イタリアスーツを着こなしたい!コーデの鉄則「アズーロ・エ・マローネ」とイギリススーツとの違いを解説!のアイキャッチ画像
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イタリアスーツを着こなしたい!コーデの鉄則「アズーロ・エ・マローネ」とイギリススーツとの違いを解説!

主にカジュアルなパーティーや、「オフィスカジュアル」で大活躍するイタリアスーツ。
オシャレなイタリア人のファッション性を取り入れた、イタリアスーツを上手に着こなしたいですよね。
そのためには、イタリア人が着こなしの鉄則としている「アズーロ・エ・マローネ」の法則や、「イギリススーツとイタリアスーツの違い」をしっかりと把握し、メリハリのあるコーデを習得しましょう。

この記事では、イタリア人のコーデの鉄則「アズーロ・エ・マローネ」の詳しい解説や、イギリス・イタリアのスーツの根本的な違い、イタリアスーツ選びのポイントを紹介しています。 この記事を読んで、イタリアスーツのオシャレコーデを身に着けてくださいね!

おしゃれなイタリアスーツの着こなし方

おしゃれにイタリアスーツを着こなすためには、イタリア人のスーツの着こなし方をそのまま取り入れることが重要です。 「アズーロ・エ・マローネ」と呼ばれる鉄則から知っておきましょう!

「アズーロ・エ・マローネ」をマスターする

まずはイタリアの男性がメンズスーツを着こなすための鉄則「アズーロ・エ・マローネ」を習得しましょう!

アズーロはイタリア語で「空色(=青・ネイビー)」、マローネは「栗色(=茶、ベージュ)」を意味し、この2色の組み合わせがイタリアでは鉄板です。

正統派のコーデから若干外れたこの配色は、上品さとカジュアルさを両立したイメージを醸し出します。 例えばスーツの基本の配色がネイビーであれば、革靴・ベルト・ネクタイを茶色で統一。 逆にスーツが茶色系であれば、他のアイテムはネイビーで統一します。 茶色は「ダークブラウン」から「キャメル」まで色味がさまざまですが、バラバラの配色にせず統一した濃さを選びましょう。

とはいえ、コーデ初心者が明るいキャメルなどを取り入れると、バランスの崩れた配色になりがちです。慣れないうちは、「ダークブラウン系」の茶色を取り入れた方がいいでしょう!

セットアップを使った「アズーロ・エ・マローネ」

素材の同じジャケット・パンツが別々に販売されている「セットアップ」にも、イタリアスーツのデザインが使われています。

このセットアップの組み合わせで、上下別色の「アズーロ・エ・マローネ」を実現できるのです。 「アズーロ・エ・マローネ」を取り入れたセットアップコーデをいくつかご紹介します。

ネイビージャケット×ダークブラウンパンツ×ネイビーストライプネクタイ

ネイビージャケットにダークブラウンを合わせることで、シックな大人のカッコよさを演出。 ジャケットと同色のストライプネクタイが入ることで、色のイメージは崩さずにより引き締まったイメージになります。 シャツは、シンプルな白または淡いブルーを選ぶとイメージを崩しません。

ネイビージャケット×淡いブルーシャツ×ベージュパンツ

落ち着いたネイビーに明るいベージュを合わせ、軽いトーンのカジュアル感を演出。 シャツに淡いブルーを採用し、より爽やかな印象を与えます。 特に夏、活躍するコーデでしょう。

イギリスとイタリアのスーツはどこが違うのか?

張りのある肩のラインが特徴の、イギリス・ブリティッシュスタイル。 柔らかいラインで華やかな雰囲気が特徴の、イタリア・イタリアンスタイル。

それぞれの国のブランドスーツを並べてみただけでも分かるように、この2種類は根本的に違うスーツです。

なぜこんなに違うのでしょうか?以下のポイントについて解説します。

  • 各パーツの仕立て方による違い
  • 気候や国民性による違い

それでは、解説していきます。

各パーツの仕立て方による違い

まず根本的に、各パーツにおける仕立て方や素材が違います。 それぞれ解説していきます!

