スーツの種類とは?着用シーンごとにデザインやディテールの違い・着こなし方のポイントを解説-オーダースーツSADAのアイキャッチ画像
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スーツの種類とは?着用シーンごとにデザインやディテールの違い・着こなし方のポイントを解説-オーダースーツSADA

初めてスーツを購入する新社会人の方や、久しぶりにスーツを新調しようと検討している方の中には「スーツの種類が多すぎて、何を買ったらいいか分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか?自身の体型や着用シーンに合っていないスーツを選ぶと、周囲から「何だかダサい」「社会人なのにマナー違反だ」などと思われてしまう可能性があります。着用シーンや自分の体型に合ったスーツを選ぶためにも、この記事ではスーツの種類に関する基本知識について解説します。正しいスーツの知識を身に付けることで、周囲に好印象を与えられるスーツスタイルを実現できるはずなので、ぜひ参考にしてください。

メンズスーツの主な種類とは?

メンズスーツの主な種類とは?

まずは代表的な3つのメンズスーツの種類について、詳しく見ていきましょう。

シングルスーツ|最もベーシックで汎用性の高いタイプ

シングルスーツ|最もベーシックで汎用性の高いタイプ

「シングルスーツ」とは、ボタンが縦に1列並んでいるスーツのことで、スーツの定番デザインとして多くの方に着用されています。

また、シングルスーツはボタンの数によって、以下のように種類が分かれます。

  • 1つボタン:シングルスーツの中で最もフォーマルなシーンに向いている
  • 2つボタン:冠婚葬祭からビジネスシーンまで幅広く活用できる
  • 3つボタン:胸元が引き締まって見えることから真面目に見せたいときにおすすめ

シングルスーツはビジネスシーンだけでなく、お葬式や結婚式などの冠婚葬祭の場面でも違和感なく着用できるスーツです。また、着る人の年齢を問わずにどんな方でも着こなせるデザインのものが多いため、スーツ選びに迷った際はシングルスーツを選ぶのが無難です。

ダブルスーツ|クラシックで重厚感のあるタイプ

ダブルスーツ|クラシックで重厚感のあるタイプ

「ダブルスーツ」は、ボタンの配列が2列になっているスーツを指します。ボタンの総数によってさまざまなバリエーションを楽しめるのが、ダブルスーツの魅力といえるでしょう。

ダブルスーツはしっかりと着こなすことができれば、シングルスーツよりもフォーマルかつ風格のある印象を与えやすくなります。ただし、ボタンが増えると胸元が狭くなり、着こなしの難易度が高くなるという点に注意しましょう。

ダブルスーツもシングルスーツと同様に、ボタンの数によってタイプを分類できます。例として、ボタンの数ごとの雰囲気の違いを以下にまとめました。

  • 4つボタン:Vゾーンが広く、クラシカルな雰囲気を演出できる
  • 6つボタン:スーツ面積が広いため重厚感があり、大人っぽい印象になる

ダブルスーツはプレゼンや商談の際に着用するのがおすすめです。シングルスーツを着用してプレゼンを行うよりも、存在感のあるダブルスーツを着用した方が言葉に重みが出て説得力が増すのです。

ビジネスシーンで相手からの信頼を得たい場合には、ぜひダブルスーツに挑戦してみてください。

ダブルスーツとは?シングルスーツとの違いや似合う着こなしポイントについて解説- オーダースーツSADAのアイキャッチ画像
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ダブルスーツとシングルスーツの違いや、ダブルスーツの魅力、ダブルスーツをおしゃれに着こなすポイントなどを取り上げています。ダブルスーツを着用する際の注意点や、季節ごとの着こなし方も紹介しています。TPOをわきまえつつ、ダブルスーツをうまく着こなして個性的なおしゃれを楽しむのに役立つ記事です。

スリーピーススーツ|ベスト付きでフォーマル感アップ

「スリーピース」は、ジャケットとパンツのほか、ベストが加わったセットのことを指します。ジャケットの下からベストが見えることにより、フォーマルな印象が強い組み合わせです。

スリーピーススーツのベストの種類は、以下の通りです。

  • 襟なしシングル:シンプルでシャープな印象を与えられる
  • 襟付きシングル:Vゾーンに立体感があり、体格を引き立てる効果がある
  • 襟なしダブル:こだわりや個性を強調しやすい
  • 襟付きダブル:重厚感があり、熟練者にふさわしい風格を演出できる

スリーピーススーツのベストは必ず着用しなければいけないものではなく、もちろんベストを脱いで着ることもできます。ただし、ベストがないと少しカジュアルな印象になるため、フォーマルな場では着用をおすすめします。

