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メンズの黒スーツを着こなすコツとは?ブラックスーツとダークスーツの違いも徹底解説

冠婚葬祭の行事をはじめ様々なシーンで着用できる黒スーツ。黒スーツは礼服であるブラックスーツとダークスーツに大別されます。ブラックスーツといえば冠婚葬祭で着用するもので、ダークスーツはビジネスシーンで着用するものといえるでしょう。最近ではビジネスシーンにおいて黒スーツを着用する人が増えていますが、これには日本特有の文化である「就活」が関係しています。海外においては日本と就活事情が全く異なるため、海外の人と仕事をする場合には黒スーツを着用するべきではありません。TPOに合わせてスーツの着こなしを変えることは社会人として重要なポイントです。ブラックスーツとダークスーツの違いを理解し、着用シーン毎に使い分けなければなりません。ダークスーツを着こなす上では押さえておくべき基本のポイントがあります。特に黒のダークスーツを着用する場合には漆黒のスーツを避けるなど、ブラックスーツと違うことを見た目で判断出来るようにすることが大切です。最近ではダークスーツのインナーにカットソーを合わせるスタイルも「オフィスカジュアル」として定着しており、「抜け感」のある装いも可能になっています。ダークスーツの着こなしにおけるポイントをしっかり押さえつつ、自分好みのスタイルを確立しましょう。

冠婚葬祭の行事をはじめ様々なシーンで着用できる黒スーツ。黒スーツは礼服であるブラックスーツとダークスーツに大別されます。ブラックスーツといえば冠婚葬祭で着用するもので、ダークスーツはビジネスシーンで着用するものといえるでしょう。

最近ではビジネスシーンにおいて黒スーツを着用する人が増えていますが、これには日本特有の文化である「就活」が関係しています。海外においては日本と就活事情が全く異なるため、海外の人と仕事をする場合には黒スーツを着用するべきではありません。TPOに合わせてスーツの着こなしを変えることは社会人として重要なポイントです。ブラックスーツとダークスーツの違いを理解し、着用シーン毎に使い分けなければなりません。

ダークスーツを着こなす上では押さえておくべき基本のポイントがあります。特に黒のダークスーツを着用する場合には漆黒のスーツを避けるなど、ブラックスーツと違うことを見た目で判断出来るようにすることが大切です。最近ではダークスーツのインナーにカットソーを合わせるスタイルも「オフィスカジュアル」として定着しており、「抜け感」のある装いも可能になっています。ダークスーツの着こなしにおけるポイントをしっかり押さえつつ、自分好みのスタイルを確立しましょう。

主に冠婚葬祭で活躍する黒スーツ。1着持っておけば、合わせるアイテム次第でさまざまなパターンの着こなしができます。逆に言えばブラックスーツの場合、コーデを活かすも殺すも、合わせるアイテム次第なのです。どんなものも合わせやすい黒スーツだからこそ、コーデ次第で暗すぎるイメージになったり、逆に華やかすぎてTPOにそぐわないイメージになってしまったりします。シーンに応じたTPOをわきまえたコーデができるよう、特に色柄選びのコツをバッチリ押さえておきましょう。具体的に適切な色柄を覚えておくべきアイテムは「シャツ」「ネクタイ」の2つです。黒スーツは胸元が通常より映えるので、シャツとネクタイで構成される、首元の「Vゾーン」の色合いがさらに重要になります。Vゾーン次第でカジュアルにもフォーマルにも見せられるので、しっかり覚えておきましょう。今回はスーツコーデのプロ集団「オーダースーツSADA」の現役スタッフが、「黒スーツに合うシャツの色、カラー(襟)、柄」「合わせるネクタイの色柄」「黒スーツのおすすめの色柄」「黒スーツを着る際に気を付けること」について解説します。このコラムを読めば、黒スーツコーデはバッチリです!

黒スーツには、おしゃれなアイテムを自由に組み合わせることで、自分らしさを表現できる魅力があります。 

黒スーツを着こなすコツが分かれば、ドレスコードを気にすることなく、どんなシーンでもエレガントに振る舞うことができるでしょう。 

国別で見たスタイルの違い

スーツには、「ブリティッシュスタイル」「イタリアンスタイル」「アメトラスタイル」という3つの基本スタイルが存在します。 お国柄や国民性によって異なる特徴があるので、この機会に覚えておくとよいでしょう。

ブリティッシュスタイル

イギリスがスーツの歴史を築いてきただけに、エレガントな基本型はブリティッシュスタイルになります。スーツの歴史はイギリスから、といわれるだけに、ジャケット、パンツともに「基本」のスタイルはこのブリティシュスタイルです。 

全体にダンディズムを強調したイメージの黒スーツのフォーマルなら、ブリティシュスタイルがオススメです。 

イタリアンスタイル

イタリアの気候は雨が多いイギリスの気候とは異なり、乾燥して比較的温暖な気候です。このため、重厚なブリティッシュスタイルは合わないとされ、イタリアンスタイルが生まれました。

イタリアンスタイルはシルエットの美しさが魅力的なスーツスタイル。生地は柔らかくて軽いものが使われ、体のラインに沿ったスタイルになっています。厚い肩パッドが入り、立体的なブリティッシュスタイルとは対照的に、肩のラインもすっきりとしたスタイルといえるでしょう。

ブリティッシュスタイルとの違いは色使いにもあります。沈んだモノトーンを多用するブリティッシュスタイルに対し、イタリアンスタイルは比較的自由に色を取り入れるのが特徴。陽気なイタリア人の遊び心を取り入れたスタイルといえるのではないでしょうか。

アメトラスタイル

アメトラとはアメリカン・トラディショナルの略称。アメリカ東部の伝統的なスーツスタイルであり、伝統的なスタイルでありながら、ブリティッシュスタイルのような重厚感はありません。軽やかな印象のスーツで、ブリティッシュスタイルよりもカジュアルといえます。ブリティッシュスタイルをベースにデザインされており、ウエストをしぼらず、機能性を考えた形がこのスタイルの特徴です。 

時代変化はあれどスーツの基本は同じ

スーツスタイルは時代の移り変わりによって変化してきました。しかし、スーツスタイルの基本は伝統を受け継いでおり、時代によって変化していないといえるでしょう。ここではスーツスタイルの基本として、スーツの基本スタイル、ラペル、ベントの3つを取り上げて解説していきます。

スーツの基本スタイル

スーツの基本スタイルは、「シングルスーツ」「ダブルスーツ」「スリーピース」の3タイプです。 

黒スーツは結婚式などフォーマルシーンの定番スタイルで、白シャツのコーディネートであれば間違いありません。 

#シングルスーツ 

シングルスーツとは、ジャケットのフロントボタンの配列が一列になっているデザインです。日本でビジネススーツといえば、このシングルスーツを指した時期もありました。スーツの定番のスタイルで、ボタンの数は2ボタン、3ボタンの2種類があります。

#ダブルスーツ 

フロントが折り重なった風格あるデザインがダブルスーツの特徴です。前見頃(まえみごろ)のボタン配列は基本的に6つと4つのツータイプで、右下のボタンは外しておくのがスタンダードです。黒スーツのフォーマルスタイルによくみられるタイプです。 

#スリーピーススーツ

ジャケットにベスト、スラックスを合わせたものをスリーピースといいます。黒スーツでは、フォーマルな席で着られることが多いスタイルです。ベストには衿のないノーカラーと、ひし形のエリが付いたノッチド・ノベルのツータイプがあり、ウェストコート、またはフランス語の「ジレ」などとも呼ばれます。 

ラペルはVゾーンの名脇役

ラペルとはジャケットの下襟のこと。Vゾーンを形づくる重要な要素であり、ラペルの良し悪しでテーラーのレベルが分かるといわれるほどです。ラペルには様々なバリエーションがあり、スーツスタイルの印象を大きく左右します。 ここでは代表的なラペルの種類として、「ノッチドラペル」「セミノッチドラペル」「ピークドラペル」「セミピークドラペル」を取り上げて、その特徴や作り出す印象について見ていきましょう。

#ノッチドラペル

ノッチドラペルは最も一般的といえる襟型。ゴージラインが一直線になっている為、下襟の先端が下向きになっています。ノッチドラペルの形状はひし形になっているのが特徴であり、スッキリとした印象を生みだします。ビジネスシーンはもとより冠婚葬祭の様々な行事にも着用可能です。

#セミノッチドラペル

セミノッチドラペルはフィッシュマウスラペルとも呼ばれます。その名の通り、ノッチの形状が魚の口が開いた状態と似ていることから名づけられました。ノッチドラペルとの違いはゴージラインから先端にかけて少し横向きになっている点と上襟の角が丸みをおびている点。穏やかな印象のフィッシュマウスラペルはビジネスシーンにピッタリです。

#ピークドラペル

ピークドラペルとは下襟の先端が上に向かって尖った形状になっているのが特徴です。ピークドラペルが創り出す印象は「シャープ」「華やか」「パワフル」などであり、定番の「ノッチドラペル」と比べると個性が際立ちます。ピークドラペルはタキシードやモーニングコートといったフォーマルスーツに多く採用されています。 

#セミピークドドラペル

セミピークドラペルは下襟を少し水平にカットした襟型。ピークドラペルの剣先が尖っているのに対し、セミピークドラペルは丸みを帯びているのが特徴です。この違いによって、ピークドラペルよりも柔和な印象となり、フォーマルなシーンだけでなくビジネスシーンなどでも使用できます。

ベントとはどんなもの?

 ベントとはスーツのジャケットの裾部分に入っている切れ込みのこと。ベントの種類は「ノーベント」「センターベント」「サイドベンツ」の3種類です。それぞれの特徴を簡潔に解説します。

#ノーベント

ノーベントとは裾にベントが入っていないタイプ。基本的には礼装用スーツで採用されているものであり、フォーマル度が高いのが特徴です。センターベントやサイドベンツと比べると機能性が悪いといえますが、礼装用のスーツを着用するシーンにおいては機能性は重視されません。ノーベントのスーツは着こなしが難しく、窮屈な印象を受ける人が多いでしょう。

#センターベント

センターベントとはジャケットの後ろ側中央に1本のベントが入っているタイプ。センターベントはスタイリッシュな着こなしになるのが特徴であり、着丈が短いジャケットに対してはオススメのタイプです。ビジネスシーンにおいては最も広く採用されているといえるでしょう。

黒スーツのカジュアルタイプに多いのはセンターベントです。センターベントには、「フックベント」というタイプがあり、切れ込みが入る部分がカギ状になっています。おしゃれに敏感なアイビー世代に人気のデザインです。 

#サイドベンツ

サイドベンツとはジャケットの裾の両側にベントが入っているタイプ。ベントが2つあることから、複数形としてベンツとなっているわけです。サイドベンツは両サイドに切れ込みが入っていることから、動きやすいのが特徴となっています。また、スラックスのポケットに手を入れた場合、ノーベントだとジャケットをまくり上げる形になってしまいますが、サイドベンツであればシルエットを崩すことがないのも特徴といえるでしょう。

黒いスーツはビジネスであり?なし?

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みなさんは「黒スーツ」と聞いてどんなイメージを持つでしょうか?「黒スーツといえば礼服でしょう」という人もいるでしょう。「黒スーツといえば喪服なのでは?」という人もいるかもしれませんね。

また、「黒スーツといえば就活生が着用するスーツだ!」という人もいるのではないでしょうか。日本では様々なシーンで取り入れられている黒スーツですが、実際のところはどういったシーンで着用できるものなのでしょうか。

特にビジネスシーンにおいて黒スーツを着用してもよいのか迷っている人のために、ここでは黒スーツについて、その印象や着用シーンを詳しく解説していきます。黒スーツの考え方については日本と海外で違いがあるので、その文化的な背景についてもここで理解しておきましょう。

「黒」スーツの印象とは?

スーツは見た目の印象が大切ですが、見た目を左右する大きな要素のひとつがスーツカラーといえるでしょう。スーツカラーには黒をはじめ、ネイビー、グレー、ブラウン、カーキ、ベージュなど様々な種類があります。

また、ネイビーと一言でいっても濃淡の違いによって「ダークネイビー」「ミディアムネイビー」「ライトネイビー」というカラーバリエーションがあるため、スーツカラーには実に豊富な種類があることが分かるのではないでしょうか。

では、スーツカラーにおける「黒」はどういった印象を生み出すのでしょうか。「黒」は白やグレーと同じ無彩色になります。「黒」のネガティブなイメージとしては「暗い」「孤独」といった印象がありますが、ファッションにおいてはこうしたネガティブな印象を持つことはほとんどありません。

一般的にファッションにおける「黒」には「高級」「自信」「威厳」「上品」「誠実」「真面目」といったポジティブな抽象的イメージがあります。こうした「黒」の持つ印象を知った上で上手くコーデに取り込めば、思い通りの印象をスーツスタイルで作り出せるといえるのではないでしょうか。

「黒」は先に記載したとおり無彩色ですので、どんな色と組み合わせても悪目立ちせず相性良く合わせられます。着こなし次第では、お洒落でスタイリッシュな印象にすることも難しいことではないといえるでしょう。

「黒」スーツの着用シーンとは?

