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スーツに合うTシャツの選び方は?NGマナーや上手な着こなし方についても解説

スーツにワイシャツを合わせる典型的なスタイルから打って変わって、よりカジュアルな印象のスーツ×Tシャツスタイルが現在では定番化しています。着心地がよく、便利なコーデですが、着方を間違えるとカジュアルすぎて浮いてしまったり、だらしなく見られたりする危険があるため注意しましょう。スーツに合わせるTシャツの選び方や注意が必要なポイント、ビジネスシーンなどでの上手なコーディネート法までを紹介します。

スーツにTシャツはアリ?初心者でもOKの最新トレンド

ビジネスカジュアルやオフィスカジュアルを許容する企業が増えたことにより、ビジネスシーンの服装は大きく変化しています。スーツにはシャツを合わせるのが当たり前だった以前とは違い、インナーの選択肢は拡大。襟付きにこだわる必要はなくなり、ポロシャツ、Tシャツ、ロンTなどさまざまなインナーの組み合わせを選べるようになりました。

その中でいま人気なのが、スーツにTシャツを合わせるキレイ×ラフスタイルです。Tシャツはワイシャツよりも快適で、ある程度のビジネスシーンにも対応できる使い勝手のよさもあり、セットアップ需要とともに普及しました。

スーツ×Tシャツコーデは、カジュアルな印象のTシャツをいかにしてスーツに合わせるかがポイントです。Tシャツの色や柄、着丈、素材感などがジャケットと合い、統一感や清潔感があるコーディネートに仕上げられるかどうかで印象が左右します。サイズ感やシルエットが大事になるため、細かく調整されたオーダースーツとはとくに相性がよい組み合わせです。

オフィスカジュアルのTシャツはどこまでOK?

オフィスカジュアルには明確なルールがありません。ラフ過ぎずカジュアル過ぎず、社内で過ごすうえで仕事に支障が出ない程度のシンプルかつ清潔感のある装いであればよしとされ、具体的な基準は会社によって違います。ビジネススーツとカジュアルアイテムの境界線の曖昧さもあり、個人で判断できない場合もあるでしょう。

実際には、クリエイティブ職や、その他の企業でも社外対応がない日なら「スーツ×Tシャツ」のスタイルでも問題ないことがほとんどです。ただし、Tシャツといっても目の荒い生地やプリントが入ったようなカジュアルすぎるものは避け、あくまで「上品なカットソー」をイメージしたTシャツを選ぶことが鉄則です。Tシャツの選び方ひとつで、「スーツ×Tシャツ」スタイルの可否が分かれると心得ておきましょう。

オフィスカジュアルを簡単に表すと、基本のビジネススーツにカジュアルアイテムをちょい足ししたコーディネートです。スーツスタイルよりカジュアルダウンしますが、ジャケットにジーンズや半ズボンを合わせるのは一般的にNGなので注意しましょう。

オフィスカジュアルでも男性はジャケット必須。ジャケット×長ズボンの基本コーデは崩さずに素材を少し変えたり、ワイシャツをTシャツに変えたりと少し変化を加える程度に留めるのがおすすめです。ジャケパンスタイルももちろんOK、スラックスの長さはアンクルパンツまでなら許容される場合が多いでしょう。

会社のルールを確認

会社によって服装ルールが異なり、オフィスカジュアルやビジネスカジュアルを全面的に奨励している場合もあれば、襟付きのインナーしか許可されていない場合もあります。インナーにTシャツを選んでも大丈夫かどうか、事前に確認しましょう。

働き方の多様化により多くの会社で勤務中の服装ルールが緩和され、オフィスカジュアルが許容される会社が増えています。ただ業種や職務などによっては、依然として服装に厳密な規定を設けている会社も少なくありません。

オフィスカジュアルが認められている会社でも許容範囲が異なるため、会社の規則や上司、同僚の服装を参考にして調整することが大切です。会社としてルールが定められていない場合でも業界ごとに一般的な基準や常識があるため、大きく逸脱して悪印象を持たれないよう注意しましょう。