仕立て方:堅めか、柔らかめか

イギリススーツとイタリアスーツは仕立て方・デザイン性の考え方に根本的な違いがあります。

イギリススーツは生地の打ち込みをしっかり行っており、全体的に堅めのシルエットを重要視。丈夫でがっちりした、耐久性を追求したデザインになっています。 特にパッドが入ったショルダーラインが、非常にフォーマルな堅いシルエットを表現していますね。

対してイタリアスーツは非常に柔らかく丸みを帯びたシルエット。ドレープが入った柔らかく滑らかな生地を使って仕立てています。 エレガントでオシャレなオーラを醸し出せるデザインが追求されていますね。

肩のライン:継ぎ目の盛り上がり

肩のラインも作りが異なります。

イギリススーツは肩の部分が角ばったデザインで、肩と腕の継ぎ目の部分が盛り上がっているように見えます。肩がガッチリ大きめに見えるので、フォーマルな堅いシルエットを表現するイギリススーツのイメージそのままですね。

対してイタリアスーツは肩と腕の継ぎ目が滑らかにつながっており、体にフィットする作りになっています。肩回りが小さく細く見えますが、丸みを帯びているため柔らかく優しい印象になりますね。

Vゾーン:スペースの広さ

首元のジャケットの隙間の空間「Vゾーン」の幅の取り方が違い、見た目のかっちり感が大きく変わります。

イギリススーツのVゾーンは比較的狭いスペースの取り方をしており、腰の位置が高くなるように見えるのです。非常に堅く、若干窮屈ともいえる見た目をしています。 太めのネクタイを採用すると、ワイシャツはカラーくらいしか目立たないのも特徴のひとつです。

対してイタリアスーツのVゾーンは広めに作られており、腰の位置も低め。やわらかめの、体のラインをしっかり出したスタイルに作られています。 広いVゾーンを活かした、ネクタイとワイシャツを目立たせるコーディネートがしやすいのも特徴ですね。

袖のボタン:イタリアスーツは「重ねボタン」

袖のボタンも若干デザインが変わっています。

イギリススーツの袖のボタンはまっすぐ並んだ配列です。

対してイタリアスーツは袖のボタンが重なるように配置されています。

並べてみると、イタリアスーツの方がなんとなくオシャレに見えるでしょう。 実はこの「重ねボタン」は、仕立てる際に高い技術が必要なのです。イタリア・ナポリの職人が、技術を誇示しイギリスのスーツとの差別化を図るために始めたのが起源とされています。

ウエスト:腰の位置が高いか、低いか

ウエストの見え方にも違いがあります。

イギリススーツは、腰の位置が高く見えるデザインで作られています。 胸~腰のラインが全体的に細く、シェイプして見えるようにするためですね。

対してイタリアスーツは腰の位置が低め。 胸~腰にかけてのラインは、より体のラインが強調された見た目になります。細い体形の人はより細く、非常にシュッとしたスタイルに見えるのも魅力の一つですね。

胸ポケット:イタリアスーツは「バルカポケット」

技術的な差があるために、胸ポケットの構造も違います。

イギリススーツの胸ポケットは斜めに切り込みを入れたようなシェイプなライン。 胸のラインがそのまま残り、筋肉のある人なら非常にたくましく見えるのが特徴です。

対してイタリアスーツの胸ポケットは、胸ポケットが「船底」のような形にカーブしています。 この曲線が美しいポケットは、イタリア語で船を意味する「バルカ」から名前を取って「バルカポケット」と呼ばれているのです。

人間の曲線状の胸のラインを美しく収めるために、カーブを採用していると言われています。 また、「重ねボタン」と同じく、ナポリの職人が仕立てのカーブ技術をアピールするために始めたとも言われています。

