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スーツ用コートの着方で意識した方が良いポイントは?選び方から着こなし術まで解説

スーツで肌寒く感じる季節になれば上にコートを羽織る方も増えるでしょう。普段着のコートをスーツの上から着用すると、カジュアルすぎる印象を与えてしまう場合もあります。ビジネスシーンで着用する際は、スーツに合わせたコートを着るなどいくつかのポイントをおさえるのが肝心です。

今回はスーツ用コートの着方を解説します。本記事を読めば、スーツ用コートの選び方から着こなし方までわかり、ビジネスシーンでも印象の良い着こなしが楽にできるようになります。スーツ用のコートの着方で悩んでいる方は、ぜひ最後までご確認ください。

【コート着方】スーツ用コートが必要な理由

コートは脱ぐと荷物になるため、暖かいインナーを着たり、ベストを羽織ったりして防寒対策を行う方もいるでしょう。しかし、スーツ用コートには防寒以外にも着るメリットがいくつかあるのです。まずは、スーツ用コートが必要な3つの理由を解説します。

フォーマルな着こなしができる

スーツ用コートは派手過ぎないものが多いため、フォーマルな着こなしが可能となります。仮に普段使いしているコートをスーツに合わせてしまうと、カジュアルな印象が強まり、コーディネートのバランスも崩れやすくなるでしょう。スーツの上に羽織るアウターがおかしくないか確認したい場合は、実際にスーツの上に着用し、鏡の前で自分で確認するだけではなく、家族や友人に見てもらい客観的な意見をもらうといいでしょう。

外回りでは良い印象を残せる

外回りではコートの着用で良い印象を残せる場合があります。特に営業職では第一印象が重要です。たとえば、フレッシュさを印象付けたい20代の営業マンなら、あまり派手過ぎずシルエットの良いコートを着用すれば、良い印象を与えやすくなります。他にもコートの着方ではマナーも重要です。正しいコートのマナーができる人=ビジネスマナーが守れる人と認識され、相手からも信頼されやすくなるでしょう。コートの着方のマナーは後述する内容をご確認ください。

ジャケットの形状を保ちやすくなる

スーツ用のコートはジャケットの形状を維持しやすくなります。腕回りや肩の形のサイズ感も緻密に計算されているため、きれいな着こなしが可能です。反対に普段使いのコートをスーツの上から着用し続けていると、ジャケットの形状を損なう恐れもあります。他にもシワの原因にもなりやすいので注意しましょう。

【コート着方】スーツ用コートの選び方・基礎編

スーツ用のコートを選ぶ際は色・サイズ・素材の3つのバランスを意識するのが大切です。コートのサイズが大きすぎると見た目のきれいなシルエットが損なわれ、色使いが派手過ぎると悪目立ちしてしまう場合があります。以下ではスーツ用コートの選び方の基礎を紹介します。

コートの色・柄

スーツ用で着るコートにはカジュアルさよりもフォーマルな印象が求められます。デザインは派手過ぎない柄に、下記の色を組み合わせるのがおすすめです。

ダークグレー

・ダークネイビー

・ブラック

・ベージュ

・ブラウン

コートでおしゃれを楽しみたい方は、色や柄以外で工夫をしてみましょう。たとえば、生地や仕立てのクオリティー、装飾のディテールにこだわれば、おしゃれさもプラスしながら楽しくコートを着こなせるようになります。

コートのサイズ

コートのサイズは大きすぎないものを選ぶのが基本です。オーバーサイズがはやっているので、大きめのアウターを選びたくなる方もいるでしょう。サイズの合わないコートを着ていると、せっかく仕立てたスーツとのバランスも崩れやすく、不格好な印象を与えてしまいます。スーツ用のコートではオーバーサイズのものを選ばないように気を付けましょう。

コートのサイズ感をチェックする際は、スーツの上に着て確認してみるのがおすすめです。窮屈すぎず、シワにならないくらいの余裕が残っているか確認してみてください。他にもコートの着用感と一緒に確認したいのが、下記の着丈・袖丈・身幅の3点です。

・着丈のポイント

膝より少し上のミドル丈がビジネスシーンでは使いやすくおすすめ

・袖丈のポイント

ジャケットの袖が完全に隠れ、かつ長すぎないのが理想

・身幅のポイント

スーツの上から着用した際に大きすぎ小さすぎないか確認するのが重要

コートのサイズ感を確認する際は、着用した印象と着丈・袖丈・身幅の長さから総合的に判断してみましょう。

コートの素材

コートの素材は機能性重視で選ぶと良いでしょう。たとえば、寒さが厳しい時期はコットンやウールなど防寒性の高い素材のコートが活躍します。雨量の多い時期は、防水性の高いナイロンやポリエステル素材を選ぶのがおすすめです。季節でスーツ用コートを使い分ける場合は、素材の違いも意識してみてください。