冒頭で取り上げたように、「黒」スーツの代表的な着用シーンとしては冠婚葬祭、就活という2つのシーンが上げられます。では、ビジネスシーンにおいて「黒」スーツを着用してもよいのでしょうか?実はこの議論は長い間されてきましたが、「黒」スーツをビジネスシーンで着ることの是非については意見が分かれています。

ビジネスシーンにおいて「黒」スーツを着用すべきでないという意見を持つ人は、「黒」スーツが元々冠婚葬祭のために作られたものであることをその理由のひとつとして挙げるでしょう。「黒」といえば喪服、タキシード、燕尾服などを思い浮かべる人が多いのは事実です。

一方で、ビジネスシーンにおいて「黒」スーツを着用できるという意見を持つ人も多くいます。そもそも日本のビジネスシーンにおいては「黒」スーツを着用している人が数多くいるため、職場や町中で見かけることがあるのではないでしょうか。テレビ番組などにおいても「黒」スーツを着用した人が登場するため、ほとんど違和感なく受け入れられているのが実情といえそうです。

つまり、「黒」スーツがビジネスシーンに適しているかどうかの議論に関わらず、「黒」スーツはビジネスシーンにおいて着用されている、というのが実際に起きていることです。

日本においても一昔前までは「黒」スーツをビジネスシーンで着用しようとする人はほとんどいませんでした。では何故、今は「黒」スーツをビジネスシーンで着用する様になったのでしょうか。これには日本特有の事情が背景にあるといわれています。社会人になるときに誰もが就職活動(就活)を行いますが、この就活時に着用するリクルートスーツは「黒」が主流です。新社会人になっても就活時の「黒」スーツを着用する新社会人が増えたことによって、自然にビジネスシーンにおいて「黒」スーツが着用されるようになったといわれています。

海外における「黒」スーツとは?

ビジネスシーンで「黒」スーツを着用する上で知っておくべきことがあります。それは「黒」スーツをビジネスシーンで着用するのは日本独自の文化である、という点です。先に記載したとおり、日本において「黒」スーツがビジネスシーンで着用され始めたのは就活生の影響が大きいといえます。

しかし、就活生が「黒」のリクルートスーツを着用して採用面接に臨むのは日本独自の文化であり、海外における就職活動は全く異なるものです。勿論、海外の国でも就職を目的とした活動自体は存在しますが、その形態が日本とは全く違います。

代表的な国としてアメリカ、ドイツ、中国の就活実態を取り上げて見ていきましょう。

#アメリカの就活実態

アメリカでは新卒採用という概念がそもそもありません。アメリカは大学での成績や活動の内容が重視される「スーパー学歴社会」といえるでしょう。日本も学歴社会ですが、アメリカはその比ではありません。

一流企業に入るためには、その企業で「インターンとして働く経験」が重要です。世界的に有名な企業に入るためには運やコネも必要といわれています。アメリカの就職活動というものが日本とは全く違うことをおわかり頂けたのではないでしょうか。当然ながら、アメリカで「黒」スーツを着用して就職活動をしている学生は一人もいません。

#ドイツの就活実態

ドイツといえば「デュアルシステム」が有名ですが、どういったものか知っているでしょうか。「デュアルシステム」とはドイツ発祥の教育制度であり、一般的な教育と職場訓練を同時に進める人材育成システムです。ドイツは分業が徹底されており、自分の担当業務以外はやらないのが普通です。

つまり、ドイツの就活においては専門知識が最も重視されるポイントであり、入社時には会社でやっているだけのスキルを身につけていることが常識です。日本の様に会社に入ってから教育を受けて一人前になるというスタイルではありません。こうしたことから、ドイツもアメリカと同様に新卒者の一括採用は実施しておらず、就職するタイミングは個人それぞれとなっています。

#中国の就活実態

中国の就活事情も日本とは全く異なります。大学3年生くらいからインターンを始めて4年生で内定を貰う、という点では日本とも大きな違いはないといえるでしょう。しかし、中国においては日本の様に「ポテンシャル」だけで採用するということがありません。

学生時代にどういった活動に取り組み、どういった結果を出してきたのかが就職活動時に問われるポイントなのです。即戦力になれる人材を求めている点で、中国の就活事情はアメリカやドイツと近いといえるのではないでしょうか。

代表的な例としてアメリカ、ドイツ、中国を取り上げて解説しましたが、世界中を見渡しても日本のように新卒者を一括採用している国はほとんど存在しないといえるでしょう。日本の学生はスキルが全くない状態で就職し、会社に入ってから実務経験を積んでスキルをあげていきます。

社会人になってから学ぶことが前提であるわけで、これにより「定期入社」という考え方が採用されていると考えられるでしょう。一方で、海外の学生はインターンなどに参加してある程度の実力を身につけてから就職するのが一般的です。従って、就活のタイミングは学生個人の事情でバラバラであり、通年で採用活動を行なっています。

この様な違いもあり、海外では「黒」スーツをビジネススーツとして着用する文化がありません。「黒」スーツはあくまで「フォーマルな装い」として扱われます。海外出張や海外の人との会議の場では「黒」スーツを着用しないように注意しましょう。

そもそもダークスーツとは? 

ここまでは「黒」スーツについて解説してきましたが、「ダークスーツ」と呼ばれる種類のスーツがあることを知っているでしょうか。ダークスーツとは何かを理解することはTPOに合わせたスーツコーディネートをする上でも非常に重要なポイントといえます。この機会に「ダークスーツ」とはどういったスーツで、どんなシーンで着用できるスーツなのかをしっかりと理解しておきましょう。

「ダークスーツ」の色

「ダークスーツ」とはダークネイビー、ブラック、チャコールグレーの様に暗い色合いの生地で作られたスーツの総称です。この様に書くと、「暗い色合いであればダークスーツというのか?」と考える人が多いのではないでしょうか。

しかし、実は暗い色合いであってもダークグリーンやダークブラウンなどは「ダークスーツ」と呼びません。ダークグリーンやダークブラウンはカジュアルな印象を持っていることがその理由です。

「黒」スーツについてはすでに解説済みですので、ここでは「ダークネイビー」と「チャコールグレー」とはどんな色でどんな印象を生み出すのかを解説していきます。

#ダークネイビー

ネイビーには濃淡の違いで「ダークネイビー」、「ミディアムネイビー」、「ブライトネイビー」という種類があり、それぞれ異なる印象を生み出します。「ミディアムネイビー」や「ブライトネイビー」のような明るいネイビーは「若々しさ」、「フレッシュさ」、「アクティブさ」を印象付けますが、「ダークネイビー」はどういった印象を生み出すのでしょうか。

ダークネイビーは日本人には馴染み深い色であり、様々なところで採用されています。ダークネイビーのダークスーツであれば、「知的さ」、「誠実さ」、「真面目さ」などの印象を生み出すといえるでしょう。これらの印象はビジネスシーンにおいては重要な印象ですので、ダークネイビーはビジネスシーンにピッタリなカラーといえるでしょう。

#チャコールグレー

グレーには濃淡の違いで「チャコールグレー」、「ミディアムグレー」、「ライトグレー」という種類があります。「チャコール」とは木炭を意味し、グレーの中で最も黒に近いカラーです。落ち着いた雰囲気であり、「貫禄」や「知性」をアピールできるので、ビジネスシーンだけではなくフォーマルな場でも問題なく着用できます。

また、重厚な雰囲気も持っているので、ビジネスシーンでは重要な会議の場などに着用するとよいでしょう。Vゾーンに光沢のあるネクタイを合わせると華やかな印象となり、パーティーや結婚式の2次会などでも着用することができます。

「ダークスーツ」の印象とは?

ビジネスシーンや結婚式などの行事において、相手に与えたい印象とはどういったものでしょうか。ビジネスシーンであれば、取引先の人との会議などで「誠実さ」をアピールして商談を上手くまとめたいと思う人が多いでしょう。友人の結婚式に参列する場合であれば、友人代表として「真面目さ」や「硬派」なイメージをアピールしたいと思うのではないでしょうか。

「ダークスーツ」が作り出す印象は「誠実さ」や「真面目さ」であり、こうしたシーンにおいてピッタリなスタイルであるといえます。ライトグレーやベージュなどの明るい色合いのスーツと比べてかっちりとした雰囲気を作り出せるのが「ダークスーツ」の最大の魅力です。大事な会議やプレゼンテーションの場で着用するとプラスアルファの結果を生み出すことでしょう。

「ダークスーツ」着こなしの基本

「ダークスーツ」を着こなす上では基本的なポイントがあります。「ダークスーツ」は、正統派の着こなしをする場合にはそれほど着こなしに幅がありません。従って、下記するポイントを押さえておけば見た目の印象を損なうことなく着こなすことができるといえるでしょう。

#漆黒のスーツは避ける

「ダークスーツ」には黒のスーツも含まれますが、黒の色合いには注意が必要です。漆黒のスーツは「ダークスーツ」というよりも「礼服」や「喪服」のイメージが強くなってしまいます。ビジネスシーンには適さないため、濃い黒のスーツは避けて少し明るめの黒いスーツを選ぶと良いでしょう。

「ダークスーツ」として黒のスーツを着用する場合に最も重視すべき点は「礼服・喪服とまちがえられない」ことです。この点を最重要視してコーディネートを考えましょう。

#シャツは定番色・定番柄を選ぶ

「ダークスーツ」のインナーとして着用するワイシャツ。ワイシャツには様々な色や柄がありますが、「ダークスーツ」を着用する場合は白かサクスブルーといった青のワイシャツが相性抜群です。

これらのシャツであれば「ダークスーツ」で作り出したい印象である「清潔感」や「爽やかさ」を狙い通り作り出せるといえます。ワイシャツの柄については無地を基本とし、スーツの柄に合わせてストライプ柄などを選ぶと良いでしょう。

#ネクタイは色と柄の大きさに注意する

ネクタイはVゾーンの主役ともいえるアイテムであり、スーツジャケットとワイシャツに合わせたネクタイを選ぶ必要があります。色については明るい色のものは避け、ダークネイビー、グレーといった落ち着いたカラーを選ぶと良いでしょう。

ネクタイの柄はストライプ、チェック、小紋、ドット、ペイズリーといった種類がありますが、無地も含めてどんな柄でも「ダークスーツ」との相性は悪くありません。ただし、小紋やドットタイプのネクタイの場合、柄が大きすぎるとカジュアルな雰囲気になってしまうため注意が必要です。単色でなく多色のネクタイを着用する場合には2色程度にしておくとカジュアルな雰囲気になりにくいので覚えておきましょう。

#一無地二柄・二無地一柄のコーディネートを心掛ける

ダークスーツの着こなしにおいては派手さは求められていません。シンプルで自然な印象が重要ですので、スーツスタイルの基本である「一無地二柄」か「二無地一柄」のコーディネートを心掛けましょう。

「一無地二柄」とは、スーツジャケット、ワイシャツ、ネクタイのいずれかひとつを無地にし、他の2つを柄物にするという着こなし方です。柄同士が隣り合うのを避けるスタイル、つまりシャツを無地としてスーツジャケットとネクタイを柄物にするスタイルが主流といえます。

もう一方の「二無地一柄」とは、スーツジャケット、ワイシャツ、ネクタイのいずれかひとつを柄物にし、他の2つを無地にするという着こなし方です。一無地二柄よりも地味な装いとなりがちですが、ビジネススーツにおいては失敗の少ない基本的なコーディネートといえるでしょう。

ブラックスーツとダークスーツの違いとは 

ここまでは「ダークスーツ」について解説してきましたが、みなさんは「ブラックスーツ」と呼ばれるスーツのことを知っているでしょうか。「ブラックスーツ」を日本語に訳すと「黒スーツ」となるので、「黒いスーツ全般のことを指しているのでは?」という人も多いでしょう。しかし、黒いスーツの全てが「ブラックスーツ」に分類されるかというとそういう訳ではありません。実は「ブラックスーツ」とは「礼服」のことを表す言葉です。例え黒い色のスーツであっても、礼服でなければ「ブラックスーツ」とは呼びません。先に解説した通り、黒いスーツには礼服(ブラックスーツ)とビジネススーツがありますが、黒のビジネススーツの場合は「ブラックスーツ」とは呼ばないということです。

