レディースの就活スーツはどう選ぶ?レディーススーツの基本から緊急時のトラブル対策までご紹介のアイキャッチ画像
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レディースの就活スーツはどう選ぶ?レディーススーツの基本から緊急時のトラブル対策までご紹介

就職活動がいざはじまる。このとき、真っ先に用意しなければならないのが就活スーツでしょう。しかし、どのようなスーツを買えばよいか迷う人も多いのではないでしょうか?就活スーツはそれほど選択肢がないようなもの。色、柄、型やタイミングや予算などは先輩就活生の情報を参考にすれば良いでしょう。他にもシャツやインナー、バッグやパンプス、バッグにコートなどあらゆるものが必要ですが、いずれもある程度選択肢は決まっているので安心して下さい。ただし、一口に就活スーツと言っても季節によって気を付けることが多少変わります。就職活動中、人によって経験するのが宿泊を伴う遠征。このときジャケットやスラックス/スカートにシワをつけたくありませんよね?シワがつきにくくする方法や、シワがついたときの対策についても紹介しています。他にも女性ならではの問題としてストッキングの伝線対策や、パンプスで靴擦れを起こしてしまった場合の対策も紹介しています。就職活動は準備することが多くて大変ですが、多くの先輩たちが通ってきた道。あなたも自分自身の成功を掴むために、まずは身だしなみから就職活動をはじめてみましょう。この記事を読めば、就職活動で必要なリクルートスーツやアイテムなどポイントが一通り分かります。

就活スーツのキホン

就活スーツの色・柄・型

就活スーツの色や柄、それに形は基本的に決まっています。

まず色についてはブラックが基本です。就職活動といえばブラックスーツというのが近年の常識でしょう。しかし、ネイビーやチャコールグレーのスーツを着てはいけないということはありません。就職活動中という立場をわきまえつつ、場の雰囲気に合う場合はブラック以外の色を選んでも問題ないでしょう。ただし、淡いグレーを選ぶと汗ジミや雨の日の水滴が気になるかもしれません。

柄は無地が基本です。ストライプの中には目立たないシャドーストライプという柄もありますが、就職活動では不要です。スーツの色にかかわらず無地を選ぶようにしましょう。

ジャケットはシングルブレストであれば問題ありません。2つボタンが基本ですが、3つボタンでもマナー的には問題ないでしょう。2つボタンの方がVゾーンが深くて華やかな印象になりますが、3つボタンはVゾーンが浅くいため真面目で誠実な印象になります。就職活動では動くことも多いため、ストレッチ性のある生地だと扱いやすいでしょう。パンツかスカートで悩むかもしれませんが、どちらでも構いません。

タイミング

就活スーツを購入するタイミングは大学3年生が多いようです。おおむね就職活動がはじまり、合同説明会や企業説明会など、オンライン/オフライン問わず企業の担当者と接触するまでに購入するケースが多いのでしょう。しかし、中には入学式用に購入したスーツをそのまま就職活動でも使用する人もいるようです。前述の就活スーツの条件に合っている、あるいは体型に変化がないのであればそのまま使用しても問題ないでしょう。

予算

就活スーツの予算はだいたい5万〜6万が相場のようです。この程度の予算を用意すれば相応の品質のスーツとバッグやパンプスなどが一通り用意できるでしょう。特別高額なスーツを買う必要はありませんが、量販店や総合スーパーマーケットなどで著しく安いスーツを買うと品質に難がある場合も。他の学生と比べて高品質のスーツを着る必要はありませんが、同程度の品質のスーツを着るようにしましょう。スーツの生地の品質が悪いと、意外に目立つものです。

絶対に押さえておきたい就活スーツのマナー

スーツやシャツ、それに必要な小物のマナーを紹介いたします。

スーツ

レディーススーツはメンズスーツと異なり、アンボタンマナーがありません。そのため、どのような場面でもジャケットのボタンはすべて留めるようにしましょう。一部、またはすべてのボタンが留まっていないとだらしない印象になってしまいます。

クールビズ期間中もジャケットは着用するようにしましょう。就職活動中の身という立場上、シャツだけでは面接を受ける姿としてカジュアルに映ってしまいます。ただし、「ジャケット不要」と断りがある場合は、それに従うようにしましょう。

シャツ・インナー

シャツ(ブラウス)は白無地のレギュラーカラーやスキッパーカラーを選びましょう。レギュラーカラーはすべてのボタンを留めるデザインのため、きちんと感があり業種・職種問わず汎用性のあるシャツです。一方、スキッパーカラーは一番上のボタンがなく襟が広く開くデザインとなっています。襟をジャケットの外に出して着用するため、顔周りがスッキリ見えるというメリットが特徴です。

