スーツで半袖はビジネスでも大丈夫?ノーネクタイのワイシャツの正しい着こなし術を解説 – オーダースーツSADAのアイキャッチ画像
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スーツで半袖はビジネスでも大丈夫?ノーネクタイのワイシャツの正しい着こなし術を解説 – オーダースーツSADA

「スーツの半袖スタイルは、ビジネスシーンでNGなの?」「カジュアル過ぎる!と怒られないか心配」とお悩みではありませんか?昨今ではクールビズを導入する企業が増え、暑い季節は半袖でもOKです。しかし、着こなしには気を付ける必要があります。
半袖シャツをビジネスシーンで着用する時の注意点や着こなしについて解説します。

スーツの半袖はビジネスでも大丈夫?

半袖のスーツスタイルはビジネスでも大丈夫なのでしょうか?結論をいうと、基本的にはビジネスシーンで半袖を着用しても問題ありません。

今では多くの企業がクールビズを取り入れており、暑い夏に過ごしやすい服装は一般的なスタイルとなっています。

しかし企業や取引先、団体によってクールビズの捉え方は異なるため、コーディネートには注意が必要です。半袖のワイシャツを着用する際は、ビジネスシーンに求められる基礎的なマナーを守り、「相手に不快感を与えない服装」であることが大前提です。

一概にビジネスシーンで半袖のスタイルが推奨できないという側面もある、ということを理解しておきましょう。

まずはスーツで半袖スタイルにするときの着こなしで、基本として知っておきたいことを解説します。

NOネクタイが基本

半袖のワイシャツは「ノーネクタイ」が自然です。

ネクタイをしているからといってマナー違反になることはありませんが、ビジネスシーンで半袖ワイシャツにネクタイをしていると不自然なコーディネートとなってしまいます。

学生のように見えてしまい、信頼感を損ねてしまうことも考えられるため、ビジネスシーンでは避けた方が無難です。

ジャケットは着用しないのが一般的

半袖スタイルでスーツを着る場合、ジャケットは着用しないのが一般的です。年々暑さが増しているため半袖シャツ×ジャケットのスタイルを許容している会社もありますが、着こなしとして違和感を持つ方も少なくありません。

スーツの着こなしは、ジャケットの袖口からワイシャツが1〜1.5cm見える状態が基本です。半袖ワイシャツだと、ジャケットの袖口からシャツが全く見えません。そのため、半袖のワイシャツを着用する時はジャケットを着用しない方が無難です。

半袖シャツとクールビズ

クールビズの普及とともに一般的になった半袖シャツですが、スーツの歴史や着用する意味を理解しておくとより適切に着こなすことができます。

ここでは、スーツの歴史や仕事でスーツを着用する意味について解説します。

スーツの歴史とクールビズの導入

スーツは16世紀の英国が起源といわれており、実は農作業着である「フロックコート」が原型です。19世紀ごろにはモーニングコートや燕尾服が登場し、乗馬を楽しむ貴族がそのまま宮廷に上がることを目的として改良が進み、現在のスーツに近い形へと進化しました。

日本にスーツが入ってきたのは明治維新以降です。異国文化の1つとして日本に入り、洋装が普及する大正時代に入ると男性のスーツスタイルが広まります。そして戦後、機械が発達して大量生産が可能となったことからスーツが一般人にも多く広まったのです。

「クールビズ」という取り組みが始まったのは2005年6月1日で、環境省が冷房28度で快適に過ごせるスタイルにするよう呼びかけました。この時から、ノーネクタイ・ノージャケット・そして半袖シャツが許容されるようになりました。

クールビズ/COOLBIZ|COOL CHOICE 未来のために、いま選ぼう。 環境省

2025年は「デコ活」

昨今では、温室効果ガスの排出と吸収量を均衡させて排出量ゼロを目指す「カーボンニュートラル」の取組が進んでいます。

環境省が進めている「デコ活」は、以下の文字の頭文字を取った言葉です。 

 デ:電気も省エネ 断熱住宅
 :こだわる楽しさ エコグッズ
 カ:感謝の心 食べ残しゼロ
 ツ:つながるオフィス テレワーク

スーツスタイルに半袖シャツを取り入れることは、「こだわる楽しさ」や「エコグッズ」の視点からも有効です。また、冷房を下げ過ぎないことは電気の省エネにもつながります。