生地:重量感

使用する生地の重量感が明らかに違います。

イギリススーツは、しっかり打ち込まれた重量感のある生地を使用。

対してイタリアスーツの多くは、軽く、柔らかく、いわゆる「ドレープ」が施されたものが使用されています。

イギリススーツは高耐久なのに対して、イタリアスーツの耐久性は若干落ちるのも特徴です。

気候や国民性による違い

ここまでのイギリススーツとイタリアスーツの差を見ていくと、コンセプトに明確な違いを感じますよね。

イギリススーツは堅牢でフォーマルなものを目指して作られたスーツ。

イタリアスーツは耐久性よりオシャレでカジュアルな見た目を目指して作られたスーツです。

このような差が生まれた理由には、それぞれの気候や国民性が背景にありました。

【イギリスは曇りがちで高湿度、イタリアは晴れが多く乾燥気味】

実は、イギリスとイタリアの気候は対極的です。

イギリスは年中曇りの日が多く、湿度は常に高め。 湿度が高いとスーツはどうなるか?と考えると、イギリススーツが耐久性を求めていた理由がわかります。 湿度が高いと、柔らかいスーツはすぐにヨレてシワだらけになってしまいますね。湿気を吸収したスーツはカビや臭いの原因にもなります。 これが理由で、イギリススーツは重くて堅牢な生地や構造を採用しているのです。

対してイタリアは晴れが多く、非常に乾燥しています。 湿度や耐久性に気を遣う必要がほとんどなく、見た目を重視する洒落たデザインになっているわけですね。

【イギリス人は保守的、イタリア人は楽天的】

それぞれの国民性にも大きな違いがあり、スーツのデザインにも反映されています。

イギリス人はどちらかというと伝統を重んじる保守的な国民性です。 スーツは「フォーマルなもの」という意識が、変わらずいつまでも受け継がれています。

対してイタリア人は楽天的で、「人生を楽しむ」ことに重きを置く国民性です。 「スーツもファッションとして楽しむ」というスタイルがそのまま反映されたのがイタリアスーツというわけですね。

イタリアスーツにも2種類ある

実はイタリアスーツは、南部のスーツと北部のスーツで若干特徴が違います。 呼び名もそれぞれ別のものがついているのです。

  • 南部:「ナポリスタイル」
  • 北部:「ミラノスタイル」

それぞれの特徴についても解説します。

南部:「ナポリスタイル」の特徴

イタリア南部の「ナポリスタイル」は、丸みを帯びた全体的に柔らかいシルエットが特徴。

イタリアスーツの特徴であるソフト感を前面に押し出しているのがナポリスタイルです。 比較的カジュアルなスーツを着たい場合に採用されます。 イタリアスーツの中でも、クラシックな雰囲気のスタイルですね。 そのため「クラシコイタリア」と呼ばれることもあります。

北部:「ミラノスタイル」の特徴

イタリア北部の「ミラノスタイル」は、イタリアスーツの雰囲気を残しながらも、比較的イギリススーツに寄せたスタイルが特徴です。

堅めのシルエットで、若干フォーマル感が上がっています。 多少の遊び心は加えつつ、あまり主張せずにオシャレをしたい場合におすすめ。 また、日本人はビジネスでもミラノスタイルのイタリアスーツを採用する傾向がありますね。

イタリアのスーツを着こなすなら「サイズ感」が命

イタリア、特にミラノの住人は「サイズ感」を意識したファッションを重視しています。

そもそもイタリアスーツは、体のラインをアピールしたデザインが特徴。 この特徴を活かすためには、体形にピッタリ合ったスーツを揃えていることが大前提です。

正確な採寸ができる「フルオーダースーツ」なら、イタリアスーツの魅力を最大限発揮できます。

イタリアのスーツでジャケットは柔らかめにするようにする

柔らかいジャケットであれば、ビジネスシーン以外でも活躍の場面が増えます。 ワイシャツだけでなくTシャツなどとも違和感なく合わせるには、肩パッドや芯地のない、柔らかいジャケット選びが必要です。

春夏はコットンやリネン、秋冬はウール素材を使った仕立てがポイント。 プライベートに流用しても、大人の上品な印象を実現できますよ。

オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?

「オーダースーツSADA」では、オシャレなイタリアスーツのお仕立てももちろんお受けいたします!

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