このように、スリーピーススーツはベストの有無で印象を変えられることから、さまざまなシーンでスーツを着用する方におすすめの一着といえます。

フォーマルシーンで着用するスーツの種類

フォーマルシーンで着用するスーツの種類

次は、フォーマルシーンで着用する代表的な5つのスーツの種類について解説します。

燕尾服

燕尾服はフォーマルスーツの中で最も格式の高い装いです。背面の裾が燕の尾を連想させる独特のデザインに特徴があり、正式な礼装として位置付けられています。

燕尾服のデザインは、上着のフロント部分が短く、背面の裾が長いという特徴があります。ベストやシャツ、ネクタイといったアイテムも厳密に規定されているため、全体に調和の取れたフォーマルなスタイルに仕上がります。一般的には黒のウール素材で仕立てられ、シャツは白を選ぶのが基本です。

着用シーンとしては、結婚式の新郎や授賞式など、特別な祝いの場が挙げられます。

このように、燕尾服は伝統的でありながら華やかな雰囲気があり、周囲に特別感を与える正装といえます。

モーニング

モーニングは燕尾服同様に格式の高い装いです。燕尾服のデザインを簡略化し、背面の裾を短くした形状に特徴があり、前面の丈が長めに整えられています。動きやすさとフォーマルさを兼ね備えた点が魅力です。

モーニングという名称は、19世紀の西欧文化に由来します。朝、紳士が乗馬しながら他の家を訪問できる装いとして考案されたそうです。

モーニングの基本スタイルは黒のジャケット、白のシャツ、グレーのストライプ柄パンツの組み合わせです。ベストには白や淡い色が選ばれることが多く、フォーマルな雰囲気を醸し出せます。

着用シーンとしては、結婚式での新郎や主賓としての着用が一般的です。葬儀の場でも使用されるため、多様なシーンに適応できる正装といえます。

タキシード

夜の準礼装として位置付けられているタキシードは、燕尾服やモーニングに次ぐ格式を備えた装いです。襟部分にシルクやサテンなどの光沢素材を使うことにより、上品かつ洗練された印象を周囲に与えられます。

タキシードの基本スタイルは黒のジャケットに白いシャツ、黒い蝶ネクタイの組み合わせです。パンツはジャケットと同じ素材で揃えるのが一般的です。白や紺のジャケットに関しては、カジュアル寄りのシーンやリゾート地での披露宴といった特定の状況に適しています。

着用シーンとして、披露宴や晩餐会などが挙げられます。フォーマルながらも堅苦しすぎない印象を保てるでしょう。

ディレクターズスーツ

ディレクターズスーツは、昼の準礼装として知られるフォーマルな装いです。シンプルで洗練されたデザインに魅力があり、汎用性の高さが支持されています。

ディレクターズスーツの基本スタイルは、黒のジャケットに白いシャツ、グレーのストライプパンツです。ネクタイの色や柄によって個性を加えることができ、格式を保ちながらも控えめな華やかさを演出できます。

着用シーンとしては、昼間の慶事や弔事が挙げられます。親族として結婚式に出席する際や、追悼式の場で着用されるのが一般的です。この後紹介するブラックスーツよりも柔らな印象を与えられるため、格式を重んじつつも控えめなスーツスタイルに仕上がります。

また、カジュアルな結婚式では新郎が着用する場合もあり、親しみやすさを兼ね備えているのも特徴です。

ブラックスーツ

ブラックスーツはフォーマルな場で使用される略礼装です。上下揃いの黒色のスーツで、シンプルながらも格式のある装いとして位置付けられています。

ブラックスーツの基本スタイルは、黒いジャケットとパンツに白いシャツを合わせたシンプルな組み合わせです。ネクタイの色を変えることで、場に応じた印象を演出できます。結婚式では白やシルバーのネクタイを選ぶのが一般的といえます。また、葬儀や法事では黒いネクタイを合わせることで厳粛さを強調できるでしょう。

着用シーンは、結婚式や葬儀、法事などの冠婚葬祭が中心です。シンプルなデザインと控えめな色合いが、格式や礼節を重んじる場面に適しています。

仕事着としても人気ですが、年配者が多い職場や伝統を重視する環境においては、「ビジネススーツに向いていない」と判断される可能性があるので注意しましょう。

レディーススーツの種類

レディーススーツの種類

レディーススーツは、ジャケットのタイプによって主に3種類に分類できます。ここでは、それぞれの特徴と、レディーススーツの選び方のポイントについて解説します。

テーラードジャケット

ジャケットの定番型ともいえるテーラードジャケットは、レディーススーツの中で最もオーソドックスなタイプといえます。その名の通りテーラー(仕立て屋)にて作られたジャケットであり、メンズ用のジャケットと同じようにかっちりとした雰囲気を演出できるでしょう。

