スーツにはさまざまな形がある!シーンや好みに合わせてお気に入りのスーツを着用しようのアイキャッチ画像
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スーツにはさまざまな形がある!シーンや好みに合わせてお気に入りのスーツを着用しよう

急遽スーツを着用することになったり、普段スーツを気慣れていない方にとって「スーツってどれも同じ形をしていない?」「ネットの情報が多すぎてどのスーツを選べばいいかわからない」と思われる方は多いのではないでしょうか。しかし、スーツにはさまざまな形やスタイルが存在します。スーツにはこだわれるパーツが多く、スラックスや襟(ラペル)の形など細かい部分はもちろんのこと、素材や色合い、柄なども自分好みにアレンジすることが可能です。特定のシーンに最適なスーツから、個性を活かせるものまであるため、意外とスーツスタイルをおしゃれとして楽しむことができます。さらに、最近のスーツは仕事のみならず、ファッションとしても成立するので、カジュアルに着こなすことでプライベートでも着用している方は多いです。そこで今回は、スーツの形やシーンごとに合ったスタイル、個性を活かしやすい柄やポイントとシーンに合わせた種類と着こなし方をご紹介しましょう。これからオーダースーツを作りたいと考えている方にとっても基礎知識として覚えておくと、店員さんに依頼するときにスムーズに進められるはず。ぜひ納得のいくスーツスタイルを叶えるために、本記事を参考にしてみてください。

既製品のスーツを選ぶ際には、どのような基準で選んでいますか?
「デザインがいいから」「カラーがいいから」「素材がいいから」など、選ぶ基準は人それぞれありますが、同じようなタイプのスーツを購入している方も少なくありません。

実はスーツやスーツの各パーツには、とても多くの種類があります。生地のブランドはもちろん、フロントボタンのデザインから、下襟の形状、後ろの切れ込み、色柄など、なにを選択するかによって相手に与える印象は大きく変わります。

しかし、なかには
「スーツを複数着持ちたいけど、どんなスーツを選んだらいいのかわからない」
「好みのスーツを来てもいいのかな」
「シーンによっておすすめのスーツってあるの?」

などといったスーツに関する疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、

  • スーツの基本的な種類
  • スーツのデザイン
  • スーツの柄が与える印象

などを紹介します。

スーツを購入する際やオーダースーツを仕立てる際の参考にしてみましょう。

スーツの基本的な種類

スーツの種類を大きく分けると「シングルスーツ」「ダブルスーツ」の2つに分けられます。
さらにジャケットとスラックスなどがセットになった「ツーピース」、ジャケットとパンツとベストがセットになった「スリーピース」などがあります。

最近では、スーツのカスタマイズ性が高くなっていることで、スーツスタイルもファッションの一部として認知されるようになってきました。

スーツの種類によって特徴が大きく異なるので、それぞれ紹介していきます。

シングル

「シングルスーツ」とは、ボタンが縦に1列並んでいるスーツのことで、スーツの定番デザインとして多くの方に着用されています。

「シングルスーツ」の中でもボタンの数によって種類が分かれるのが特徴です。
1つのボタンは、シングルスーツの中でもフォーマルなシーンに向いています。
2つボタンは、冠婚葬祭からビジネスシーンまで幅広く活用することが可能です。
3つボタンは、胸元が引き締まって見えることから真面目に見せたいときにおすすめのデザインといえます。

新社会人から会社の役員まで、どんな方でも着こなせるデザインとなっているため、スーツ選びに迷った際にはシングルスーツを選ぶのが無難です。

ダブル

「ダブルスーツ」は、ボタンの配列が2列になっているスーツを指します。ボタンの総数によってさまざまなバリエーションを楽しむことができるのが、「ダブルスーツ」の魅力といえるでしょう。ただし、ボタンが増えると胸元が狭くなり、着こなすための難易度が高くなってしまうことがあります。