ここまで読んで「ブラックスーツも黒のダークスーツも同じ黒だから着回しができるのでは?」と思った人もいるのではないでしょうか?しかし、結論からいいますと、礼服とビジネス用のブラックスーツには明確な違いがあるため、使い回しをすべきではありません。ここからは「ブラックスーツ」と「ダークスーツ」を取り上げ、その違いはどういった点にあるのかを解説していきます。ブラックスーツとダークスーツには「色合い」、「光沢」、「素材」、「デザイン」に大きな違いがあります。これら4つの要素について実際どういった違いがあるのかを見ていきましょう。

【ブラックスーツとダークスーツの違い①】色合い

「ブラックスーツ」と「ダークスーツ」の違いとして最も顕著なものが色合いといえるでしょう。礼服である「ブラックスーツ」の黒は漆黒ですが、「ダークスーツ」の黒は少しグレーがかった黒です。屋内ではこの違いが分かりにくいですが、明るい屋外に出ると一目瞭然の違いとなります。「ブラックスーツ」の黒は光を吸収するため、明るい屋外においても「漆黒」に見えます。

一方で「ダークスーツ」の黒は明るい屋外では光を反射することでグレーがかって見えるのです。「ブラックスーツ」は深みのある黒ほど上質であるとされています。従って、黒の「ダークスーツ」を着用して冠婚葬祭の行事に参列すると、周りの人が「ブラックスーツ」を着用している中ですので悪目立ちしてしまうといえます。安っぽい礼服で参加していると思われてしまうとマイナスのイメージしか生み出さないので注意が必要です。

【ブラックスーツとダークスーツの違い②】光沢

「ブラックスーツ」と「ダークスーツ」では光沢にも違いがあります。「ブラックスーツ」には光沢感がほとんどありませんが、「ダークスーツ」には光沢感があるといえるでしょう。先に述べた屋外などの明るい場所における色合いの違いは、この光沢の違いによって歴然としたものになります。

「ブラックスーツ」は光を吸収しやすいように工夫されており、明るさや白っぽさが生まれず、結果としてどこであっても漆黒の色合いとなるのです。

【ブラックスーツとダークスーツの違い③】素材

「ダークスーツ」といえば、その素材は「ウール」と「ポリエステル」の混紡糸で作られているのが一般的といえるでしょう。着用頻度の高い「ダークスーツ」の場合、形状記憶の特性を持つ「ポリエステル」を採用することでシワができにくいスーツに仕上げています。

一方の「ブラックスーツ」は「ダークスーツ」ほど着用頻度は高くありません。1日程度着用してもシワが気になる様な状態にはならないため、「ウール」のみの単糸で作られるのが一般的です。「ブラックスーツ」は一生に1着という人もいるくらいのスーツですので、上質な「ウール」100%の「ブラックスーツ」を仕立てる人が数多くいます。

「ウール」と「ポリエステル」という素材については、天然素材である「ウール」の方が高級であることは広く知られています。しかし、具体的に両者にどういった違いがあるかを深く知っている人はあまりいないのではないでしょうか。ここでは「ウール」と「ポリエステル」に加えて、ブラックスーツでも採用されることが多い、高級素材である「カシミヤ」を取り上げてそれぞれの特徴をご紹介します。

#ポリエステル

まずは「ポリエステル」から見ていきましょう。繊維素材として世界で最も広く採用されているのが「ポリエステル」であり、安価で大量生産できることから大変重宝されています。「ポリエステル」の特徴は強度、耐久性があって手入れも簡単であることです。安定して形を保ち続け、長持ちすることから様々な目的で使用されています。

代表的なものとしては(ご紹介している)ダークスーツもありますが、フリースの様な防寒着やスポーツウェアなどでも採用されているのです。昨今の技術の進化によって「ポリエステル」をまるで天然素材のような見た目にすることも可能になっており、益々採用の幅を広げている素材といえるでしょう。

メリットが多い「ポリエステル」ですが、実はデメリットもあります。それは高温の熱に弱く温度によっては溶けてしまうこともある点です。「ポリエステル」素材のものをアイロン掛けするとテカリが出るのを見たり、経験した人も多いのではないでしょうか。これも熱に対する耐久性には優れていないことを明示しているといえます。また、「ポリエステル」素材には吸湿生がないことから静電気を帯びやすいのもデメリットのひとつです。

#ウール

次に「ウール」について見ていきましょう。「ウール」とは羊、アルパカ、アンゴラ、カシミヤなどの動物から取れる毛の総称です。羊毛以外は基本的にはそれぞれの動物の名前で呼ばれることから、一般的に「ウール」といえば羊毛を指すと思って問題ありません。

「ウール」の特徴としては保温性が高い点がまず挙げられます。繊維が複雑に絡み合うことで繊維内に空気が含まれて熱を逃がさない構造になっているのです。また、吸湿性に優れている点も「ウール」の特徴であり、発汗による湿気を吸収して発散してくれます。他にも伸縮性に優れていて型崩れしにくいという特徴があるので、身につける上で理想的な素材といえるのではないでしょうか。

「ウール」のデメリットとしては羽毛立ちしやすい点が挙げられます。洗濯すると摩擦によって毛玉ができやすくなってしまうのです。「ウール」素材の着衣を洗濯する際は洗濯タグの表示に従うことが重要といえるでしょう。また、「ウール」にはフェルト状になりやすいというデメリットもあり、長時間圧力をかけ続けたり、洗濯したりすると繊維が潰れて縮んでしまう状態になってしまいます。「ウール」は非常にデリケートな生地であり、普段の扱い方や手入れの仕方が重要といえるでしょう。

さて、「Super’s表示」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?スーツの生地は「ウール」を用いることが多いですが、その品質を表す指標が「Super’s表示」です。「Super’s表示」は原毛の細かさを表しており、「Super100’s」と記載があれば、1gの原毛から100mの繊維を製糸できるという意味合いとなります。

既製品スーツではSuper’s100が平均値となっており、表示されている数値が高いほど高級生地です。高級なものでは「Super200’s」などというものまであります。ブラックスーツは「ウール」100%のものが多いと書きましたが、同じ「ウール」100%でも「Super’s表示」の違いで品質や値段が全く異なることを知っておきましょう。

#カシミヤ

「カシミヤ」とはカシミヤヤギと呼ばれる山羊から採れる獣毛繊維です。一頭のカシミヤヤギから採れる毛量は100gから200g程度しかありません。普通の羊からは大体1kg程度の毛量を採れることから、「カシミヤ」は「ウール」よりも高額で取引される理由が理解できるのではないでしょうか。

カシミヤと一言でいいますが、実は「ホワイトカシミヤ」、「グレーカシミヤ」、「ブラウンカシミヤ」という種類に大別されます。中でもホワイトカシミヤは美しい真っ白な原毛だけを選りすぐったものであり、その汎用性の高さから最も高品質な「カシミヤ」です。

そんな「カシミヤ」の特徴といえば、なんといってもその上質な肌触りであるといえるでしょう。「カシミヤ」の繊維は非常に細くて柔らかいため、「ウール」などと比べると滑らかでチクチクすることがありません。また、「カシミヤ」は保温性にも大変優れています。

これはカシミヤヤギが住んでいる地域が厳寒の地であることが理由です。厳寒の地で生きていくためには保温性が非常に重要であり、カシミヤヤギの毛は保温性に優れています。

「ブラックスーツ」の素材として最上級に位置づけられる「カシミヤ」ですが、獣毛素材特有の毛羽立ちやすいという特徴も持っています。摩擦によって撚り合わされた繊維が飛び出すことで毛羽の原因になってしまうのです。

「カシミヤ」の上質な「ブラックスーツ」を手にしたならば、長く着用したいと思うことでしょう。着用中は摩擦が無いように細心の注意を払うことが大切です。また、着用後は馬毛のブラシなどでブラッシングしたりといった手入れを欠かせません。こうした細かい管理を徹底できる人には「カシミヤ」の高級ブラックスーツをオススメします。

【ブラックスーツとダークスーツの違い④】デザイン

「ブラックスーツ」と「ダークスーツ」にはデザイン面でも違いがあります。「ダークスーツ」を着用する人の中には、ほとんど毎日スーツを着用するという人もいるのではないでしょうか。この様に着用頻度が高い場合、スーツの耐用年数は夏用スーツで3年、冬用スーツで4年程度であるといわれています。

一方の「ブラックスーツ」は1年に1回着用することがあるかないか、くらいの人がほとんどではないでしょうか。従って、「ブラックスーツ」の耐用年数は「ダークスーツ」の様に短い期間ではありません。

一昔前であれば、社会人になったら1着の上質な「ブラックスーツ」を一生ものとして揃えておくのが一般的でした。現在では「ブラックスーツ」も体型の経時変化に応じて買替える人が多いですが、それでも「ダークスーツ」と比べると圧倒的に着用頻度が低く、着用期間は長いといえるでしょう。

この着用頻度の違いがデザイン面にも影響を及ぼしています。「ダークスーツ」はトレンドを取り入れたシルエット重視のスタイルになる一方で、「ブラックスーツ」は将来的な体型の変化も見越したスタイルになるといえるでしょう。

また、「ブラックスーツ」と「ダークスーツ」ではそもそものデザインに違いがあります。「ダークスーツ」の場合は実用性を考慮して背中側の裾部に「ベント」がひとつかふたつ入っているのが一般的です。一方の「ブラックスーツ」は「ノーベント」が基本となっています。

「ブラックスーツ」を着用する時に「動きやすさ」を求めることはなく、屋外で着用することもほとんどありません。「ダークスーツ」との違いはこの「動きやすさ」を求めるかどうかにあり、この違いが「ベント」の有無に帰結しているといえるのではないでしょうか。

他にもAMFステッチの有無に違いがあります。AMFステッチとは縫いの間隔をわざと空けた手縫い風ステッチのことです。ジャケットの襟や胸ポケットなどに入れることが多く、一目で手間暇かけたスーツであることがわかります。もともとは手縫いで入れられていましたが現在ではミシンステッチが主流です。オーダースーツの醍醐味ともいえるAMFステッチですが、「ブラックスーツ」には入っていません。こうしたスーツのディテール部分にも違いがあることを知っておくと良いでしょう。

ダークスーツを着こなすポイントとは?

「ダークスーツ」はビジネスシーンをはじめとした様々な行事で着用することがあります。スーツの中でも最も汎用性が高く、着用頻度も高いものといえるでしょう。「ダークスーツ」は派手さやオシャレさをアピールする着衣ではないため、漫然と着用し続けている人も多いのではないでしょうか。しかし、「ダークスーツ」であってもTPO次第で様々な着こなしが考えられるのです。

「抜け感」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。「抜け感」とは正統派の着こなしに対する言葉であり、大人の余裕を感じさせるようなコーディネートを自由に楽しむスタイルのことです。

つまり、ビジネスシーンにおいてビシッと決まったコーデにすることが正統派であり、その状態から「さりげない」オシャレをプラスすることが「抜け感」のあるスタイルといえるでしょう。ここでは「抜け感」をキーワードに「ダークスーツ」を着こなすポイントを紹介していきます。

柄やデザインでダークスーツに抜け感を

「ダークスーツ」は落ち着いた地味な印象のスーツスタイルです。「ダークスーツ」を着こなす上では「生地柄」やスーツそのものの「デザイン」が重要なポイントといえるでしょう。

「ダークスーツ」の生地は無地が基本であることを記載しましたが、華美にならない範囲であれば柄がはいったものでも問題ありません。また、スーツのデザインは生地柄だけではありません。

既製品のスーツでは難しいですが、オーダースーツであればオプションによってデザインの幅もぐっと広がるので、どういったデザインが選べるのかを把握しておくと良いでしょう。

「ダークスーツ」の生地柄

「ダークスーツ」の生地柄の基本は「無地」。しかし、シャドウストライプや織柄の様に目立たない柄が入っているスーツも「ダークスーツ」と呼ばれます。どこまでの柄であれば許容されるのかは難しいポイントですが、柄が全面に出て主張が強すぎるのは「ダークスーツ」として適さないと考えると良いのではないでしょうか。