テーラードジャケットはアイテムによって仕立て方が大きく異なり、素材やカラーの違いによって周囲に与える印象にも差が出ます。しかし、一見カジュアルな印象のものでも、引き締めるところはしっかり引き締めて仕立てられており、シルエットの美しさにほとんど差異は生じません。

このように、フォーマルさとカジュアルさを両立しているテーラードジャケットは、今も昔も変わらず多くの女性陣に愛用されています。

ノーカラージャケット

ノーカラージャケットはその名の通り、襟なしのジャケットのことを指します。襟がないため、首回りの印象がかなりスッキリするのがノーカラージャケットの特徴です。

また、前の胸元の開きも控えめであり、華やかな雰囲気で着こなせるため、ビジネスシーンだけでなく、セレモニースーツとしても重宝されます。

デザインがシンプルでコーディネートのバランスが取りやすいため、おしゃれを楽しみたい女性から人気です。

Vカラージャケット

Vカラージャケットはテーラードジャケットから襟をなくしたジャケットであり、ノーカラージャケットの胸元をV字にしたものです。

先述した二つのジャケットをミックスしたようなハイブリッドデザインであり、そのデザイン性の高さから近年ビジネスシーンでも着用する女性が増えてきました。

女性向けスーツの選び方もチェック

女性向けスーツを選ぶ際は、シーンに応じたスタイルを意識することが大切です。

例えば、ビジネスシーンではきちんと感のあるパンツスーツやスカートスーツの着用が定番といえます。職場の雰囲気によっては、色やデザインに少し遊び心を加えた、カジュアルめのスーツを着るのもおすすめです。

一方フォーマルな場では、上品なワンピースにかっちりめのジャケットを合わせると、華やかさと重厚感をバランス良く演出できるでしょう。

女性がスーツを選ぶ場合は、自身の好みや体型だけでなく、TPOに合わせてスーツの形・色・素材を選ぶと、周囲に好印象を与えやすくなります。

スーツの国別スタイルの違いと特徴(イギリス・イタリア・アメリカ)

スーツの基本スタイルは3つ

スーツは歴史が深く、国によってスタイルが異なります。ここでは、国別の主要なスーツスタイルを3つ、それぞれ詳しく紹介します。

ブリティッシュスーツ|構築的でカチッとしたシルエット

ブリティッシュスーツとは、スーツの発祥地であるイギリスのスタイルです。生地が固めで肩パッドがしっかりと入っているため、ガッチリとしたシルエットで男らしく忠実な印象を与えられます。

イギリスは湿気が多いことから、スーツがやつれないように固めの素材で作られており、見た目もさることながら実用性も高いのが特徴です。

そんなブリティッシュスタイルは、張りのあるショルダーラインによって、全身どの角度から見てもシルエットがはっきりとしており、周囲にエレガントな印象も与えられます。

イタリアスーツ|軽やかで柔らかい生地と華やかなデザイン

優しく爽やかな印象のイタリアスーツは、肩パッドが薄く体のラインが強調されやすいため、細身でスラッとしたシルエットを協調できます。

イタリアの気候は乾燥しているため、イギリスと違って柔らかい素材を使ってもスーツがよれにくい点が大きな特徴といえます。

立体的なデザインの袖付け、胸元のポケット、袖口の重ねボタンなど、すべての要素が美しいラインを作り出してくれるので、上品なコーディネートをしたい場合におすすめです。

アメリカンスーツ|ゆったりシルエットで動きやすさ重視

機能性を重視したアメリカンスーツは、イタリアやイギリスに比べてスーツ全体が大きめに作られているのが特徴です。アメリカは大柄な方が多いため、どのような体型にも合うようゆとりのあるサイズ感でスーツを仕立てているのです。

また、アメリカンスーツはジャケットだけではなくスラックスも太めに作られているため、営業や接客業など仕事で活発に動く機会が多い方でも快適に着用できるでしょう。

このように、アメリカンスーツは全体のシルエットがゆったりとしているため、周囲に優しく穏やかな印象を与えやすいスーツといえます。

スーツの柄の種類と印象を解説

スーツの柄の種類と印象を解説

ここでは、スーツの柄の種類と、それぞれが周囲に与える印象について詳しく見ていきましょう。

ストライプの印象は「仕事ができる人」

知的さやスタイリッシュさを演出してくれるストライプは、仕事ができる人という印象を与えられる柄です。

ただし、一口にストライプといっても、ストライプにはさまざまな種類があります。代表的なストライプの柄を以下にまとめたので、ぜひ参考にしてください。

ピンストライプ

ストライプ柄の中で最も線が細いものが「ピンストライプ」です。ピンストライプは一見直線に見えるものの、小さなドット柄を一本の線にした柄で、同じストライプ柄と比べて控え目な印象になるため、ビジネスシーンに向いています。