着こなすことができれば、シングルスーツよりもフォーマルな印象を与えられ、仕事ができるビジネスマンを演出することができるでしょう。

また、ダブルスーツもボタンの数が4つタイプや6つタイプがあり、バリエーション豊富に選ぶことができます。

例として、4つタイプの「ダブルスーツ」の場合、6つボタンがあるものと比べてVゾーンが広く、少しクラシカルな雰囲気を演出したいときにぴったりです。一方、6つタイプの「ダブルスーツ」は、スーツ面積が広い影響で重厚感があります。そのため、大人っぽく見せたい方におすすめのデザインです。

ツーピース

「シングルスーツ」と「ダブルスーツ」はボタンの列による違いですが、「ツーピース」と後ほど紹介する「スリーピース」という組み合わせによる違いもあります。

「ツーピース」はジャケットとパンツがセットになっている種類のことであり、市販されているスーツの中は、ほとんどが「ツーピース」のタイプです。多くの方が持っているスーツが、この「ツーピース」といえるでしょう。

定番なツーピースは、人を選ぶことなく着こなせるため、多くのビジネスマンが愛用しています。

ちなみに、似たような存在として「ツーパンツスーツ」というものもあります。「ツーパンツスーツ」はパンツが2本セットになっているものであり、オプションとして扱われていることが多い組み合わせです。

基本的にスーツはジャケットよりもパンツが先にダメになりやすいため、パンツをもう一本持っておきたい方にはおすすめの購入方法といえます。

スリーピース

「ツーピース」がジャケットとパンツを組み合わせた種類であったのに対し、「スリーピース」はジャケットとパンツ、それとベストが加わったセットのことを指します。ジャケットの下からベストが見えることにより、フォーマルな印象が強い組み合わせです。

もちろん、ベストを脱いで着ることもできます。ベストがないと少しカジュアルな印象となるため、フォーマルなコーディネートをカジュアルな印象にさせたい場合におすすめです。このようにベストの有無で印象が変わることから、さまざまなシーンでスーツを着用する方におすすめのデザインといえます。

スーリーピーススーツは、コーディネートが難しいと思われることも多く、手を出しにくかったり、持ってはいるもののクローゼットの奥に眠らせているという方も少なくありません。

しかし、きちんと着こなせばお洒落でかっこいい印象を与えられ、周囲から一際目立つビジネスマンを演出できるでしょう。

レディーススーツの種類

レディーススーツのジャケットの特徴は、簡単に紹介すると以下の3つが挙げられます。

  • テーラードジャケット
  • ノーカラージャケット
  • Vカラージャケット

それぞれどのようなものなのか、各項目に分けて紹介します。

テーラードジャケット

テーラードジャケットはジャケットの定番であり、一番オーソドックスなものです。その名の通りテーラー(仕立て屋)にて作られたジャケットであり、メンズ用のジャケットと同じようにかっちりとしています。

テーラードジャケットは様々な素材やカラーの種類を使う事によって、スーツ以上にカジュアルに仕上げることのできるジャケットとして定着しました。しかし、元がスーツだったというだけあって引き締めるところは引き締めており、美しいシルエットを見せています。このしっかり感とカジュアルさを両立しているということもあって、今なおレディーススーツの定番となっています。

ノーカラージャケット

ノーカラージャケットはその名の通り、襟なしのジャケットのことを指します。襟がないだけで首回りがかなりスッキリするのがノーカラージャケットの大きな特徴です。また、前の胸元の開きも控えめであり、華やかな雰囲気で着こなせるため、ビジネスシーンだけでなく、セレモニースーツとしても活躍しています。

デザインがシンプルでバランスよくコーディネートできるため、おしゃれを楽しみたい女性から人気です。

Vカラージャケット

Vカラージャケットはテーラードジャケットから襟をなくしたジャケットであり、ノーカラージャケットの胸元をV字にしたものです。

先述した二つのジャケットをミックスしたようなハイブリッドデザインであり、最近話題になっています。

スーツのデザインについて知る

スーツは歴史が深く、国によってスタイルが異なります。主要なスーツのスタイルは以下の3つです。

  • ブリティッシュスタイル
  • イタリアンスタイル
  • アメリカンスタイル

それぞれ特徴が異なり、見た目を重視したものや機能性を重視したスーツもあります。スーツのデザインを統一するのであれば、国別のスタイルを参考にするといいでしょう。

もちろん、ご自身の好んでいるデザインがあればお気に入りのを選ぶのがベストではあります。スーツの国別のデザインを紹介していきます。

紳士な「ブリティッシュスタイル」

ブリティッシュスタイルは、スーツの発祥地であるイギリスのスタイルです。固めの生地で作られており、肩パッドがしっかりと入っているため、ガッチリとしたシルエットで男らしく忠実な印象を与えられます。

