スーツは後ろ姿も重要!着目すべきポイントや特徴について解説 – オーダースーツSADA
鏡の前でスーツ姿を整えるとき、後ろ姿まで意識している人は意外と少ないのではないでしょうか。実は、スーツの印象を決定づけるのは「背中」だといっても過言ではありません。昔から「男は背中で語る」といわれるように、背中のスマートさは非常に重要です。だらしない着こなしになっていると、それだけで信頼感や品格を損ねてしまいます。
具体的なチェックポイントや、シルエットを引き締める着こなし方、さらに印象を左右する「ベント(後ろの切れ込み)」の選び方まで詳しく解説します。ビジネスを成功に導く後ろ姿のポイントを、一緒に身につけていきましょう。
スーツは”後ろ姿”も大切!その理由とは?

スーツの後ろ姿は正面の着こなしと同様に極めて重要です。なぜなら、背中はその人の信頼感とプロ意識を無言で伝えているからです。
前からの見た目が整っていても、背中や肩のラインが乱れていれば、最初の印象とのギャップで相手をがっかりさせてしまうこともあります。シワやたるみを放置した着こなしは「仕事への意識が低い」と見なされ、不信感を招く原因にもなりかねません。
ビジネスの場では、スーツの印象がそのまま評価につながります。手入れの行き届いた後ろ姿は、「この人物は細部まで気を配れる」「信頼できる」といった好印象を生み、商談や交渉をスムーズに進める力となります。
背中まで意識したスマートな着こなしこそ、あなたの仕事ぶりを語る“もう一つの顔”でもあるのです。
後ろ姿を左右する重要なポイント5つ

スーツの後ろ姿をかっこよく見せようと思っても、漠然と背中を意識するだけでは何も変わりません。印象のいい後ろ姿をつくるためには、パーツごとにシルエットの整え方を見直し、背中・肩・腰のラインをバランスよく仕上げることが重要です。
ここでは、肩まわり・着丈・ベント・袖丈・パンツまで後ろ姿を左右する大事なポイント5つを紹介します。
①肩まわり
スーツの肩まわりは、後ろ姿の印象を決定づける重要な要素の一つです。ここがだらしないと、ジャケットのシルエット全体が一気に崩れてしまい、ビジネスマンとしての威厳や信頼感が損なわれます。
特に注意すべきは「シワ」です。首の付け根の下にできる横方向「ツキジワ」は、自分の目では見えないものの、相手からは非常によく見えており、だらしない印象を与える原因になります。怒り肩など体型とスーツのパターンが合っていない場合に発生します。
わずかなシワやゆがみでも、印象を大きく左右することを、肝に銘じておきましょう。
②着丈
着丈とは、後ろ襟の付け根からジャケットの裾の先端までの縦の長さのことです。この長さが適切でないと、全体のシルエットが崩れ、だらしない印象に見えてしまいます。
着丈が長すぎる場合、ジャケットがヒップを完全に覆い隠し、ダボついた野暮ったいシルエットに見えます。特に、身長が低い人が長い着丈を選ぶと、足が短く見えてしまい、全体的に重たい印象になってしまうため注意が必要です。
一方、着丈が短すぎる場合は、ヒップの大部分が露出し、カジュアルすぎる印象を与える可能性があります。ヒップラインが目立ってしまうと、品の良さやプロフェッショナルな落ち着きが欠けて見えることがあるのです。
着丈を極端に長くも短くもせず、ヒップを適度に覆えるバランスを守ることが肝心です。
③ベント
ベントとは、ジャケットの後ろ身頃の裾に縦に入った切り込みのことです。主な役割は、着席時などの動作によって生じるシワやツッパリを抑えることにあります。美しいスーツのシルエットを保つ効果を発揮する大切な要素の一つです。
スーツのベントにはいくつかの種類があります。
・上着の裾の中央に切り込みが入った「センターベント」
・裾の両サイドに切り込みが入った「サイドベンツ」
・後ろ身頃に切り込みが一切ないデザインの「ノーベント」
ベントの種類を変えることで、後ろ姿から伝わる印象を大きく変えることができます。どのベントを選ぶかは、スーツのスタイルや与えたい印象によって選択しましょう。詳しくは後述します。
④袖丈
スーツの袖丈は、手元の清潔感と全体バランスを大きく左右します。
袖丈が長すぎると、ジャケットが手の甲にかかり、だらしなく野暮ったい印象を与えます。
不格好で間の抜けた印象となり、ビジネスマナーへの意識が低いと評価される可能性もあり要注意です。
逆に袖丈が短すぎる場合は、ワイシャツの袖が過度に見えすぎてしまい、全体のバランスが崩れて見えます。適切な長さでワイシャツが覗くことで、スーツと色のコントラストが生まれ、後ろ姿にメリハリがつきます。
⑤パンツ
スーツの後ろ姿のシルエットを美しく見せるには、ジャケットだけでなくパンツへの配慮も欠かせません。パンツがだらしなく見える最大の原因は、裾の長さにあります。
裾が長すぎると、靴の上で生地がたるみ(クッション)、野暮ったく重たい印象を与えてしまいます。特に細身のパンツの場合、たるみがあると不自然にシワが寄るため、スマートさが損なわれてしまうでしょう。
また、パンツのポケットに物を入れることも、後ろ姿をダサく見せる大きな要因です。
サイドやヒップのポケットに財布や携帯電話などを入れたままにすると、生地が外側に膨らみます。
すっきりとした後ろ姿を維持するためには、たるみのない裾とポケットに物を入れない習慣が必須です。
スーツの後ろ姿をスマートに見せるには?