ストライプの間隔が狭く作られているものが多いですが、広いものはカジュアルな印象が強くなるため、着用する際はTPOを意識して選びましょう。

シャドーストライプ

無地のように見える「シャドーストライプ」は、角度や光の当たり具合によって、繊細なストライプが浮き出る柄です。

生地全体に上品な光沢があり、清潔感や忠実な印象を与えられます。大事な取引先との商談や、営業での外回りなど、さまざまなビジネスシーンにおすすめです。

ペンシルストライプ

名前の通り、鉛筆で書いたような細い線が特徴のストライプ柄が「ペンシルストライプ」です。

ピンストライプに比べて、はっきりとした線が特徴ですが、主張は激しくありません。スタイリッシュでクールな見た目なので、ビジネスシーンでは特に役に立つでしょう。

チョークスストライプ

チョークで書いたような線のストライプ柄が「チョークストライプ」です。

ぼやけたような線が特徴で、ピンストライプやペンシルストライプとは違った「誠実さ」を演出できます。線自体が太いため、「力強さ」も印象付けることが可能です。

オルタネートストライプ

2つの違った色を交互に並べたストライプ柄が「オルタネートストライプ」です。色や線の太さによって与える印象が変わり、上品さや華やかさを演出できます。他の柄と違ってファッション性が高く、コーディネートがやや難しい傾向です。

しかし、着こなせばとてもお洒落にコーディネートできるため、ストライプ柄に慣れてきたらチャレンジしてみてはどうでしょうか。

ウインドペーンの印象は「親しみやすい人」

ウインドぺーンは、線の色と生地の色の二色構成でデザインされた柄です。清楚でありながらも砕けたデザインが特徴的で、さらにさりげない可愛らしさも感じられることから、ウインドぺーンは「親しみやすさ」を与えやすい柄といえるでしょう。

ウインドペーン柄は、英国カントリー調の伝統柄でもあり、年代を選ばず着こなせるのも魅力です。

ウインドペーン柄のスーツは、ミドル層が着ると部下に親しみやすさを与えやすく、逆に若手層が着用すると上司に好印象を与えやすいなど、仕事の人間関係にもプラスの影響を与える効果が期待できます。

グレンチェックの印象は「紳士な人」

グレンチェックとは、千鳥格子をブロック状に規則的に並べた柄です。昔に英国王子が愛用したこともあり、別名「プリンス・オブ・ウェールズ・チェック」とも呼ばれています。

英国の伝統的な柄の一つでもあり、親しみやすい印象を持たれることが多いですが、お洒落感や高級感も演出できます。

紳士な人という印象を持たれたいのであれば、グレンチェック一択といっても過言ではありません。

シャドーチェックの印象は「上品な人」

シャードーチェックは、一見無地に見えますが、角度や光の具合によってチェックが浮き立って見えるデザインを指します。

チェックの中でも派手さを感じさせにくく、「品の良さ」や「上品な人」という印象を与えてくれます。

スラックスの種類

スラックスの種類

ジャケットを着ない場面では、スラックスでビジネスマンとしての印象が左右されるため、スーツを着こなす上で、スラックス選びは欠かせません。

ここでは、スラックスの種類について詳しく見ていきましょう。

タック

タックとは、装飾や身体に合わせるために布地を織り込んで縫ったひだの部分を指します。タックはスラックス選びにおいて重要な役割を果たすため、以下では代表的な3つのタックの種類について詳しく解説します。