イギリスは湿気が多く、やつれないように固めの素材で作られており、見た目もさることながら実用性も高いのが特徴です。

そんなブリティッシュスタイルは、正面からでも後ろから見ても、張りのあるショルダーラインによって、シルエットがはっきりとしたエレガントな印象も与えます。

爽やかな「イタリアンスタイル」

イタリアンスタイルは、優しい爽やかな印象を与えます。肩パッドが薄いため、体のラインが強調され、細身でスラットした美しい見栄えが特徴です。

立体的なデザインの袖付け、胸元のポケット、袖口の重ねボタンなど、すべての要素において美しいラインを作り出してくれるので上品なコーディネートをしたい場合にお勧めです。

イタリアの気候は乾燥しているため、イギリスと違って柔らかい素材を使ってもスーツがよれません。上品なファッションを楽しみたい方におすすめといえます。

機能性を重視した「アメリカンスタイル」

機能性を重視したアメリカンスタイルは、イタリアやイギリスに比べてスーツが大きめに作られています。アメリカは大柄な方が多いため、どのような体型にも合うようスーツが大きめにデザインされているのです。

アメリカンスタイルは、ジャケットだけではなくスラックスも太めに作られています。そのため、お仕事で活発に動く方でも快適に過ごせるでしょう。

シルエットが大きくなるため、優しい穏やかな印象を与えてくれます。

スーツの柄によって印象が変わる

スーツの柄はスーツスタイル全体の印象に関わるため、個性を表現するためには無視できないポイントです。

最近では、ブランドから市販のものまでさまざまな柄や色のスーツが販売されています。もちろん、オーダーメイドの場合は、柄は無数にあります。また、デザイン性を重視したものはもちろん、機能性や着心地を求めて作られたものもあるのです。

ここでは、スーツの柄が周囲に与える印象を見ていきましょう。

ストライプの印象は「仕事ができる人」

ストライプは、知的さやスタイリッシュさを演出してくれるため、仕事ができる人という印象を与えられます。また、ストライプによっても種類が多いため、どれを選べばいいかわからず混乱している方もいるはずです。

以下は、主流なストライプ柄なので抑えておきましょう。

●ピンストライプ

ストライプ柄の中で最も線が細いものが「ピンストライプ」です。

直線に見えますが小さなドット柄を一本の線にした柄で、同じストライプ柄と比べて控え目なデザインとなっているため、ビジネスシーンなどに向いています。

ストライプの間隔が狭く作られているものが多いですが、広いものはカジュアルな印象が強くなるため、着用する際はTPOを意識して取り入れましょう。

●シャドーストライプ

無地のように見える「シャドーストライプ」は、角度や光の当たり具合によって、繊細なストライプが浮き出る生地です。

生地全体に上品な光沢があり、清潔感や忠実な印象を与えることができます。大事な取引先との商談や、営業での外回りなど、さまざまなビジネスシーンにおすすめです。

●ペンシルストライプ

名前の通り、鉛筆で書いたような細い線が特徴のストライプ柄が「ペンシルストライプ」です。

ピンストライプに比べて、はっきりとした線が特徴ですが、主張は激しくありません。スタイリッシュでクールな見た目に仕上がるため、ビジネスシーンでは特に役に立つでしょう。

●チョークスストライプ

チョークで書いたような線のストライプ柄が「チョークストライプ」です。

ぼやけたような線が特徴で、ピンストライプやペンシルストライプとは違った「誠実さ」を演出することができます。線自体が太いため、「力強さ」も印象付けることが可能です。