メンズカジュアルのスーツマナー

ビジネススーツほどではないものの、ビジネスカジュアルにもマナーがあるので覚えておきましょう。

TPOに沿った装い

ビジネスカジュアルが許容されていたとしても、ビジネスシーンでは場に合った着こなしをするのが重要です。取引先との会議やお客様との面談など、フォーマルな装いが求められる場面ではワイシャツにネクタイの典型的なスーツスタイルで臨むのが賢明でしょう。TPOに応じて適切なコーディネートに整えることがビジネスマナーです。

サイズ感には要注意

スーツスタイルにおいてサイズ感はとても大切な要素です。カジュアルシーンではオーバーサイズもおしゃれですが、ビジネスシーンでは体型にフィットしない大きめや小さめサイズのコーディネートはマイナスイメージを与えるリスク大。同じアイテムでもサイズ感次第で相手に与えるイメージに差が出るため、ジャケットからスラックス、Tシャツ、ポロシャツに至るまでサイズ感にこだわりましょう。

仕事用のスーツ専用Tシャツとして揃えておくのもおすすめです。

スーツはきちんとしたものを

Tシャツを合わせる場合、スーツはジャストサイズかつきちんとした印象のものを選ぶことが重要です。テーラードスーツ・セットアップどちらにおいても、体型に合ったものを着用し、靴やバッグなどの小物を活用して全体のコーディネートがビジネス向けになるよう引き締めましょう。Tシャツはタックインを基本とし、ジャケットから裾が見えないよう注意します。

メンズスーツにTシャツを合わせるメリット

メンズスーツにTシャツを合わせるメリット

メンズスーツにTシャツを合わせるメリットとして、Tシャツは安価かつ、クリーニングやアイロンなどのお手入れが不要であることが挙げられます。また、Tシャツを使ったスーツの着こなしは今風で軽やかさがあり、見た目も堅苦しくないうえに着心地も良いことが魅力です。その他、「スーツ×Tシャツ」のメリットについて2点紹介します。

カジュアルダウンしたスタイルを楽しめる

ベーシックなスーツ×ワイシャツの組み合わせはフォーマル感が強く、相手に堅い印象を与えがちです。一方、Tシャツを合わせるスタイルはかっちりとした雰囲気は残しつつ、程よくカジュアルダウンしたスタイルを楽しめます。

また、Tシャツスタイルなら仕事帰りのショッピングや食事はもちろん、休日の街歩きスタイルとしても違和感がないため、オン・オフを兼用できることもメリットです。中に着るTシャツのデザインを変えれば、同じスーツでも大きく印象を変えられるでしょう。

「スーツ×Tシャツ」スタイルはラフな雰囲気を演出できますが、カジュアルすぎるデザインや素材のTシャツはビジネスシーンに馴染みにくいためTPOに合わせたコーディネートを心がけましょう。

着こなしの幅が広がる

スーツ×ワイシャツは典型的で何も考えずともまとまります。「外さない」のでスーツ初心者でも心配はないものの、変わり映えせずマンネリ化しやすいのがボトルネックです。ワイシャツに限定せず、Tシャツやポロシャツなど選択肢を増やすことでコーディネートの幅が広がり、おしゃれな着こなしをさまざまに楽しめます。

シンプルな無地のTシャツ、ボーダー、チェック、ロゴ入りなどさまざまなデザインが選べるのがTシャツの魅力。シンプルな無地~目を引く柄物まで、TPOに応じてさまざまなコーディネートが楽しめます。Tシャツはカラーバリエーションが豊富ですが、派手な色柄のTシャツはビジネスシーンでは使いにくいため、環境に合わせた色柄を選びましょう。

スーツに合わせるTシャツ選びの基本ポイント

スーツ×Tシャツコーデを着こなすためには、Tシャツ選びがポイントです。ジャケットを羽織っているときだけでなく、ジャケットを脱ぐことも想定してTシャツ1枚でも着られるデザインのものを選びましょう。スーツに合わせやすい光沢がある素材がおすすめです。着丈やシルエットにも配慮して、カジュアル感が強くなりすぎないよう注意しましょう。

ジャケットのインナー専用Tシャツやスーツ屋が仕立てたTシャツなど、スーツに合わせやすい商品もあります。

透け感に注意

スーツに合わせるTシャツは、程よい厚みがあり透け感がないものがおすすめです。シンプルな無地のTシャツは、シワや汚れが目立ちやすく透けやすいのが難点。肌着のように肌や下着が透けてだらしない印象を与えてしまう場合があるので、透け感に配慮が必要です。軽くて着心地のよいTシャツは生地が薄いものが多いため注意しましょう。