「ダークスーツ」は様々なシーンで活用できますが、特にビジネスの様に相手に与える印象が大事な局面で着用すると抜群の効果を発揮するといえます。ここでは「ダークスーツ」で採用されることがある代表的な生地柄をみていきましょう。

#ピンストライプ

スーツのストライプでは最も細いストライプです。線ではなく小さなピンを並べたイメージであるため、「ピンストライプ」と呼ばれています。ストライプの中でも無地に近い印象を与え、「落ち着き」や「スマートさ」といった印象を与えるため、ビジネスシーンでも広く採用されています。

ラインの間隔が狭いものがビジネススーツとして適しており、ラインの間隔が広いものはカジュアルな印象を与えることから適していません。

#シャドーストライプ

「シャドーストライプ」は光の当たる角度によって縞模様が浮き出る様にみえるストライプ柄です。ストライプ柄の中でももっともベーシックな柄といえるのではないでしょうか。糸の種類は変えずにねじり合わせる向きを変えているのが特徴です。

ストライプ柄を強調しない柄で、ビジネスシーンはもとよりフォーマルなシーンでも通用します。遠目には無地のようにみえるので、さりげないオシャレ感を出せるのがオススメです。

#チョークストライプ

「チョークストライプ」とは言葉どおりチョークで線を書いたように見えるストライプのことです。一般的にはダークカラーの生地に細めの白くかすれた縞模様が入っています。ピンストライプやシャドウストライプに比べてはっきりとしたストライプ柄となっている点が特徴といえるでしょう。

チョークストライプは「エレガント」かつ「個性的」なイメージを創出します。ストライプ柄のジャケットにストライプのネクタイやシャツを組み合わせる場合、ストライプの太さを変えるといった工夫が必要です。単品では合うと思うかもしれませんが、実際に合わせるとごちゃごちゃした印象になることもあるので注意しましょう。

#ヘリンボーンストライプ

「ヘリンボーン」とは英語で「ニシンの骨」という意味合いで、模様が魚の骨と似ていることから名付けられました。杉の葉に似ていることから日本では「杉綾」とも呼ばれています。「ヘリンボーンストライプ」は細かい縦のストライプがはいったタイプであり、ストライプ柄の中でも控えめな印象の柄といえるでしょう。

遠くから見ると無地のように見えますが、近くで見ると光の加減でストライプ柄が浮かび上がります。代表的な「織柄」のひとつであり、織り方によって耐久性や柔軟性に優れているのが特徴といえるでしょう。スーツのシワが気になるという人がたくさんいますが、ヘリンボーンストライプ柄であればシワが付きにくく、たとえ付いたとしてもスチームなどで簡単にシワが取れるのでオススメです。

#バーズアイ

バーズアイとは英語で「鳥の目」という意味合いです。異なる2色の糸で織られていて、格子模様が鳥の目の様に見えることから名付けられました。日本では「鳥目織り」とも呼ばれる代表的な「織柄」のひとつです。

スーツの本場イギリスではグレンチェックやハウンドトゥース(千鳥格子)と並ぶ伝統的な柄であり、現代においてもビジネススーツの定番生地となっています。バーズアイの生地はヘリンボーンストライプと同じ様に遠くから見ると無地に見えますが、近くで見ると模様が浮かび出てくるのが特徴です。

バーズアイの生地は表面に起伏があり、落ち着いた雰囲気を作り出します。ビジネスシーンだけでなく、結婚式やドレスコードのあるレストランなどの少しフォーマルな装いが求められるシーンにおいても十分通用する生地柄といえるでしょう。

#シャークスキン

シャークスキンとは英語で「サメの肌」という意味合いです。こちらも代表的な「織柄」のひとつであり、スーツ生地としては伝統的な柄といえます。シャークスキンも遠目には無地のシンプルな生地に見えますが、近くで見るとまだらに見えるのが特徴といえるでしょう。

無地の生地を織る場合は縦と横で同じ糸を使用しますが、シャークスキンの場合は縦と横で別の糸を使用します。2本の糸を交互に配列するため、単色の生地よりも奥行きがあり高級感に溢れた生地といえるのではないでしょうか。

「ダークスーツ」ジャケットのデザイン

「ダークスーツ」のデザインで「抜け感」を出すにはオーダースーツにおけるオプションがピッタリといえるでしょう。既製品スーツでは採用されることがほとんどないものですので、さりげなくオシャレさをアピールできます。ここでは代表的なアイテムを見ていきましょう。

#キュプラ裏地

通常の裏地は合成繊維である「ポリエステル」で仕立てられますが、オプションによってキュプラや絹などの吸湿性、放湿性に優れた裏地にアップデートできます。静電気の発生も抑えられており快適なスーツ生活を堪能していただけるので、最も実用的なオプションであるといえます。

スーツスタイルにおいて裏地はなかなか見せることがないかもしれませんが、さりげないオシャレさをアピールするには良いオプションといえるのではないでしょうか。

#AMFステッチ

AMFステッチとは縫いの間隔をわざと空けた手縫い風ステッチのことです。ジャケットの襟や胸ポケットなどに入れることが多く、一目で手間暇かけたスーツであることがわかります。もともとは手縫いで入れられていましたが現在ではミシンステッチが主流です。

こちらも既製品スーツではなかなか見ることがないアイテムでありながら、さりげなくオシャレさをアピールできるアイテムといえるでしょう。

#チェンジポケット

チェンジポケットとはジャケットの腰回りに付く小さなポケットのことです。チェンジとは「小銭」を表しており、その言葉通り「小銭」や「切手」といった小さなものを入れるためのポケットをチェンジポケットと呼びます。チェンジポケットには通常タイプとスラント(斜め)タイプのものがあり、好みに合わせて選ぶと良いでしょう。

#色糸指定

ジャケットのボタンホール、ネーム、ステッチなどの糸の色を好みに合わせて変えるのが「色糸指定」です。ビジネススーツであればスーツ生地と同系統の色を選び、濃淡でグラデーションを付けると悪目立ちせず上品に仕上がります。カジュアルシーンで着用するスーツであれば別系統の色糸を選ぶとオリジナリティがあるオーダースーツならではの仕上がりとなるでしょう。

#本切羽

数多くあるオーダースーツのオプションにおいて最も人気があるのが「本切羽」です。本切羽とは袖口のボタンホールをボタンによって開閉できるようにしたものです。既製のスーツの主流は「開き見せ」ですので、本切羽はオーダースーツならではの拘りが表現できる部分といえます。本切羽の一番外側のボタンを外して着用すると洗練された雰囲気を出せるのでオススメです。

インナーをシャツからTシャツにして抜け感を

「ダークスーツ」に合わせるインナーとして定着しているのはなんといってもワイシャツです。ビジネスシーンにおいては、ワイシャツの上にダークスーツを着用したビジネスマンしか見かけないとすらいえるのではないでしょうか。

「ダークスーツ」にワイシャツを合わせるスタイルは最も「無難」なスタイルであり、様々なシーンでこの組み合わせが採用されています。中には「ダークスーツに合わせるのはワイシャツでないとダメ」だと思っている人もいるのではないでしょうか。確かに重要な取引先との会議や営業などの外回りの仕事でスーツを着用する場合はワイシャツが適しているといえます。

しかし、昨今のビジネスシーンにおいては「オフィスカジュアル」というスタイルが浸透しており、実際にその考え方が具現化されているといえるでしょう。「オフィスカジュアル」とはどういったスタイルであるか知らない人もいると思われるため、まずは「オフィスカジュアル」について説明した上で、「オフィスカジュアル」のルールについても詳細に解説していきます。

オフィスカジュアルとは?

「オフィスカジュアルって何のこと?」という人もいると思うので、簡単にオフィスカジュアルについて解説しておきましょう。「オフィスカジュアル」とはスーツなどを少しカジュアルダウンした服装のことを指しています。

カジュアルダウンとはフォーマルなスタイルにわざとカジュアルなアイテムを加えてカジュアルでラフな感じの着こなしとすることです。つまり、オフィスカジュアルとは一般的なスーツスタイルであるワイシャツ、スーツの組み合わせではなく、スーツにポロシャツやワイシャツを合わせるスタイルのことといえます。

「オフィスカジュアル」とはカジュアルダウンしたスタイルと書きましたが、カジュアルダウンしたとはいえビジネスシーンに適した服装をする必要があります。このため、「オフィスカジュアル」の服装選びにおける基本的なルールは押さえておくべきといえるでしょう。ここでは代表的なルールを3つご紹介します。

#露出度に気をつける

オフィスカジュアルとはいえ、ビジネスシーンに適した服装とする必要があります。あまりに露出が高い服装はビジネスシーンに適さないので注意が必要です。カジュアルダウンと混同しがちなクールビズにおいてもビジネスシーンであることを念頭に服装を選ぶ必要があります。露出が高すぎて目のやり場に困る様な格好では仕事に集中できないこともあるので注意しましょう。

#派手すぎないカラーや柄を選ぶ

オフィスカジュアルにはこれといった定義がありません。従って、どんな格好が許容されるかは会社によって変わると考えましょう。オフィスカジュアルは職場の雰囲気に合わせてその格好を決めることが大切です。ビジネスシーンにおいては派手な色合いのシャツや派手な柄物のシャツを着用することは避けるべきといえるでしょう。

#清潔感のある服装をする

ビジネスシーンにおいて非常に重要なポイントが清潔感といえます。「オフィスカジュアル」であってもこの点は変わりません。カジュアルダウンとは清潔感のないだらしない格好が許容されるというわけではないことをしっかり認識しておく必要があります。襟付きのシャツを着用する場合はアイロンをかけ、パリッとした服装を心掛ける様にしましょう。

Tシャツを選ぶ時のポイント

オフィスカジュアルや結婚式の二次会などの比較的カジュアルなシーンにおいては、インナーをワイシャツではなくTシャツにするスタイルがオススメです。ワイシャツからTシャツにインナーを替えるだけで「抜け感」のある大人の余裕が感じられるスタイルにすることができます。しかしながら、Tシャツといえばリラックスウェアの代表ともいえる服です。着こなしのポイントを押さえておかないと、オフィスカジュアルスタイルがだらしない格好になってしまうこともありえます。そうなるとオシャレな装いをしたつもりが、ビジネスシーンにおいてマイナスの結果をもたらすことになるので注意が必要です。

#Tシャツのサイズ感

Tシャツをスーツスタイルと合わせる上で大事なポイントのひとつがTシャツのサイズ感といえるのではないでしょうか。カジュアルスタイルにおいては、自分の体型よりも大きなサイズを着る「オーバーサイズ」や元々大きめのサイズで作られている「ビッグシルエット」のTシャツが人気です。しかし、オフィスカジュアルでTシャツを着用する場合はオーバーサイズやビッグシルエットのTシャツでは「だらしない」「ズボラ」といった印象を持たれる可能性があります。ジャケットの裾からTシャツがはみ出ていたり、ジャケットの下に見えるTシャツが大きすぎてシワになっている姿を想像してみましょう。ビジネスシーンにおいては良い印象を持たれることはありません。オフィスカジュアルで合わせるTシャツは体型にピッタリと合うサイズのものを選びましょう。

#Tシャツのデザイン

Tシャツには様々な柄のものがありますが、オフィスカジュアルに適したTシャツとはどういったものなのでしょうか。ビジネスシーンにおいては派手さ、奇抜さは求められていないため、キャラクターが描かれたり、色が派手なTシャツは適していません。Tシャツは無地が基本であり、色についてもブラック、ダークネイビー、グレー、ホワイト、ベージュなどが適しているといえるでしょう。無地であればTシャツでも品が良く、清潔感のある装いとなります。

見た目の印象を左右するネック周りについては、生地の緩みがあるとだらしなく見えるため、タイトなものを選ぶと良いでしょう。首元のラインが丸首型の「クルーネック」やV字型の「Vネック」であれば、首元が開きすぎないのでオススメです。襟が汚れていたり、よれていたりするTシャツではビジネスシーンに適した「きちんとした雰囲気」が作り出せないので、Tシャツが消耗してきたら早めに交換することが重要といえるでしょう。

黒スーツをシーン別で着こなす

「ブラックスーツ」と「ダークスーツ」について、その違いを解説してきました。では、実際にどういったシーンでこれら2種類のスーツを使い分ければ良いのでしょうか。まずはスーツの使い分けにおいて重要な「ドレスコード」についてしっかり理解しておく必要があります。

ここでは「ドレスコード」に触れた上で、代表的なスーツ着用シーンとしてビジネス、面接時、入学式・卒業式、冠婚葬祭という4つのシーンを取り上げて解説します。TPOに合わせた服装は社会人としての常識ですので、この機会に覚えておきましょう。

ドレスコードとは?