●オルタネートストライプ

2つの違った色を交互に並べたストライプ柄が「オルタネートストライプ」です。

色や線の太さによって与える印象が変わり、上品さや華やかさを演出できます。他の柄と違ってファッション性が高く、コーディネートがやや難しい傾向です。

しかし、着こなすことができればとてもお洒落にコーディネートできるため、ストライプ柄に慣れてきたらチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

ウインドペーンの印象は「親しみやすい人」

ウインドぺーンは、線の色と生地の色の二色構成でデザインされた柄です。清楚でありながらも砕けたデザイン、可愛らしいデザインから「親しみやすさ」を与えてくれます。

ウインドペーン柄は、英国カントリー調の伝統柄でもあり、年代を選ばず着こなせるのも魅力です。上司がウインドペーンを着用していると、部下は親しみやすいでしょう。逆に、部下が着用していると上司から気に入られやすくなるでしょう。

ウインドペーンは、人間関係を円滑にする効果もあるのです。

グレンチェックの印象は「紳士な人」

グレンチェックとは、千鳥格子をブロック状に規則的に並べた柄です。昔に英国王子が愛用したこともあり、別名「プリンス・オブ・ウェールズ・チェック」とも呼ばれています。

英国の伝統的な柄の一つでもあり、親しみやすい印象を持たれることが多いですが、お洒落感や高級感も演出できるのです。

紳士な人という印象を持たれたいのであれば、グレンチェック一択といっても過言ではありません。

シャドーチェックの印象は「上品な人」

シャードーチェックは、一見無地に見えますが、角度や光の具合によってチェックが浮きだって見えるデザインです。

チェックの中でも派手さを感じさせないデザインで、「品の良さ」や「上品な人」という印象を与えてくれます。

スラックスにも種類がある

スラックスにもさまざまな種類があります。季節によっては、暑くて脱ぐこともあるジャケットに比べて、スラックスは外出時に脱ぐことはありません。そのため、スラックスはシーズンを通して人の目につくことが多いです。