白いTシャツを選ぶ際は、5oz(オンス)以上の厚みがあるかを目安にするのがおすすめです。厚みを調べる方法として、Tシャツのタグを確認するか、メーカーのウェブサイトをチェックしましょう。薄手のTシャツを着用する場合は、インナーTシャツを着用して透けないよう配慮するのも効果的です。

素材選び|スーツに合うTシャツ素材

スーツに合わせるTシャツは、綿100%やポリエステルなどの光沢がある素材がおすすめです。コットン、シルク混、スーピマコットンなどの素材は高級感があるほか、生地の目が詰まっていると上品に着こなせます。

Tシャツは透け感のあるものが少なくありませんが、肌着ではなくワイシャツの代用として着用するため、ある程度の厚みがあるしっかりとしたものがおすすめです。快適さで人気のユニクロのエアリズムは、肌着として着用するのがよいでしょう。

夏場に着用するなら、吸湿性や通気性の高いドライコットンやテンセル混などの生地もおすすめです。

ネックの形|ネックラインで印象が変わる

Tシャツの首元の形(ネック)はいくつかの種類があります。普段着であれば好みのタイプを選べばよいのですが、ジャケットと組み合わせる場合はクルーネック、Vネック、モックネックがおすすめ。中でもオーソドックスなクルーネックがビジネスシーンにはおすすめです。

クルーネック

クルーネックは「丸首」とも呼ばれる最も一般的なTシャツのネックの形です。シンプルで清潔感があり、スーツに合わせるTシャツの王道といえます。クルーネックよりも開きの大きいUネックもありますが、肌の露出が多くカジュアルな印象が強いためビジネスシーンでは避けたほうが賢明です。

ボートネック

首元が縦方向には短く、横方向に広く開いているネックの形です。船底の形に似ていることからポートネックと呼ばれています。レディースのロンTなどでよく見かける形ですが、カジュアルな印象が強いためスーツに合わせるTシャツには不向きです。

Vネック

首元がVの字に開いたVネックもスーツに合わせやすいタイプです。クールで清潔感ある印象を与えますが、切り込みが深いものは避けましょう。スーツスタイルではなるべく肌の露出を避けるのがスマートです。V字の着込みが浅いものを選びましょう。

タートルネック

首元を包み込むデザインが特徴の冬場の王道スタイル。防寒性に優れるだけでなくファッション性も豊かなネックの形で、スーツスタイルとの相性も抜群です。首元を折り返したりふわっとさせたりするだけでも印象が変わり、同じTシャツでも違ったコーディネートができます。

モックネック

タートルネックよりも首周りの立ち上がりが短いモックネックもスーツとの相性は抜群です。タートルネックの首元の圧迫感が苦手な方でも着やすく、季節を選ばずに着られることが魅力。スポーティーな印象もあり、明るく快活なイメージを求める場合にもおすすめです。

サイズ感|「少しタイト目」が正解

Tシャツのサイズはジャストサイズ~少しタイトめを選びましょう。カジュアルシーンではオーバーサイズのTシャツが一般的ですが、ジャケットと合わせるとダボついた印象で見映えが悪くなります。スーツが持つ美しいシルエットを崩さないサイズ感がポイントです。

Tシャツのサイズは、大きすぎても小さすぎてもいけません。ジャケットのラインを保持し、スマートなシルエットになるようなサイズを選びましょう。ジャケットを脱いでTシャツ1枚になっても、きれいなシルエットを保てるものが理想です。大きめのジャケットには大きめTシャツ、小さめのジャケットには小さめのTシャツという具合にバランスを取りましょう。

またサイズ感だけでなく裾丈にも注意が必要です。Tシャツによっては裾丈が長めに作られているものがあります。スーツ×Tシャツコーデは、基本的にTシャツはインしません。Tシャツの裾がジャケットよりも長くなると、だらしない印象を与えるので注意しましょう。

適当なTシャツのサイズ感がわからない場合は、手持ちのTシャツをジャケットに合わせてみるとよいでしょう。肩幅や身幅などのサイズ感を確認できます。

柄・カラー選び|白・黒・グレーが定番

ジャケットに合わせるTシャツやカットソーのデザインは、なるべくシンプルなものがおすすめです。無地を基本に細めのボーダーやシンプルな総柄が無難。カジュアルダウンしているとはいえ、ビジネスシーンで着用する以上はプリントやワンポイントがあるTシャツやカットソーは基本的に避けましょう。