スーツの後ろ姿をかっこよくスマートに見せるには、正しいサイズの着用や、姿勢を意識する、お手入れをする、ポケットを使用しないなど、多岐にわたって気を配るポイントがあります。
シワが寄らない正しいサイズを着用する
スーツの後ろ姿をスマートに見せるには、シワのない正しいサイズの着用が不可欠です。生地のたるみがなく、流れるような背中のラインは、シャープで自信に満ちた印象を与えます。
背中にシワが寄る最大の原因は、着る人の体型とスーツのパターンが合っていないことです。猫背や怒り肩、あるいは反り身(胸を張った姿勢)といった個々の体型によって、不自然なシワが発生します。
特に、肩甲骨のあたりに刻まれる横一文字のシワは「ツキジワ」と呼ばれ、だらしなさにつながるものです。ツキジワを防ぎ、常に洗練された印象を保つには、体にフィットしたスーツを選ぶ必要があります。
スポーツ体型で肩の厚みやカーブに特徴がある人は、体型補正が可能なオーダースーツを選ぶと、シワの心配なく美しいシルエットを実現できるでしょう。
姿勢を意識する
スマートな後ろ姿を叶えるには、正しい姿勢を保つことも重要です。
どんなにジャストサイズのスーツを着ていても、猫背では背中が曲がって見えてしまいます。その結果、頼りなさそうな弱々しい印象を相手に与えてしまうのです。
姿勢が悪いことは、スーツのシルエットを変形させる原因にもなります。体型に合わない不自然なシワもつきやすくなり、せっかくのスーツが台無しになるでしょう。
正しい姿勢を意識するだけでも、後ろ姿の印象は劇的に変わります。普段から背筋を伸ばすことを心がけ、スマートな着こなしを目指しましょう。
取り扱いに気を配る
スーツの取り扱いに気を配ることは、後ろ姿をスマートに見せるために役立ちます。
例えば、着用後は適切なハンガーにかけ、ベント(裾の切れ込み)がめくれていないか確認しましょう。ベントのめくれは、後ろ姿をだらしなく見せ、不自然なシワの原因になります。
ジャケットは風通しのよい場所で陰干しし、パンツは専用ハンガーにクリース(折り目)を合わせて吊るしてシワを伸ばします。また、着用後はブラッシングでホコリを落とし、シワがひどい場合はスチームでケアしましょう。
このような日々の丁寧な取り扱いで、スマートな後ろ姿を維持できます。
ポケットの使用を控える
パンツのポケットに物を入れるのは便利ですが、スーツでは避けたほうが賢明です。特に財布やスマートフォンをヒップポケットに入れると、生地が引っ張られてシルエットが崩れます。
ポケット口の変形や端の破れにもつながるため、後ろ姿がだらしなく見える原因になります。さらに、使用しているポケットは口が浮き、スリムな印象が失われます。
持ち物はビジネスバッグにまとめることで、型崩れを防ぎ、スマートな後ろ姿を保てます。
後ろ姿もキマる!正しいスーツの着こなし方