ノータック

ノータックは、名前のとおりタックがないスラックスです。タックがない分、裾幅が細くなりスタイリッシュな印象を与えられます。

特に若年層の間で人気が高いのがこのノータックです。

ワンタック

ワンタックとは、両足に一本ずつタックが入っているスラックスです。

スラックスの中では一番バリエーションが多いため、年代問わず愛用されています。

ツータック

ツータックとは、両足に2本ずつタックが入っているスラックスを指します。腰回りにゆとりがあるため、動きやすいのが特徴です。

ゆとりがある分、下半身が大きく見せることができ、上品な印象を与えられます。

シルエット

シルエット

スラックスのシルエットは大きく4つに分類できます。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

ストレート

シンプルな印象のストレートは、直線的なシルエットが特徴的で、シーンを選ばずに着用できます。

しかし、裾の幅が一定となっており、サイズを少し間違えてしまうと動きにくくなってしまうので注意が必要です。

テーパード

テーパードは裾に向けて幅が細くなるため、スタイルをよく見せることができます。

また、腰回りにゆとりがあるので、快適に動けるのも特徴です。

ワイド

ワイドは全体的にゆったりした大きめなデザインです。

動きやすく、立ったり座ったりする動作が多いデスクワークの方でも快適に過ごすことができます。

スキニー

スキニーは、脚全体にフィットするシルエットのスラックスを指します。足が細長く見えるため、テーパードよりもスタイルをよく見せられます。

特に20〜30代の方の愛用者が多く、若年層から人気のタイプといえます。

スラックス|裾上げの種類

スラックス|裾上げの種類

スラックスの裾上げには決まったルールがないため、好みのデザインを選ぶといいでしょう。次は、スラックスの裾上げの種類を2つ解説します。

シングル

シングルは、裾を折り返さない仕上げ方です。

街中でよく見るタイプがシングルで、日本では主流なスタイルといえます。シングルジャケットとの相性がよく、合わせて着ると洗練されたシルエットになるのでおすすめです。

ダブル

ダブルは、スラックスの裾を4センチ前後に折り返したデザインです。

足元に重厚感を持たせるため、お洒落な印象を与えます。

また、英国貴族が裾を折り曲げることで、裾の汚れ防止を工夫するために作られたといわれています。そのため、屋外で活動する機会が多い方でも、裾を汚れづらくすることができるのでおすすめです。

ダブルの裾上げは、ビジネスマンにとって実用的なデザインといえます。

ジャケット|ベント(背中の切れ込み)の種類

ジャケット|ベント(背中の切れ込み)の種類

ベントは、ジャケットの背中の裾にある切れ込みを指します。どのようなシーンでも美しくスーツを着こなすためには、後ろ姿にも気を抜かないのがポイントです。

ここでは、5つのベントの種類を、それぞれの特徴を踏まえながら解説します。

センターベント

スーツの中心に一本の切れ込みが入っているのがセンターベントです。ベントの中では定番のタイプといえるでしょう。後ろ姿がスッキリしていてスタイルがよく見えるので、多くのビジネスマンが愛用しています。

しかし、腰元が露出しているため、お尻の大きな人や腰に筋肉がついているスポーツマン体型の方が着用すると、下半身が強調されアンバランスになりかねません。

サイドベンツ

スーツの中心から両端に一本づつ切れ込みが入っているのがサイドベンツです。切れ込みが2本入っていて下半身にゆとりがあるため、腰回りが大きい方でも着こなせます。

また、身体を動かしたり風が吹いたりすることで、スーツが大きくなびくため、エレガントで大人の印象を与えられます。

フックベント

センターベントのようにジャケットの中心に一本の切れ込みが入っていて、切れ込みの根元部分がカギ状になっているのがフックベントです。センターベントのアレンジといわれており、主にモーニングコート(礼服)に採用されています。

そんなフックベントは、機能性を重視して作られていないため、ビジネスシーンではあまり見かけません。

しかし、ビジネスシーンで見る機会が少ないゆえ、個性を活かしやすいデザインともいえます。遊び心を入れるためにオーダーするビジネスマンもいるので、周囲と差のつく個性的なデザインを好む方におすすめです。

ノーベント

スーツに切り込みが入っていないのがノーベントです。ベントは元々ジャケットに動きやすさを与えるために施されているものなので、切り込みのないノーベントのスーツは機能性にやや欠けることがあります。

しかし、ノーベントのスーツはくびれがはっきりと強調されるため、シルエットの美しさやデザイン性の高さを重視したい方にはおすすめです。

他のビジネススーツのように機能的なメリットはありませんが、しっかりと着こなせば洗練された大人の印象を与えられるでしょう。

インバーテッドプリーツ

インバーテッドプリーツとは、トレンチコートの後ろ側に見られるデザインで、切れ目はなく畳んでヒダにしたデザインを指します。

デザインの特性上通気性がないため、風が強い春や肌寒くなる秋に着用する方が多いです。そんなインバーテッドプリーツは、落ち着きや安心感のある印象が強いデザインといえるでしょう。