色はホワイト、ブラック、グレーなどのシンプルなものがおすすめです。モノトーン以外ではベージュ、カーキ、ネイビーなどのベーシックカラーもよいでしょう。

スーツ+ロンTの選び方と注意点

スーツ+ロンTの選び方と注意点

ロンTは、長袖のTシャツの通称です。ワイシャツより顔周りがスッキリして見えるなど、スタイルアップ効果が期待できるファッションアイテムで、とくに秋冬のインナーとして人気があります。ドレスコードを求められるフォーマルな場所には向きませんが、ビジネスカジュアルやオフィスカジュアルなら、スーツ×ロンTコーデもおすすめです。セットアップスーツなどに合わせると、スマートで小洒落た印象を与えられるでしょう。

スーツに合わせるロンTの選び方や注意点を紹介します。

自分の体型に合ったロンTかどうか

スーツ×ロンTコーデではサイズ感が大切です。袖や裾が長すぎるとスーツ本来のきれいなシルエットが崩れて見た目を損ないます。袖や丈が長すぎず短すぎず、自分の体型にぴったりと合っているロンTを選ぶのが上手に着こなすポイントです。

袖がラッパ型になっているデザインなど、スーツに合わせると違和感あるシルエットになるものも避けましょう。

ジャケットとロンTのサイズ感が合うか

サイズ感に通じますが、ロンTのサイズが大きすぎると、ジャケットを羽織った際に中のロンTがクシャクシャになってしまって、見た目的にも少し窮屈な印象を与えてしまう可能性があります。

そんな場合はファッションとしてイマイチになってしまうため、オーバーサイズのロンTなどではなく、あくまでジャストサイズでシルエット的にもダボダボ感がでないようなロンTを選ぶことをおすすめします。

また、袖からロンTが見えているとルーズな印象を与えてしまうため、ロンTを着用する場合は、ジャケットの袖からはみ出さない長さに調整しましょう。

ビジネスバッグとの相性にも注意

ビジネスバッグとビジネスカジュアルコーデは、必ずしもマッチするとは限りません。普段使っているビジネスバッグが合わない場合は、ビジネストートなどがおすすめです。機能性重視のビジネスバッグよりもスマートな印象を演出できます。

レザー調でポケットの主張が少ないものやデザイン性が高いビジネスリュックなど、ファッションに合わせたバッグ選びにも気をつけましょう。

お洒落とルーズさは異なるため、生地の傷みも意識

スーツ×Tシャツコーデは一般化してきたとはいえ、人によってはTシャツやロンTは肌着に近い印象を持っていることも少なくありません。スーツにTシャツやロンTを合わせるコーディネートをだらしないと感じる方がいることを前提に、相手に不快感を与えないよう十分な配慮が必要です。

清潔感あるきれいなシルエットを意識するだけでなく、生地の汚れや傷みにも注意しましょう。とくに、スーツスタイルではVゾーンに視線が集まりやすく、首元がよれたロンTは清潔感に欠ける印象を与えてしまうためNGです。

ロンTの生地の厚みや汗対策も

ジャケットの下にロンTを着ることを前提にすると薄手の生地を選びたくなるところですが、より適するのはある程度厚みのある生地です。ジャケットを脱いでロンT1枚になったときに肌が透けて見えると印象がよくありません。汗しみで透けることにも配慮して透けにくい素材を選んだり、厚みのある生地を選んだりして透け対策をしましょう。

室内外の温度差が大きくなりやすい時期は、とくに注意が必要です。

ビジネスマンに合うロンTの色

ビジネスシーンでおすすめのロンTの色は、落ち着きと小洒落た印象を演出できるブラックやネイビー、グレーなどのモノトーンカラー。ファッション性アピールが目的ではないため、なるべくシックな色合いで整えるのがおすすめです。

ロンTはカラーバリエーションが豊富ですが、明るいイエローやレッドなどの組み合わせはビジネスシーンにおいては違和感があります。グラデーションなどもおしゃれですが、やはりスーツに合わせる色味としては適切とはいえません。