【コート着方】スーツ用コートの選び方・応用編

スーツ用のコート選びも色・柄やサイズ、素材である程度まで候補は絞れます。複数の候補でコート選びに迷ってしまった場合は、機能性やお手入れのしやすさを比べてみると良いでしょう。次はスーツ用コート選びで悩んだ際に知っておくと役立つポイントを紹介します。

機能性も確認する

コートを選ぶ際は機能性も確認してみましょう。たとえば、ビジネスと普段で使いわけられるリバーシブルタイプのコートや、薄手でも保温性の高いコートなどがあります。素材やオプションの組み合わせ次第では、より多機能なコートを選べる場合もあるでしょう。スーツ用のコート選びで機能性を重視したい方は、事前に欲しい機能をリスト化するのがおすすめです。コート選びを円滑に進めたい方は優先順位付けまで行っておきましょう。

お手入れのしやすさも気にする

コートの着用で良い印象を与えたい方は、お手入れのしやすさも気にしてみましょう。スーツの上に一枚羽織れば、コートが外見で一番目立つ箇所になります。仮に汚れやシワが目立ってしまうと、せっかく選んだコートの着こなしも台無しになり、相手の印象を悪くしてしまうかもしれません。お手入れしやすいコートの特徴は以下の3点です。

・防シワ加工の素材

・汚れが目立ちにくい色

・すぐに汚れが落とせるもの

日々忙しく、コートのお手入れに手が回らない方は、お手入れのしやすさでコートを選んでみましょう。

冬用はライナーの有無も確認する

スーツ用のコートを冬場にも着用する場合は、ライナーの有無も確認しましょう。ライナーとは防寒対策としてコートの下に付けられる裏地のことです。スーツ用のコートは生地が薄手のものが多いため、ライナーを付けられるタイプは重宝されます。中にはデザイン性の高いものや毛皮を使って暖かみのあるもの、ダウン素材を使った暖かさと軽さが両立したものまで存在します。ライナーの取り外しができるコートは春・秋も着まわせるため、コスパの高いコートが欲しい方におすすめです。

購入前に必ず試着する

コートを購入する前は必ずスーツの上から試着してみましょう。スーツ用のコートはあらかじめ少し大きめに作られているケースも多く、実際に着てみると思ったほど大きくない場合があります。コートは体型や一緒に着合わせるスーツによっても、肩や腕、腰回りのゆとりも変化しやすいのが特徴です。現在の体型やスーツに合ったコートを選ぶためにも、試着は欠かさずに行いましょう。

スーツ用で人気が高いコート3選

スーツ用コートで人気が高いのは、「トレンチコート」「チェスターコート」「ステンカラーコート」の3つです。いずれもスーツスタイルの定番で合わせやすい作りのため、迷った際に選ぶ方も多いでしょう。次はスーツ用で人気が高いコートの特徴を紹介します。

トレンチコート

第1次世界大戦で英国陸軍が着用した防水ミリタリーコートが起源とされているコートです。肩部分にあるベルト状の「エポレット」や胸部にある当て布の「ガンフラップ」、D字の金具である「Dカン」が特徴です。腰回りに付いているベルトも重要で、シルエットを引き締めたり、保温効果を発揮したり機能性にも優れています。おしゃれな着こなしを意識したい場合には、ベルトの締め方で変化をつけるのもおすすめです。

トレンチコートに使われている生地の「ギャバジン」は、防水性・撥水性・耐久性の高さが特徴です。薄手で着心地のよいさらっとした生地で、春先や雨期に持っておくと便利な1着といえるでしょう。

チェスターコート

ロングコートの1種であり、チェスターフィールドコートと呼ばれる場合もあります。19世紀にイギリスのチェスターフィールド伯爵が初めて着用していたコートが名前の由来とされています。チェスターコートは襟の形状で印象を変えられるのが強みです。特に汎用性の高い「ノッチドラペル」や「ピークドラペル」はスーツスタイルにも合わせやすくなっています。他には胸元や両脇に付いているポケットも印象的です。暖かさと厚みが出しやすいため、秋・冬に着用する方が多くなっています。