インバーテッドプリーツは元々上流階級貴族を象徴するものなので、現代においても会社役員や立場のある方が好んで着用することが多いです。

ジャケット|襟(ラペル)の形

ジャケット|襟(ラペル)の形

スーツの顔といっても過言ではないラペルは、ジャケットの下襟(えり)の部分を指します。次は、ラペルの種類についても詳しく見ていきましょう。

ラペルの種類

ラペルは大きく分けて7種類に分類できます。それぞれの特徴は、以下の通りです。

ノッチドラペル

「ノッチドラペル」の襟はV字型に切り込まれており、シングルスーツで多く採用されています。定番の形であるため、ビジネスから冠婚葬祭まで、幅広いシーンで着用できます。

店頭で見かけるビジネススーツの多くがノッチドラペルなので、ラペル選びに迷ってしまう方は失敗の少ないノッチドラペルがおすすめです。

クローバーリーフラペル

「クローバーリーフラペル」は、ノッチドラペルの襟から角をとって丸くした形をしています。クローバーの葉を連想する形であることが、名前の由来とされています。

角のないクローバーリーフラペルは優しい印象を与えるので、メンズスーツに採用されることはほとんどなく、レディーススーツに取り入れられるのが一般的です。

ピークドラペル

襟の先が上側を向いて尖った形をしているのが「ピークドラペル」です。シングルスーツのタキシードで多く見られるデザインですが、フォーマル度の高さから、最近ではビジネススーツにも採用されることが多くあります。

ピークドラペルは華やかな印象を与えますが、見た目のインパクトが強くなりがちです。そのため、目上の方に会う場合や商談の場での着用は控えるなど、着る場所を選ぶ配慮をすることが大切です。

セミピークドラペル

「セミピークドラペル」は、剣先が穏やかで丸みががっている形をしているのが特徴です。ピークドラペルに比べて穏やかな印象を与えるため、ビジネスシーンや結婚式など、さまざまなシチュエーションで活躍します。

剣先が尖ったピークドラペルに抵抗がある方は、セミピークドラペルを選ぶといいでしょう。

ローリングダウンラペル

第一ボタンを隠すように襟が折り返されている形をしているのが「ローリングダウンラペル」です。第一ボタンを留めると襟の形が崩れてしまうため、第一ボタンを開けて着用する前提で作られています。

第一ボタンが開いたスーツは爽やかさを演出できますが、少し砕けた印象になるため、商談など大切なシーンでの利用は避けましょう。

普段のお仕事で着用する分には、ローリングダウンラペルでも問題ありません。

ショールカラー

「ショールカラー」は、他の下襟に比べて尖がなく、肩から胸元にかけて緩やかなカーブを描いた形が特徴です。主にタキシードに採用されていることが多いデザインですが、コートやガウンにも使われています。

緩やかなカーブを描いた襟は、紳士的な印象を与えるでしょう。

フィッシュマウス

「フィッシュマウス」は、切れ込みが浅く剣先が横に向いた形をしているのが特徴です。襟が魚の口のような形をしているのが名前の由来とされています。

フィッシュマウスは近年ではあまり主流のデザインではないため、あえて選ぶことで周囲と差のつく個性的なスーツスタイルを完成させられるでしょう。

ラペルの幅にも気を遣おう

ラペルの幅で相手に与える印象は異なるため、スーツに気を遣っている方はラペルの幅を慎重に検討することをおすすめします。ラペルの幅は以下の3つから選ぶことができ、それぞれ特徴が異なります。

  • レギュラーラペル:幅8〜8.5cmの標準タイプであり、年代を問わずに馴染みやすい
  • ナローラペル:幅5〜7.5cmの標準より短めに作られたタイプで、スタイリッシュさを演出できる
  • ワイドラペル:幅8.5〜10cmと標準より長めに作られたタイプで、ワイルドさを演出できる

ラペル選びに悩んだらレギュラーを選ぶのが無難ですが、体型や好みに合わせてナローラペルやワイドラペルを選ぶのもおすすめです。

腰ポケットのデザインの種類

腰ポケットのデザインの種類

ここでは、3種類の腰ポケットのデザインについて、それぞれ詳しく解説します。

フラップポケット

「フラップポケット」は、スーツの腰部分に付けられる標準的なポケットを指します。ポケットの形で迷った際は、フラップポケットを選ぶとよいでしょう。シンプルでありながら、スーツ全体の印象を整える効果があります。

また、フラップポケットとラペルの幅は連動しているケースが多く、見た目のバランスが整うように設計されています。例えば、細めのラペルはフラップも細く、太めのラペルにはフラップも広くデザインされるのが一般的です。

スラントポケット

サイドに向かって斜めに取り付けられたポケットをスラントポケットと呼びます。

スラントポケットの歴史は古く、かつて英国紳士が乗馬中に手をポケットに入れやすいようにデザインされたのが、スラントポケットの起源といわれています。その後スーツのデザインに取り入れられ、現代では機能よりもスタイル面での効果が注目されています。