普段着でスーツ×ロンTコーデを楽しむ場合は好きな色柄を選んで問題ありませんが、ビジネスシーンでは場に合わせた適当な色合いを意識しましょう。

ビジネスマンに合うロンTの柄

ビジネスシーンでは、無地やボーダー、シンプルな総柄のロンTがおすすめです。

ロンTのデザインは無地~キャラクターものまでさまざまですが、ビジネスシーンで選ぶべきはシンプルで清潔感のある無地が無難。キャラクター柄などの印象が強いものは、柄に影響されて本人の印象が変わってしまう可能性もあります。狙った印象を与えられるよう、カジュアルシーンで人気のプリント柄やワンポイント、胸ポケットなど装飾が入ったものは避けたほうが賢明です。

やってはいけないNG例

やってはいけないNG例

オフィスカジュアルがOKの職場が増えてきたとはいえ、スーツのインナーにTシャツを合わせるコーディネートがNGなシーンや職業もあります。

たとえば就職活動。就職活動は自分を企業に売り込む場です。誠実な印象で高評価を得るためにもスーツ×Tシャツは避け、オーソドックスなスーツスタイルで臨みましょう。私服OKの場合でもスーツが無難ですが、ジャケパンスタイルでインナーにTシャツを合わせるのは問題ありません。入社後であれば職場の服装ルールに沿っていれば、インナーにTシャツを取り入れるのもよいでしょう。

またお金や個人情報を扱う企業もカジュアルな服装NGな場合があります。国家公務員、ホテル、証券、保険、銀行などのお金や個人情報を取り扱う業種では、フォーマル感が重視されるためスーツ×TシャツコーデNGの可能性が高いでしょう。

ビジネスカジュアルやオフィスカジュアルは、会社によって対応がまちまちです。典型的なスーツスタイルしか認められない環境もあれば、ゲーム制作やプログラミングなど比較的服装の自由度が高い環境もあります。まずは許容される服装についてルールや上司の考えを確認しましょう。

いずれの状況であれ、スーツにTシャツを合わせる場合は清潔感あるスマートなコーディネートが大切です。首元が伸びたりヨレたりしたもの、透ける素材、派手な色や柄、袖や丈の長さがアンバランスでシルエットがだらしなく見えるTシャツは避けましょう。

スーツにTシャツを合わせるコツ

スーツにTシャツを合わせるコツ

メンズスーツとTシャツは正反対の存在。フォーマル×カジュアルと相反する組み合わせだからこそ、きれいに見せるためにはコツがいります。コツを掴めばオンでもオフでも使える万能コーデになるので、しっかり覚えておきましょう。

着こなしのコツ【1】清潔感

スーツ×Tシャツコーデは、Tシャツの清潔感とサイズ感がポイントです。長期間着用することを想定して生地や型がしっかりと作られているスーツとは違い、一般的なTシャツにそこまでの耐久性はありません。

Tシャツは直接肌に触れる部分が多く、清潔感を保つためにはこまめな洗濯が必要です。しかし耐久性がそれほど高くないため、洗濯や乾燥のダメージで徐々に首元がヨレてきたりシワが寄ったりして清潔感が損なわれてきます。シワやヨレによる清潔感の喪失を最小限に抑えるためには、耐久性のある素材選びが欠かせません。

イタリアのニットブランド『グランサッソ』や老舗アンダーウェアブランド『ジチピ』などから販売されている高品質なTシャツは、毛羽立ちが少なく型崩れもしにくい耐久性と着心地のよさを両立しているためおすすめです。

着こなしのコツ【2】トップス以外もカジュアルアイテムを選ぶ

トップスをジャケットとTシャツの組み合わせにする場合、ほかの部位にもカジュアルアイテムを盛り込むと全体のバランスが整います

たとえばジャケット×Tシャツの組み合わせにフィットさせやすく、幅広いコーディネートで気回せるチノパンはとくにおすすめ。アンクルパンツやテーパードパンツなども合わせやすいアイテムです。ジーンズも選択肢のひとつに挙がりますが、ダメージ加工はNGです。