レストランでの食事、結婚式、パーティーなどで指定されることがある「ドレスコード」。聞いたことはあるけれど、詳しくは知らないという人が多いのではないでしょうか。ドレスコードは法律などで決められたものではありません。しかし、例えば結婚式の雰囲気をどうしたいかという主催者の思いが込められているものです。ドレスコードがある場合はドレスコードに沿った装いで参加しなければ、場の雰囲気を壊してしまう可能性があります。ドレスコードに従った服装をすることは社会人としてのマナーです。恥ずかしい思いをしないようにこの機会に覚えておきましょう。フォーマル、セミフォーマル、インフォーマル、スマートエレガンス、スマートカジュアルという代表的な4つのドレスコートについて簡潔に解説します。

#フォーマル(正装)

フォーマルは最も格式が高いドレスコードです。高級ホテルやレストランでの着席式のクリスマスパーティーの様な格調高い場では「フォーマル」と指定されることがあります。男性であれば「タキシード」、女性であれば「ロングドレス」を着用すると良いでしょう。

#セミフォーマル(準礼装)

セミフォーマルはフォーマルに次いで格式が高いドレスコードです。こちらも高級レストランなどで指定されることがあります。男性の場合はフォーマルと同じで「タキシード」を着用しましょう。女性は「セミアフタヌーンドレス」や「カクテルドレス」などを着用すると良いでしょう。

#インフォーマル(略礼装)

インフォーマルは最もカジュアルに近いドレスコードです。男性は「ブラックスーツ」か「ダークスーツ」を着用し、女性はカジュアルになり過ぎないワンピースやスーツが適しています。「インフォーマル」はカジュアルに近いとはいえ、フォーマルの一種です。間違ってもカジュアルな装いで参加することがないように注意しましょう。

#スマートエレガンス

スマートエレガンスはカジュアルな装いですが、少しフォーマルさがあるスタイルです。ブラック、ダークネイビー、チャコールグレーなどのダークスーツを着用すれば問題ありません。華やかなパーティーでは光沢のあるスーツもオススメです。

#スマートカジュアル

スマートカジュアルは高級レストランや結婚式の二次会などで求められることがある服装です。厳密な服装の定義はなく、現在ではジャケパンスタイルが主流といえるでしょう。ウールやコットンなどのテーラードジャケットを着用し、シーンに合わせてスラックスやチノパンを合わせるスタイルです。

#ビジネスアタイア

ビジネスアタイアとはその名の通りビジネススタイルの服装を指します。上下そろったビジネススーツがビジネスアタイアにはピッタリです。企業の株主総会などで指定されることがあります。

着用シーン毎の着こなし(ビジネスシーン)

スーツを着用する代表的なシーンがビジネスシーンですが、ビジネスシーンでは「ブラックスーツ」と「ダークスーツ」のどちらを着用すべきなのでしょうか。ビジネススーツのカラーは「ダークネイビー」「チャコールグレー」などのダークカラーが適しています。先に記載したとおり、ビジネスシーンにおいて黒のスーツを着用することもありますが、これは「ブラックスーツ」を着用するわけではありません。あくまで「ダークスーツ」としての黒いスーツを着用します。

つまり、礼服であるブラックスーツとダークスーツには互換性というものがないということを認識しておく必要があるといえるでしょう。ビジネスシーンにおいて「ブラックスーツ」を着用することも、冠婚葬祭行事において「ブラックスーツ」として「ダークスーツ」を着用することもマナー違反となります。しっかりTPOに合わせた装いとすることが重要です。

着用シーン毎の着こなし(就活シーン)

面接においては「見た目の印象」が採否にも大きく影響するといわれており、スーツスタイルが重要なシーンの代表例ともいえます。実際面接官はスーツスタイルのどこをチェックしているのでしょうか。面接官によって多少の違いはあると思われますが、一般的には「清潔感」と「TPO」のふたつが主なチェックポイントであるといわれています。面接時に「ブラックスーツ」を着用するか、もしくは「ダークスーツ」を着用するか。これはまさにTPOに合わせたスーツスタイルとなっているかチェックされるポイントであるといえるでしょう。結論からいうと、就職面接はフォーマルなシーンではないのでブラックスーツの着用は適していません。「就職活動といえばリクルートスーツでしょう」という人が多いかもしれませんが、就職活動には新卒者の就職活動もあれば中途採用を目指す転職面接もあります。それぞれで適切な服装が違うので注意が必要です。

新卒面接の場合はリクルートスーツを着用することが一般常識となっていますが、転職面接の場合は事情が異なります。実は転職面接の場合は「リクルートスーツ」を着用せず、「ダークスーツ」を着用するのがベストな選択といえます。転職面接は新卒面接とは異なり、企業の面接官は即戦力を求めるのが一般的です。そんな企業側のニーズをくみ取ると、リクルートスーツでフレッシュさをアピールすることはプラスに作用しないといえるでしょう。豊富な経験をアピールするには重みのある「ダークスーツ」が適しています。

着用シーン毎の着こなし(入学式・卒業式シーン)

お子さんの入学式・卒業式を控えている人の中には「どんな服装でいけばいいのかわからない」という人もいるのではないでしょうか。特に初めて参加する入学式や卒業式であれば、その疑問は当然といえるでしょう。入学式・卒業式は「フォーマル」というよりも、どちらかというと「セミフォーマル」な式典といえます。こうしたセミフォーマルなシーンに適したスーツスタイルはどういったものなのでしょうか。結論からいうと、入学式・卒業式には「ダークスーツ」を着用するとよいといえます。セミフォーマルな式典である入学式・卒業式ですので、正礼装である「ブラックスーツ」を着用してもマナー上は何の問題もありません。しかし、昨今の入学式・卒業式において「ブラックスーツ」を着用している人を見かけることはほとんどありません。

正確に表現すると、入学式・卒業式においては出席する立場によって着用すべきスーツの種類が変化します。先に記載したとおり、入学・卒業者の親として出席する場合であれば「ブラックスーツ」ではなく「ダークスーツ」が適しているといえるでしょう。一方で、入学式・卒業式における保護者代表やPTA会長などの立場で出席する場合であれば、「ブラックスーツ」を着用するのが適しています。入学式・卒業式に出席する場合は基本的には「ダークスーツ」を着用し、特別な立場で出席する場合のみ「ブラックスーツ」を着用すると覚えておきましょう。

着用シーン毎の着こなし(冠婚葬祭シーン)

冠婚葬祭には慶弔様々な行事が含まれるといえるでしょう。実は先に記載した入学式や卒業式も冠婚葬祭に含める考え方もあります。冠婚葬祭それぞれの代表的な行事を見ていきましょう。

「冠」・・ 成人式、七五三、入学・卒業祝い、就職祝い、長寿祝い

「婚」・・ お見合い、婚約、結納、披露宴

「葬」・・ 通夜、葬儀、火葬、告別式、四十九日、一周忌

「祭」・・ 七夕、お盆、正月、節分、お歳暮

このように冠婚葬祭の行事には思いつくほとんどの行事が含まれていることを理解できるのではないでしょうか。冠婚葬祭の行事で着用するスーツは「参列する行事」や「参列する立場」によって変化します。

冠婚葬祭には慶事と弔事がありますが、慶事で着用するスーツは「礼服」、弔事で着用するスーツは「喪服」と呼んで区別しています。ここからは弔事と慶事それぞれで着用するスーツについて見ていきましょう。

慶事で着用するスーツの種類

冠婚葬祭はフォーマルな行事ですので、「冠婚葬祭では礼服を着用すべきだ」と考える人もいるでしょう。しかし、一言で「礼服」といってもその種類は多岐にわたります。また、場面や立場に応じて適切な礼服は異なるので、それぞれを正しく認識しておくことが重要です。礼服には「正礼服」「準礼服」「略礼服」があります。それぞれについて説明していきます。

#正礼服

最も格式の高い礼服であり、「モーニングコート」や「燕尾服」が該当します。「モーニングコート」は昼間の礼服として最も格式の高い礼服であり、結婚式においては新郎新婦の父親や新郎が着用します。黒またはグレーのジャケットに白のシャツを合わせるのが基本マナーです。ベストは上着と共布である黒またはグレーのものを合わせます。パンツはグレーと黒のストライプのものを着用するとよいでしょう。ベルトで固定するのではなく、サスペンダーで吊る方法が一般的です。ネクタイはシルバーかグレー、もしくは白と黒のストライプのものを選びます。靴は黒のプレーントゥを合わせ、靴下には黒無地または白黒のストライプのものを合わせれば良いでしょう。

「燕尾服」は夜間の礼服として最も格式の高い礼服であり、裾が燕(ツバメ)の尾のように2つに分かれたジャケットが特徴的です。ドレスコードで「ホワイトタイ」と指定されている場合は燕尾服を着用する必要があります。ジャケットの衿は拝絹(はいけん)が付いたピークドラペルで前のボタンをかけずに着用しましょう。シャツは白色でイカ胸のウイングカラータイプとなります。ベストとネクタイは共布の白のものを合わせます。パンツについてはベルトで締めることができませんので、白のサスペンダーで吊る方式です。靴については黒色のエナメル製のプレーントゥを合わせればよいでしょう。

#準礼服

正礼服の次に格式の高い礼服であり、「ディレクターズスーツ」や「タキシード」が該当します。「ディレクターズスーツ」は昼間に開催されるパーティーなどに出席する際に着用する礼服です。ジャケットは黒の無地のもので襟はピークドラペルのものを選びます。ベストはジャケットと共布のものを合わせると良いでしょう。パンツについては黒・グレーのストライプ柄のパンツを合わせるのが正式なスタイルとなっています。シャツはウイングカラーでもレギュラーカラーでも良いですが、白無地のものを選びます。ネクタイについてはグレーもしくは黒・白のストライプのものを合わせましょう。

「タキシード」は夜間に開催されるパーティーなどに出席する際に着用する男性用の礼服です。ドレスコードで「ブラックタイ」と指定されている場合はタキシードを着用します。現在は昼の正礼服としても選ばれることもあるようです。タキシードのジャケットは拝絹が付いたシングルのピークドラペルまたはショールカラーとなっています。パンツは側章が1本ついており、裾はシングル仕立てとなります。こちらもベルトではなくサスペンダーで吊る方式で着用します。シャツは白のウイングカラーかレギュラーカラーを選べば問題ありません。ネクタイは黒の蝶ネクタイを着用するのがマナーとなっています。靴は黒のエナメルシューズかパンプスを着用します。靴下は黒色で長めのものを着用すれば良いでしょう。

#略礼服

最も格式が低くカジュアルに近い礼服です。略礼服は「平服」と呼ばれることがありますが、「平服」と普段着とは異なるので注意しましょう。略礼服は一般的に「ブラックスーツ」と呼ばれており、結婚式に招待客として出席する場合や入学式など幅広い用途で着用できます。ジャケットは光沢のない黒のものを選び、シャツは基本的には白無地のものを合わせます。ネクタイは弔事以外の場合で黒のものを合わせるのはマナー違反となるので注意が必要です。靴は黒の紐靴を合わせると良いでしょう。

弔事で着用するスーツの種類

弔事といえば葬式をイメージする人が多いですが、葬式とは「通夜」「葬儀」「告別式」の総称です。「通夜」「葬儀」「告別式」にはそれぞれ異なったマナーがあり、正しいマナーに準じた服装で参列しないと遺族の方に失礼になってしまう可能性があります。喪服には「正喪服」「準喪服」「略喪服」があるので、それぞれ簡単に見ていきましょう。

#正喪服

喪主と三親等までの遺族が着用する最も格式の高い喪服であり、黒色の「モーニングコート」を着用します。パンツについては黒とグレーの縞模様のものを選択し、ワイシャツについては白色のもの、ベストやベルト、靴下、靴については全て黒で統一した方が良いでしょう。その他着用するアクセサリー、時計類については時計を除いて外します。時計についてもあまりに光沢があり派手なものはNGとなるので注意が必要です。

#準喪服

お通夜、法事など、あらゆる弔事で通用する喪服であり、三親等以降の遺族や参列者が着用します。最近では喪主や三親等までの遺族が着用することも増えてきているといえるでしょう。準喪服として男性は「ブラックスーツ」すなわち「礼服」を着用します。パンツについても黒色とし、ワイシャツについては白色のものを選びましょう。ベストやベルト、靴下、靴については全て黒で統一するのが適切です。正喪服と同様に着用するアクセサリー、時計類については時計を除いて外すのがマナーとなります。

#略喪服

急なお通夜に駆けつけた場合や三回忌以降の法事で着用する喪服です。黒、紺、グレーなどの「ダークスーツ」を着用します。ダークカラーとはいっても光沢のあるものは避ける必要があるので注意しましょう。ワイシャツは白色のものを合わせれば問題ありません。

ネクタイや靴、靴下は黒色のものを着用するのがマナーとなっています。最近は略喪服ではなく準喪服で参列する方も増えてきました。しかし、状況によっては格上の参列者よりも格上の服装で参列することになる可能性があるため、略喪服で参列することをおすすめします。

リクルートスーツとダークスーツの違いとは?

