
ホップサックとはどんな生地?他の生地との優位点や耐久性、スーツコーデも紹介!-オーダースーツSADA
夏にピッタリの生地といえばホップサック。通の間では当たり前のように語られることですが、普段スーツに馴染みがない方にとってはピンとこない話でしょう。なぜホップサックは夏のスーツの定番生地といわれるのか。ホップサックの生地の特徴やメリット、他の生地との違いなどを詳しく解説します。
ホップサックとは?特徴と魅力を解説

ホップサックは夏場に重宝するメッシュ素材の生地です。名前の由来はビールの原料であるホップを摘み取り運ぶための麻袋。「ホップ」を「入れる袋(サック)」でホップサック(hopsack)です。
ホップサック織りは、糸をよって強度を高めた強撚糸(きょうねんし)を使い、荒目に織ることで麻袋のような抜群の強度と通気性を誇るジャケットに仕上がります。ホップサックのジャケットの魅力とは、通気性がありシワにもなりにくく、夏らしい清涼感を感じられることです。凸凹感のあるざっくりとした表情が魅力で、フォーマルでもカジュアルでも着られます。
ホップサックが他の生地より優れている点|なぜ人気?
ホップサックが他の生地よりも優れているのは次のような点です。
- 通気性
- 耐シワ性
- 耐久性
- カラーバリエーション
通気性がよいため春夏はとくに適した時期ですが、インナー次第では季節を問わず通年使えます。
通気性:圧倒的な清涼感!
ホップサックは圧倒的な通気性が特徴です。細くよった強撚糸で粗く平織りするホップサックのジャケットは、近くで見ると明らかに粗さがわかるほど。他の生地には真似できない圧倒的な清涼感で、暑い時期でも快適に過ごせます。織りが荒いのに適度な光沢があり、カジュアル過ぎる心配もありません。
ホップサック以上に通気性とかっちりした見た目を両立できる生地は、なかなかないでしょう。
耐シワ性:シワになりにくい
麻袋のように生地を織るホップサックは、ほとんどシワができません。折り目をつけようが雨に濡れようが簡単にはシワにならないのも特徴です。ホップサックの生地に折り目やシワを付けるには、アイロンでプレスするくらい必要でしょう。
ホップサックで仕立てたスーツは、他の生地と比較してメンテナンス性で圧倒しています。アイロンがけが面倒だと感じる方は、シワになりにくく、型くずれも防げるホップサックでスーツを仕立てるとよいでしょう。
耐久性:他の生地では実現できない圧倒的な強度
ホップサックのスーツは、麻袋と同じ程度の耐久性があると考えても問題ありません。麻袋の耐久性をイメージできない方もいるでしょうが、大人の男性が力いっぱい引っ張っても変形しないほど頑丈です。ホップサックも同様に思い切り引っ張ってもびくともせず、他の生地のスーツでは実現できない耐久性を誇ります。
目が粗いと引っかかって穴が開く心配もあるでしょう。ホップサックの目に針状のものが刺さって引っ張られたりすると、一気に穴が広がってしまいます。しかし、ピンと生地を引っ張って穴の開いた部分を叩いていくと、みるみる穴が塞がるため心配は無用。糸が切れない限り元通りに戻ります。
カラーの選択肢:豊富なカラーバリエーション!
着色しやすいホップサックは、あまりのカラーの豊富さに生地選びの時点で頭を悩ませる方もいるほど。カラーバリエーションが豊富で個性豊かなスーツを選べるため、スーツの色味に極限までこだわりたい人にはとくにおすすめです。
他のアイテムとの合わせ方も含め、知識豊富なスタイリストに相談してみるのもよいでしょう。
JACKET CANONICO MONTECARLO-千葉駅前店ブログ
ホップサックのデメリットと注意点
ホップサックは麻袋のような強靭な耐久性を誇る一方、基本的にストレッチ性がほとんどありません。シワや型くずれの心配がない圧倒的な耐久性と引き換えに、窮屈に感じることもあるでしょう。
縫製技術は日々進化しており、現在ではストレッチ性のある素材でホップサックを織ることもできます。ウール100%のホップサックでも、生地の加工やブランド次第である程度のストレッチ性が期待できるでしょう。
とくに世界的にも有名な生地ブランド『カノニコ』や『レダ』は、弱点を克服したホップサックを数多く生み出しています。「ホップサックでスーツを仕立てたいけれども、ストレッチ性が懸念……」という方は、カノニコのホップサック、モンテカルロなどでスーツを仕立ててみてはいかがでしょうか。
また、人によってはホップサックの通気性のよさが仇になって寒く感じたり、目の粗さの好みが分かれたりする点にも注意しましょう。