靴にも幅広い選択肢があり、合わせる靴によって全体のイメージが大きく変わります。場面や雰囲気に合わせてスリッポン、ローファー、スニーカーなどを選ぶとよいでしょう。

かしこまった雰囲気がある場では、Tシャツがカジュアルな分、靴やバッグを上品にすると好印象です。例えば、白Tシャツ×ネイビースーツに黒の革靴で引き締めると、大人の余裕を演出できます。全体を柔らかい印象にしたい場合は、ダークブラウンの革靴を選ぶとよいでしょう。

着こなしのコツ【3】基本の形

スーツ×Tシャツコーデの基本形「光沢のないテーラードジャケット×揃いの生地のスラックス × Tシャツ」を覚えておきましょう。

薄い肩パッドがかっちり感とスマートな印象を与えるテーラードジャケットは、スーツ×Tシャツのスタイルの万能アイテム。中でも着丈が短いテーラードジャケットを選ぶと、カジュアルなTシャツと統一感が出せます。逆にカジュアルな印象を抑えたい場合は、肩パッドが厚めで着丈が長めのものを選びましょう。

光沢感のある上品なTシャツや首元が締まったTシャツを合わせると、カジュアルさとフォーマルさのバランスが取れたコーディネートに仕上がります。

【シーン別】スーツ×Tシャツのおすすめコーディネート

【シーン別】スーツ×Tシャツのおすすめコーディネート

スーツ×Tシャツコーデのポイントをシーン別に紹介します。合わせ方によって印象が変わりやすいため、悪印象にならないようポイントをしっかり押さえておきましょう。

ビジネスカジュアルでのコーデ例

ビジネスカジュアルでは、ビジネスシーンに合う清潔感あるコーディネートに仕上げることがポイントです。

おすすめのコーディネート例は以下のとおり。

  • ネイビースーツ × 白クルーネックT × 白系スニーカー
  • グレースーツ × 黒T × 黒レザースニーカー

統一感あるセットアップやモノトーンコーデが定番かつ人気です。カジュアルな印象をモノトーンで適度に抑え、清潔感と抜け感の両立を目指しましょう。

オフの日のカジュアルスーツスタイル

プライベートシーンでもジャケット×Tシャツの組み合わせは重宝します。恋人とのデートやレストランでの食事会、コンサート、観劇など、Tシャツやパーカーではラフすぎる場面ではジャケットが有効です。ジャケットを上から羽織るだけでカジュアルさを抑えてきちんと感を演出できます。

ただし、ドレスコードが指定されている場合や身だしなみに厳しい方と会う場合は、プライベートでもスーツ×ワイシャツスタイルが賢明です。TPOに応じて適切に使い分けましょう。

休日のおすすめカジュアルコーデ例は以下のとおり。

  • ブラウンジャケット × 白T × デニム風スラックス×ブラウン系革靴
  • チャコールスーツ × グレーモックネックT × ローファー

休日のコーディネートでは、趣味や好みに応じてさまざまな組み合わせが選べます。王道の組み合わせは、紺やグレーのセットアップスーツと白や黒の無地Tシャツ。モノトーンのスニーカー、革靴、ローファーなどを合わせつつ組み合わせを変えるのがメンズ初心者向けの着回し術です。

結婚式・フォーマル、就職活動はNG?

オフィスでも比較的違和感なく着られるようになってきたとはいえ、スーツ×Tシャツコーデは基本的にカジュアル寄りの装いです。就職活動や結婚式などのフォーマルな場面では、Tシャツではなくワイシャツを合わせる典型的なスーツスタイルで臨みましょう。

なお、ビジネススーツと礼服は似ているようで違います。生地の色、質、光沢、デザインからシルエットまで違うため、シーンに応じて正しく使い分けましょう。

Tシャツのおすすめブランド

スーツのインナーにおすすめのTシャツブランドをいくつか紹介します。それぞれデザインや素材にこだわり、スーツ×Tシャツコーデに欠かせないシンプルで高品質なTシャツを提供するブランドです。

オーラリー(AURALEE)

上質な素材と洗練された色味が人気。ピマコットンを使用した定番Tシャツ「ラスタープレーティング」は、着心地の良さはもちろん、着用時の落ち感あるスタイルが大人のこなれた雰囲気を演出したいときにぴったりです。

グランサッソ(Gran Sass)

イタリア屈指のニットブランドで、シルクのような光沢が出るマーセライズコットンを使用したTシャツは気品が漂います。

スリードッツ(Three Dots)