新卒面接であれば「リクルートスーツ」、中途面接であれば「ダークスーツ」を着用するのが良いと記載してきましたが、実際「リクルートスーツ」と「ダークスーツ」にはどういった違いがあるのでしょうか。

#デザインの違い

就職活動とビジネスシーンでは着用の目的が大きく異なるのは言及するまでもないことでしょう。リクルートスーツは就職活動、面接だけに着用する目的で仕立てられています。従って、万人受けするように装飾がほとんどなく画一的なデザインのものが一般的です。

一方のダークスーツはビジネスシーンで着用するものであり、リクルートスーツのように画一的である必要はないといえるでしょう。華美で派手なものはビジネスシーンに適しませんが、適度なオシャレを楽しむことは可能なのです。

#値段の違い

これは一般論になりますが、「リクルートスーツ」は「ダークスーツ」に比べて低価格で入手できるといえるでしょう。「リクルートスーツ」は社会人になる前の学生が買うものですが、学生といえば金銭面では余裕があまりないのが一般的です。

そんな学生が購入できる様に素材や耐久性を落とした「リクルートスーツ」が販売されているため、「リクルートスーツ」の価格帯は1万円から3万円程度であるといわれています。一方の「ダークスーツ」は幅が広く、安価なものでは1万円程度のものから高価なものでは数十万円するものまであります。

#素材・生地の違い

「リクルートスーツ」は基本的には短期間着用するものであるため、「ダークスーツ」の様に素材や生地にこだわっていないものが多いといえます。スーツ量販店などで販売されているリクルートスーツは化学繊維で作られているのが一般的であり、湿気がこもりやすく着心地はあまりよくありません。

リクルートスーツの生地色はブラックが主流ですが、チャコールグレーやダークネイビーも採用されています。ダークスーツのカラーと大きな違いはないといえるでしょう。

入学式・卒業式での着こなし

入学式・卒業式において「ダークスーツ」を着用する際の着こなしポイントを見ていきましょう。お子さんの入学式・卒業式を控えているお父さんは是非チェックしてください。

#ワイシャツのカラー・デザイン

ダークスーツの下に着用するシャツのカラーは「白」を選びましょう。柄については無地のものが最適ですが、淡い色であればストライプ柄でも問題はありません。ワイシャツの襟の形には「レギュラーカラー」「セミワイドカラー」「ワイドカラー」「ボタンダウンカラー」「ウイングカラー」など多くの種類があります。

入学式・卒業式には「レギュラーカラー」「セミワイドカラー」「ワイドカラー」のワイシャツを着用すると良いでしょう。「ボタンダウンカラー」のワイシャツは人気がありますが、「ワイドカラー」などに比べるとカジュアルな印象となってしまいます。また、「ボタンダウンカラー」はノーネクタイで着用するのが一般的ですので、そうした意味でも入学式・卒業式には適していないといえるでしょう。

#ネクタイのカラー・デザイン

ネクタイについては華美にならず、カジュアルにもならないものが適しています。つまり、一般的にビジネスシーンで着用するようなネクタイであれば問題はないということです。入学式・卒業式はセミフォーマルな式典ですが、シルバータイの様にパーティーで着用するようなネクタイは避けた方が無難といえるでしょう。

ネクタイ柄は無地が無難ですが、ストライプ柄、小紋柄、ドット柄であっても着用できます。柄についてはストライプ柄であれば細めのストライプ、小紋柄やドット柄であれば柄が小さめのものを選ぶとよいといえます。

#靴

スーツスタイルにおいては全身のトータルコーディネートが重要ですので、スーツに合わせる靴についてもご紹介します。入学式・卒業式でダークスーツを着用する場合、合わせる靴は黒もしくは茶のレースアップシューズが基本です。

レースアップシューズとはひもで結ぶタイプの革靴のことであり、羽開き部分が外羽根と内羽根の2種類あります。入学式・卒業式のようなセミフォーマルな式典においては内羽根タイプの革靴を選びましょう。

黒スーツに合うシャツの色って? 

Black business suit with a tie and copyspace background

スーツを着こなす上で大切なポイントのひとつであるシャツ選び。黒は無彩色であることから、どんな色のシャツとも相性が良いのが特徴です。しかし、黒スーツ自体は非常に地味な色合いですので、着用するシーンに応じてシャツの色を選ぶ必要があります。

ここでは黒スーツに合わせるシャツの色について、着用シーンに応じてどういった点に気をつける必要があるのかを解説していきます。

定番の白

黒スーツに合わせるシャツの色として、もっとも一般的なのが白シャツといえるでしょう。スーツを着用する代表的なシーンである冠婚葬祭、就活、ビジネスなど多くのシーンで問題なく着用できるのが魅力です。白シャツは光を反射することから、見た目の印象をぐっと明るくしてくれるメリットがあるので重宝されています。

一方で、カジュアルなシーンにおいて白シャツを着用する場合は工夫が必要。黒と白はいずれも無彩色ですので、見た目の印象が非常に地味になってしまうためです。例えばネクタイをネイビーやボルドーのソリッドタイプにすると、カジュアルなシーンでも問題なく着こなすことができます。

清潔感のある淡いブルー

サックスブルーなどの淡いブルーシャツは白シャツの次に着用しやすい色です。黒スーツが持つ落ち着いた正装派のイメージと、淡いブルーシャツが持つ清潔感によって、きちんとした印象のスーツスタイルになります。 

淡いブルーのシャツは多くの冠婚葬祭行事、ビジネスシーン、就活など多くのシーンで着用できます。白シャツを着用できるほとんどのシーンで着用できるということですが、唯一お葬式については白シャツ以外が適さないので注意しましょう。

おしゃれなパステルカラー

黒スーツが全体のコーディネートを引き締めてくれるため、おしゃれで華やかな色合いのシャツを合わせることも可能です。冠婚葬祭などのフォーマルな行事や就活などにおいては着用することを控えるべきですが、カジュアルなパーティーや結婚式では問題なく着用できます。

ビジネスシーンにおいて着用する場合は、職場の雰囲気を考慮する必要があります。ビジネスカジュアルが許容される職場であればパステルカラーのシャツを着用することも可能です。若々しくカジュアルに見せたいのであれば、ピンクやイエローなどがオススメの色です。ピンクやイエローは元気で明るいイメージになり、黒スーツに合わせることで比較的年齢が高い人も着こなしやすくなります。 

黒いシャツを合わせるのはあり? 

Man in black suit and adjusting his necktie

黒スーツに合わせるシャツの色としては白、淡いブルー、パステルカラーが代表的な色であることをご紹介してきました。ここでは黒のシャツを取り上げて、黒スーツとの相性や着用できるシーンについてご紹介します。

黒スーツ×黒もカジュアルシーンならあり 

おしゃれな人の中には黒スーツ×黒シャツのコーディネートを好む人がいます。黒のスーツに黒のシャツ合わせは、おしゃれの基本スタイルのひとつといえるでしょう。しかし、黒スーツ×黒シャツの組み合わせには向き不向きがあるので注意が必要です。

黒スーツ×黒シャツの組み合わせはビジネスのシーンには不向きなスタイルです。一方で、結婚式の二次会などカジュアルな席であれば、おしゃれなスタイルとして受け入れられます。

パーティにおすすめ

 ドレスコードのないカジュアルな会場なら、黒スーツ×黒のコーディネートはパーティファッションとしてドレッシーな印象を与えます。おしゃれにシックな雰囲気を演出したいシーンでは、黒スーツ×黒のコーディネートは艶やかなスタイルになりオススメです。 

同伴する人の服装とのバランスも大事ですから、あらかじめコーディネートについて打ち合わせをしておくとよいでしょう。  

黒スーツのシャツ選びで注意すること 

黒スーツを着用するうえで、シャツ選びは重要なポイントのひとつです。ここでは黒スーツに合わせるシャツを選ぶ際に注意すべきポイントをご紹介します。

何にでも合せやすいからこそ注意が必要  

黒スーツは全体のコーディネートの違いで暗いイメージになりがちで、おしゃれでキレイ目なイメージから遠ざかってしまいます。フォーマルでもカジュアルでも、おしゃれに使い回すならシーンにふさわしいコーディネートを心がけてください。 

シーンに合わせた色や柄選びを 

 黒スーツは、上品でおしゃれに見せる効果の高いスーツですが、色のコーディネートによってはカジュアルになりすぎてしまいます。 

また、お祝いの式典などによっては、黒スーツのコーディネートが合わないこともあり、結婚式の席では黒のスーツに黒のシャツ、黒のネクタイでは浮いてしまいますので、避けた方が無難です。おしゃれで何にでも使える黒スーツですから、TPOに合わせた、きちんとした着こなしが大切です。

黒スーツに合わせるシャツの衿 

黒スーツをエレガントに、またカジュアルに着こなすためにはシャツのカラー(衿)にも、こだわるとおしゃれ度がアップします。  

カラーには、さまざまな形が存在し、全体のシルエットに大きく影響します。おしゃれな黒スーツに合わせるなら「レギュラー」「ワイドカラー」「ボタンダウン」「ホリゾン」の4タイプから選ぶといいでしょう。 

定番のレギュラーカラー  

定番はやはりレギュラーカラーです。カラーは流行に左右されやすいポイントですから、最初はレギュラーカラーを選んでおけば間違いありません。レギュラーカラーは衿先の開き角度が75〜90度程度で、Vゾーンが細長いスーツによく合います。 

ワイドカラー  

ワイドカラーとは、衿先の開きが100〜140度程度と大きめなカラーを指します。元気で若々しい印象があるカラーで、年代を問わず着こなすことができます。レギュラーカラーのようなキチンと感を残しつつ、フォーマル性が高いおしゃれを演出することが可能です。  

ボタンダウンカラー  

ノーネクタイで着るならボタンダウンカラーがオススメです。トラッドなアイビールックから生まれたもので、基本はノーネクタイのカジュアルなスタイルが似合います。 

サマーシーズンなら、淡いブルーのボタンダウンカラーに、ジャージーの黒ジャケットを合わせると、涼しげで柔らかい雰囲気を作れます。クールビズ期間中のオフィスで、ジャケットを脱いだスタイルによく馴染みます。 

ビジネスシーンの打ち合わせでも、その場で浮くような心配はありません。上着を着てもよし、脱いでもよしなので、どんなシーンにも使えます。 

ただし、ボタンダウンは弔事の席では避けた方がいいでしょう。というのも、ボタンダウンはネクタイを合わせるのが難しく、窮屈でカジュアルすぎるスタイルになってしまうからです。 

フォーマルに向いたシンプルなホリゾンタル 

ホリゾンタルは、シンプルなデザインなので、黒スーツに多彩なネクタイを合わせて楽しめるデザインです。カラーの開きがほぼ180度なので、「水平」を意味するホリゾンタルと呼ばれています。  

シンプルなデザインなので、フォーマルなシーンによく馴染みますが、弔事ではネクタイが主張しすぎるので不向きなデザインです。一方で、カジュアルなシーンはネクタイのデザインがハッキリ見えて、おしゃれなイメージを作る効果があります。 

ホリゾンタルは、華奢な体型の人よりも、首が太めのガッチリした体型の人に似合うデザインです。ネクタイを少し下にズラし、ボタンを外したラフなスタイルで、おしゃれなイメージを作れるのがホリゾンタルの長所です。 

フォーマルなカラーのディテール選び 

シャツをフォーマルなカラーデザインで選ぶ基準は、以下の順になります。 

1.レギュラーカラー、セミワイドカラー 

2.クレリックカラー、ホリゾンタルカラー、タブカラー 

3.ボタンダウン、ワイドスプレッドカラー 

4.イタリアンカラー、スタンダップカラー(番外)

黒スーツに合わせるシャツの柄は? 

