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オーダースーツ値上げの兆し。コロナ化で現れた価格設定とは?

2019年から新型コロナが世界的に流行し、2022年現在でもその猛威をふるっています。コロナによって世界状況が大きく変わった昨今では、スーツ業界全体の価格が徐々に変わりつつあり、購入者にとっても他人事ではない状態になりました。2022年は多くの商品が価格高騰の波に飲まれ、スーツ業界も例外ではありません。

この記事では、現在のスーツの相場について、これまでのスーツ価格がどのように改定、推移してきたのか、今後どうなっていくのかを解説していきます。

そもそもオーダースーツの価格帯は?

オーダースーツには大きく分けると、簡易的な「イージーオーダー」、中間的な「パターンオーダー」、本格的な「フルオーダー」の3パターンに分けられます。この3パターンは、スーツの仕立て方や仕上がりが大きく変わってくるのが特徴です。

パターンによって価格帯も大きく変わってくるのでパターンごとの価格帯を解説していきます。

パターンオーダーの価格帯

最も簡易的なスーツを仕立てることができるパターンオーダーは、お値段も2〜5万円と比較的お手頃価格で作成することができます。

価格がお手頃で、サイズの採寸もゲージ服と呼ばれるサンプルのスーツを使用して採寸するため、イメージがつきやすいこともあってオーダースーツ初心者の方に向いている作成方法となります。

イージーオーダーの価格帯

パターンオーダーとフルオーダーの中間的な位置にあるイージーオーダーは、5〜10万円、高いものだと15万円ほどの価格帯となっています。

パターンオーダーよりもより細かいサイズ調整が可能になるため、より中級者向けのオーダー方法です。

フルオーダーの価格帯

細かいサイズ調整も可能なフルオーダーは、1番お手頃なものは20万円から、高いものでは100万円を越すこともある高価なオーダー方法です。

サイズ調整は細かくできることに加え、細かいデザインなども決められることもあり、オーダースーツに慣れた上級者向けのオーダー方法となっています。

これまでのスーツ業界

日本でスーツが着用されるようになったのは幕末末期〜明治以降の軍服が起源とされています。そして2022年現在に至るまで、今でも多くの方から着用され続けています。

そんなスーツは時代の移り変わりによって値上げや価格の改定が繰り返し行われてきました。今までの価格がどのように推移してきたのか見ていきましょう。

1970年代

高度成長期の1970年代は、抑揚の激しさが最大の特徴といわれるほど、生地のカラーや柄が大きく目立つようになった時代です。スーツ生地は冴えた発色が好まれるようになりました。スーツのシルエットは、股上は浅めで腰から膝まではタイトでありながら裾に向けて一気に広がるフレアードシルエットが主流になった時代です。

価格帯は1970年代前半では22,000円、現在の価格に換算すると79,161円、1970年代後半では43,300円、現在の価格で57,714円と10年で2万円もの価格の変化が起きており、物価変動の激しさが伺えます。

1980年代

バブル景気といわれた好景気に突入した1980年代は、ゆったりとしたソフトで丸みを帯びたシルエットのスーツが主流になりました。

価格帯は1980年代前半では45,110円、現在の価格では55,988円、1980年代後半では56,450円、現在の価格では53,964円と、バブル景気もあったことから、そこまで大きな価格の変化が起きない時代でもありました。

1990年代

1980年代から続いていたバブル景気が終わりを告げた1990年代は、今のスーツスタイルに近い細身のスーツが主流になり、手作業で進められていた職人的な服作りを生産ラインの活用によって、量産スーツが流通するようになりました。

価格帯は1990年代前半では57,450円、現在の価格では52,833円、1990年代後半では49,370円、現在の価格では43,739円と量産スーツが流通したことで、価格自体は下落傾向にあります。

2000年代

リーマンショックなどによって世界的に大きな影響を受けた2000年代では、今の時代と同じようにタイトなスーツが流行し、デザイン性もこだわったものが多く流通するようになりました。

価格帯は2000年代前半では50,470円、現在の価格では45,542円、2000年代後半では34,207円、現在の価格では33,554円と比較的大きな値下げとなっている状態です。しかし、2010年に入ると61,682円(現在の価格)と大幅な値上げになり、このころから価格帯はさほど変動がない状態で推移しています。

スーツ業界へのコロナの影響は?

