのはNGです。ウエストの周りの布は、腰の周長(ウエスト)に合わせて縫製されています。そのため、ウエストに対してスラックスが大きいとき、必ずスラックスの布が余ってしまうのです。ベルトで締め上げても余分なスラックスの布が都合よく消えてくれる訳ではありません。余分なスラックスの布はベルトによって締め上げられ、位置が移動して不自然なシワができてしまうのです。スラックスにもとからついているシワ(ライン)はプレスラインとタックのみ。これら以外のシワがついていると、すぐに不自然であるとわかってしまいます。

スラックスのウエストを小さくしたいときは、一定程度ならお直しで調整できます。しかし、調整できるのはメーカーやテーラーにもよりますが±数cm程度。それ以上調整しなければならないほど体型が変わったときは、思い切って新しいスーツ(スラックス)を作るようにしましょう。

ウエストに対してスラックスが小さいとき、その場をしのぐ方法はあるか?

ウエスト調整具を使う

簡単なのはウエスト調整具を使うことです。ウエスト調整具とは、両端にフックのついた細長い布状のもの。スラックスのフックどうしを直接とめるのではなく、スラックスのフックの間にウエスト調整具をつけてスラックスを履くのです。そうすると、ウエスト調整具の長さ分だけ、擬似的にスラックスのウエストが大きくなります。

しかし、これはフックを開けた状態でスラックスを履ける場合に限ります。そもそもスラックスが履けない場合はどうしようもありません。

補正下着やコルセットでウエストを引き締める

1つ目の方法はスラックスのウエストを大きくするという考え方でしたが、2つ目の方法は人間のウエスト(お腹の出っ張り)を小さくするという考え方です。とはいっても、スラックスを履いている間中、ずっとお腹に力を入れてお腹を引っ込ませておく訳にはいきません。そのために、補正下着やコルセットを使うのです。

補正下着と聞くと「息苦しい」であったり「長時間使用すると苦しくなりそう」といったイメージがあるかもしれません。しかし、近年販売されている補正下着の中には、長時間着用しても快適な状態を保てるものもあるそうです。

フックをとめないで履く

ウエスト調整具も補正下着も手元にない。しかし、目の前のきつい(と感じるようになった体で)スラックスを履かなくては行けない状況もあるでしょう。そのようなときは、フックをとめないでスラックスを履きましょう。しかし、そのままではスラックスがずり落ちてきます。そのため、スラックスがずり落ちないようにベルトで締め上げるのです。

この方法は紹介した3つの中でも特にその場しのぎに近い方法です。また、1つ目の方法と同様にそもそもスラックスが履けないと使えない方法です。このような目に遭わないように、日頃からきちんと体型(体重)を管理しましょう。

  ・フックをとめないで履く

フックが止まらないなら、止めないでおきましょう。そのかわりベルトはしっかり(フックを止めるときよりきつめに)する必要があります。ただ、フックを止めないとファスナーが下がりやすくなるので、気をつけましょう。

ベルトにこだわったスマートな着こなし

スーツの身なりは、ジャケットやスラックスだけで決まるわけではありません。革靴やカバン、ベルトにもこだわってこそ、スマートな着こなしができるのです。

中には「ジャケットを着用すればベルトは見えないから気にしていない」などと考える人もいるでしょう。

しかし、ジャケットを脱いだ際にベルトが見えます。その際に、柄の派手なベルトを付けていたりベルトマナーを守れていなかったりすると、周囲からの評価はよくありません。

些細なポイントも大切にすることで、スマートな着こなしができるのです。

まとめ

日本では社会に出るとき、ベルトは必要なアイテムです。

会社で働いている時や結婚式に参列する時などはベルトを装着することが常識となっています。

ベルトを付け忘れることで罪悪感を覚えてしまうほどです。

一方、欧米では社会に出る時にベルトは必須ではなく、ベルトを必要としないサスペンダーやドローコードなどのスーツパンツが主流となっています。

ベルトを使用するとしたら、カジュアルなファッションに身を包んでプライベートで外に出歩く時などに多い傾向にあります。

一方、日本であってもスリーピーススーツを着るときはベルトよりサスペンダーの方が好ましい場合もあります。「日本だからベルトをしないといけない」や「周囲の人がベルトをしているからしないといけない」という先入観にとらわれず、あなたにとってベストな方法を探しましょう。

日本ではまだまだ、社会の場でベルトは必要ですが、状況に応じてベルトをしなくても問題ない風潮にだんだん変化しつつあるでしょう。

いかがでしたでしょうか。今回は日本ではベルトは必須!?スーツにベルトなしとベルトありの状況や印象の違いについて解説しました。日本では社会に出るとき、ベルトは必要なアイテムです。しかし、欧米では社会に出る時にベルトは必須ではなく、ベルトを必要としないサスペンダーやドローコードなどのスーツパンツが主流となっていたり、スーツ発祥の地であるイギリスではベルトが必要とされるベルトループ付きのパンツより、ベルトレスのパンツの方が浸透しています。今回の記事を通して、海外と日本のベルトに対する考えの違いを知ることが出来たかと思います。日本では、まだまだベルトが必要とされていますが、状況に応じてベルトをしなくても問題ない風潮にだんだん変化しつつあるため、場に応じたおしゃれを楽しめるようになるはずです。スーツとベルトの合わせ方にお悩みの方や、なかなか自分に合ったスーツに出逢えていない方は、オーダースーツを検討してみてはいかがでしょうか。オーダースーツSADAでは、専門のスタッフがしっかりサポートするため、フルオーダーの楽しさ、快適さ、フィット感はもちろんのこと、着回しの相談や着こなしに関しての些細なお悩みにも親身にお答え致します。オーダースーツSADAでその魅力を体験してみてはいかがでしょうか。

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