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男性必見!フォーマルシーンの服装マナーをレクチャー!

「結婚式に呼ばれたけど、どんな服装で行けばいいのかよく分からない…」「入学式や卒業式はみんなどんな格好で来るんだろう…」とお悩みのみなさん。初めて呼ばれる結婚式や、人生で1回、2回しかないような式典での服装、特に誰かに教わるわけでもなく、その時になって焦ってしまいますよね。こういった「式典」に限って格調が高いので、求められるルールや、もはや当たり前とされる常識を押さえておかないと、恥をかいてしまう可能性があります。自分が恥ずかしいだけならまだしも、主催者や主賓に対して失礼な服装だったら…。でも大丈夫です。いろいろと覚えることが多そうで、厳格なイメージがある式典などのフォーマルシーンでも、基本的な服装のデザインや、合わせるシャツ、ネクタイ、靴の色柄を押さえておけば安心。合わせて「これはNG」という服装も確認しておきましょう。これにプラスして、式典を華やかに彩る小物なども押さえておけば、TPOを完璧に押さえた着こなしができますよ。そこで今回はスーツマナーの専門家「オーダースーツSADA」の現役スタッフが、「フォーマルスーツのマナー」や「フォーマルシーンに合わせるアイテム」について解説します。

結婚式に出席したり、式典やパーティーに参加したりするときはフォーマルな服装が求められることがありますが、そのルールがよくわからないという人も多いのではないでしょうか。

格調の高いシーンであればあるほど知っていて当然というマナーが存在しているため、知らないと恥をかく可能性があるだけでなく、主催者に対して失礼になることもあります。

この記事では男性を対象に、フォーマルな服装のマナーについてポイントをおさえて解説します。

男性のフォーマルスーツのマナー

フォーマルなシーンにおける服装は、そのフォーマル度の高いほうから正礼装、準礼装、略礼装の3つに分けられます。

儀式には慶事と弔事があり、そして昼間に行われるものと夜間に行われるものではマナーが違うので、服装を考えるうえではまずこの点を意識しましょう。なお、「平服でお越しください」と案内されている場合は、略礼装のことを指しているということも覚えておいてください。 

正礼装において着用されるウェアはモーニングコート、燕尾服、タキシードのいずれかです。

モーニングコートは昼間に着る最も格調高い礼装ですが、基本的には会の主催者やそれに準じる人が着用するものなので、参列者として着用する機会は少ないです。

夜の正礼装は燕尾服かタキシードで、招待状に「ホワイトタイ」の指定があれば燕尾服、「ブラックタイ」の指定があればタキシードとなります。一般的にはタキシードを着用する機会のほうが多いでしょう。 

準礼装において昼間に着用するもので「ディレクターズスーツ」というものがあります。これはブラックのジャケット、ブラックとグレーのストライプのスラックスを組み合わせた服装をいいます。
ただし、結婚式でディレクターズスーツを着るのは親族や上司などの立場にいる人なので、一般の参列者であればブラックスーツやダークスーツが無難です。 

ブラックスーツやダークスーツは準礼装としても略礼装としても着用できますし、昼夜を問わないので、礼装として最初に購入する1本としておすすめできます。ただし、ブラックスーツについては、礼服として作られているものとビジネススーツでは色の濃さやデザイン、生地の光沢などに違いがあります。
特に弔事でビジネススーツは向かないので、礼服としてのブラックスーツを用意するほうが良いでしょう。

フォーマルシーンで着るべきシャツ

フォーマルなシーンで着用するシャツの選び方にはいくつかのポイントがあります。

まず、シャツの色や柄は無地の白を選ぶのが基本です。ただし、友人の結婚式のようなややカジュアルな場であれば、淡いパステルカラーでも差し支えないといわれています。このあたりはTPOに応じて変わりますが、目立つ濃い色や派手な柄のシャツは避けましょう。

カラー(襟)にはさまざまな種類がありますが、正礼装においてモーニングコート、燕尾服、タキシードを着用するならレギュラーカラーかウイングカラーが基本です。燕尾服やタキシードで蝶ネクタイを着用するならウイングカラーが向いています。準礼装や略礼装でディレクターズスーツやブラックスーツを着用する場合も、レギュラーカラーのシャツを選ぶのが基本です。 

シャツの袖口についてはシングルカフとダブルカフの2種類がありますが、これは決まった型がありません。強いていえばシングルカフが無難ですが、ダブルカフのほうがフォーマルであるという見解もあるようです。ダブルカフの場合はカフスボタン(カフリンクス)を使用しますが、シンプルなものを使用するのが基本です。

フォーマルシーンに合ったネクタイは?

