<strong>ピッティウォモ(PITTI UOMO)とは?注目される理由や魅力を紹介します!</strong>のアイキャッチ画像
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ピッティウォモ(PITTI UOMO)とは?注目される理由や魅力を紹介します!

イタリアで毎年、1月と6月に開催されているメンズファッションの見本市をご存じでしょうか。フィレンツェのバッソ要塞を舞台に、メンズのプレタポルテ(ファッション業界で“高級既製品”を意味する)が多数お披露目されるこのイベントを「ピッティウォモ(PITTI UOMO)」と呼びます。正式名称は「ピッティ・イマージネ・ウォモ(PITTI IMAGINE UOMO)」で、日本国内では「ピッティウォモ」の他に「ピッティ」の愛称で呼ばれることもあるようです。服だけでなく、靴やバッグ、アクセサリーといった小物類まで広く展示される「ピッティウォモ」には、数多くのブランドやデザイナー、バイヤーやインフルエンサーが集うことでも知られています。翌年のメンズファッションにおけるトレンドが誕生する場としても広く注目を集めており、日本も例外ではありません。事実、伊勢丹や阪急、ビームスなどの国内ブランドバイヤーも参加しています。この記事では、「ピッティウォモ」とはどのようなイベントなのか、世界のメンズファッションにどのような影響を与えているのかを紹介します。他にも、過去に注目を集めた「ピッティウォモ」のコーディネートについて紹介するので、最先端のメンズファッションに興味がある方はぜひご覧ください。

ピッティウォモという言葉をご存じでしょうか。普段からファッション誌をよく読む方であれば一度は耳にしたことがあるかもしれませんが、詳しい内容まで理解している方はそう多くないでしょう。

今回はピッティウォモについて解説します。本記事を読めば、ピッティウォモが注目される理由やその魅力がわかり、最先端のメンズファッションも把握できます。ファッション通の方はもちろん、メンズファッションのトレンドを知りたい方にもおすすめの内容です。ぜひ最後までご覧ください。

ピッティウォモ(PITTI UOMO)とは?

ピッティウォモの解説を始める前に全体像の把握は重要です。特にイベントの趣旨や特徴を知っているのと知らないのとでは雲泥の差があるといえるでしょう。まずはピッティウォモの概要と主な特徴を解説します。

ピッティウォモは世界中のメンズファッションが集結する見本市

正式名称はピッティ・イマージネ・ウォモ(PITTI IMAGINE UOMO)で、日本では「ピッティウォモ」「ピッティ」の略称で親しまれています。ピッティウォモとは、イタリアのフィレンツェで1月と6月の年2回開催される世界最大級のメンズプレタポルテの見本市です。プレタポルテとはファッション業界では「高級既製品」を意味します。

会場はさまざまなイベントや展示にも使用される「バッソ要塞」で、世界各国のナショナルブランドが一堂に会します。イベントのメインは翌年に各ブランドから発売される新作モデルの発表です。メンズファッションの最新トレンドを一足先に知ろうと、バイヤーやデザイナー、インフルエンサーなどが多数集まります。

服だけでなくバッグや靴、小物なども展示

ピッティウォモで取り扱うのは服だけではありません。バッグや靴からアクセサリーなどの小物までメンズファッションに関係のあるさまざまなアイテムが展示されます。各ブランドのコーディネートがディスプレイされているだけでなく、モデルやインフルエンサーの着こなしが確認できるのも特徴のひとつです。

ピッティウォモに参加するブランドとは?

