スーツの肩が盛り上がる理由は?体型に合った選び方を解説-オーダースーツSADAのアイキャッチ画像
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スーツの肩が盛り上がる理由は?体型に合った選び方を解説-オーダースーツSADA

スーツを着たときに「肩だけ不自然に盛り上がる…」。そんな経験が誰でも1度はあるのではないでしょうか。ビジネスのためにせっかくスーツを仕立てても、肩の違和感ひとつで見た目の印象は大きく変わってしまいます。

この記事では、スーツの肩が盛り上がってしまう原因や、体型に合わせた正しいスーツの選び方をわかりやすく解説します。スーツ選びで失敗しないためのポイントを押さえ、スマートな着こなしを目指してみてください。

スーツの肩が盛り上がる理由は?

スーツの肩口に盛り上がりができている場合、着用しているスーツが体格に合っていない、肩パットが厚すぎるなどの理由が考えられます。肩に盛り上がりができるようなスーツは着心地が悪く、見た目が不自然になりやすいといった問題があります。ここでは、スーツの肩が盛り上がる理由、基本的な対処法についてご紹介します。

スーツが適正サイズより小さい

適正サイズより小さいスーツを着用していると、肩まわりの厚みでスーツが持ち上がった状態になる場合があります。見た目としては肩口にシワが寄り、窮屈な印象を与える状態になりやすいです。スーツを購入した後に肩まわりの筋肉が付いたり、太ったりして体型が変わったりした場合には、スーツのサイズが小さくなっていることが考えられます。

一度縫製されたスーツのサイズアップは困難なので、基本的には変化後の体形に合わせたスーツの新規購入が確実な対処法です。もしくは、後から調整できるように構造、素材などを工夫したオーダースーツを購入することも選択肢のひとつです。オーダースーツの特徴、メリットについては次章で紹介します。

厚い肩パットが入っている

厚い肩パットが使用されているスーツには、肩の部分を大きく見せる効果があります。全体的に厚みのあるシルエットに見せる効果もあるので、撫で肩の人がスーツを着るときには、厚さ1センチほどの肩パットが入ったスーツを選ぶことが一般的です。

しかし、肩幅の広い人が厚い肩パット入りのスーツを着用すると、首筋から肩のラインが水平に近い状態になりやすいです。常に肩に力が入っているようなシルエットになり、威圧感を与える要因になります。

近年では肩パットが薄い、もしくは入っていないスーツがトレンドになっています。肩パットが薄いスーツはスマートな印象を与えやすく、着心地が軽くなる効果があることが特徴です。

いかり肩で持ち上がっている

通常体型と比べて肩先が上がっている体型を「いかり肩」と言います。いかり肩の人は適正サイズでもスーツの肩が盛り上がり、後ろ襟の下にシワが寄りやすいことが難点です。

また、リラックスしていても肩に力が入っているように見えやすく、スーツを着用した際には威圧的な印象を与える場合があります。いかり肩が気になる人は、パッドなしのスーツで見た目のバランスを取る、肩まわりの体形補正を付けたオーダースーツを作るなどの対策が効果的です。

体型に合ったスーツの選び方

「スーツは肩で着る」といわれるように、スーツのサイズ合わせにおいて肩幅は基本のポイントです。しかし、胸周りや胴周りなどのその他の部分でもサイズ感に配慮することが、スマートにスーツを着こなすうえでは重要です。

ここからは、体型に合ったスーツを選ぶときのポイントを紹介します。

肩幅を合わせる

最初に、スーツのジャケットは肩幅がジャストサイズになるように注意します。体に対してスーツの肩幅が狭すぎると、肩口が歪んで生地にシワが寄り、窮屈な印象を与えます。反対に、肩幅が広すぎると肩口が落ちてだらしない印象を与えるため、適正なサイズ感を心がけましょう。

スーツの肩幅を合わせるときのポイントは、肩口の縫い合わせ部分がちょうど肩の骨先の位置にくるようにすることです。

ジャストフィットで肩が包み込まれれば、見た目がきれいになるだけでなく、着心地も軽く快適になります。ジャケットを試着する際は、肩幅がぴったり合っているかどうかをよく確認してください。

胸周りはジャストサイズを選ぶ

胸周りが小さいジャケットを着ると、ラペルが体から浮き上がります。Vゾーンも歪んでU字型になり、ジャケットのサイズが合っていないことが一目でわかってしまうでしょう。

反対に、胸周りのサイズが大きいと生地が余って縦方向にシワが入ります。スーツに着られている印象になり、体裁が悪いと感じるはずです。

胸周りのちょうど良いサイズ感を見極めたいときは、ジャケットのボタンを留めたうえで胸元に拳を差し入れてみましょう。胸ポケットの下辺りに拳がちょうど一つ分収まる余裕があるのがジャストサイズです。また、ラペルが胸のラインに沿っているかどうかも見極める際のポイントの一つです。