シャツの下にそのまま下着を着ると、下着が透けて周囲の人が目のやり場に困ります。そのため、シャツに透けない色のインナーを着るようにしましょう。

パンプス

パンプルは黒い革素材のシンプルなものを選びましょう。エナメル素材やベロア素材、それに装飾がついたデザインのパンプスは就職活動には向きません。ヒールの太さも大切です。あまり細いと歩く時にカツカツ音が鳴るため落ち着きません。また、グレーチングやちょっとした隙間にヒールが挟まりやすくなるでしょう。ヒールはある程度太いものとし、プラスチックかウッドのヒールが良いでしょう。ヒール付きのパンプスが苦手な人は、ローヒールやフラットヒールのシューズでもOKです。また、つま先(トゥ)があまり角張ったものや尖ったものはデザイン性が高く就職活動には向きません。適度に丸みがあり、柔らかさと若さを感じさせるデザインを選びましょう。

ストッキング

ストッキングは自分の肌の色を自然に見せてくれる色を選びましょう。間違ってもカラーストッキングなどカジュアルな色のものを選んではいけません。しかし、中には足に自信がない人もいるでしょう。その場合は、自分の肌よりワントーン濃い色のストッキングを選ぶとよいでしょう。

バッグ

バッグは黒のシンプルなデザインとし、必ず自立するものを選びましょう。面接では座った椅子の横にバッグを置いて、冬ならさらにコートをバッグの上に置くことがあります。自立できるバッグでないと、見栄えが悪くなるため注意しましょう。

就職活動では資料やバインダーなど、意外に多くの荷物を持ち歩くことになります。そのため、A4の資料が十分入る余裕のある大きさのバッグを選ぶとよいでしょう。

バッグの紐の形としてハンドタイプとショルダータイプがあります。両手が空くため、ショルダータイプの方が一見便利そうに見えますが、ジャケットの肩の部分にシワができてしまいます。そのため、バッグはハンドタイプのものを選んだ方が良いでしょう。また、必要以上に高額な、あるいは高額そうに見えるバッグは相応しくありません。金銭感覚のズレを疑われる場合もありますので、注意して下さい。

季節別就活スーツの着こなし

人によっては就職活動を丸一年近くすることになる人もいます。ここでは季節別に就活スーツを着こなす秘訣を紹介いたします。

夏のジャケット/インナー

暑い夏の時期の面接ではライトグレーやベージュといった清涼感のあるスーツが好まれるかもしれません。ジャケットは着回しのために最低でも2着はほしいため、そのうち1着をライトグレーやベージュにしても良いかもしれません。また、クールビズ期間中の面接でも基本的にジャケットは着用します。ただし、「ジャケット不要」と断りがある場合は着用しなくて構いません。

夏の時期はインナーにカットソーを着用しても構いません。ビジネスシーンやリクルートシーンにふさわしい色とシンプルなデザインのものを選びましょう。

春/秋の気温差が激しいときの服装

春や秋は時間帯によって気温に差があるもの。ストッキングでは足元が寒く感じる場合もあるでしょう。タイツを履きたくなるかもしれませんが、基本的にタイツはNGです。どうしても寒くて我慢できない場合は、企業に向かう途中のみタイツを履くという手もあります。しかし、その場合でも企業の建物に入る前にタイツを脱ぎ、面接が終わったあとは企業の建物を出てからタイツを履くようにしましょう。企業のトイレなどで履き替えていると、採用担当者などに会う可能性があるためです。

トップスの防寒対策はインナーの重ね着をしましょう。寒くてもニットやカーディガンをインナーとして着用するのはNGです。

冬のコート

冬の寒い時期はコートを着用したくなるでしょう。コートはフォーマル度の高いものを選びましょう。

トレンチコートはきちんと感と清潔感のあるコート。取り外しできるライナーがついているタイプなら、秋から春まで長く着られるでしょう。チェスターコートはコートの中でもっともフォーマル度が高いもの。長い期間着用することや面接時の取り扱いを考えると薄めの生地の方が良いかもしれません。ステンカラーコートはデザインがシンプルで、ウエストが絞られているためシルエットがキレイなのが特徴。トレンチコートと同様に、取り外しできるライナーがついているタイプがあります。

いずれのコートも色はブラック、グレー、ベージュなどが無難です。また、ダウンコートやダッフルコートは温かいのですが、カジュアルな要素が強いため就職活動では着用しないようにしましょう。これらの服装では対応できない寒冷地に住んでいる人もいるかもしれません。その場合は、その地域の慣習に従うようにしましょう。