スラントポケットの斜めの形状はスーツのシルエットを引き締めて見えるようにする効果があるため、スーツをスタイリッシュに見せたい方や、スマートに着こなしたい方に最適なデザインです。

チェンジポケット

「チェンジポケット」は、ジャケットの腰ポケット上部に取り付ける約10センチ幅の小さなポケットを指します。特徴的な位置とサイズが目を引くデザインで、スーツにクラシックさとスタイリッシュなアクセントをプラスする効果があります。

「チェンジ」には「小銭」という意味があり、チェンジポケットは元々小銭やチケットを入れるために使われていたとされています。実用性を重視して生まれたポケットではあるものの、現代では主にスーツに装飾を加える目的で使用されています。

特に、英国の伝統的なブリティッシュスーツで広く採用されているのが特徴的です。

チェンジポケットはウエストの位置を高く見せる効果があるため、自然な脚長効果が期待できます。スーツをおしゃれに着こなしたい方や、ブリティッシュスタイルを意識したコーディネートを楽しみたい方におすすめです。

着用シーン別!おすすめスーツの選び方

着用シーン別!おすすめスーツの選び方

シーンに合わせて正しくスーツを着用すると、職場の上司、部下にはもちろん、大切な取引先の相手にも好印象を与えられます。

ここでは、着用シーン別のおすすめのスーツの選び方について詳しく見ていきましょう。

ビジネスシーンにおすすめのスーツと着こなし

ビジネスシーンでは落ち着いた色やデザインのスーツがおすすめです。飾らないスーツは親和性が高く、相手に信頼感を与えやすいという特徴があります。

ビジネスの場面で落ち着いたデザインのスーツを着れば、周囲とのコミュニケーションが円滑に取れる、仕事の幅が広がりやすいなど、さまざまなさまざまメリットが期待できるでしょう。

ただし、中には、「スーツはおしゃれさを重視したいから、落ち着いたものは選ばない」という方もいるでしょう。そのような方は、ラペルやベント、鞄や靴などに気を配ることをおすすめします。そうすれば、たとえ落ち着いたデザインのスーツを選んでも、周囲と差のつくおしゃれなスーツスタイルを完成させられます。

結婚式などのフォーマルシーン

結婚式では、参加者の年齢層に合わせたスーツを着用しましょう。一人だけ周囲とミスマッチなスーツを選んでしまうと、主役よりも目立ってしまい、せっかくの晴れの日を台無しにしてしまう恐れがあります。

20代の結婚式であればデザイン性重視のスーツでもいいですが、40代、50代の結婚式に参列する場合は、落ち着いたスーツを選ぶのが無難といえます。

参加する結婚式の雰囲気や、自分の年齢にあったスーツを着用すれば、主役より目立つことはありません。大切な人の結婚式で悪目立ちすることがないよう、周囲や年齢に考慮してスーツを選びましょう。

葬儀で選ぶべきスーツの種類と注意点

日本では常識といえますが、お葬式では黒色の無地スーツを着用しましょう。黒は深い悲しみを表す色で、「喪に服す(故人の死を悼む)」という意味があります。

お葬式で黒色以外のスーツや派手な衣類を着用するのは、場を乱すだけでなく、故人や遺族への失礼にあたってしまうため絶対に避けましょう。

葬儀の場ではいつも以上に身だしなみに気を遣い、黒色の無地スーツを着用することが大切です。

カジュアルシーンで楽しむスーツスタイル

カジュアルシーンでのスーツスタイルは、かしこまりすぎず抜け感を演出するのが重要なポイントです。

着回ししやすいセットアップは、チェック柄などの柄入りのものを選ぶと、一気にこなれた印象になります。生地はリネンやジャージー素材など、柔らかで軽い素材のものを選ぶと、リラクシーな着こなしを楽しめるでしょう。

インナーはTシャツ、足元はスニーカーなど、かっちりしたスーツとカジュアルの定番アイテムを掛け合わせることで、トレンドを押さえた都会的な着こなしが完成します。

スーツをかっこよく着こなすためのチェックポイント

スーツをかっこよく着こなすためのチェックポイント

ここでは、スーツをよりスタイリッシュに着こなすためのポイントについて詳しく解説します。

サイズ感が最重要!失敗しないスーツ選びのコツ

自身の体型にジャストフィットするサイズ感のスーツは、体のラインを程よく引き立てつつ、洗練されたスタイリッシュな印象を与えることができます。

オーバーサイズ過ぎると野暮ったくなり、タイト過ぎても動きにくさが目立つため、スーツをかっこよく着こなすにはサイズ感に気をつけることが非常に重要です。

ジャケットは肩のラインがしっかりフィットしているか、パンツは裾の長さやウエストが合っているかなど、購入前に入念にチェックしましょう。

ジャケット・パンツのシルエットを意識しよう

ジャケットとパンツのシルエットも、スーツの印象を大きく左右する重要な要素です。

スーツをより素敵に着こなすには、ジャケットはウエストが軽く絞られたものを選ぶことをおすすめします。上半身がスッキリと見え、スタイルアップ効果が期待できるため、手軽に清潔感を演出できます。