ピッティウォモにはクラシコイタリアを代表する「KITON」や、セレクトショップ御用達の「ベルベスト」、 高級シャツの「ルイジ・ボッレリ」などさまざまなブランドが参加します。過去にピッティウォモに参加したブランドの一例は下記をご確認ください。

ファブリック兼業のプレタブランド

・エルメネジルド

・ゼニア

・スキャバル

・チェルッティ

デザイナーズブランド

・ヒューゴ・ボス

・ミッソーニ

・カルバン・クライン

靴で有名なブランド

・エドワード・グリーン

・ステファノ・ビジ

・アルティオリ

パンツで有名なブランド

・インコテックス

・PT01

ピッティウォモ(PITTI UOMO)が注目される理由

ピッティウォモは海外で行われるイベントですが、日本国内でも年々注目度がアップしています。日本でピッティウォモが注目されるのには明確な理由があるのです。次はピッティウォモが注目される理由を、その魅力も交えながら解説します。

翌年のトレンドはピッティウォモで生まれる

ピッティウォモは翌年のメンズファッションのトレンドを占う貴重な場であり、次のトレンドにつながるヒントも多数得られます。日本のアパレル業界で主流となりつつある「イタリアブランド」の出店も数多く見られるため、日本からの参加者も増えているのです。人気ブランドの最新トレンドも必見ですが、「ピッティ・ピープル」を一目見ようと会場に駆けつける方もいます。会場を歩き回りながらスナップの様子を眺めるだけでも、今後のトレンドは把握できるのです。色々な楽しみ方ができるのもピッティウォモの魅力のひとつといえます。

日本の各ブランドバイヤーも駆けつける

ピッティウォモで発表された商品・アイテムは翌年の日本市場に登場する場合が多くなっているため、日本からも各ブランドのバイヤーが多数参加しています。具体的に日本から参加しているブランドは以下の通りです。

大手百貨店

・伊勢丹

・阪急

セレクトショップ

・ビームス

・ユナイテッドアローズ

・トゥモローランド

最近では日本人バイヤーのスナップがサイトに掲載されているケースも増えています。日本人のファッションセンスの高さが世界から注目されているのです。

ピッティ・イマージネ・ウオモ賞

毎年ピッティ・イマージネ協会がファッション業界に多大な貢献をしてきた会社や人物を評価する目的で設立された制度です。ブランドの実力が世界的に認められた証ともいえるので、会社にとっては大変名誉なことといえるでしょう。

ちなみに日本では2013年の第84回に「Camoshita UNITED ARROWS(カモシタ・ユナイテッドアローズ)」が受賞しています。日本のブランドとしては数少ない海外向けにメンズドレスを発信した点が高く評価されたようです。日本からの2度目の受賞を目指し、参加しているブランドも少なくないでしょう。

第102回のピッティウォモの特徴

ピッティウォモは各回ごとに特色があります。社会情勢や国際的な課題がテーマになるケースも多く、ただのファッションイベントではありません。以下では第102回のピッティウォモの特徴を解説します。直近のピッティウォモの内容を振り返ってみましょう。

テーマは「PITTI ISLAND」

第102回のテーマは「ピッティ・アイランド」で、主催者はイベントそのものを「魔法の島」と表現しました。会場中央と入口横の建物の壁に夏休みへの憧れを表現したビジュアルが設置され、連日35℃超えの会場にはリゾートさながらの空間が誕生したのです。会場のテーマやコロナ禍の影響も相まって、参加者の服装がTシャツやスニーカーのようなカジュアル寄りになったのも印象的でした。

新型コロナウイルスからの再興

第102回のピッティウォモには新型コロナウイルスからの再興という裏のテーマもありました。前回大会までとの違いはPCR検査の陰性証明やワクチンパスの提示が不要になり、マスクの着用義務もなくなった点です。イベントがパンデミック以前の状態に戻ったことが参加者数の増加につながったと考えられます。

パンデミック前のピッティウォモには約1,200のブランドが参加していましたが、今回は約700まで回復しています。1年前に開催された第100回が約300、前回の第101回が約500だったことを考慮すれば、かつての活気を取り戻しつつあるといえるでしょう。第102回ではバイヤーの参加数も1万を超え、その4割近くがイタリア国外からの参加でした。数だけでなく、さまざまな地域や国の参加者が戻ってきた点からも、新型コロナウイルスからの復活を印象付けるイベントになったのです。

ファッションのトレンド

2023年の春夏のメンズファッションもカジュアル&スポーティー路線が継続するため、基本的には現状から大きな変更はありません。強いて挙げるとすれば、地球環境に配慮する「サステナブル」や気取らずにおしゃれを楽しむ「エフォートレス」、「機能性」の3つがトレンドから常識に変化している点です。特に「リネン」のように薄くて軽く、ストレッチ性にも優れる素材を使ったアイテムが主流になると予想されています。

第102回ピッティウォモで注目されたコーディネートは?