ネクタイは一般的な結び下げのものと蝶ネクタイがメインです。

モーニングに合わせる場合は結び下げのタイプで、色はシルバーやグレー、柄はレジメンタル(斜めのストライプ)を選ぶのが無難です。アスコットタイを着用しても良いでしょう。タキシードや燕尾服であれば蝶ネクタイが合います。

先述したとおり、ホワイトタイなら燕尾服、ブラックタイならタキシードというのがルールなので、色については自ずと決まります。 

ネクタイを着用するうえでは、サイズや大剣(締めたときに前側にくる生地)の先端の位置に注意を払いましょう。サイズは上着のラペル(下襟の、社章などをつけるための切り込み付近の長さ)に合わせ、大剣の先端はベルトのバックル中央になるように締めると最も見栄えがよくなります。蝶ネクタイの幅は両目の目尻と目尻の間のサイズと同じものを選ぶのが基本です。 

ディレクターズスーツの場合は結び下げタイプが基本ですが、アスコットタイでも合います。色についてはシルバーグレーの縞模様がオーソドックスです。結婚式の二次会のようなカジュアルな場ではルールにこだわりすぎる必要はありません。主役よりも目立たない程度でおしゃれを楽しむくらいで丁度よいでしょう。

フォーマルシーンでベストを着用するのはあり?

これまで礼装を意識したことがなければ、ベストを着用したことがないという人も多いのではないでしょうか。

ベストはスーツのインナーとして作られたものであり、ドレス感が強いです。そして、もともとフォーマル向けのアイテムとして使用されているものなので、フォーマルシーンにはよく合います。 

ベストを選ぶときは、体にぴったり合うサイズにすることが大事です。着用したときにシャツやベルトが見えない着丈にするのが基本で、Vゾーンは襟のついた浅めのものにすると、体をたくましく見せることができます。

ボタンの数は4つから6つまでありますが、いずれであっても一番下のボタンは留めないようにしましょう。これはアンボタンマナーと呼ばれており、無理に留めようとすると型崩れの原因になることがあります。 

ベストを着用するときは、ジャケットのボタンはすべて外しておくのが基本です。なお、ジャケットを脱いでベストだけの格好でいるのはマナー違反であるという考え方もあります。これは、ベストの背面が裏地素材でできていることからきているようです。

ベスト単品で着こなすことを意識して作られているのは「オッド・ベスト」で、こちらはジャケットを着用していなくても問題ありませんが、フォーマルな場で上着を脱ぐことはあまりないでしょう。

フォーマルシーンの靴のポイント

革靴にもフォーマル向けのものとカジュアル向けのものがあります。その区別は主に靴紐を通す部分である「羽根」と「色」、「デザイン(つま先を含む)」の3点で決まります。

羽根には「外羽根式」と「内羽根式」の2つがあり、フォーマルなのは内羽根式、ビジネスやカジュアルに向いているのが外羽根式です。靴紐をすべて外したときに羽根が閉じているのが内羽根式で、開くのが外羽根式です。内羽根式は上品に見えるのでフォーマルな場に向いているといわれています。 

フォーマルな場では、つま先はストレートチップがベストです。ただし、プレーントゥではいけないということではありません。フォーマルな場でストレートチップが選ばれる理由は靴を作る技術が未熟だった頃のなごりで、プレーントゥでは美しいつま先に仕上げられなかったことが原因です。

しかし、現在はプレーントゥでもつま先を美しく整えることができるので問題ないでしょう。なお、メダリオンと呼ばれるつま先周辺に小さな穴があるタイプは、フォーマルな場では避けるのが無難です。穴が空いている理由は靴の内部にこもる湿った空気を逃がすためであり、どちらかといえばビジネスでよく歩くときに向いた仕様です。 

靴の色については、フォーマルな場では黒を選ぶようにしましょう。礼装は基本的に黒がベースになっているので、茶色の靴はそもそも合いません。茶色の靴を履く人がいないわけではありませんが、結婚式でもスピーチを頼まれているなど他の参列者から注目される機会があるなら避けておいたほうが良いでしょう。

ポケットチーフを使うときのポイント

礼装にはポケットチーフが似合います。ポケットチーフがあると、よりスタイリッシュな印象を与えることが可能です。

ポケットチーフの色や柄は、基本的にネクタイの色に合わせるのが原則ですが、フォーマルな場では白がマナーといわれています。素材についてはリネンがフォーマルなので、格式高いところでの着用は「白・リネン」が基本ということを覚えておいてください。

なお、ポケットチーフの色をシャツの色に合わせるというやり方もあります。センスに自信があるならトライしてみてください。 

ポケットチーフのたたみ方は多くあります。フォーマルな場で使用する場合におすすめなのは「TVホールド」か「スリーピークス」です。

TVホールドはポケットから見える部分がごく自然なたたみ方です。ポケットチーフを正方形の四つ折りにしたあと、ポケットの大きさに合わせて三つ折りにし、少しチーフがのぞくくらいの長さに端を折ってポケットに入れます。単純なのでたたみ方に迷うことがありません。

スリーピークスはポケットからのぞくチーフが尖り、華やかな印象になります。たたみ方は1つの角とその向かいの角を合わせて三角形を作り、それを半分に折り、さらにもう半分に折ります。そうすると3カ所の角が並ぶので、それがポケットの外に顔を出すようにしまいます。文章では説明が難しいですが、実際にたたんでいる様子を見れば簡単に理解できます。

このほかにもパフ、トライアングラー、クラッシュなどいろいろなたたみ方があるので、シーンに合わせて選んでください。 

和装の場合のマナーは?