レダ(REDA)とは?費用やブランドの特徴についても紹介-オーダースーツSADA
イタリアの名門老舗生地ブランドのレダ(REDA)について、ブランドの歴史や人気の生地コレクションの特徴、レダと他ブランドとの価格面の比較などについて解説。着こなし例も紹介します。
ホップサックジャケットはどの季節におすすめ?
ホップサックジャケットがおすすめな季節は、春や夏。気温が高くなる季節向けの生地とされ、とくに夏はホップサック生地がおすすめです。圧倒的な通気性があり、快適に過ごせるでしょう。
目が粗く適度な光沢があるホップサックは見た目も涼しげで、着る人も見る人も涼しさを感じられます。まさに夏向けの生地というイメージですが、インナーやアウターを調整すれば通年着られるのもホップサックの魅力です。涼しくなりはじめる秋には羽織りとして、冬には重ね着で対応するとよいでしょう。
通年対応可能なオーダー生地もあります。

夏用スーツで快適に過ごす!おすすめの選び方や着こなし徹底解説!
クールビズの着こなしや夏用スーツのおすすめのコーディネートについて解説していきます。爽やかなスタイリッシュなコーディネートに仕上げるためにも、ポイントをしっかり押さえましょう。

暑い夏を乗り切ろう! 涼しく過ごすためのメンズ(男性)の夏用スーツの選び方
この記事では、夏も年々暑くなっている世の中、涼しく過ごす為の工夫は出来るだけしたいものです。暑い夏も快適に過ごせる夏用スーツについてご紹介します。
ホップサック生地の定番メーカー「CANONICO」

『CANONICO(カノニコ)』は、ホップサックといえば真っ先に名前が挙がるほどの定番ブランドです。1663年以前に創業された最古のミル(織元)といわれ、イタリアで紡がれ続けるカノニコの生地に世界中の一流ブランドが陶酔しています。
独自の技術を一家相伝で守り続ける老舗カノニコが、ホップサックの代名詞といわれるのは「万能さ」が理由です。
カノニコのホップサックならカジュアルもフォーマルもOK!
カノニコのホップサックは、カジュアルシーンで羽織るジャケットにもビジネスシーンで着るスーツの上着にも仕立てられる万能さがあります。カノニコのホップサック最大の特徴は、他のブランドと比較して目の粗さが抑えられている点です。
目の粗さが目立たなくなれば、かっちりとしたフォーマル感が強まります。目の粗さを抑えつつも通気性を維持するカノニコ独自の技術は、ホップサックのツヤ感そのままにカジュアルでもフォーマルでも通用するちょうどいい風合いを実現しました。
あらゆるシーンで幅広く着られるホップサックスーツがほしいなら、カノニコがおすすめです。
ビジネス用のクールビズスーツにもバッチリ!
カノニコのホップサックは、クールビズスーツにもおすすめです。圧倒的な通気性と見る人にすら涼しさを感じさせる上質な仕上がりは、高温多湿の日本の夏にこそピッタリ。全身をホップサック生地で揃えるスーツスタイルも可能です。
ストレッチ性に乏しいホップサック生地でスラックスを仕立てる場合は、平織りよりも柔軟性に富む綾織りにするとよいでしょう。
ホップサックは、雑にバッグに詰め込んでもシワの心配がほとんどありません。旅行や出張が多いかたは、一着持っておくと便利です。
ジャケットだけ仕立ててジャケパンスタイルにも!
カノニコのホップサックジャケットだけを仕立てて、オフィスカジュアルなジャケパンスタイルもおすすめ。
ジャケパンスタイルとは、スーツよりもカジュアルな装いでありながら、オフィスで接客していても違和感がない服装のことです。代表的なコーディネートはジャケット、ワイシャツにチノパンを合わせるスタイルで、取り入れる企業が増えています。カノニコのホップサックは適度なツヤ感があるため、ビジネスの現場でも違和感なく着られるでしょう。