ジャケットを着ない場面では、スラックスでビジネスマンとしての印象が左右されるため、スーツを着こなす上で、スラックス選びは欠かせません。

また、裾上げの仕上がりやデザインによって足元の印象を変えることができます。

スーツ選びに欠かせないスラックスですが、大きく分けて以下の3つを意識しましょう。

  • タック
  • シルエット
  • 裾上げ

それぞれの特徴を紹介します。

タック

タックとは、装飾や身体に合わせるために布地を織り込んで縫ったひだの部分を指します。タックには、

  • ノータック
  • ワンタック
  • ツータック

の3種類があるため、スラックス選びにおいて把握しておくことが大切です。それぞれの特徴を解説します。

●ノータック

ノータックは、名前のとおりタックがないスラックスです。タックがない分、裾幅が細くなりスタイリッシュな印象を与えられます。

特に若年層の間で人気が高いのがこのノータックです。

●ワンタック

ワンタックとは、両足に一本ずつタックが入っているスラックスです。

スラックスの中では一番バリエーションが多いため、年代問わず愛用されています。

●ツータック

ツータックとは、両足に2本ずつタックが入っているスラックスを指します。腰回りにゆとりがあるため、動きやすいのが特徴です。

ゆとりがある分、下半身が大きく見せることができ、上品な印象を与えられます。

シルエット

シルエットには、

  • ストレート
  • テーパード
  • ワイド
  • スキニー

の4種類があるので、それぞれ解説していきます。

●ストレート

ストレートは直線的なシルエットで、シンプルなためシーンを選ばずに着用することができます。

しかし、裾の幅が一定となっており、サイズを少し間違えてしまうと動きにくくなってしまうので注意が必要です。

●テーパード

テーパードは裾に向けて幅が細くなるため、スタイルをよく見せることができます。

また、腰回りにゆとりがあるので、快適に動けるのも特徴です。

●ワイド

ワイドは全体的にゆったりした大きめなデザインです。

動きやすく、立ったり座ったりする動作が多いデスクワークの方でも快適に過ごすことができます。

●スキニー

スキニーは脚全体にフィットするデザインです。足が細長く見えるため、テーパードよりもスタイルをよく見せられます。

特に、20〜30代の方が愛用しており、若年層から人気のタイプです。

裾上げ

裾上げには、

  • シングル
  • ダブル

の2種類があります。裾上げには決まったルールがないため、好みのデザインを選ぶといいでしょう。それぞれの特徴を解説します。

●シングル

シングルは、裾を折り返さない仕上げ方です。

街中でよく見るタイプがシングルで、日本では主流なスタイルといえます。シングルジャケットとの相性がよく、合わせて着ると洗練されたシルエットになるのでおすすめです。

●ダブル

ダブルは、スラックスの裾を4センチ前後に折り返したデザインです。

足元に重厚感を持たせるため、お洒落な印象を与えます。

また、英国貴族が裾を折り曲げることで、裾の汚れ防止を工夫するために作られたといわれています。そのため、屋外で活動する機会が多い方でも、裾を汚れづらくすることができるのでおすすめです。

ダブルの裾上げは、ビジネスマンにとって実用的なデザインといえます。

ベント(背中の切れ込み)の種類

ベントは、ジャケットの背中の裾にある切れ込みを指します。どのようなシーンでも美しくスーツを着こなすためには、後ろ姿にも気を抜かないのがポイントです。

そんなベントですが、バリエーションが豊富で、デザイン性を重視したものから、機能性や着心地を求めて作られたものがあります。

ベントの種類は、大きく以下の5つです。

  • センターベント
  • サイドベンツ
  • フックベント
  • ノーベント
  • インバーテッドプリーツ

ベントは、種類が多いことから、スーツをオシャレに着こなしたい方の楽しみの1つといえるでしょう。それぞれの特徴を紹介します。

センターベント

スーツの中心に一本の切れ込みが入っているのがセンターベントです。ベントの中では定番のタイプといえるでしょう。後ろ姿がスッキリしていてスタイルがよく見えるので、多くのビジネスマンが愛用しています。

しかし、腰元が露出しているため、お尻の大きな人や腰に筋肉がついているスポーツマン体型の方が着用すると、下半身が強調されるのでアンバランスになりかねません。

サイドベンツ

スーツの中心から両端に一本づつ切れ込みが入っているのがサイドベンツです。切れ込みが2本入っていて下半身にゆとりがあるため、腰回りが大きい方でも着こなせます。

また、身体を動かしたり風が吹いたりすることで、スーツが大きくなびくため、エレガントで大人の印象を与えられるのがサイドベンツの特徴です。

フックベント

センターベントのようにジャケットの中心に一本の切れ込みが入っていて、切れ込みの根元部分がカギ状になっているのが「フックベント」です。センターベントのアレンジといわれており、主にモーニングコート(礼服)に採用されています。

そんなフックベントは、機能性を重視して作られていないため、ビジネスシーンではあまり見かけません。

しかし、ビジネスシーンで見る機会が少ないゆえ、個性を活かしやすいデザインともいえるでしょう。遊び心を入れるためにオーダーするビジネスマンもいるので、まわりとは違ったデザインにしたい場合におすすめです。

ノーベント

スーツに切り込みが入っていないのが「ノーベント」です。ベントは、元々ジャケットに動きやすさを与えるためにありますが、ノーベントは切り込みが入っていないため、機能性に欠けます。

しかし、くびれがはっきりするため、オシャレを重視している方にはおすすめです。

他のビジネススーツのように機能的なメリットはありませんが、シルエットを美しく見せることができ、洗練された大人の印象を与えるにはぴったりといえます。

インバーテッドプリーツ

インバーテッドプリーツとは、トレンチコートの後ろ側に見られるデザインで、切れ目はなく畳んでヒダにしたデザインを指します。

デザインの特性上、通気性がないため、風が強い春や肌寒くなる秋に着用する方が多いです。そんなインバーテッドプリーツですが、落ち着きや安心感のある印象が特徴といえます。