おすすめは、スピンコットンとDCHコットンを掛け合わせたハイブリッドコットン「パウダリーコットン」のTシャツ。パウダリーコットンのTシャツは、吸水速乾性だけでなく赤外線反射やUVカット効果もありインナーに最適です。

サンスペル(Sunspel)

イギリスカットソーブランドの名門が手がけるコットンを使ったモックネックTシャツがおすすめ。光沢が出やすく通気性や吸水性に優れるコットンを使用したTシャツは、涼しく快適な着心地ながら気品が漂います。

エイトン(ATON)

素材へのこだわりが深いデザイナーが手がけたオーバーサイズTシャツがおすすめです。、シンプルさの中に程よいツヤ感や気品が漂います。

ジチピ(Gicipi)

高品質で着心地抜群なアンダーウェアを提供し続ける北イタリアの老舗アンダーウェアブランド。クルーネックカットソーがおすすめです。

ユニクロユー(UNIQLO U)

コスパで選ぶなら、ユニクロユーのクルーネックTシャツがおすすめ。厚手でシルエットもよく初心者でも挑戦しやすい一方で、若干カジュアル感が強いため、ジャケットもコットン風のカジュアルなもののほうがよく合います。

Tシャツに合わせるスーツの選び方

Tシャツに合わせるスーツや靴の選び方

スーツの着こなしに重要なのは、コーディネートの統一感と清潔感です。Tシャツに合わせやすいスーツや靴選びのポイントを紹介します。

まずは普段スーツを着ない方でも合わせやすい素材のスーツ、Tシャツ、靴の組み合わせからチャレンジし、スーツ×Tシャツスタイルに慣れていきましょう。

スーツは光沢がない素材がおすすめ

Tシャツと合わせるスーツは、光沢感のない素材がおすすめです。ツヤの強いウール素材は、Tシャツスタイルには不向き。ポリエステル素材やホップサック、フランネル、コットン混などのマットな質感のスーツと組み合わせるほうが違和感なくまとまります。

とくにテーラードジャケットは肩パッドが薄く重厚感が少ないため、カジュアルなTシャツと合わせやすいアイテムです。はじめてスーツ×Tシャツコーデにチャレンジする場合は、テーラードジャケットを選びましょう。

テーラードジャケット

テーラードジャケットは、次のような特徴のあるジャケットです。

  • 肩パッドがない
  • 生地の光沢がない
  • ポケットが外側に付いている
  • 単品のジャケット
  • ジャケット丈が短め

テーラードジャケットは単体なので、組み合わせるボトムスを別に用意する必要があります。組み合わせを選ぶのがむずかしい場合は、セットアップスーツがおすすめです。夏なら麻やストレッチ素材のジャケットが着やすいでしょう。

洗えるジャケットだと安心

本来ワイシャツの上に着るジャケットは肌に触れる部分が少なく、頻繁に洗う必要はありません。しかし、スーツにTシャツを合わせる場合は首元や腕などが直接ジャケットに触れるため、汗や皮脂などの汚れや臭いのケアが必要です。

着用するたびにクリーニングするのは大変なため、自宅で手軽に洗えるウォッシャブルジャケットを選んで清潔感を保ちましょう。とくに、Tシャツスタイルが重宝する夏場ほどウォッシャブルジャケットを選ぶメリットが大きいです。

ただし、洗えるからといって毎日のように洗濯していると生地の傷みが早まるため、2着以上のジャケットを着回すのがおすすめです。

おすすめボトムス(パンツ)

スーツ×Tシャツコーデでは、ジャケットに合わせたボトムスを選びましょう。セットアップなら上下セットになっていますが、テーラードジャケットなど単品で販売されているものは自身で合わせるパンツを選ぶ必要があります。ジャケットの色や素材に合わせて選び、光沢がないものを選ぶと汎用性が上がります。

スーツ×Tシャツコーデのおすすめボトムスのひとつ挙げるなら、アンクルパンツがおすすめです。足首丈もしくはくるぶし丈で足元がスッキリ見えるアンクルパンツは足元をスッキリ見せられ、スタイルアップ効果も期待できます。素材やデザインも豊富でジャケットに合わせやすいのはもちろん、センタープレス(折り目)があるデザインは清潔感も十分でオフィスカジュアルにもおすすめです。