夏のスーツは暑すぎる!夏のスーツに適したスーツは何か?夏の暑さ対策を徹底解説!
この記事では、夏でもスーツを着用しないといけない・したいという方へスーツを着る上での暑さ対策をご紹介していきます。
シーン別おすすめコーデ|ネイビーやグレーの使い方
ホップサックのジャケットは、軽やかで清涼感のある印象がビジネスからカジュアルまで幅広く対応できる万能アイテムです。代表的なネイビーやグレーを中心に、シーンに応じたホップサックジャケットのおすすめコーディネート例を紹介します。
ビジネスカジュアル:清潔感×信頼感を演出
ビジネスカジュアルでは、清潔感や信頼感を演出できるコーディネートがおすすめ。
白のワイシャツ×グレーのスラックスにビジネスカジュアルの鉄板アイテム、ネイビーのホップサックジャケットを組み合わせれば、誠実で清潔感のある印象に仕上がります。足元は黒やブラウンの革靴で全体を引き締め、上品にまとめましょう。
おすすめのコーディネート例
- ネイビージャケット×白シャツ×グレースラックス×革靴
- ネイビージャケット×淡いブルーシャツ×ライトグレーパンツ
オンオフ兼用スタイル:ジャケパンの定番
リモートワークに普及により、カフェなどのオフィス外で作業する機会が増えた現在。オンとオフの境目が曖昧になりがちな環境では、グレーのホップサックジャケットが重宝します。
ボタンダウンのシャツやニットポロを合わせた定番のジャケパンスタイルで、きちんと感とリラックス感が両立したコーディネートに仕上げるのがおすすめです。
おすすめのコーディネート例
- グレージャケット×ブルー系シャツ×ベージュチノorネイビーパンツ
- ネイビージャケット×ストライプシャツ×ウールパンツ
- ブラウンジャケット×ホワイトシャツ×ダークグレーパンツ
休日カジュアル:Tシャツやスニーカーで抜け感を
個性的な見た目のホップサックジャケットは、カジュアルダウンにもぴったり。白Tシャツ×デニム×スニーカーの王道スタイルに、ホップサックジャケットを羽織るだけで一気に大人の雰囲気にまとまります。ホップサックの軽やかな雰囲気が堅苦しさを和らげ、余裕が感じられます。
白Tシャツ×ベージュチノの組み合わせはデートにもおすすめです。
おすすめのコーディネート例
- ネイビージャケット×白Tシャツ×デニムorベージュチノorコットンパンツ×白スニーカー
季節ごとのポイント:インナーで調節
通気性に優れるホップサックジャケットは春や夏のアイテムと思われがちですが、インナーの調整次第で秋冬まで通年着られます。暑い季節は通気性のよさを生かして快適に。寒い季節は、インナーにハイゲージニットやタートルネックを合わせると、防寒しつつスタイリッシュにまとまります。野暮ったくなりがちな冬の着こなしで、重ね着を楽しめるのもホップサックの魅力です。
女性向けコーデ:きちんと見えと抜け感のバランスが鍵

程よいかっちり感と柔らかな印象を兼ね備えるホップサックジャケットは、女性にもおすすめです。女性らしい柔らかな印象がより一層引き立ちます。きれいめからカジュアルまで幅広く、日常のさまざまなシーンで自然に馴染むホップサックジャケットは万能アイテム。一着あると重宝するでしょう。
オフィスカジュアル:スカートやワンピと好相性
ネイビーやライトグレー、ベージュなどのホップサックジャケットは、きちんと感と女性らしさが両立するフレアスカートやミモレ丈ワンピース、きれいめのパンツとの組み合わせがおすすめ。白やベージュなどの明るいインナーで柔らかい雰囲気を演出すると、さらに好印象です。
足元はパンプスでもローファーでも合います。カジュアルな雰囲気の職場では、きれいめスニーカーを合わせて抜け感アップを狙うのもよいでしょう。
おすすめのコーディネート例
- ネイビージャケット×白ブラウス×ベージュスカートorワンピース×パンプス
休日スタイル:Tシャツやデニムでこなれ感をプラス
ホップサックジャケットは、休日コーデでも大活躍です。無地のTシャツ×淡い色味のデニムにグレーのジャケットをさらっと羽織れば、大人の余裕を感じさせるナチュラルなスタイルにまとまります。アクセサリーや小物でアクセントを加えて、シンプルながら洗練された印象に仕上げるのもおすすめです。
おすすめのコーディネート例
- グレージャケット×白Tシャツ×ライトブルーデニム×フラットシューズorスニーカー
きれいめ通勤にも:セットアップ風に着こなす
ジャケットとボトムスの色を揃えると、簡単にセットアップ風コーデが完成。グレー×グレー、ネイビー×ネイビーなどの同系色の組み合わせは、すっきりとした印象にまとまります。
ホップサックのざっくり感が堅苦しさを程よく和らげてくれるため、毎日の通勤服としてもおすすめです。
おすすめのコーディネート例
- ネイビージャケット×ネイビーパンツ×アイボリーのリブニット×バレエシューズ
「春夏スーツ」向けのおすすめ他生地
春夏の定番といえばホップサック生地ですが、他にも快適に過ごせる生地がたくさんあります。それぞれ見た目や特徴が違うため、好みのスーツに合わせて最適な生地を選びましょう。
ホップサックと並ぶ春夏の定番生地は次の3つです。
- モヘア
- トロピカル
- リネン
それぞれの特徴を紹介します。
モヘア:春夏高級スーツの定番!
モヘアは、アンゴラヤギの毛を使った羊毛生地です。一般的にモヘアと表現しますが、ほとんどがアンゴラヤギの毛とウールを混紡して作られます。シャリシャリとした涼しげな生地感と独特な高級感のある光沢がモヘアの特徴です。
モヘア生地は耐シワ性も高く、ホップサックと並ぶ春夏の定番生地としてビジネスシーンで幅広く活用されています。高級スーツを仕立てる場合は、モヘアがおすすめです。
トロピカル:耐シワ性が高い着心地の良い生地!
トロピカルは、ウールの強撚糸を使った生地です。強撚糸を平織りで作るトロピカルは強いハリがあり、シワが付きにくいのが特徴。比較的薄手の生地で、モヘアに近いシャリシャリとした着心地が夏を快適に過ごせます。
トロピカルの定番生地は、カノニコの「ラスティックトロピカル」。強撚糸で織られるトロピカルの弱点、ストレッチ性を高めた生地です。少し色褪せたような生地の色合いは、カジュアルでもビジネスシーンでも重宝します。
トロピカルの生地選びで迷ったら、ラスティックトロピカルを選びましょう。
リネン:圧倒的涼しさのサラサラ感!
リネンは麻を使った生地です。リネンだけでは光沢感が強くカジュアル過ぎるため、ウールやポリエステル、シルクと混紡して作られます。
見た目だけでもわかる圧倒的なサラサラ感で着心地抜群、文句なしの涼しさで真夏専用のスーツとしてリネン生地で仕立てる人もいるほどです。
年々暑さが増す日本の夏を乗り切るために、リネンのスーツが一着あると重宝します。