ピッティウォモではさまざまなジャンルのメンズコーディネートが登場します。今回は2022年6月14日~17日に開催された際に注目されたコーディネート事例をいくつか紹介します。なお、第102回は夏の服装を想定したイベントであった点にご留意ください。

【80年代・男気】オーバーサイズジャケット

メンズファッションのおしゃれの定番ともいえるスーツスタイルでは、1980年代を彷彿とさせるコーディネートが話題になりました。中でも日本ではバブル期に流行したゆとりのあるサイズ感を現代風にアレンジするスタイルは新しいトレンドになりそうです。身幅広めのジャケットに、極太のストレートパンツを合わせると着こなしに新鮮さが生まれます。チェーンネックレスやティアドロップ型のサングラスを取り入れれば、品性を落とさずに男気のアピールも可能です。

【リゾート風・新鮮】タックインスタイル

タックインは「押し込む」という意味で、わかりやすく言えば「シャツイン」する状態のことです。脚を長く見せたりお腹周りをすっきりさせたりする効果があります。特に第102回のピッティウォモではジャケットをフロントオープンにして、シャツなどのインナーをタックインするファッションが散見されました。特に注目を集めたのはアロハシャツにミリタリージャケットを羽織る着こなしです。一見すると難しそうに見えますが、リゾートテイストに新鮮さが生まれるため、新しい夏のファッションとして期待されています。

【カジュアルと品を両立】アロハシャツ

夏に半袖シャツを着る方から根強い人気があるのはアロハシャツです。カジュアルさと品の良さを両立ができるため、さまざまなシーンで着用されているアイテムといえます。今回のピッティウォモでは、アメカジとミックスしたスタイルが多く見られました。特にアメカジでも定番のミリタリージャケットやチノパンを使ったコーディネートは、誰でもまねしやすい手軽さが売りです。

【淡色・太目】デニムパンツ

テーラージャケットとパンツの組み合わせによる「ジャケパンスタイル」では、ジャケットにデニムのパンツを合わせるスタイルが注目を集めました。特に淡色で太めのシルエットのブルージーンズは低めの位置で履くのがポイントです。ついついジャストサイズで着てしまうジャケパンスタイルに、トレンドの骨太シルエットとフェードしたジーンズを取り入れることで、新鮮味のある着こなしができます。

第103回のピッティウォモの概要

先月、第103回のピッティウォモが開催されました。今年のイベントの内容は、以下の通りです。

・開催時期:2023年1月10日~13日

・場所:フィレンツェのフォルテッツァ・ダ・バッソ

・テーマ:「PITTIWAY」

既存の「Fantastic Classic」や「Futuro Maschile」を中心に、特別エリアに「PITTIPETS」と「the SIGN」が新設されました。前者では動物向けのアクセサリーなどが紹介されたほか、後者では家具やオブジェが特集されました。

おしゃれな着こなしを続けるには?

ピッティウォモに照準を合わせれば翌年のメンズファッションのトレンドを先取りできます。ピッティウォモに注目すればおしゃれな着こなしができるかと言えば、そうとは限りません。以下ではおしゃれな着こなしを続ける2つのコツを解説します。

アンテナを張って情報を集める

おしゃれな着こなしをするには情報収集が欠かせません。たとえばピッティウォモひとつとっても毎年行われるので、その都度欠かさずに情報やスナップを確認する必要があります。公式サイトや各種SNSなど情報発信のツールが多い時代だからこそ、情報の量と質は大切です。ファッション業界の最新トレンドを手に入れたい方は、情報収集にも力を入れてみましょう。