黒スーツは、どんな柄のシャツにも合わせやすいのですが、フォーマルな席では一般的に無地の白に合わせるのが定番です。ビジネスのシーンでは白、または青のストライプ柄が清潔感をだし、おしゃれ度も高くなります。  

色を選ばない無地  

黒スーツには、無地の白や青のシャツだけでなく、ピンクや黄色、グリーンの無地のシャツもよく合います。黒スーツの初心者がカラーシャツを合わせるなら、無地がもっとも無難なタイプです。  

結婚式やお祝いの席では白のドレスシャツもよく馴染みます。ドレスシャツでパーティに出席するなら、ウイングカラーの白がオススメです。ウイングカラーとは、衿先が鳥の翼のように折り返されて開いているカラーを指します。 

無地シャツは同じ色のものであっても、生地の質感や折り方で印象がガラッと変わります。例えば、斜めに折り目の付いたツイルと繊細な平織のブロードでは、光の反射でグラデーションが変化します。 

清潔感のあるストライプ  

白や青のストライプシャツは柄物でも派手になりすぎず、清潔感のあるデザインでビジネスのシーンにもよく馴染みます。ストライプシャツのデザインは「オルタネードストライプ」「シャドーストライプ」「ロンドンストライプ」「ペンシルストライプ」「キャンディストライプ」などが存在します。  

代表的なロンドンストライプは若干太めのライン、キャンディストライプは細く繊細なラインが特徴で、黒スーツのフォーマル、カジュアルどちらにも合うデザインです。 

個性的な装いになるチェック  

黒スーツで個性的なコーディネートを試したいという人には、チェック柄のシャツがオススメです。チェックというと派手なイメージがありますが、ブラウンのギンガムチェックやブルーのグレンチェックなら年齢や体型を気にすることなく着用できます。 

また、ワイドカラーのダークなチェック柄をラフに着ることで、華やかさと小慣れた感じを同時に出すことができます。ダブルの黒スーツなら、チェックのボーダーが太いモノにすると、チェックのデザインがちょうどよく主張して、おしゃれにVゾーンを演出することができます。 

黒スーツには黒のチェックがよく馴染み、カジュアルなシーンではピンクやボルドーといった明るめの色もよく馴染むキレイな合わせです。ギンガムチェックはフロントをオープンにしたスタイルにすることで、おしゃれ度を上げることができるでしょう。 

シャツのディテールを知る  

黒スーツに限らず、シャツはフィッティング次第で着こなしの良し悪しが決まります。体にフィットしたものでなければコーディネートの全てが崩壊するといってよいでしょう。 まずは自分の体のサイズを正確に把握し、その数字を覚えておくことが重要です。 

シャツのディテールと名称

シャツにはフロントに9つのポイントが、バックには7つのポイントが存在します。まずは、これらのディテールを把握しておきましょう。 

#フロント 

・衿 

・アームホール 

・ポケット 

・上前身頃 

・台衿 

・剣先 

・ボタン 

・下身頃

 ・前立て 

#バック

・袖山 

・後ろ身頃 

・ガジェット 

・シャツテール 

・カフス 

・剣ポロ 

・ヨーク 

シャツのフィット感のポイント

シャツのフィット感を確かめるポイントは、全部で4つあります。採寸する部位によっては、ひとりで採寸することが難しいので一度ショップで採寸してもらうと安心です。  

#ネック採寸

ワイシャツのサイズ合わせで最も重要なポイントが首回り。首回りがきついとボタンが留めにくく、留められても息苦しさを感じてしまいます。一番上のボタンを留めた状態で指2本程度のゆとりがあるサイズがジャストサイズです。

#裄丈(ゆきたけ)

裄丈とは襟ぐりから袖口までの長さのこと。裄丈は、ジャケットを着用した際に袖口から1cm程度出るのがジャストフィットのサイズです。腕を下ろした場合でも腕を曲げた場合でもワイシャツが袖口から少し出るものを選びましょう。

#肩幅

肩幅もシャツを選ぶ上で重要なポイントです。タイトなタイプやルーズなタイプなど様々な種類がありますが、肩幅の合わせ方には大きな違いはありません。腕を真っ直ぐに下ろして、袖口の縫い目が肩先の位置に来るようにします。スリムタイプの場合は少しだけ小さめなシルエットにするとフィットします。

#身頃

身頃とは、襟や袖部分を除いた胴体の部分を総称する言葉。前部のことを前身頃、後部のことを後ろ身頃と呼んで区別します。身頃についてはシルエットが胸のあたりで膨らみすぎないように注意してください。キレイに落ちていく感じで、ウエスト周りは胸まわりより10センチほど小さめにすると体にフィットします。

Vゾーンを飾るネクタイ柄5選 

黒スーツに限らずVゾーンは絶対に外せない、着こなしの大切なポイントです。その中でもネクタイはスーツの「顔」となるアイテムですから、シャツのカラーやVゾーンの幅などに合わせたコーディネートをすることが求められます。 

ネクタイのデザインには無地やストライプ、ボーダーなどのデザインがあり、マットなものや光沢の艶やかなものなど多彩な種類が存在します。 

漆黒で艶やかな黒 

黒スーツ×黒はシックで艶やかさのあるスタイルができます。ただし、黒という色の持つ強さや存在感が全面に出てしまうと、暗くなりすぎてしまうので注意が必要です。 

 黒シャツは7つ折りのセッテピエゲかシルクニットにすると、ビジネスシーンでも問題ありません。ドットにスクエアを組み合わせたものはカジュアルにも使え、全体のコーディネートが引き締まった印象になります。 

定番のネイビー  

ネイビーなら黒とのコーディネートに相性が良く、上品で華やかなイメージが作ることができます。年齢を問わず違和感のない着こなしができる色なので、細かいチェックの入ったモノやネイビー地に淡いパープルのドット柄を加えるのもオススメのコーディネートです。 

ビジネスシーンであれば、濃い目のネイビーをベースに同系色のストライプを入れたレジメンタルもオススメです。レジメンタルはネクタイの定番デザインのひとつですので、失敗の少ないコーディネートを作ることができます。 

上品なストライプ  

黒スーツのシックな感じを生かすなら、同色系のストライプを合わせると黒の持つエレガントさを引き立たせることが可能です。ストライプには左上から右下がりの英国式スタイルと、逆に流れる米国式スタイルの2スタイルが存在します。 

可愛らしさならドット  

エレガントな黒スーツに可愛らしさを加えるなら、ドットを取り入れてみると柔らかい印象になります。黒スーツに黒ネクタイは弔事のイメージが強いので、コーディネートにドット柄を取り入れることでポジティブなイメージを作れます。 

シックでおしゃれなチェック  

個性的なおしゃれを楽しむならチェック柄をさりげなく取り入れ、品の良さと、おしゃれへのこだわりを表現しましょう。  

ただ、チェックはストライプと並んでデザインが豊富すぎるので、自分好みというだけで選んでしまうとコーディネートに失敗してしまいます。ファッションにこだわりの強い人には、ヴィンテージのチェック柄もオススメです。  

黒スーツ自体にもこだわろう! 

黒スーツをTPOに合わせて着こなすためには、黒スーツ自体にこだわることも大切なポイントです。スーツの柄には様々な種類がありますが、着用シーンに合った柄を選ばないと、せっかくの黒スーツが台無しになってしまう可能性もあります。

ビジネスシーンにはストライプ 

ビジネスシーンで黒スーツを着る場合は、派手になり過ぎないようにすることが重要です。ビジネスシーンにピッタリなストライプ柄として、ここではシャドーストライプとピンストライプを取り上げて解説します。

シャドーストライプは同系色のストライプが入るように織ったもので、一見無地に見えますが光の当たり具合によってストライプが浮き出てきます。とても落ちついた柄なので、ビジネスシーンでも問題なく使うことができます。

シャドーストライプとともにビジネスシーンにおける定番柄となっているのがピンストライプ。ピンストライプは控えめな印象のスーツであり、落ち着いた大人の印象を生み出すのが特徴です。ストライプの間隔には狭いものから広いものまで多種多様ですが、ビジネスシーンに向いているのは間隔が狭いものになります。間隔が広いものはカジュアルな印象になるので注意が必要です。

フォーマルなシーンでは無地 

フォーマルなシーンの黒スーツは漆黒のクラシックな無地が鉄板で、白のドレスシャツと合わせるのが一般的な正装のマナーです。 結婚式やパーティなどの華やかな席では、相応の艶やかさを加えるのも主賓への礼儀になります。  

 ベルトやシューズ、バッグは素材の質感やカラーを合わせてください。特にベルトとシューズのセットは色をそろえ、上質の革で作ったものにすると全体のコーディネートがまとまります。 

カジュアルに見せたいならチェック柄  

黒スーツの中にはチェック柄もあり、若々しくカジュアルなコーディネートが可能です。チェックを入れることで、重く見えがちな黒のスーツも軽やかになり、爽やかな着こなしが作れます。 

チェック柄は遠くから見てやっと分かる程度の濃いものから、ネイビーに近い明るいデザインもあります。セットアップで上下の配色を変えてみるのもオススメです。ジャケットは黒、パンツは白が定番で、ブリティッシュスタイルやイタリアンスタイルのように、体型が出るジャケットにはスリムパンツを合わせるとキレイなシルエットを作れます。 

黒スーツを着るときに気を付けること 

便利に着用できる黒スーツですが、いくつか注意点もあります。それは、欧米では黒スーツは葬儀に着るもので、ビジネスシーンや、おしゃれのために着用するものではないので、海外でスーツを着る場合には避けた方が無難です。 

日本でも欧米と同じく着用する人は少なくなっていますが、生地質を選ぶことでビジネスシーンでもカジュアルでも着ることができます。 

ビジネススーツには基本NG  

黒スーツは基本的なフォーマルスーツであり、晴れの日や葬儀のときに着用すべきものです。先に述べたように、欧米では葬儀に着用するのが一般的で、ビジネスのシーンで着ている人は、あまりいないようです。 

 日本でも欧米と同じくビジネスシーンでは着ない、という人も増えていますが、カラーや生地質を選ぶことで、ビジネスシーンでも違和感なく着用することができます。例えば、冠婚葬祭では漆黒の黒にツヤのある生地を使い、ビジネスシーンなら「ウール」で自然なツヤのあるモノを、カジュアルならジャージーといった使い分けることです。 

黒スーツを着こなす基本とは? 

黒スーツは年齢や体型を問わず、おしゃれなスタイル、豊かなコーディネート、多彩なバリエーションを実現するアイテムです。 

一方で、黒スーツ はTPOに合わせた、おしゃれな着こなしをするためのセンスが必要になります。黒スーツを着こなす基本とは、「スーツ、シャツ、タイ」のいずれかのポイントを押さえることです。 

黒スーツで、いろいろな着こなしを試して、自分らしいおしゃれを楽しんでください。 

ダークスーツのおすすめコーディネート

「ダークスーツ」の着こなしはTPOに合わせて様々なパターンがあります。ビジネスシーンや冠婚葬祭などではカチッとしたコーディネート。オフィスカジュアルや結婚式の2次会などにはカジュアルダウンしたコーディネート。この様に使い分けるとオシャレな装いを楽しむことができるのではないでしょうか。「ダークスーツ」はビジネスシーンでは定番ともいえるスーツです。シャツやネクタイとの組み合わせ次第で大きく印象を変えることもできるので非常に使い勝手がよいといえます。ビジネスシーン以外でも様々なシーンで着用できることから、コーディネートのポイントを押さえておくと大変重宝するといえるでしょう。ここでは「ダークスーツ」のコーディネートを5つほどご紹介していきます。「ダークスーツ」のコーディネートを考える際の参考にしてみてください。

【ダークスーツ コーディネート①】ダークネイビースーツ X サックスブルーシャツ X ネイビーネクタイ

ダークネイビースーツはビジネスシーンにおいて最も広く着用されているスーツといえるのではないでしょうか。ビジネスシーンにおいては、清潔感があり、爽やかでありながら実直なイメージに仕上げるコーディネートがオススメです。ひとつめに紹介するコーディネートは、ネイビースーツの着こなしの中でも最もベーシックなワントーンコーディネートです。スーツジャケット、ワイシャツ、ネクタイでネイビーを基調としたグラデーションでまとめる着こなしとなります。実は、ダークネイビーなどのネイビー色は日本人をはじめとしたアジア系の民族との相性が抜群に良いとされています。少し黄色がかった肌の色をネイビー色が引き立てるためです。