カラーバリエーションも豊富でおしゃれを楽しみたい方にもおすすめです。首元にマフラーやストールを巻けば、コーディネートの幅も広がります。ウエスト回りにこだわりたい場合は、やや絞られたタイプの「ドレスチェスター」を選んでコートの着方に変化を付けるのも良いでしょう。

ステンカラーコート

シーンを問わずに人気が高いロングコートの1つです。「スタンドフォールカラーコート」「バルマカーンコート」「バルカラーコート」と呼ばれる場合もあります。シンプルなAラインが特徴で、大人っぽくおしゃれな印象を与えられます。肩や脇に余裕を生む「ラグランスリーブ」を選べば、ビジネス用のスーツにシワがつきにくくなるのも強みです。なで肩の方がラグランスリーブを着ると、肩の下がっている部分が強調され、男性らしさが損なわれる場合もあります。なで肩の場合は、普通肩である「セットインスリーブ」のコートを選ぶと良いでしょう。

ステンカラーコートは前襟を低く折り返し、後ろ襟部分が高くなっているのも特徴です。一番目のボタンを開けてネクタイを見せたり、防寒のために立てたり工夫をすればさまざまな着こなしができます。ボタンを全て留めればVゾーンも隠せるので、コーディネートに自信がない方にも使いやすいでしょう。季節を問わず使いやすい万能さもあるので、スーツ用コートの最初の1着におすすめです。

スーツ用で人気のコートを着こなすポイント

スーツと合わせやすいコートも、着こなし方次第では印象が様変わりする場合もあります。それぞれのコートには着こなす際のポイントがあるので、事前に確認すれば安心して購入できるでしょう。次は、スーツ用で人気のトレンチコート・チェスターコート・ステンカラーコートを着こなすときのポイントを解説します。

トレンチコートの着方

トレンチコートを着る場合は、ベルトをしっかり締めるのがポイントです。男性らしいシルエットが完成すれば、スマートな印象も与えやすくなります。反対にベルトを垂らす着方はだらしない印象を与えてしまうので避けましょう。垂らしているベルトは前か後ろでまとめてください。締めるのが煩わしい方は、まとめてポケットに入れてしまうのもおすすめです。トレンチコートを着こなす際はベルトの取り扱いにも気を付けましょう。

チェスターコートの着方

チェスターコートはサイズ感を意識して着こなすのがポイントです。具体的にはコートからシャツやスーツの袖が見えない長さのものを選びましょう。オーバーサイズで着こなしたい場合は、縦長のシルエットのタイプを選ぶのがおすすめです。ゆったり目で着こなすとだらしない印象が強まり、マイナスの印象を与えてしまう場合もあります。チェスターコートを着用する際はサイズ感も意識しながら選んでみてください。

ステンカラーコートの着方

ステンカラーコートの着方では、ジャケットよりも長い丈のものを選ぶのが大事です。ショート丈もはやっていますが、選ぶ際は中に着ているジャケットが隠れるサイズを選ぶようにしましょう。コートがあまりにも短すぎ、ジャケットの方が長く見えてしまうと不格好で野暮ったい印象を与えてしまいます。ステンカラーコートを着こなす際は、ジャケット丈との長さのバランスを確認してみましょう。

スーツ用コートを長持ちさせるコツ

スーツに似合うコートを購入したら、長く着続けたいと思う方もいるでしょう。正しいお手入れの仕方と保管方法を理解すれば、コートも傷みづらくなり、長く着られるようになります。以下では、スーツ用コートを長持ちさせるコツを解説します。

お手入れ方法

スーツ用コートの着用後はブラッシングを行いましょう。特に長時間着用していると、ほこりや汚れも付きやすくなるのでこまめにブラシがけを行うのが大事です。頻繁にコートにブラッシングを行えば、毛玉になりづらくなったり、コート表面のテカリを防止できたりします。ブラッシングを行う際のポイントは以下の3点です。

・特に直接肌に触れやすい肩、襟、袖、ポケットを重点的に行う

・繊維間の汚れを落とすため、毛の流れに逆らうように意識する

・仕上げは毛の流れに沿うように整える

コートの素材ごとにおすすめのブラシの種類も異なります。たとえば、ウール素材の場合ではコシが強めの豚毛ブラシ、よりデリケートな素材では柔らかめの豚毛ブラシを使うと良いでしょう。コートを少しでも長く着用したい方は、日々のブラッシングも欠かさずに行ってみてください。