2019年から世界的に大流行している新型コロナウイルスによってスーツ業界にも多くの影響が出ています。

  • トレンドの変化
  • リモートワークによる販売減

が挙げられます。順番に解説していきます。

リモートワークによる販売減

新型コロナウイルスが大流行したことによって会社への出社がなくなり、リモートワークで業務を行う企業が多くなりました。リモートワークが増えたことや出張が少なくなったことによって、スーツを着用する機会が極端に少なくなり、販売量が大幅減に繋がっています。

コロナ渦で毎日スーツを着る機会が少なくなり、会食や商談、出張など、大切な日に着用するスーツが少数あれば問題ないと考える方も多くなりました。

リモートワークの普及は、スーツ業界全体のスーツ販売数の減少を及ぼしています。

トレンドの変化

コロナ渦によってスーツを着用する人の割合は少なくなっているなかで、単価の高いスーツを数着持っていれば問題ないと考える方が多くなり、購入者の意識変化を招いています。

中年層や若年層によってスーツに対する考え方が違うので詳しく見ていきましょう。

【高価格帯】中年層

百貨店での展開を中心とする中年層向けのブランド情報によると、10万円以上のスーツ購入率は11.9%、25万円以上のスーツ購入者は10%と、ともに高価格帯スーツの購入率が増加していると発表しています。

このことから中年層のスーツに関する考え方は「特別な一着」といった考え方をする方が多くなりました。これは中価格帯や低価格帯のスーツを多数保有するよりも、高価格帯のスーツを少数持っている方がいいと考えている人が増えたことを表しています。

【オーダースーツ】若年層

若年層の顧客が多いオーダースーツブランドの発表によると、コロナ前と比べて20代以下のオーダースーツ利用者の購入比率が20.3%、女性のオーダースーツ購入者比率が9.6%も増加してます。

若年層は既製品のスーツの購入が多かったのに対し、コロナが流行してからはオーダースーツが定番になり、初めてのスーツ購入もオーダースーツで仕立てる方が増えるようになりました。

コロナ渦への対策

コロナ渦で大きく販売数を減らしてしまっているスーツ業界も店舗ごとに対策を行うようになりました。その対策を見ていきましょう。

安売りの廃止

新型コロナによって販売数が減り、高単価のスーツを求める声が多くなりました。オーダースーツでも比較的、お手頃な価格の商品を販売する店舗が多い中で、安売りをせずにお客様単価を上げて商品を販売していく流れを取る店舗が増えています。

カジュアル、オーダースーツへ注力

安売りの廃止とは別に、コロナ渦の対策として挙げられることがオーダースーツやカジュアルスーツへの注力です。

カジュアルスーツ

近年では、スーツではなくジャケパンスタイル、いわゆるオフィスカジュアルで仕事をする企業も増えました。カジュアルスーツを豊富に扱うことで、カジュアル需要が高まっているスーツ業界の対策になると考える店舗も少なくありません。

カジュアルスーツは、固い印象がなく業務に取り組めることもあって、今後も企業の中で広まりを見せていくのではないでしょうか。

オーダースーツ

近年、ファッション業界のみならず、パーソナライズ化された商品が誰でも楽しめるようになったことで、自分に合ったサイズのスーツを作れるオーダースーツがスタンダード化しています。

自分のサイズに合ったスーツを注文できるオーダースーツは、自分の個性を表現できる機会として定番となってきています。

オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?

オーダースーツ業界で注目の「オーダースーツSADA」のおすすめポイントを紹介します。

  • 19,800円(税込21,780円)~スーツの作成が可能※2022年11月20日現在の価格です。価格は変更になる場合があります。
  • 生地、デザイン、柄など細かいディティールも一覧を見ながら自由に選択可能!
  • 満足できない場合、全額返金保証サービスあり

オーダースーツSADAでは、オーダースーツ初心者の方でも安心して仕立てることができるサービスが揃っています。スーツに詳しいスタッフとともに、自身のオリジナルスーツを作成することが可能です。

コスパの良さ、品質の良さ、サービスの良さどれをとってもトップレベルのオーダースーツSADAで、オリジナルスーツを作ってみてはいかがでしょうか。

山畠光優