スーツは生地柄は無地か織柄などの主張しすぎない柄をチョイス。ジャケットがダークネイビーですので、シャツとネクタイでグラデーションをつけるイメージになります。シャツはホワイトかブルー系の無地シャツが最も清潔感が出るコーディネートです。グラデーションをつけるためブルー系のサックスブルーのシャツを合わせましょう。サックスブルーのシャツは過度に主張せず、さりげないおしゃれ感を演出するのに適しています。

最後にネクタイです。ネクタイはスーツカラーと同じダークネイビーのジャガードタイを合わせます。ジャケットとシャツが無地ですので、ネクタイには小紋柄かドット柄などの落ち着いた柄が入ったものを合わせると良いでしょう。柄の大きさについては、大きすぎるとカジュアルな雰囲気になってしまいます。柄が小さいネクタイの方がコーディネートしやすいことも考慮して柄の大きさを選びましょう。

ダークネイビーを基調としたコーディネートを例に紹介してきましたが、ワントーンコーディネートはダークネイビーだけに適用できるスタイルではありません。例えばグレーを基調としたワントーンコーディネートも魅力のあるコーディネートといえます。基調とする色によって同じワントーンコーディネートでも印象が大きく変わりますので、作り出したいイメージになるように基調となる色を選びましょう。

【ダークスーツ コーディネート②】黒のダークスーツ X ホワイトシャツ X ワインレッドのドットタイ

次にご紹介するのは黒のダークスーツのコーディネートです。ビジネスシーンで黒のダークスーツを着用する場合は「墨黒のスーツを避ける」ことが重要です。黒のダークスーツをビジネスシーンで着用するには、ブラックスーツ(礼服)とは違うことをしっかりとアピールしましょう。これはスーツカラーだけに当てはまることではありません。トータルコーディネートとしてブラックスーツに見えない様にする工夫が必要です。

まずはスーツですが、無地の黒ダークスーツは「礼服っぽさ」が出てしまうため、初心者は避けた方が無難といえるでしょう。ピンストライプのダークスーツを選ぶとコーディネートがしやすいのでオススメです。シャドーストライプも良いですが、「礼服っぽさ」を遠目にも出さない様にするにはピンストライプが適しています。ピンストライプはビジネスシーンにおいても無地に次いで着用されている柄ですので、悪目立ちすることもありません。

ここでは「一無地二柄」の考え方でコーディネートをしてみましょう。スーツが柄物ですので、ワイシャツを無地にしてネクタイを柄物にするという考え方です。ワイシャツについては清潔感を出すためにホワイトかブルー系のシャツがオススメですが、ネクタイでポイントを作るので今回はホワイト無地のワイシャツを合わせます。

最後にネクタイです。ネクタイについては自由度が高いといえます。ビジネスシーンやパーティーなど、その場に合わせたネクタイを選びましょう。ビジネスシーンで着用する場合は、ワインレッドベースのドット柄ネクタイとの相性が抜群なのでオススメです。パーティーなどのシーンにおいてはシルバーのネクタイを合わせると良いでしょう。

【ダークスーツ コーディネート③】チャコールグレースーツ X ストライプシャツ X レジメンタルタイ

続いてご紹介するのはチャコールグレースーツのコーディネート例です。グレースーツはスーツカラーの中ではネイビーに次いで人気のカラーといえるのではないでしょうか。中でもチャコールグレーはそのコーディネートのし易さから多くのビジネスマンに選ばれています。チャコールグレーは無彩色ですので、どんな色とも相性が良いのが魅力です。ただし、チャコールグレー自体が非常に地味な色ではあるため、コーディネートを失敗するとビジネスシーンですら地味すぎて悪目立ちしてしまうこともあるので注意が必要なカラーともいえるでしょう。

オススメのコーディネートはチャコールグレースーツをベースに、Vゾーンに有彩色を取り入れるコーディネートです。スーツジャケットはシャドーストライプ柄のものを選び、あくまでVゾーンを際立たせる役割に徹します。シャドーストライプはビジネスシーンでは定番ともいえる柄であり、ストライプ柄ではあるものの柄としての主張が強くないのが特徴です。見る角度によってストライプ柄が浮かび出るのがさりげないオシャレとして人気になっているといえるでしょう。

ワイシャツにはホワイトを基調としたホワイトとグレーの細めのストライプ柄を合わせます。ホワイトを基調とすることでVゾーンはぐっと明るいイメージになるでしょう。スーツのストライプ柄はシャドーストライプですのでストライプ柄が喧嘩することもありません。最後に合わせるのがネクタイですが、ここが今回オススメするコーディネートの肝になる部分です。

スーツスタイルの基本は「一無地二柄」か「二無地一柄」であると先に記載しましたが、ここではあえてネクタイにストライプ柄のものを合わせます。黒をベースとして2色のストライプ柄が入った「レジメンタルタイ」を合わせましょう。スーツとワイシャツのストライプは間隔が狭いものですので、「レジメンタルタイ」を少し太めのストライプ柄にするとごちゃごちゃした印象にはなりません。ストライプ2色の選び方には様々な組み合わせがありますが、地味なコーディネートにならないように心掛けましょう。落ち着いたグリーンとレッドの組み合わせの様にポイントになるカラーを組み合わせるのがオススメです。

【ダークスーツ コーディネート④】ダークネイビースーツ X グレーTシャツ

次にご紹介するのは先に解説した「オフィスカジュアル」スタイル。スーツスタイルはかしこまったスタイルも良いですが、「オフィスカジュアル」スタイルも独特の味を出せるのでオススメです。ここでは「オフィスカジュアル」の中では比較的スタンダードな着こなしをご紹介します。

スーツにはダークネイビースーツを選びます。「シャドーストライプ」などの柄があるものでも良いのですが、今回のコンセプトはあくまで「スマート」な着こなし。シンプルな無地を選びます。ワイシャツを合わせる場合は無地だと地味になる可能性がありますが、インナーをTシャツにするので今回のコーディネートでは問題ありません。インナーのTシャツについてはVネックのグレーTシャツを合わせましょう。Vネックはその名前のとおり、ネックラインがV字になっているものです。丸首のクルーネックと比べると首元がスッキリするのが特徴といえるでしょう。V字が深いTシャツでは露出度が高くなってしまうため、避けた方が無難です。

オフィスカジュアルスタイルはカチッとしたスーツスタイルよりもシンプルに着こなせます。ワイシャツを着用していると窮屈に感じることがありますが、V字のTシャツなどをインナーとして着用すれば窮屈さはほとんど感じなくなるでしょう。「オフィスカジュアル」スタイルの着こなしを楽しんでみてはいかがでしょうか。

【ダークスーツ コーディネート⑤】黒のダークスーツ X ホワイトシャツ X シルバータイ

最後にご紹介するのはダークスーツでパーティーに参加する際のコーディネートです。パーティーに参加する際に必ず実施すべきことがあります。それはドレスコードの有無です。ドレスコードがある場合にはドレスコードに従った装いにするのが社会人としてのマナーですので、参加することになった時点で必ず確認するように心掛けましょう。今回ご紹介するのは「インフォーマル」指定のパーティーに参加する場合です。「インフォーマル」の場合はダークスーツを着用するのが一般的といえるでしょう。

スーツはブラックのダークスーツを選びます。スーツの生地柄については礼服との違いをはっきり出すため、ペンシルストライプ柄がオススメです。ペンシルストライプ柄はピンストライプ柄よりも線が太く主張が強いのが特徴といえるでしょう。スタイリッシュな印象を与えることができるので広く採用されている柄です。

ワイシャツは白無地のものを合わせます。カジュアルなパーティーであればカラーシャツでも問題ありませんが、フォーマルな場であれば白無地が無難です。ワイシャツの襟の形は「ワイドカラー」がオススメです。ワイドカラーのシャツは首回りがすっきりと見えるため、スタイリッシュな着こなしができます。

最後にネクタイですが、ネクタイにはパーティーらしく華やかなものを合わせます。シルバーを基調としたネクタイにホワイトのドット柄をあしらったネクタイを合わせましょう。一昔前まではこうしたパーティーにおけるネクタイとしては「白」が一般的でしたが、現在はシルバーやシルバーグレーのネクタイが主流となっています。パーティーでも一目置かれる様なオシャレな雰囲気を楽しみましょう。

黒スーツやシャツをオーダーで!  

スーツをおしゃれに着こなす一番のポイントはフィッティングです。どんなにおしゃれなスーツでも体型にフィットしていなければ、すべてが台無しになってしまいます。  

オーダースーツを作るなら、気軽になんでも相談できるお店探しから始めましょう。オーダースーツSADAは、基本の3タイプから、英、米、伊3カ国別のスタイルなど商品ラインナップも充実しています。 

しかも、オーダースーツSADAではフルオーダーのスーツが、「生地代、加工代、ネーム代込みで、初回価格19,800円(税込21,780円)〜」で作ることができます。 

2022年11月3日時点での価格です。価格は変更することがあります。 

ぜひ一度、オーダースーツSADAのお店にお越しください。 

黒スーツをフォーマルに着こなすなら、もちろん定番の白無地シャツを合わせるべきです。ビジネスシーンで着こなす場合は、白無地では地味で堅苦しいイメージに落ち着いてしまいます。白ならストライプなどで上手くまとめていきましょう。おすすめの色はサックスブルー。カジュアルめなシーンならピンクなどのパステルカラーもOKです。かなりカジュアルなシーンなら黒スーツ×黒シャツコーデも、最近ではパーティーシーンなどに流行しています。シーンに合わせた色柄選びで適切に着こなしていきましょう。カラー(襟)はレギュラー・ワイドが基本ですが、カジュアルシーン・ノーネクタイならボタンダウンもOKです。合わせるネクタイは、フォーマル感を出したいならグレー・茶色などのダークカラー。カジュアル感や明るさを演出したいなら黄色などのカラーを選んでいきましょう。柄はドット・チェックがおすすめです。黒スーツ自体の色柄は、ビジネスで着るなら適度な派手感を演出できるシャドーストライプがおすすめです。カジュアル感をオープンにしていきたいならチェック柄もいいでしょう。ビジネスシーンでは黒無地は避けてくださいね。TPOに合わせたオシャレなコーデで、オシャレに黒スーツを着こなしましょう!

この記事では冠婚葬祭やビジネスシーンにおいて着用される「黒スーツ」を取り上げて解説してきました。

この記事の要点を簡潔にまとめると以下のとおりです。

・黒スーツにはブラックスーツ(礼服)とダークスーツがある

・ブラックスーツとダークスーツには「色合い」、「デザイン」などに違いがあり、互換性がない

・TPOに合わせてブラックスーツとダークスーツを使い分けることが大切である

・黒のダークスーツを着用する場合は礼服との差別化が特に重要である

・オフィスカジュアルなスタイルでは「抜け感」のある着こなしを楽しめる

スーツを自在に着こなす上で最も重要なポイントはフィッティングです。どんなにオシャレなコーディネートをしても、スーツ自体が体型にフィットしていないと台無しになりかねません。ブラックスーツやダークスーツを着こなすならば、スーツをオーダーメイドで作るのがオススメです。オーダースーツSADAでは豊富な生地やオプションを用意しており、自分の好みに合わせて自在にスーツを仕立てることができます。また、生地購入から縫製・販売までを自社完結している上に、先端技術導入によって製造コストも削減しているため、比較的安価にオーダースーツを手に入れられるのも魅力です。こだわりの一着を是非オーダースーツSADAで仕立てましょう。

この記事では冠婚葬祭やビジネスシーンにおいて着用される「黒スーツ」を取り上げて解説してきました。
この記事の要点を簡潔にまとめると以下のとおりです。
・黒スーツにはブラックスーツ(礼服)とダークスーツがある
・ブラックスーツとダークスーツには「色合い」、「デザイン」などに違いがあり、互換性がない
・TPOに合わせてブラックスーツとダークスーツを使い分けることが大切である
・黒のダークスーツを着用する場合は礼服との差別化が特に重要である
・オフィスカジュアルなスタイルでは「抜け感」のある着こなしを楽しめる
スーツを自在に着こなす上で最も重要なポイントはフィッティングです。どんなにオシャレなコーディネートをしても、スーツ自体が体型にフィットしていないと台無しになりかねません。ブラックスーツやダークスーツを着こなすならば、スーツをオーダーメイドで作るのがオススメです。オーダースーツSADAでは豊富な生地やオプションを用意しており、自分の好みに合わせて自在にスーツを仕立てることができます。また、生地購入から縫製・販売までを自社完結している上に、先端技術導入によって製造コストも削減しているため、比較的安価にオーダースーツを手に入れられるのも魅力です。こだわりの一着を是非オーダースーツSADAで仕立てましょう。