元々、上流階級貴族を象徴とするデザインなので、会社役員や立場のある方が好んで着用しているデザインです。

襟(ラペル)の形

ラペルとはスーツの下襟(えり)を指します。ラペルはスーツの顔といっても過言ではなく、個性を出せる要素の1つです。

ラペルは一見、小さなポイントに見えますが、できるビジネスマンは些細な部分にも気を遣っています。ビジネスマンとして印象をよくするには、ラペルにも気を遣いましょう。

ラペルの種類

スーツの顔ともいえるラペルですが、主なタイプは以下の7つです。

  • ノッチドラペル
  • クローバーリーフラペル
  • ピークドラペル
  • セミピークドラペル
  • ローリングダウンラペル
  • ショールカラー
  • フィッシュマウス

それぞれの特徴を解説していきます。

●ノッチドラペル

「ノッチドラペル」の襟はV字型に切り込まれており、シングルスーツで多く採用されています。定番な形をしているため、ビジネスから冠婚葬祭までシーンを問わず、着用することが可能なデザインです。

店頭で見かけるビジネススーツの多くがノッチドラペルとなっています。ラペル選びに迷ってしまう方は定番で失敗が少ないノッチドラペルがおすすめです。

●クローバーリーフラペル

「クローバーリーフラペル」は、ノッチドラペルの襟から角をとって丸くした形をしています。クローバーの葉を連想する形をしているのが名前の由来です。

角がない襟は優しい印象を与えるので、レディースで主に採用されています。そのため、メンズのクローバーリーフラペルはあまり見かけません。

●ピークドラペル

襟の先が上側を向いて尖った形をしているのが「ピークドラペル」です。シングルスーツのタキシードで多く見られるデザインですが、フォーマル度の高さから、最近ではビジネススーツのデザインとしても採用されています。

ピークドラペルは華やかな印象を与えますが、見た目のインパクトが強くなるのが特徴です。そのため、目上の方に合う場合は失礼にならないよう、着る場所を選ぶなどの配慮をするようにしましょう。

●セミピークドラペル

セミピークドラペルは、剣先が穏やかで丸みががっている形をしているのが特徴です。ピークドラペルに比べて、穏やかな印象を与えるため、ビジネスシーンや結婚式など、さまざまなシチュエーションで活躍するでしょう。

剣先が尖ったピークドラペルに抵抗がある方は、セミピークドラペルを選ぶのもおすすめです。

●ローリングダウンラペル

第一ボタンを隠すように襟が折り返されている形をしているのが「ローリングダウンラペル」です。第一ボタンを留めると襟の形が崩れてしまうため、第一ボタンを開けて着用する前提で作られています。

第一ボタンが開いたスーツは、爽やかさを演出できますが、少し砕けた印象になるため商談など大切なシーンでの利用は避けましょう。

普段のお仕事で着用する分には、ローリングダウンラペルでも問題ありません。

●ショールカラー

「ショールカラー」は、他の下襟に比べて尖がなく、肩から胸元にかけて緩やかなカーブを描いた形が特徴です。主にタキシードに採用されていることが多いデザインですが、コートやガウンにも使われています。

緩やかなカーブを描いた襟は、暖かく紳士的な印象を与えるでしょう。

●フィッシュマウス

「フィッシュマウス」は、切れ込みが浅く剣先が横に向いた形をしていて、襟が魚の口のような形をしているのが名前の由来です。

最近では、フィッシュマウスの形をしたスーツを見かけることが少なくなりました。そのため、フィッシュマウスのスーツを着用している方は、周りとは違った印象から目立つことも多く、人の印象に残りやすいでしょう。

ラペルの幅にも気を遣おう

ラペルは「レギュラーラペル」「ナローラペル」「ワイドラペル」の3つから幅を選べます。ラペルの幅で相手に与える印象は異なるため、スーツに気を遣っている方には外せない要素です。

レギュラーラペルは、8〜8.5cmの幅で標準タイプとなっています。体型問わず、どんな方にでも似合うため、ラペルの幅に悩んだらレギュラーラペルを選ぶのがおすすめです。