このことからも、今後も半袖のスーツスタイルはクールビズでの定番となっていくでしょう。

デコ活(脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動) | 環境省

失敗しない半袖シャツの選び方

半袖シャツは長袖のように裄丈や袖口を気にする必要はありませんが、サイズや形・生地は適切なものを選ぶ必要があります。

ここでは、半袖のワイシャツを選ぶときに大事なポイントについて解説します。 

袖口の締まり具合

半袖シャツは、袖口のサイズ感と丈の長さが清潔感や印象を大きく左右します。

袖口が広すぎるとだらしなく見えてしまい、丈が短すぎたり長すぎたりすると半袖シャツ本来の良さを活かせません。

例えば、二の腕にほどよく沿ったデザインを選べば腕がすっきり見え、堂々とした印象を与えることができます。

また、袖丈は二の腕の中間から2/3程度を目安にすると、清潔感を保ちながらバランスの良い着こなしが可能です。

タックインできる着丈

ビジネスではワイシャツの裾をパンツに入れる「タックイン」が原則で、半袖シャツも例外ではありません。そのため、半袖シャツを選ぶときは丈の長さもしっかりチェックしましょう。

タックインできるシャツの長さは、ベルトを骨盤の上あたりで締めた時の長さを見ます。ベルトを締めた時、裾の長さが短すぎず長すぎないものがベストです。

着丈が長すぎると腰回りに無駄なふくらみができ、スタイルが悪く見えます。反対に短すぎるとしゃがんだ時に背中が見えてしまい、サイズが小さすぎる印象を与えてしまうので要注意です。

快適さとTPOに合わせた生地

せっかく半袖のワイシャツを着るなら、涼しく快適に過ごせる生地を選びたいもの。ただし、TPOに合っているかどうかも忘れずに考慮する必要があります。

吸水性と通気性に優れた代表的な素材は「コットン」。耐久性や耐熱性も高く、柔らかな手触りが魅力です。ただし、シワになりやすく、水洗いで縮みや色落ちが起こることも。カジュアルな印象が強いため、フォーマルな場には不向きです。

同じく吸水性・速乾性・通気性に優れた「リネン(麻)」は、夏用シャツに多く用いられる光沢のある素材です。天然素材ならではのドライな肌触りが特徴ですが、コットン同様にシワができやすい点には注意が必要。プライベートや内勤時など、カジュアルなシーンに適しています。

一方、強撚(きょうねん)糸と呼ばれる強く撚りをかけた糸で織られる「トロピカル」は、薄手でしなやかさがあり、汗を吸収・乾燥させやすい盛夏向けの生地です。夏用スーツにもよく使われ、独特のシャリ感やハリが快適さと上品さを両立させてくれます。

襟の形を意識する

半袖ワイシャツの時はネクタイを着けないからこそ、襟の形には気を配りたいものです。半袖ワイシャツでおすすめの襟の形といえば、「ボタンダウン」や「ホリゾンタルカラー」が挙げられます。

襟の先がボタンで留められている「ボタンダウン」はカジュアルな着こなしとして定番で、ノーネクタイと相性抜群です。

また襟の羽根が180度と水平に開いた「ホリゾンタルカラー(カッタウェイ)」は小ぶりな襟で潰れにくく、すっきりとした印象になります。

かっこよく清潔感ある半袖シャツの着こなし術

半袖シャツはカジュアルな印象がありますが、着こなしによって清潔感やきちんと感を出すことができます。

ここでは白シャツ・サックスブルー・そして柄物のシャツでおすすめの着こなし術をご紹介します。

王道の白シャツコーデ

白シャツは最も王道で、どのシーンでも活躍する必須アイテムです。

しかし、白シャツと黒のパンツは学生服に近い色合いのため、一歩間違えると学生のような幼い印象を与えてしまいます。

そんな事態を防ぐ方法は「色味のあるパンツ」と組み合わせること。「ベージュ」や「ネイビー」のパンツと組み合わせることによって、大人の着こなしが完成します。

ビジネスシーンで大きく役に立つので、バリエーションを揃えておきましょう。

ブルー系でまとめて爽やかに

ブルー系で統一したコーディネートは、夏らしく爽やかな印象を与える定番スタイルです。ブルーは清潔感や誠実さを演出できる色で、半袖シャツに取り入れることで軽やかさと信頼感を同時に表現できます。

例えば、サックスブルーの半袖シャツにネイビーパンツを合わせれば、同系色のまとまりでさらに清潔感が引き立ち、シンプルながら誰にでも好印象を与えられる組み合わせになります。ブルー系の同色コーデは夏の半袖シャツスタイルに迷ったときにも活躍するので、ぜひ取り入れてみましょう。

チェックやストライプで周りと差をつける

チェック柄やストライプ柄を取り入れれば、周りと差をつけられる半袖シャツコーデになります。無地だけでは物足りないときに、柄を加えることでカジュアルさを演出でき、コーディネートの幅がぐっと広がります。