ジャケットの胴周りに適度なゆとりをもたせる

近年ではスタイリッシュなスーツが流行しているため、胴周りの細さにこだわる人も少なくありません。しかし、ジャケットの胴周りを絞りすぎると、ボタンを留めたときにフロント部分にX字のシワが生まれ、かえって腹の太さを強調する結果になります。

また、体の細さを隠すために胴周りを太くしすぎるのもNGです。サイズにゆとりがありすぎるとルーズでカジュアルな印象になり、ビジネスシーンに合わない着こなしとなってしまいます。

ジャケットの胴周りには適度なゆとりをもたせ、絞りすぎや太すぎの仕立ては避けましょう。細身のシルエットにする場合も、腹に手のひらが差し込める程度の余裕は必要です。

ジャケットの袖の長さを合わせる

ジャケットの袖の長さもスーツを着たときの印象を左右するポイントです。ジャケットの袖の適正な長さは、袖口からシャツの袖が1〜1.5cm見える程度といわれています。見える袖が短すぎても長すぎても不適切な印象を与えるため、正しいサイズ感を意識しましょう。

なお、ジャケットの袖が適切な長さでも、シャツのカフスサイズが合っていないために袖口から出すぎてしまう場合があります。袖口のボタンを留めても手首からずり落ちてしまうときは、しっかり締まるようにボタンを付け替えることも検討しましょう。

ジャケットの着丈を合わせる

ジャケットの適切な着丈には、そのときどきの流行が反映されます。現在はクラシック回帰の傾向があり、ヒップがぎりぎり隠れる程度の長さが望ましいとされています。

着丈が短すぎ、ヒップが出てしまうと時代遅れの印象を与えてしまうため、適切な長さで仕立てると良いでしょう。着丈については縫い代がなく、基本的にあとから長くすることはできないので注意が必要です。

なお、スリーピーススーツを着る場合はベストの着丈にも配慮する必要があります。ベストの着丈はベルトのバックルが見える程度がジャストサイズで、シャツは見えないようにするのがマナーです。

スラックスのウエストに適度なゆとりをもたせる

スラックスのサイズ選びでは、まずウエストのゆとりに注目しましょう。基本的に、スラックスのウエストはベルトをしていない状態でも腰骨で止まって落ちてこない程度がジャストサイズです。

ゆとりがありすぎると、ベルトを締めたときにウエスト部分にシワが寄ってしまいます。無理やりサイズを合わせることでシルエットも崩れるため、スラックスのウエストには適度なゆとりを設けるのがおすすめです。

スラックスのヒップまわりに適度なゆとりをもたせる

ヒップ周りのサイズ感は、スラックスを履いたときの見た目を大きく左右する重要なポイントです。ヒップ周りに余裕がないとヒップの形が出すぎてしまい、みっともない印象を与えます。

ヒップポケットの口が自然に開いている場合は細すぎるため、適度なゆとりを設けてください。反対に、ヒップ周りのサイズが大きすぎるのもだらしない印象を与えるのでNGです。

スラックスのシルエットをきれいにしたい場合は、まずヒップのサイズを適切に合わせましょう。そのうえで、ウエスト周りのサイズ感を調節すれば、スタイリッシュな着こなしが実現するはずです。

スラックスの股下の長さを合わせる

スラックスの股下の長さを決めるときは、革靴を履いた際の裾の位置を確認しましょう。

近年では、スラックスの裾が革靴の甲に軽く触れ、生地が少しだけたわむハーフクッションが主流となっています。裾が短すぎるとカジュアルな印象を、長すぎるとだらしない印象を与えるため、適切な長さで裾上げしてもらいましょう。

なお、ウエストの高すぎる位置でスラックスを履くと、股下の長さが適正でもジャストサイズではなくなります。ヒップの形も出やすくなるため、履くときのウエストの位置に注意が必要です。

体に合ったスーツを見つけるためのポイント

体に合ったスーツを見つけるためには、サイズが合っているか確認することはもちろん、オーダースーツなどを検討することも重要です。ここからは、体に合ったスーツを見つけるための4つのポイントを紹介します。

サイズが合ったスーツを購入する

メンズスーツのサイズはJIS規格で定められており、小さい方からYA体・A体・AB体・BE体・E体・K体に分けられています。市販されているメンズスーツのサイズはYA1、YA2といったようにアルファベットと号数を組み合わせて表記します。例えば、身長170cmウエスト76cmの場合はYA5、身長180cmウエスト98cmの場合はBE7がスーツのサイズです。