礼装として男性が着物を着るのは、結婚式なら新郎新婦の父や仲人(神前式であれば新郎も)、葬儀では喪主というのが一般的です。

着物の格式は「第一礼装」と「一般礼装」という言葉で表現されます。結婚式における男性の第一礼装は黒羽二重(くろ・はぶたえ)生地の紋付羽織袴で、男性の和装では最上格の着物です。黒地の着物と羽織に縞柄の袴を着たスタイルで、扇子、羽織紐などの小物は白に統一するのがルールです。履物として草履を履くなら鼻緒を白にします。 

結婚式の招待客であっても着物を着ることはできます。招待客の準礼装は黒以外の着物と羽織に袴を着たスタイル(色紋付)で、足袋は白、羽織紐は着物の色に合わせます。紋の数は五つ紋か三つ紋です。主役ではありませんので羽二重の比翼はなくても良いですが、小物は基本的に白でそろえます。

略礼装として着物を着用するときは紋の数を減らす、あるいは無紋にするのが1つの方法です。決まったルールはありませんが、突飛な素材や小物を選ぶのは避けましょう。

フォーマルシーンではNGな服装

フォーマルなシーンでは避けるべき服装があります。

たとえば、真っ白なスーツやタキシードは主賓よりも目立つ可能性が高いのでふさわしくありません。

反対に、黒いシャツを着ることや、全身が黒で統一されているような服装もお祝いの席では好ましくありません。黒をベースとした服装はカジュアルなイメージが強く、TPOは慎重に選ぶ必要があります。

もちろん、アニマル柄やそのほか派手な柄は全般的に避けましょう。 

結婚式にビジネススーツで出席することも基本的にはおすすめしません。
どうしてもビジネススーツを着たいのであれば、最低でもシャツやネクタイに気を配ったり、ポケットチーフを使用したりして非日常感を出すべきです。ビジネススーツは礼装とは明らかな違いがあるので、本人は意識していなくても周囲から浮いてしまいます。

そのほかにも、ブーツや白い靴下、ビジネスバッグなども避けます。格式高い場面では周囲の目も厳しいので、出席前には再度問題がないかどうかチェックしましょう。

フォーマルスーツを着るならSADAがおすすめ!

礼装の黒とビジネス向けのブラックスーツは、同じ黒色でもその濃さが違うのが一般的です。薄暗いところではわかりづらくても、明るいところに出ると両者の差ははっきりとわかります。そのため、礼装が必要な場に出席するときは、礼装として作られている服装で出席するのが望ましいです。

SADAではこの点を意識した「フォーマルスーパーブラック」と「フォーマルウルトラブラック」というタイプの礼装用スーツを扱っています。 

注文はホームページから行うことができ、生地、フロントのボタン、襟の形や裏地なども指定できます。採寸については、初めての注文の場合は店舗で採寸してもらったり、サンプルスーツを送ったりする方法で可能です。

SADAは工場直販方式を採用し、年間12万着を生産するスケールメリットを活かして、低価格でオーダースーツの販売を行っています。

新しく礼装用スーツを作ることを考えているなら、SADAで注文してみてはいかがでしょうか。

シーンに合わせた服装選びを!

以上で解説してきたとおり、フォーマルなシーンではメインのジャケットからカフスボタンのような小物にいたるまで、実に多くのルールがあります。

カジュアルなシーンでは昔からのルールよりもセンスが重視されるでしょうが、フォーマルなシーンではルールを正しく理解することが、社会人のスキルとして求められます。 

細かいルールを理解するのは面倒に感じるかもしれませんが、長い間、それが受け継がれてきたことには何らかの理由があるでしょう。ルールをマスターし、そのとおりの着こなしが身についた頃には、その意味が実感できるようになるかもしれません。

まずは、シーンに合わせて決められているとおりに実行してみましょう。

招待状や参加要項に「ホワイトタイ」と書いてあれば燕尾服、「ブラックタイ」と書いてあればタキシードなどの正礼装が一般的です。昼間の式典の場合は、指定がなければ準礼装や略礼装、すなわち「ブラックスーツ」「ダークスーツ」で出席しましょう。ただしここでいうブラックスーツは「黒いビジネススーツ」のことではなく、光沢のない「礼服としてのブラックスーツ」のことなので、違いはしっかり押さえて準備しましょう。合わせるシャツは、燕尾服・タキシードの場合には「レギュラーカラー」か「ウイングカラー」を選んでください。ブラックスーツの場合はレギュラーカラーを選びましょう。袖口はシングルとダブルの2種類がありますが、特に制限はないのでどちらでもOKです。ネクタイは燕尾服・タキシードの場合なら、一般的な結び下げのネクタイか蝶ネクタイが基本。ブラックスーツの場合は結び下げのネクタイを選びましょう。靴は黒のストレートチップが最適です。またフォーマルシーンではベストを着用してもOK。ジャストサイズできっちり合わせましょう。そのほか白いリネンのポケットチーフを取り入れるとよりスタイリッシュです。TPOに合わせた着こなしで、フォーマルシーンを乗り切りましょう。