ナローラペルは5〜7.5cmの標準より短めに作られたタイプとなっています。体が細い方に似合う形をしていて、スタイリッシュさを演出することが可能です。

ワイドラペルは8.5〜10cmの幅で、風でなびかないように重さをつける加工を施しているものもあります。体の大きい方に似合う形をしており、ワイルドさを演出できるでしょう。

ラペル選びに悩んだらレギュラーを選ぶのが無難ですが、体型に合わしてナローラペルやワイドラペルを選ぶのも、スーツの楽しみの一つといえます。

シーンに合わせた種類と着こなし方


シーンに合わせて正しくスーツを着用すると、職場の人間関係や上司、部下にはもちろん、大切な取引先の相手にも好印象を与えられます。

好みのスーツを選ぶとお仕事のモチベーションが高くなるため、自分好みのスーツを選ぶことも大切です。しかし、それ以上に大切なのは、シーンに合わせたスーツを選ぶことではないでしょうか。

オシャレで似合っているスーツを着ていたとしても、必ずしも相手に好印象を与えるわけではありません。反面、シーンに合わせたスーツは、その場の雰囲気に馴染むことができるため、少なくともマイナスのイメージは与えないでしょう。

シーンに合ったスーツの着用を心がけることが大切です。

ビジネスシーンでは落ち着いたスーツ

ビジネスシーンでは落ち着いた色やデザインのスーツがおすすめです。飾らないスーツは、相手の信用を得やすい効果があります。

そのため、上司や部下から信頼されやすかったり、仕事の幅が広がりやすいなど、さまざまメリットがあるのが特徴です。

ただ、中には、「スーツはおしゃれに着こなしたいから、落ち着いたものは選ばない」という方もいるでしょう。落ち着いたスーツでも、ラペルやベント、鞄や靴などに気を配るとオシャレに返信さえることが可能です。

特に、スーツを着用されて間もない方は、おしゃれを重視するよりも落ち着いたスーツを選ぶのが無難といえます。

ビジネスシーンで、どんなスーツを着たらいいのか迷った際には落ち着いたスーツを選んでおくと間違いありません。

結婚式では年齢層に合わせたスーツ

結婚式では、参加者の年齢層に合わせたスーツがおすすめです。一人だけ周囲と馴染んでいなければ、主役よりも目立ってしまうでしょう。

20代の結婚式であれば、オシャレを重視したスーツもいいですが、40代、50代の結婚式だと、落ち着いたスーツが無難といえます。

参加する結婚式の雰囲気や、自分の年齢にあったスーツを着用すれば、主役より目立つことはありません。大切なご家族、ご友人の結婚式では、周囲や年齢に合わせてスーツを選びましょう。

お葬式では黒色の無地スーツ

日本では常識といえますが、お葬式では黒色の無地スーツを着用しましょう。黒は深い悲しみを表す色で、「喪に服す(故人の死を悼む)」という意味もあるのです。

お葬式で黒色以外のスーツや派手なものは、場を乱すだけでなく、故人にも失礼になります。

お葬式では、いつも以上に身だしなみに気を遣い、黒色の無地スーツを着用することが大切です。

スーツを使い分けて着こなそう


スーツには大きく分けて「シングルスーツ」「ダブルスーツ」の2つがあるのはご理解いただけたはずです。それぞれ与える印象が異なれば、適したシーンも違うため、シーンに合ったコーディネートを行うように心がけましょう。

「シングルスーツ」「ダブルスーツ」の適した着用シーンを紹介します。

シングルスーツは大切なシーンで

シングルスーツは、お葬式や結婚式など大切なシーンで着用しましょう。定番のタイプといえるシングルスーツは、誰が見ても印象よく見えます。

普段よりも身だしなみに気を遣うシーンでどんなスーツを着ようか悩んだ際には、シングルスーツを選ぶのが無難です。

ダブルスーツはプレゼンや商談で

ダブルスーツはプレゼンや商談の際に着用するのがおすすめです。重厚感があるので、見た目のインパクトが強く説得力が増します。

シングルスーツを着用してプレゼンを行なっているときよりも、ダブルスーツを着用している方が言葉に重みが出て説得力が増すのです。

そのため、取引先の相手や上司などへ、信頼性をアピールしたい場合には、ダブルスーツを選ぶのがおすすめといえます。

オーダースーツ専門店「オーダースーツSADA」とは?