レディーススーツのサイズは号数での表記が一般的で、1号・3号・5号といったように記載されています。同じ号数でもメーカーによって目安となる数値が異なる場合があるので、レディーススーツを選ぶ際には、各メーカーのサイズ表を確認することが適切なスーツを購入するポイントです。

また、スーツを販売する店舗では採寸を実施している場合が多いです。購入時点での身長、ウエストが分からない場合、店舗スタッフに採寸を依頼すれば体格に合ったスーツを見つけやすくなります。JIS規格や号数によるサイズ区分はひとつの目安なので、肩幅の広さ、足の長さなどは購入する人が個別に把握してスーツを選びましょう。

オーダースーツを選ぶ

オーダースーツ店ではユーザーの体型に合わせて生地、寸法などを指定できるので、撫で肩、いかり肩などの体型にもフィットするスーツを購入できます。スーツのオーダーメイドにはさまざまな方法がありますが、日本ではパターンオーダー・イージーオーダー・フルオーダーの3種類に大きく分けられます。

パターンオーダーは簡易的な手法であり、既製品の型紙を使用して生地を裁断します。スーツの身丈や袖口の長さなどは微調整できますが、肩、ウエストなどの体型補正には対応していないことが特徴です。

イージーオーダーは既製品の型紙をベースにして、コンピューターソフトで形状を調整する手法です。着る人の体型、要望に合わせて調整したスーツを作成できる特徴があります。

フルオーダーは、着る人の要望に応じてスーツの型紙を手描きで作成する手法です。体型、デザインの自由度が高く、着る人にフィットしたスーツを作りやすいようになっています。

いかり肩や撫で肩、猫背などに合わせた体型補正を行いたい場合、イージーオーダーもしくはフルオーダーを選ぶことで対応したスーツを注文できます。体型補正やデザインに関する自由度が高いほど価格も高くなる傾向があるので、予算と要望に見合った形式の選定をおすすめします。

購入前に試着する

既製品のスーツを購入する際には、購入前に試着して体型に合っているかを確認しましょう。既製品のスーツでは、サイズ表記が同じでもブランドの違い、もしくは細身向けや高身長向けなどのコンセプトによって寸法が異なる製品は珍しくありません。サイズ表記のみを基準にしてスーツを購入するとサイズが合わないことが考えられます。

目安として試着した際に肩口にシワが寄っていたり、ボタンの留め具周辺にシワが寄っていたりする場合はスーツのサイズ不足を表します。サイズが適正ではないスーツは着用したときのシルエットが不自然になりやすいので、基本的には試着、採寸などを実施してサイズ感を確認しておきましょう。

スーツ生地の素材をチェックする

スーツ生地にはシルクやウールといった天然繊維、ポリエステルやポリウレタンといった化学繊維などさまざまな種類があります。生地の素材によって耐久性や伸縮性などは異なるので、体型にフィットしたスーツを選ぶには素材にも注目してみましょう。

動きやすさを重視する場合はウール・ポリウレタン・ポリエステルといった伸縮性の高い素材が使用されたスーツが適しています。スーツ用の素材としてウールはポピュラーなものであり、高い保温性、伸縮性を備えている特徴があります。伸縮性が重視されたスーツは腕や肩を動かしてもシワになりづらく、体型にフィットした製品が見つかりやすいことが主なメリットです。

着心地の良さを重視するのであれば、シルク・カシミヤ・ウールといった素材が使用されたスーツが適しています。シルク、カシミヤは保温性が高く、肌触りが良い素材として有名です。一方で摩擦に弱い、毛玉ができやすいなどの問題があるので、スーツの扱い方には注意しなければなりません。

価格を安く抑えたい場合はポリエステル、ナイロンなどの化学繊維とウールが混紡されているスーツが適しています。化学繊維とウールを混紡したスーツ生地は耐久性が高く、リーズナブルな商品が多いです。

化学繊維のほかにも、ウールとほかの素材を混紡したスーツには複数のバリエーションがあります。動きやすさ、着心地などのバランスを取りたい場合は混紡スーツを選択肢のひとつに加えてみましょう。

スーツが体に合わなくなったらお直しは可能?