例えば、ブルーのストライプ柄シャツは爽やかさを保ちながら誠実さも表現できるため、ビジネスシーンでも活躍しやすく「仕事ができそうな印象」を与える効果があります。

会社の雰囲気がある程度カジュアル寄りであれば、チェック柄やストライプ柄のシャツを取り入れてみるのもおすすめです。

ポロシャツという選択肢も

クールビズが浸透した今では、ビジネスシーンでポロシャツという選択肢も出ています。

スポーツウェアとして作られたポロシャツは、2012年から始まった「スーパークールビズ」によりビジネスシーンでも認められるようになりました。

ビジネスシーンでのポロシャツは“ビズポロ”として多くの企業で受け入れられ、今ではアロハシャツを認める企業もあるほどです。ワイシャツに近い形状のポロシャツなら、ビズポロ初心者の方も着やすいでしょう。

半袖シャツがNGなシーン

クールビズやスーパークールビズで定着した半袖ワイシャツですが、夏場でも着用を避けるべき場面があります。

TPOを意識したクールビズの着こなしを知っておくことが大切です。

営業先の商談

営業先での商談では、ジャケットにネクタイを着用するのが無難です。相手によっては、カジュアル感の強い半袖ワイシャツに不信感を抱くことも考えられます。

ただし、すでに関係性が築かれていて、相手も半袖ワイシャツを着ているような状況であれば問題ありません。逆に初対面やフォーマルさが求められる場面では、できるだけ半袖ワイシャツは避けた方が安心です。

営業先で半袖シャツを着用するか迷ったときは、相手との関係性や場の雰囲気を基準に判断するのがおすすめです。

結婚式などのフォーマルな場面

結婚式などのフォーマルな場面においては、基本的に半袖ワイシャツはNGです。たとえ友人としてゲストでの出席であったとしても、長袖のワイシャツにジャケットを羽織るのがマナーといえます。

フォーマルシーンは季節によって着こなしが変わることはないので、通気性の良い素材を使用したスーツやシャツを身に付けるようにしましょう。

半袖シャツ着用時の注意点

半袖シャツを着る時は、肌が透けるのを防いだり汗による不快感を解消したりするためにインナーが欠かせません。半袖シャツを着用する時は、肌着にも十分注意してください。首元からインナーがはみ出たり、シャツにはっきりと透けてしまう黒など濃い色の肌着を着たりするのはNGです。

半袖シャツのインナーは、シャツに透けにくい無地の白やベージュ・ライトグレーがおすすめです。丸首のインナーは首元から見えてしまうので、UネックやVネックを選びましょう。

汗をかいたシャツのお手入れ方法

半袖シャツが活躍する時期は汗をかきやすく、汗ジミやにおいが残らないようにきちんとシャツをお手入れすることが大事です。ここでは汗をかいたシャツのお手入れ方法について、洗濯や干し方を解説します。

汗ジミ・においを防ぐ正しい洗濯のコツ

白や薄い色のワイシャツが黄ばんでしまった場合、その多くは汗による皮脂汚れの蓄積・汗による変色が原因です。つまり汗ジミやにおいを防ぐためには、ワイシャツを正しくお手入れすることがポイントとなります。

まず、汗をかいたワイシャツは、放置せずに早めに洗濯しましょう。特に1人暮らしの方は週末にまとめて洗濯する方が多いですが、汚れは時間が経つほど繊維の奥に染み込み、皮脂が酸化するのでおすすめしません。

シャツの変色を防ぐためには、皮脂や汗で汚れやすい襟周りや脇の部分をサッと手洗いします。固形石鹸をこすりつけたり、部分洗い専用の洗剤を使ったりすればOKです。洗濯前のひと手間で、においや黄ばみを防ぐことができます。

シャツを長持ちさせる干し方&保管方法

ワイシャツの洗濯が終わったら、すぐに取り出してある程度シワを伸ばしてほしましょう。濡れたまま放置すると雑菌が繁殖したり、シワが取れにくくなったりします。

紫外線による黄ばみや変色を防ぐためには、直射日光を避けて第1~3ボタンまで留めて型崩れを防ぐとベストです。肩の部分に厚みがあるハンガーなら、シャツの肩回りの型崩れを防ぐことができます。

シワが目立つワイシャツは、襟→肩→袖口→袖→身ごろ(胴部分)の順番でサッとアイロンをかけましょう。シワをしっかり伸ばしたい場合は、その部分を霧吹きなどで軽く湿らせると綺麗に伸びます。

半袖シャツで快適&好印象なスーツスタイルを 

夏の暑さが厳しさを増す中、ビジネスシーンで半袖シャツは欠かせない存在となっています。快適さだけでなくTPOを意識した着こなしを心がけることで、清潔感や信頼感を損なわずに好印象を与えることができます。

「涼しく過ごしながらもきちんと見せたい」と思うなら、自分の体に合ったスーツを持っておくのもおすすめです。SADAのフルオーダースーツなら、体型にぴったり合う一着をリーズナブルに仕立てられ、半袖シャツと合わせる夏のスタイルもスマートに引き立ちます。

ぜひ、自分に最適な一着を手に入れて、快適で好印象なビジネススタイルを実現してください。

(構成・編集/yoko)