前乗り就活生必見!スーツの持ち運び方

スラックスは膝で折り、再度折ります。間にシャツやタオルをクッション代わりに入れることでシワがつきにくくなるでしょう。

ジャケットは前身頃のボタンが自分の方に向くように持ち、肩どうしが合わさるように半分に折ります。肩どうしが合わさっている部分が離れないように持ちながら、ジャケットを裏返しにします。裏返したら、畳んである襟を立たせるのです。この状態ならスーツケースに入れてもシワになりにくいでしょう。心配な人はガーメントバッグなどにスーツを入れて持ち運びましょう。

こんなときどうする?緊急事態の対処法

就職活動中にはさまざまなピンチがあるでしょう。そのようなときの対処法を紹介いたします。

スーツの持ち運びでシワが付いた

霧吹き

霧吹きの中に40℃程度のお湯を入れてシワの部分にスプレーしましょう。シワができやすいのはジャケットであれば腕や背中、スラックスであれば膝、太もも、ヒップ(ヒップはスカートも)です。霧吹きをかけたあとはシワを伸ばして、風通しの良い場所で陰干ししましょう。このとき、ジャケットとスラックス/スカートは別のハンガーにかけないと十分に乾きません。

スチームアイロン

酷いシワになると霧吹きではシワが取れず、スチームアイロンが必要になります。生地に直接アイロンを当てると熱でダメージを与えてしまいます。ジャケットやスラックス/スカートをハンガーにかけたまま、アイロンの蒸気を当てるようにしましょう。

ズボンプレッサー

ズボンとセットしたら、あとは自動でスラックスのシワを取り、プレスラインをつけてくれるため、アイロンのような手間はかかりません。ホテルなどでよく見かけるため、遠征時には宿泊するホテルにないか確認してみましょう。

シワ取りスプレー

シワ取りスプレーも便利です。シワの部分のスプレーをかけて、乾燥するまで風通しの良い場所で陰干しするだけ。乾く頃にはシワが取れているでしょう。また、防臭効果のあるタイプや香料が含まれているタイプもあります。

ストッキングが破れた

ストッキングが破れたときのために、最低1つは予備を持っておくと安心でしょう。また、小規模の伝線であれば透明のマニキュアで伝線部分をふさぐようにして乾かすと、伝線部分が目立たなくなることがあります。軽度の伝線であれば、この方法で補修できます。

ヒールで靴擦れした

絆創膏

靴擦れした部分に絆創膏を貼ることで、傷口を守るようにします。柔らかいジェル状の絆創膏なら靴擦れが起きたあとそのまま貼っておいても痛みを感じにくいでしょう。豆や水ぶくれができたときは、つぶさないように厚めの絆創膏を貼るとよいでしょう。

保湿剤

保湿剤を塗ることですべりがよくなり、痛みが軽減される場合があります。軽度の靴擦れであれば保湿剤で緩和できるでしょう。

入社したら就活スーツで出勤しても大丈夫?

就活スーツを着ていても不自然でないのは、せいぜい新入社員研修の時期まででしょう。研修期間は企業によって異なりますが、研修が終わって配属が決まるころには通常のスーツを買うようにしましょう。

この記事では就活レディーススーツの基本やマナー、季節別の着こなしのコツやシワ対策、そしてストッキングの伝線対策や靴擦れ対策について紹介しました。就活スーツの色は黒が基本ですが、ダークネイビーやチャコールグレーでも問題ありません。柄は無地が基本で、シャドーストライプのような目立たない柄もNGです。パンツかスカートは好みで選んで問題ありませんが、歩く距離が長い人や歩く頻度が高い人はパンツの方が良いかもしれません。ほかにはシャツ(ブラウス)は白無地のレギュラーカラーかスキッパーカラー、パンプスは黒くてある程度ヒールの太いもの、バッグはハンドタイプでA4サイズの資料が入るもの、ストッキングは肌のトーンに合ったものなどさまざまなルールがあります。夏はクールビズの期間でも「ジャケット不要」の断りがない限りはジャケットを着ましょう。春と秋は1日の気温差が激しいかもしれませんが、タイツはNGです。寒さに我慢できずやむを得ず履く場合も企業の建物に入る前に脱ぎ、面接が終わったあとは企業の建物を出た後に履きましょう。冬に着用するコートはトレンチコートやチェスターコート、あるいはステンカラーコートが良いでしょう。以上のことをおさえておけば、安心して就職活動ができるでしょう。

大久保一雄