体格に合っていないスーツを着用していると、見た目が不自然になる、サイズが合わずに着心地が悪くなるなどの問題が生じやすいです。費用を安く抑える方法として、スーツのお直しを検討する人は一定数居られるのではないでしょうか。専門店ではスーツのお直しをどのように行うか、一般的にはどの程度まで対応できるかをご紹介します。

スーツの肩幅

購入したスーツの肩幅が合わなくなった場合、肩幅を大きくする形でのお直しは基本的にできません。スーツの肩まわりは縫い代に余裕がない構造になっているものが多く、完成品のサイズを大きくすると不自然な仕上がりになるリスクがあるためです。

スーツの肩幅が余っているパターンでは、肩幅が小さくなるように縫い直す、肩パットを取り除くといった形でお直しできる場合があります。目安として、着用した際に肩の部分がへこんでいる、肩口を指で押すと簡単にへこむ場合などには、スーツの肩幅が余っていると考えられます。

ただし、肩幅を小さくお直しできる幅は1センチから2センチほどです。肩幅を小さくしすぎると着用時のシルエットに違和感が生じる要因になるので、調整できる幅が限られやすくなっています。

スーツの構造によっては大幅なサイズ調整に対応できるパターンもあります。購入したスーツが体格に合わなくなった場合、服のリフォーム専門店もしくはスーツ購入店に相談されることをおすすめします。

ウエストまわり

スーツのウエストまわりが余るパターンでは、身幅を詰めて脇まわりに隙間を作ることでシャープな印象を与えるように調整できます。既製品のスーツを購入する場合、肩幅が広い人はウエストまわりが余りやすく、ルーズな印象を与えてしまう恐れがあります。

一般的な対策としては、肩幅に合わせてスーツの身幅を調整することで、体格にフィットするようにサイズ変更を行う方法があります。基本的にはサイズを小さくするための手法であり、後からスーツのサイズを大きくすることは困難です。

体格が変わってスーツのウエスト、肩幅などが不足した際には、まずは服のリフォーム専門店もしくはスーツ購入店への相談をおすすめします。サイズ調整が困難である場合、体格に応じたオーダースーツの購入を検討してみましょう。

オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?

オーダースーツSADAはフルオーダースーツを取り扱う専門店です。全国に46店舗展開(※)しており、オーダースーツ専門店として日本一の店舗数を展開しています。※2025年5月現在

オーダースーツの累計仕立て数は500万着を超えており、Youtuberやタレント、国会議員などのスーツを仕立てた実績があります。フルオーダーで仕立てるので、どんな体型にもフィットした自分だけの1着を手に入れられます。

経験豊富なスタイリストが採寸を担当するので、体型に合わせてスーツの寸法を細かく調整できます。採寸データは原則5年間保管されるようになっており、過去の採寸データをもとに2着目以降の寸法の調整も可能です。

肩幅に合わせたスーツ選びで迷ったら、ぜひオーダースーツSADAで自分専用の1着を手に入れてください。

スーツの肩の悩みは「サイズ選び」で解決できる

スーツの肩が盛り上がる場合は、そもそもサイズが合っていない可能性があります。また、肩パットの影響や体型との不一致など、その原因はさまざまです。しかし、ジャケットの肩幅・胸囲・袖丈、スラックスの寸法などを体に合わせて調整すれば、多くの問題は解消できます。

既製品では限界がある場合は、オーダースーツという選択肢も検討してみましょう。「オーダースーツSADA」では、体型に合った1着を丁寧に仕立ててくれるため、肩の悩みも解決できます。

試着や生地選びを含め、自分にぴったりのスーツを見つけることが、見た目の印象をグッと引き上げる第一歩です。

スーツの肩が不自然に盛り上がる原因には、サイズの不一致、肩パットの厚み、いかり肩といった体型の特徴などが挙げられます。こうした問題を解消するには、「体型に合ったスーツ選び」が不可欠です。特に肩幅はスーツのシルエットを大きく左右するため、肩先にフィットしたサイズを選ぶことが重要です。

また、胸周りや胴回り、袖丈や着丈、スラックスのウエスト・ヒップ・股下など、全身の寸法バランスを整えることで、スーツ本来のスマートな着こなしが実現します。既製品で対応しきれない場合は、体型に合わせて細部まで調整できる「オーダースーツ」を検討するのも有効です。パターンオーダーやイージーオーダー、フルオーダーなどの形式を目的や予算に応じて選べば、なで肩やいかり肩など個別の体型にも対応できます。

さらに、購入時の試着やスーツ生地の選定も見落とせないポイントです。ウールやポリエステル混紡など、伸縮性や着心地を考慮した素材を選ぶことで、体によりフィットしやすくなります。

スーツが体に合わなくなった場合でも、お直しで対応できるケースもありますが、肩幅の大幅な変更は難しいため、特に肩まわりのサイズ選びは慎重に行いましょう。スーツ専門店「オーダースーツSADA」では、体型補正を含めた丁寧な採寸とフルオーダーによる仕立てが可能で、肩の悩みをはじめとしたフィッティングの問題を解消できます。ビジネスシーンで自信を持って着こなすためにも、自分に合った一着を見つけることが大切です。

構成・編集 湯浦 孝恵