保管方法

スーツ用のコートは脱いだらハンガーにかけて保管するのが基本です。脱ぎっぱなしにしているとシワや型崩れの原因にもなります。コートをかけるハンガーの種類は、厚みがあってコートのサイズに合ったものを使いましょう。サイズが合っていないと型崩れしやすくなるので、ハンガーの購入前には肩幅が合っているか確認してみてください。

コートを長期間保管する場合はクリーニングに出しましょう。クリーニング後は通気性の良い場所で保管するのが重要です。コートを長期間保管する際は他にも下記の点に注意してください。

・気が付いたらたまに換気を行う

・不織布や収納カバーをかぶせて保管する

・クローゼットに洋服をつめ過ぎない

クローゼットにあまり余裕がない場合は、大切なコートを風通しの良い場所で保管してもらえる、「宅配クリーニングの保管サービス」の利用もおすすめです。宅配クリーニングの保管サービスには持ち込み型と宅配型があり、料金や保管期間は各社で異なります。気になった方はお近くの店舗に確認してみるのも良いでしょう。

コートの着方で知っておきたいマナー

ビジネスシーンではスーツに合うコートを選び、完璧な着こなしをしていても、マナーをチェックされる場面もあります。せっかく格好よく着こなせていても、コートの着方で知らないマナーがあれば、恥ずかしい思いをしてしまう場合もあるでしょう。次はコートの着方で知っておきたいマナーを紹介します。

ビジネスシーンに不向きなコートの種類

ビジネスシーンにふさわしくないコートはカジュアルな印象が強いものです。モッズコート・ダッフルコート・ピーコートはフォーマルさが薄れてしまうので避けた方が良いでしょう。ビジネス用のコート選びで悩んだ場合は、今回紹介したトレンチコート・チェスターコート・ステンレスカラーコートの3種類から選んでみてください。

人目をひく色や柄のコートもビジネスシーンには不向きです。コート着用時のコーディネートでおしゃれを楽しみたい方は、ネクタイやタイピン、ストール、マフラーなどの小物のアイテムで変化を付けてみましょう。

コートを脱ぎ着するタイミング

コートを脱ぎ着するタイミングはそれぞれ決まっています。脱ぐタイミングとしては訪問先の企業の建物に入る前が適切です。天候が良くない場合や集合ビルの中に企業が入っている場合でも1階の隅で脱ぎ、受付で名乗る際はたたんだコートを腕に持った状態にしましょう。コートを着るのは訪問企業の建物を出た後のタイミングならいつでも構いません。

コートのたたみ方・持ち方

コートのたたみ方は裏返しにするのがマナーです。花粉やほこりを訪問先に持ち込まないためにも意識しておきたい点といえます。裏返しでたたんでおけば表地が汚れにくくなるため、コートが傷みづらくなる利点もあるのです。コートのたたみ方は以下の手順を参考にしてみてください。

・コートの両肩に内側から手を入れる

・内側が外側に来るようにくるりと返し、前身ごろと後身ごろを合わせる

・持ちやすいように二つ折りにする

たたんだコートはカバンを持っていない腕にかけるときれいな印象になります。営業など外回りをする機会が多い方は、コートの着方のマナーとして覚えておきましょう。

コートの置き場所

脱いだコートは持ち運びの状態から更に二つ折りにした状態で自分のカバンの上に置くのがマナーです。書類を出す際には必要に応じて自分の膝の上や隣に置き場所を変えても問題ありません。訪問先からハンガーラックの利用を許可された場合は、相手にお礼を伝えた後に使うようにしてください。勝手にハンガーラックを使ったり椅子の背もたれにかけたりする行為はマナー違反にあたるので注意しましょう。

オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?

スーツ用コートの着方を難しく考え過ぎている方もいるのではないでしょうか。実際は選び方や人気のコートの種類や着こなし方を理解すれば、誰でも簡単にスーツ用コートを着こなせるようになります。1着のコートを長持ちさせたい場合は、お手入れの仕方や保管方法にも留意しましょう。コートに関するマナーは企業訪問をする機会の多い職種でぜひおさえておきたいポイントです。

コート選びではサイズ感も重要です。実際にスーツの上から羽織って確認してみると良いでしょう。スーツが自分の体形に合っていないと感じる場合は注意が必要です。スーツが大きすぎたり小さすぎたりすれば最適なコートが選べません。オーダースーツ専門店の「オーダースーツSADA」なら、品質の高いオーダースーツをリーズナブルな値段で購入可能です。店舗数も全国47店舗と多いので、自分の体にフィットするスーツを手軽に作れます。スーツ用コートの購入を検討中の方は、オーダースーツSADAでスーツのサイズの見直しから始めてみませんか。