ここ数年で多くのオーダースーツ専門店が存在するようになりました。オーダースーツ専門店が多くなったことで、どのようにお店を選んだらいいのかわからないという方も多くなっています。

オーダースーツ専門店に迷った際には「オーダースーツSADA」を検討してみてはいかがでしょうか。

オーダースーツSADAは1923年に創業し、2023年には創業100年を迎え、多くのユーザーに愛されてきました。
長い歴史と伝統が培った技術とノウハウを活かし、生地の仕入れから縫製・販売まで行っているのがオーダースーツSADAの大きな特徴です。

一般的にオーダースーツの作成方法を大きく分けると、

  • 最も簡易的なパターンオーダー
  • 中間的なイージーオーダー
  • こだわった仕立てが可能なフルオーダー

の3パターンに分かれます。

オーダースーツSADAは、上記の3パターンのなかでも最もこだわったスーツを作ることができるフルオーダーによる作成が大きな特徴です。

一般的にフルオーダーでスーツを仕立てる場合、数十万円〜数百万円と高額になってしまうことが多くなります。しかし、オーダースーツSADAでは、フルオーダーでありながら既製品のスーツと変わらない19,800円〜(税込21,780円〜)で仕立てることが可能です。(※2023年12月時点の価格です。価格は変更になることがあります。)

オーダースーツSADAの魅力はコストパフォーマンスの高さだけではなく、スーツの知識が豊富なスタッフから仕立てのアドバイスをもらいながらスーツを作成することができるところにあります。

オーダースーツを作成したことがない方でも安心して、自分だけのオリジナルスーツを作成することができるでしょう。コストパフォーマンスの良さや接客の丁寧さもあって、一般の営業マンから著名人に至るまで多くの方に愛されている専門店となりました。

どの専門店にお願いしようか迷った際には、オーダースーツSADAを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

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まとめ

スーツの形には大きく分けて、定番の「シングルスーツ」と、フォーマルな印象を与えられる「ダブルスーツ」があります。

また、ラペルやベントなど、些細なポイントにも気を遣うと個性を引き出せるのが、スーツの魅力といえるでしょう。スーツのデザインによって相手に与える印象は大きく変わるため、オシャンに着こなすのもよし、好みのデザインを選ぶのも自由です。

ぜひ本記事を参考に、お気に入りのスーツを見つけて、活気あふれたビジネスライフを送ってください。

いかがでしたでしょうか。今回はスーツの形やシーンごとに合ったスタイル、個性を活かしやすい柄やポイントとシーンに合わせた種類と着こなし方を紹介してきました。スーツの形には大きく分けて、定番の「シングルスーツ」と、フォーマルな印象を与えられる「ダブルスーツ」があります。また、ラペルやベントなど、些細なポイントにも気を遣うと個性を引き出せるのが、スーツの面白い部分でもあり、魅力といえるでしょう。今回紹介したように、スーツといっても合わせる素材や色合い、柄やデザインの組み合わせによって、相手に与える印象は大きく変わるため、シーンに合わせて落ち着きある着こなしをするのもよし、好みのデザインを選んでおしゃれにコーディネートするも自由です。ぜひ本記事を参考に、お気に入りのスーツを見つけて、活気あふれたビジネスライフを送ってください。オーダースーツSADAでは、専門のスタッフがしっかりサポートするため、フルオーダーの楽しさ、快適さ、フィット感はもちろんのこと、着回しの相談や着こなしに関しての些細なお悩みにも親身にお答え致します。オーダースーツを検討している方はぜひ、オーダースーツSADAでその魅力を体験してみてはいかがでしょうか。