スーツの後ろ姿は「サイズ」に大きくかかっています。サイズが合っていないと、どんなに高価なスーツでも美しく見えません。着丈、袖丈、パンツ丈。部位別の適切なサイズの目安を紹介します。
着丈
スーツの後ろ姿を整えるうえで、着丈はとても重要です。着丈とは、背中側の襟の中心から裾の先端までの長さを指します。
着丈には流行がありますが、一般的には「(身長-23cm)÷2」が目安とされ、身長170cmなら約73.5cmになります。
ただし、体型によって最適な長さは異なります。あくまで目安として考え、ネット購入時の参考にとどめましょう。
着丈は上半身のバランスで決まるため、少しの違いでも印象が変わります。専門店で採寸すれば、自分に合った着丈が分かり、脚を長く見せる効果も期待できます。
袖丈
ジャケットの袖丈は、ワイシャツの袖口が1〜1.5cmほど見える長さが理想です。
袖が長すぎるとだらしなく見え、短すぎるとワイシャツが目立ちすぎて不自然になります。
適切な袖丈に整えることで、後ろ姿にも清潔感とスマートさが生まれます。
パンツ丈
パンツ丈を確認するときは、まず正しい腰の位置で履き、ベルトを着用します。試着室にある革靴を履いたうえで丈を合わせるのが基本です。
前から見て裾が軽く「くの字」に折れる程度が理想的な長さです。
短めを好む場合もありますが、全体のバランスを見て調整すると、後ろ姿がよりスマートに仕上がります。
後ろ姿のデザイン要素「ベント」の種類と選び方

ベントの選び方は、後ろ姿の印象を大きく左右します。動きやすさを高めるだけでなく、体型や姿勢を美しく見せる効果も期待できるのです。
ここでは、ベントの種類と選び方を紹介していきます。
センターベント(シングルベント)

センターベントは、背中の中央に一か所切れ込みを入れた最も一般的なデザインです。シンプルで清潔感のある印象を与え、どんな場面にも合わせやすいのが特徴です。ベントが中央にあることで動きやすく、立ち姿や歩く姿でもシルエットを美しく保てます。
既製スーツの多くに採用されており、ビジネスシーンでも違和感がありません。腰まわりがすっきり見えるため、細身の人や標準体型の人に特におすすめです。20〜30代のビジネスパーソンや営業職など、動きの多い職種の人に向いています。
スリムに見せたい人にも最適なスタイルです。
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サイドベンツ

サイドベンツは、背中の裾両側に切れ込みを入れたクラシックなデザインです。
センターベントと並ぶ定番スタイルで、2か所の切れ込みによって動きやすさが高まります。両サイドにスリットがあるため、正式には複数形の「ベンツ」と表記されます。
立ち姿でもシルエットが乱れにくく、風に揺れる裾が上品な印象を与えます。腰やヒップのラインを自然にカバーできるため、体格がしっかりした人にもおすすめです。
落ち着いた雰囲気を求める30〜50代のビジネスパーソンや、エレガントな動きを意識する営業職・管理職層に向いています。
ノーベント

ノーベントは、ジャケットの裾に切れ込みを入れない、文字通りベント(切れ込み)がないスタイルです。フォーマルなスーツスタイルとして知られ、冠婚葬祭や公式行事など、格式を重んじる場面で選ばれます。
一方で、ベントがないことで動きやすさが制限されます。冠婚葬祭や公式行事などのフォーマルな場では大きく身体を動かすことが少ないため、機能性よりも見た目の格調高さが重視されるのです。座るとシワができやすい点にも注意が必要です。
落ち着いた印象を求める40代以降のビジネスパーソンや、礼儀を重んじる立場の人に向いています。静かな所作で魅せるフォーマルな後ろ姿を演出したい人に最適です。
フックベント

フックベントは、背中の中央に入った切れ込みの上部がカギ型に仕立てられたデザインです。
ベントの開き始めの部分がフック(カギ型)に仕立てられているため、このカギ状のデザインが、後ろ姿のさりげないアクセントとなります。古くはモーニングコートなどフォーマルなスタイルにも採用されていました。
クラシックで上品な印象を与えるため、オーダースーツで個性を表現したい人に向いています。格式とセンスを両立させたい場合におすすめのベントです。
後ろ姿もかっこよく整えるなら「オーダースーツ」

スーツの後ろ姿を洗練された印象に仕上げたいなら、断然「オーダースーツ」がおすすめです。既製品では出せないフィット感で、背中や腰まわりのラインを自然に整え、すっきりとしたシルエットを実現。猫背や反り腰などの体型のクセにも合わせて補正できるため、姿勢が美しく見え、立ち姿全体がスタイリッシュに映ります。
また、動きや体型に合わせてベント(後ろの切れ込み)デザインも選べるので、自分らしい後ろ姿を演出可能です。細部まで理想を叶える一着で印象を格上げしたい人は、オーダースーツ専門店【SADA】をチェックしてみてください。
スーツの後ろ姿を意識して信頼を勝ち取る

スーツの後ろ姿は、「信頼感」と「プロ意識」を黙って語る重要な要素です。
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