万能なスーツを仕立てる

第102回のピッティウォモで注目されたコーディネート例でも紹介しましたが、スーツやジャケットを取り入れた着こなしも定番のひとつです。特にオーバーサイズのジャケットは流行に乗りたい方にはおすすめですが、できる限り長く着たい方やさまざまなシーンで着用したい方にはおすすめできません。万能なスーツを仕立てたい方はサイズ感を意識しましょう。

自分の体型に合ったスーツを作るにはオーダーメイドがおすすめです。スーツ作りには最新トレンドや細部へのこだわりも反映できます。おしゃれな1着を手に入れたい方は、オプションなどで違いが作れるオーダーメイドスーツを検討してみてください。

オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?

ピッティウォモとは年2回開催される世界中のメンズファッションが集結する見本市のことです。翌年のトレンドが決まるため、日本からも多くのバイヤーが参加しています。2013年には日本のブランドが「ピッティ・イマージネ・ウオモ賞」を受賞しており、日本のファッションを世界に向けて発信していく場としても期待されているのです。

おしゃれなファッションに興味がある方はピッティウォモの情報やスナップの確認だけでは不十分です。日頃からファッション関係の情報収集を行う必要があります。メンズファッションのおしゃれで欠かせないスーツを用意すれば、コーディネートの幅も広がるでしょう。スーツは大型量販店などでも購入できますが、おすすめはオーダースーツ専門店での購入です。

特に老舗の「オーダースーツSADA」では多くの著名人をはじめ、プロ野球やJリーグといったスポーツ選手の公式スーツの仕立ても行っており、十分な実績があります。オーダースーツSADAで高いイメージのオーダースーツを手ごろな価格で購入できるのには、以下の3つの理由があるのです。

1.工場直販

生地の仕入れから販売までワンストップで行っているため、余計なコストがかからない

2.スケールメリット

日本だけでなく河北省秦皇島市などの海外にも工場があるため、仕入れコストや物流費用の削減分をコストに反映できる

3.製造工程の自動化・機械化が進んでいる

CAM(自動裁断機)やCAD(自動設計システム)が導入されており、職人の手を介さずともオーダースーツを大量生産できるため、コストを抑えながらも品質の高いスーツを作れる

オーダースーツSADAの公式サイトでは、スーツなどのお手入れ方法やビジネスシーンに役立つコラムなども多数掲載しています。おしゃれに敏感な方にも役立つ情報が見つかるはずです。もちろん、日々のスーツスタイルやコーディネートを格上げしてくれるスーツやジャケット、シャツなどの製品のオーダーもできます。来店前はご予約がおすすめです。スーツ作りの相談だけでなく、おしゃれへのこだわりも店舗スタッフにお伝えください。

2023年1月10日~13日にかけて開催された第103回の「ピッティウォモ」では、「PITTIWAY」をテーマに家具やオブジェ、動物向けアクセサリーなども含むさまざまなアイテムが展示されました。第102回の「ピッティウォモ」は「PITTI ISLAND」がテーマとなっていて、リゾート感やTシャツとスニーカーのようなカジュアル路線を主としていましたが、この路線から大きな変更はありませんでした。しかしながら、「サステナブル」「エフォートレス」「機能性」が常識として重要視されている点は無視できず、どのようなトレンドが誕生するのかは興味深い点だといえるでしょう。スーツファッションもその一つであり、「ピッティウォモ」で話題になったスーツコーデが翌年のトレンドになる可能性があります。おしゃれに敏感な方は、会場のスナップショットに注目する必要がありそうですが、トレンドに流されるだけでは十分とはいえません。本当におしゃれなスーツファッションを追求するのであれば、オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」で自分だけの特注スーツを作ってみてはいかがでしょうか。長年にわたって培われてきた実績を背景に、経験豊富なスタッフがあなたの要望に基づき、最適なスーツ作りに尽力してくれます。「ピッティウォモ」で紹介されるような最新のトレンドを取り入れつつ、自分にピッタリのスーツを手に入れられるでしょう。

小笠原 蓮奈(おがさわら れんな)