スーツ × Tシャツに合わせやすい靴

スーツ×Tシャツコーデに合わせやすい靴は以下のとおり。いくつかの選択肢を用意しておくと組み合わせの幅が広がり、スーツを着慣れていない方でもさまざまなシーンでスーツ×Tシャツコーデを取り入れられるでしょう。

  • レザースニーカー:きれいめカジュアルの定番アイテム
  • ローファー:上品さでTシャツスタイルを格上げ
  • プレーントゥ革靴:クールビズ対応のスマートさも演出できるアイテム

TPOに合わせて適切なコーディネートができているか不安な場合は、休日や知人と会う予定があるときにコーディネートを試してみるとよいでしょう。場合によっては知人からアドバイスも貰えます。

オーダースーツなら失敗しないスーツ×Tシャツコーデが作れる理由

オーダースーツなら失敗しないスーツ×Tシャツコーデが作れる理由

スーツ×Tシャツコーデでは、Tシャツの素材、色、柄、サイズ感などさまざまな要素を加味してコーディネートする必要があります。スーツを着慣れている方なら難なくコーディネートできるかもしれませんが、普段スーツを着慣れていない方にとっては簡単とはいえません。そこでおすすめなのが、自分の体型にぴったりと合わせられ、希望どおりのスタイルが作れるオーダースーツです。

オーダースーツなら、ワイシャツでもTシャツでもきれいに見えるシルエットに整えることが自由自在。Tシャツを着た状態でフィッティングもできるため、「首元が詰まりすぎる」「肩回りがきつい」などのお悩みを解消した最適な一着を仕立てられます。

また、オーダースーツでは通気性やストレッチ性を重視した生地選びも可能です。Tシャツに合ったマットな素材の生地も豊富に展開しています。Tシャツ×スーツスタイルをより快適に美しく着こなしたい方は、迷わずオーダースーツを選択しましょう。

高価なイメージがあるオーダースーツも、生地の仕入れから縫製までワンストップで仕上げるオーダースーツSADAなら、フルオーダースーツが既製スーツ同等の価格で作れます。

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まとめ:TPOに合わせてスーツ×Tシャツコーデを

まとめ:TPOに合わせてスーツ×Tシャツコーデを

スーツ×Tシャツコーデは、ジャケットに合わせるTシャツの素材、色、サイズ感が重要なポイントです。スーツが持つ誠実さや清潔感を損なわず、ラフでカジュアルなニュアンスを上手にマッチさせられるかが着こなすコツ。全体のバランスをいかに整えるかで印象がガラリと変わります。

普段からスーツを着こなし、見慣れている方なら上手にコーディネートできるでしょう。ただスーツに慣れていない方も楽しみたいですよね?

そんなときはプロに頼るのがおすすめ。自分の体型にぴったりと合わせたサイズ感で仕立てられたオーダースーツに対して、イメージに合わせた色、柄、サイズ感のTシャツをピックアップしてもらえます。そもそもが体型にぴったり合ったスーツなら合わせられるTシャツの幅も広く、初心者でも安心してコーディネートできるでしょう。

オフィスファッションのカジュアル化が進んでいるとはいえ、スーツにTシャツを合わせる場合は、きちんとTPOをわきまえた着こなしをすることが重要です。Tシャツをスーツと合わせる場合は、光沢のないテーラードジャケットが適しており、パンツも光沢のない素材がベターです。スーツに合わせるTシャツを光沢が出やすい素材にすると、よりバランスが良いでしょう。首元の形は「Uネック」「浅めのVネック」「モックネック」などがおすすめです。ジャストサイズで丈が短めのものを選ぶことで、きちんと感が出せます。色は白・黒・グレーなどのダークトーンのものが無難です。このようにポイントを押さえることで、カジュアルすぎないスタイルを完成させられます。カジュアルになりすぎないか不安な場合は、休日にTシャツ×スーツのコーディネートを試してみると良いでしょう。「オーダースーツSADA」では、ジャケットのみのオーダーも可能で、スーツにTシャツを合わせるスタイルでも、ジャストフィットのジャケットを着られます。また、不明点は店舗スタイリストからアドバイスを受けられるため、コーディネートで気になる点があればお気軽にご相談ください。

(構成・編集/志田実恵)