また、パンツは細過ぎず太過ぎないテーパードシルエットのものが人気です。脚をきれいに見せてくれるだけでなく、上下のバランスが取りやすいため、まとまりのあるスーツスタイルに仕上がるでしょう。

カラー・柄・小物で「自分らしさ」を演出する

全てのアイテムを定番のもので揃えてももちろん問題ありませんが、柄や小物類をうまく活用して「自分らしさ」を演出することで、より洗練されたスーツスタイルを楽しめます。

例えば、ネイビーやグレーなどの定番カラーのスーツでも、さりげないストライプやチェック柄のものを選ぶと、個性を感じさせつつも上品な印象に仕上がります。

また、ネクタイやポケットチーフ、時計などの小物使いに気を配ることも重要です。派手すぎない範囲で色や柄の入った小物類を取り入れることで、程よいアクセントが加わり、ビジネスシーンでも浮かない大人のおしゃれを楽しめるでしょう。

オーダースーツで理想のフィット感を実現しよう

自身の体に自然にフィットする理想のスーツを購入するには、既製品よりもオーダースーツを利用するのがおすすめです。

既製スーツは一般的な体型に合わせて作られているため、人によっては肩幅や袖丈、ウエストなどが合わないことがあります。一方、オーダースーツは体型や姿勢のクセに合わせて細部まで調整できるので、最適なフィット感の一着を仕立てられるのです。

オーダースーツSADAであれば、見た目の美しさだけでなく、動きやすさや着心地にもこだわった自分だけのオリジナルスーツを仕立てられます。気になる方は、ぜひお近くの店舗までご相談ください。

スーツ選びで迷ったら?オーダースーツSADAの店舗でプロに相談しよう

スーツ選びで迷ったら?オーダースーツSADAの店舗でプロに相談しよう

スーツには様々な種類があり、細かなパーツの種類も多岐に渡るため、初心者の方はどんなスーツを選んだらよいか迷ってしまうかもしれません。

そんな方はぜひ、オーダースーツSADAにご相談ください。オーダースーツSADAであれば、自身の体型や好みに合った世界で一つだけのオリジナルスーツを、リーズナブルな価格で仕立てられます。

オーダースーツ初心者の方でも無理なく利用できるよう、知識と経験が豊富なプロのスタッフが徹底サポートいたします。初めての方ほどお得なプランも用意されているので、気になる方はぜひ一度検討してみてください。

まとめ:スーツの種類を知れば、自分に合った一着が見つかる

まとめ:スーツの種類を知れば、自分に合った一着が見つかる

スーツの種類やそれぞれの特徴を正しく知ることで、TPOに合った大人のスーツスタイルを楽しめるようになるでしょう。

「初めてのスーツだからこそ、長く大切に着られる一着が欲しい」「せっかく新調するなら、デザインもサイズもとことんこだわったスーツがいい」という方は、オーダースーツSADAにご相談ください。

プロの専門スタッフが、お客様のご要望に沿った最適な一着を仕立てられるよう、丁寧にサポートいたします。全国の店舗で来店予約受付中なので、ぜひオーダースーツSADAで、第一印象をアップさせられるような理想の一着を作ってみませんか?

スーツの形やシーンごとに合ったスタイル、個性を活かしやすい柄やポイントとシーンに合わせた種類と着こなし方を紹介しました。ラペルやベントなどのポイントにも気を遣うと個性を引き出せるのが、スーツの面白い部分でもあり、魅力です。合わせる素材や色合い、柄やデザインの組み合わせによって、相手に与える印象は大きく変わるため、シーンに合わせて落ち着きある着こなしをしたり、好みのデザインを選んでおしゃれにコーディネートしたりも自由です。ぜひ本記事を参考に、お気に入りのスーツを見つけて、活気あふれたビジネスライフを送ってください。オーダースーツSADAでは、専門のスタッフがしっかりサポートするため、フルオーダーの楽しさ、快適さ、フィット感はもちろんのこと、着回しの相談や着こなしに関しての些細なお悩みにも親身にお答えします。

(構成/志田実恵)