夏用スーツの魅力とは?メンズ向け夏用スーツコーディネートも併せてご紹介します!!
皆さんは夏用スーツをお持ちですか?夏用スーツは夏の暑い日をスーツスタイルでも快適に過ごすことのできる仕様で作られています。今回はメンズスーツに着目して、夏用スーツの特徴やおすすめコーディネートをご紹介していきます。
ホップサックはオーダーがおすすめ|サイズもデザインも自由自在
ホップサック生地で仕立てるジャケットは、オーダーがおすすめです。ホップサックジャケットの魅力のひとつ、涼しげな雰囲気を損なわないためには着用時のサイズ感やシルエットも大切なポイント。既製品では調整できない部分が多く、フィット感が得られない場合もあります。サイズが合わず野暮ったくなると涼しげな雰囲気が損なわれるため、ホップサックの魅力を発揮できません。
店舗で細かな採寸をおこなうオーダースーツは、細かなサイズ調整が可能です。既製品では出しづらい、絶妙なフィット感で仕立てることができます。生地の種類や色はもちろん、襟の形、ボタンの数、ポケットの位置や形状などを好みに合わせて調整すれば、世界に一着だけのオーダースーツの完成です。
高価なイメージがあるオーダースーツも、オーダースーツSADAならリーズナブルな価格で購入できます。
まとめ:ホップサックジャケットで洗練されたカジュアルを
きちんと感と快適さが両立できるホップサックジャケットは、オフィスでもプライベートでも使える万能アイテム。通気性がよく暑い時期に重宝するのはもちろんのこと、インナーの組み合わせを調整すれば通年着られるため一着あると重宝します。
オーダーなら自分にぴったりのホップサックジャケットが作れます。既製品ではできないフィット感やデザインの実現もオーダーなら可能。はじめてでも経験豊かなプロに相談できるので心配はいりません。ぜひオーダースーツSADAの店舗でオーダーを体験しましょう。

夏のレディーススーツコーディネート術:涼しさとおしゃれを両立するアイテム選び
夏のレディーススーツの選び方を紹介。涼しくおしゃれに着こなすための素材やデザインのポイント、ビジネスシーンでのコーディネート術を解説します。
ホップサックジャケットは、軽やかで通気性に優れた素材感が魅力の万能アイテムです。ネイビーやグレーをベースに、ビジネス・カジュアル問わず幅広いコーデに対応可能。男性はもちろん女性にも人気があり、Tシャツやスカート、デニムとも相性抜群です。季節に合わせたインナー選びで通年着用もでき、着回し力の高さがポイントです。初めての一着にもぴったりで、オーダーなら体型や好みに合わせた理想の仕上がりが叶いますよ。